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  • 神の目的とエホバの証者(その59)
    ものみの塔 1963 | 4月1日
    • 独裁政治の行なわれているここギリシャでは,監督官庁の許可なくして公の集会を開くことが法律によって禁止されており,我々にこの許可が与えられることは決してない。従って我々は個人の家で集まるが,ここでも警官がしばしば踏み込んで兄弟,姉妹を警察に連行し,布教活動のかどで訴えている。「ものみの塔」をポケットに持っていたり,あるいはエホバの名を口にしたのを他の人に聞かれたため,路上で逮捕される兄弟が出ている。

      十字架をきって偶像にせっぷんすることを拒絶した二人の兄弟が打たれて殺されたとき,迫害は最高潮に達した。c

      しかしここでも役人の中には,だれが騒ぎの張本人かを知っている人がいました。ギリシャの支部の僕の経験はそれを物語っています。

      南ギリシャのある島で兄弟たちは,牧師の手によるひどい迫害を受けている。兄弟たちは「ものみの塔」を研究したという理由で,次にはだれかに真理を証言したという理由で,更には雑誌を配布したというかどで法廷に引き出された。しかしたいていの場合,これらの告訴には根拠がないという理由で兄弟たちは釈放された。ある時,警官がこの地区にやってきたとき,牧師は急ぎ走り出て警官を迎え,エホバの証者が増加していると言って不平を申し立てた。警官の答えて言うには,「証者を増加させているのは,あなたがた牧師ですよ。福音を伝道して自分で証者をさがせばよいでしょう。断っておきますが,時おり証者を法廷にひっぱってきて騒ぎをおこすことは,もうやめて下さい。あなたがこのまえ訴えてきた証者は釈放されました。その人々はそれから村の真中のコーヒー店に行って『ものみの塔』を読んでいましたよ。もういちど言いますが,責任を負うべき者はあなたがたです。あなたがたの迫害のために,証者がふえるのです。以前,エホバの証者はこの村にいなかった。でも今はいます。そのうちにあなたがたは,法廷の判事さえもエホバの証者にしてしまうでしょう」。d

      このようにしてギリシャにおけるわざは続けられました。ドミニカ共和国は別の例です。アメリカのすぐ南西にあるこの「共和国」は,1950年6月21日付でエホバの証者を禁止しましたが,e1956年8月17日になって何らの理由も公表しないまま禁令を解除しました。この期間に御国奉仕者は217人が469人に増加しています。f しかし1年たたないうちに警察は一部の兄弟たち,とくに会衆の僕を逮捕して乱暴な仕打ちをし始め,1957年7月24日に再び禁令が下ると共に,1957年8月3日にはアメリカ人宣教者10人が国外に追放されました。その中には1945年以来ドミニカ共和国に在住していた者もいます。

      ドミニカ政府のこの強硬な措置に対し,1957年8月24日,メリーランド,バルティモアの大会に集まった3万3091人の代表者は請願を採決しました。この請願はドミニカのエホバの証者がどんな目にあったかを述べ,ドミニカの独裁者ラファエル・レオンダンス・トルヒロ元帥に対し,ドミニカ政府の威厳を示してエホバの証者に対する禁令を解除するように願ったものです。g

      この請願は他の多くの大会および全世界のエホバの証者の会衆によって採決され,また請願と宣教者の追放は世界に広く報道されました。

      1957年「生命を与える叡知」地域大会

      トム: この決議を採決したバルティモアの大会はどんな大会でしたか。

      ジョン: それは1957年の「生命を与える叡知」地域大会のひとつでした。これについて年鑑は次のように述べています。

      ヨブ記,詩篇,箴言,伝道之書,ソロモン雅歌について,それぞれ特別な話が行なわれた。話の進むにつれて期待が高まり,遂にヘブル語聖書新世界訳が発表されて聴衆は大いに喜んだ。

      黙示録冒頭の3章をとりあげたシンポジウムは,会衆の監督すなわち「星」として兄弟たちに奉仕する者にエホバが委ねた務と責任を強調した。霊的な宴の最高潮は,時宜にかなった公開講演「諸国民のいやしは近し」であった。この話をおさめた冊子も発表された。

      これらの大会は,多くの兄弟たちにとって新しい賛美の生活にはいる端緒となるであろう。「必要の大きなところで奉仕する」ことがすすめられたからである。円熟した兄弟を必要とする他の国に大ぜいの兄弟が移り,そこで職を得て,御国のわざの拡大を援助できるようにと希望している。アメリカにおける大会は3万3091人を集めて開かれたバルティモアの大会を最後に閉幕したが,この大会ではドミニカ政府に宛て,わざを禁止し,多くの兄弟を苦しめていることに対して抗議する決議が採決された。14ヵ国における40の大会に集まった人の数は37万5000人に上り,エホバへの献身を象徴する浸礼を受けた人は,8070人あった。h

      拡張をつづける御国の施設

      「ものみの塔」と「目ざめよ!」を印刷する13階建の新しい工場が,1956年に完成しました。この工場の建設は雑誌配布の大きな増加を物語っており,その上にそそがれたエホバの祝福にすべてのエホバの証者が喜びました。1956年9月22日号「目ざめよ!」(英文)は写真入りで次のように報じています。

      緊急に必要なこの新しい印刷工場の基礎工事は,1955年6月9日に始まった。神の御国のすばらしい音信を印刷する大輪転機をすえつける,強固な鋼鉄とコンクリートの建物の建築は以来すすめられ,遂に完成を見た。

      新工場の床面積は19万2000平方フィートである。これは2つの旧工場を合わせた16万2000平方フィートを3万0000平方フィートも上回っており,100パーセント以上の拡張になる。

