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支部の手紙王国宣教 1980 | 11月
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支部の手紙
王国伝道者のみなさん:
この「王国奉仕」4ページには,夏に開かれた地域大会の出席者数などに関する報告と共に,1980奉仕年度の詳細な奉仕報告が載せられています。エホバは何と豊かに業を祝福なさったのでしょう。伝道者最高数は5万5,872人に達し,これは昨年の平均を16%も上回るものでした。1年間に野外奉仕で2,000万時間以上が費やされ,157万冊の書籍,1,191万冊の雑誌が配布されました。877万の再訪問がなされ,毎月平均で7万4,000件の家庭聖書研究が司会されています。そしてこの結果1年間に5,184人がバプテスマを受け,兄弟姉妹となったのです。多くの再訪問や研究がなされ,各地の王国会館は新しい方々でいっぱいになっているとの報告が寄せられていますから,この新しい奉仕年度も神の愛に動かされて,エホバの羊を見いだし,助ける業に励みましょう。
この新奉仕年度9月から正規開拓奉仕を行なうことを申込み任命された方は800人に及びました。考えてみてください。800人もの方々が一度に正規開拓奉仕を始めるのです。優れた証言の業がなされることでしょう。人口に対する証人たちの割合は2,061人に一人にまで進歩しましたが,なすべきことはまだたくさんあるのです。どうぞみなさん,機会を捕えて補助開拓奉仕に参加することを真剣に考慮してごらんになってください。そしてベテルの兄弟たちの手で作られる,りっぱな書籍や雑誌を積極的に配布して,宣べ伝え教える業に励みましょう。
海老名支部での建設の業についていうと,兄弟たちの主力はいま事務棟とベテルホームに向けられています。事務棟ではすでに外壁のタイル張り,窓ガラスの取付けなどが行なわれており,この12月末の事務棟の竣工を目ざして熱心な努力が払われています。正しい動機を持つわたしたちにエホバは力を与えておられるので,新奉仕年度も『惜しみなくまき豊かな刈り取り』を目ざして励みましょう。―コリント第二 9:6。
心からの愛とあいさつを送ります。
日本支部で奉仕するみなさんの兄弟
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すべての人に良いことを行なう王国宣教 1980 | 11月
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すべての人に良いことを行なう
1 エホバの証人は精力的な働き手として知られています。しかし,働く人々はわたしたちだけではありません。同じほどよく働いている人々は大勢いるのです。仕事の長い一日を終えると,世の多くの人々はわたしたちと同じように疲れます。主婦は朝の掃除,洗たく,あと片づけに,エホバの証人が午前の野外奉仕で使うのと同じほどのエネルギーを使うかもしれません。家で車をいじりまわしている男の人は,近づく公開講演の準備に骨折っている兄弟と同じほど精力的であるかもしれません。遠くから王国会館に通うことでさえ,野や山にドライブに出掛ける家族のエネルギーには及ばないかもしれません。
空しい業を避ける
2 それでも,清い崇拝に関連したわたしたちの努力は,行ない得る他のどんな業よりもはるかに価値があるのです。どうしてですか。それは,わたしたちが『良いことを行なう』からです。(ガラテア 6:10)クリスチャンでない人は,仲間の人間に益をもたらそうと努めて,疲れ果てるまで働くかもしれません。動機は崇高な思想や目標に基づいたものかもしれませんが,いわゆる「空を打つ」ことが少なくないのです。(コリント第一 9:26)その人がどんな良いことを成し遂げたとしても,長続きはしないかもしれません。他方,わたしたちは,エホバへの奉仕における自分の行ないがむだにはならないことを知っています。―コリント第一 15:58。
3 ところで,わたしたちはどのように『良いことを行なう』のでしょうか。ガラテア人に向けられたパウロの言葉の文脈を簡潔に調べてみると,大変啓発的です。以前にユダヤ教を信奉していたその会衆のかなりのクリスチャンは,むだに労苦していました。彼らはキリストによる過分のご親切を十分に受け入れてはいませんでした。したがって,いまだに律法の業によって自分の義を証明しようとしていたのです。これらクリスチャンの「ユダヤ主義者」たちは割礼を勧め,食物に関するモーセの律法の制限を守っていました。パウロは,そのような律法の業がむだであり,救いはキリストへの信仰によってのみもたらされるのであることを説明しようとしたのです。―ガラテア 2:16; 3:10-13。