      「ものみの塔」,「目ざめよ!」の配布数が大きく増加しているため,更に多くの印刷機を注文して新工場にすえつけることが必要になった。i

      1958年奉仕年度の末に協会は,2台の新しい印刷機の引渡しを受けた。増大する聖書文書の需要に応ずるために使用される高速度輪転機はこれで合計13台になる。j

      しかしこれが拡大のすべてではありません。ブルックリン工場とほぼ時を同じくしてカナダの支部が落成し,1956年5月25日に献堂式が行なわれました。k カナダで配布される英語の「ものみの塔」と「目ざめよ!」は,すべてカナダの工場で印刷されることになりました。同じ頃英国のロンドンで建築のすすめられていた支部と印刷工場は,l1959年には運営を始めました。ここから英連邦の大部分に協会の英語の雑誌を供給しています。1957年8月31日には,デンマーク,コペンハーゲンに建設された支部と印刷工場の献堂式が行なわれました。a

      また「幸福な新しい世の社会」と題する上映時間1時間の新しい映画が製作されました。これは1955年の「勝利の御国大会」のおもな出来事をまとめたもので,1956年6月15日から,全世界の巡回大会において映写されることになりました。b

      1957年4月15日,協会の放送局WBBRが売却されたことも,いっそうの拡大を物語っています。それは目的をはたし,神の御国の事柄をすすめるのに大きく役立ちました。この放送局が設置された1924年,ニューヨーク市の5区,ロングアイランドおよびニュージャシー州の一部をも含む地域に約200名の会衆がひとつあったに過ぎません。この小人数の人々が何百万人に伝道しなければならなかったのです。しかし放送局の売却された時,ニューヨーク市内の会衆は62を数え,伝道者の人数は,322名の開拓者を別にして7256名に達していました。

      たしかにニューヨーク市においては,良い証言が行なわれていました。ご存知のようにここでは1950年と1953年に1回ずつ,2つの国際大会が開かれ,1955年には地域大会が開かれています。

      この3つは全部ニューヨーク最大のベースボール,スタジアムであるヤンキー・スタジアムで開かれました。1953年の大会の時には40マイル離れたトレイラーの町に4万9000人を収容したうえ,なおスタジアムは満員になったため,成長をつづける新世社会が二,三年後にこのような国際大会を開くことのできる場所があるだろうかと,すべてのエホバの証者は考えました。そして1956年12月15日号「ものみの塔」763頁に次の言葉が出たのです。

      あとわずか19ヵ月です! 今から1年半あまり後にエホバの証者は,国際大会を開く予定です。どこで? ニューヨーク市。何時? 1958年7月27日から8月3日まで。いまから貯金して,出席を計画しましょう!

      全世界のエホバの証者は,信仰をもって準備を始めました。来週そのことをお話ししましょう。

  • 読者よりの質問
    ものみの塔 1963 | 4月1日
    • 読者よりの質問

      ● エベソ書 3章10節の言葉は,神が,天にある政府と権威,すなわち,御使たちに,まだ地上にいるクリスチャン会衆の成員を通して,教えをされるという意味ですか。―一読者より

      いいえ,それは,この手紙を書いた使徒が意味したところではありません。前後の文脈を調べ,何が問題として扱われているかに,注意して下さい。そこで考慮されているのは,神の様々な目的に関する知識をどうするかという事ではなく,天的な栄光を受けて,キリストと共に共同の相続者となる者たちを,人間のうちから選び出すという神の目的そのものです。

      5節から読んでみましょう。「この奥義は,いまは,御霊によって彼の聖なる使徒たちと預言者たちとに啓示されているが,前の時代には,人の子らに対して,そのように知らされてはいなかったのである。それは,異邦人が,福音によりキリスト・イエスにあって,わたしたちと共に一つのからだとなり,共に約束にあずかる者となることである。…聖徒たちのうちで最も小さい者であるわたしにこの恵みが与えられたが,それは,キリストの無尽蔵の富を異邦人に宣べ伝え,更にまた,万物の造り主である神の中に世々隠されていた奥義にあずかる務がどんなものであるかを,明らかに示すためである。それは今,天上にあるもろもろの支配や権威が,教会をとおして,神の多種多様な知恵を知るに至るためであって,わたしたちの主キリスト・イエスにあって実現された神の永遠の目的にそうものである。」― エペソ 3:5-11,新口。

      神は,人間を御使よりも少し低いものとして造られました。それゆえ,御使が人間から教を受けなければならない,とするのは道理に会いません。むしろ,エホバ神は,地上の人間に教えるために,たびたび御使を用いられ,特に,天への召を受けたクリスチャン会衆の成員のためにも遣わされました。―ダニエル 10:10-14。ヘブル 1:14。

      それでは,会衆をとおして神の多種多様な知恵を知らせるとはどういう事でしょうか。それは,神が,この会衆のために,あるいは会衆によって,あるいは会衆と共になされる事柄が,神の多種多様の知恵を明らかに示す物として役立つという意味です。ここで言われている奥義は,御使が賛美と畏怖の念をもって見るものとなりました。従って,御使たちは,それによって,以前はまだ知らなかった,神の多種多様の知恵を深く知るようになったという事が言えます。

      ペテロ前書 1章12節についてはどうでしょうか。それは次の通りです。「そして,それらについて調べたのは,自分たちのためではなくて,あなたがたのための奉仕であることが示された。それらの事は,天からつかわされた聖霊に感じて福音をあなたがたに宣べ伝えた人々によって,今や,あなたがたに告げ知らされたのであるが,これは,御使たちも,うかがい見たいと願っている事である」。(新口)この言葉はエペソ書 3章10節と同じ事を言っています。

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