4 その手紙はガラテア人を再調整する点で,疑いなく多くの「良いこと」を成し遂げました。それは,『すべての人,ことに信仰において結ばれている人たちに対して,良いことを行なう』ようクリスチャンたちを励ましました。(ガラテア 6:10)パウロはここで,キリストに全き信仰と確信を置き,そのようにして神の霊の導きに従って生きるようにクリスチャンを援助することを念頭に置いていたのかもしれません。それよりも産出的な,または満足をもたらす業があるでしょうか。
5 今日のクリスチャンも互いの励ましを必要としています。わたしたちも,特定の振舞いの規準に従うことから救いが得られるという考え方をして神の過分のご親切の目的を逸することがないとも限りません。この事物の体制の圧迫に影響されてクリスチャンとしての道徳規準を下げてしまったり,物質面での安定を図ろうと徒労に走ることもあり得ます。すべての兄弟たちが互いのために行なっていることはほめるべきことなのです。
有意義な業
6 このことに関する最近の例が,『互いに助け合いなさい』という協会の勧めに対する兄弟たちの優れた反応に見られます。兄弟たちは,自分と一緒に聖書研究に行くようにと,「父なし子」を率先して誘いました。姉妹たちも,難しい家庭事情を耐えていて,励ましを必要としている他の姉妹たちを援助してきました。これこそ有意義な業です!『霊によって歩む』よう兄弟たちを援助するために多くのことが成し遂げられています。それには余分の時間と努力が必要なのは事実です。疲れることもあるでしょう。しかし,それだけの価値があるのです。「信仰において結ばれている人たち」を援助する点で,あなたはさらに多くを行なうことができますか。
7 また,良いたよりを分かち合う点でわたしたちが「負いめ」を負っている,区域に住む人々を忘れないようにしましょう。(ローマ 1:14,15)多くの人々は,ただ借金せずに暮らすためにかつてないほど必死に働いています。良いたよりを持たない人々は,救いを得る方向に努力を振り向ける方法を知る必要があります。そのような人々を援助するため,たくさんの文書が協会により印刷されてきました。みなさんの会衆に古い出版物が在庫しているなら,快く受け取る人々にそれらの本を配布するのは賢明なことではありませんか。そうすれば多くの良いことが成されるでしょう。今月は,「若い時代」および「今ある命」の本に2冊の雑誌を添えて提供しますが,会衆に別の古い本が多く在庫しているならそれらを用いてもかまいません。
8 わたしたちだけが熱心な業をしているというわけではありませんが,自分たちの成し遂げている事柄がこれほどの永続する成果を生み出していることを知るのは確かに満足をもたらします。仲間の兄弟たちと,キリスト教のもたらす真の解放をまだ味わっていない世の人々双方の霊的福利のために,「良いこと」を行ない続けようではありませんか。―ガラテア 5:1。
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若い人たちに良いことを行なう王国宣教 1980 | 11月
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若い人たちに良いことを行なう
1 エホバはしいたげられている人々のことを常に気遣ってこられました。(詩 146:7-9)古代においては,不利な境遇にある若者たちでさえ世話を受けられることを保証する備えをされました。イスラエルに対するエホバの律法には,「父なし子」のことが明言されていました。(出エジプト 22:22-24,新)今日,わたしたちは古代のその律法の下にはおりません。しかし,その律法の原則は,クリスチャンであるわたしたちにも,ある責任を課すものではないでしょうか。
2 エホバの証人のある会衆でも,『父のいない』若者たちと呼べそうな人々が交わっています。親が未信者であることがその理由である場合もあります。他の若者の場合,親は信者ですが,子供たちに霊的援助を与える点で助けを必要としているかもしれません。親が真理にごく新しくて,子供たちを思うように効果的に援助できる立場にいないのかもしれません。様々な種類の圧迫にますます縛られて,子供と研究したり,野外奉仕で共に働いたりなどする時間を十分に取れないでいる人たちもいます。他方,必要な援助を与えたいと思いながらも,子供たちの心と思いに神の言葉の真理を鳴り響かせる面で自分には助けが必要だと気付いている親もいます。
わたしたちには何ができるか
3 会衆内のすべての人が真剣に考えることのできる質問があります。それは,「必要とされている援助や励ましをどうすれば与えられるだろうか」ということです。集会の割当てを受けている人たちは,時々若い人たちを含めることができます。会衆内の様々な年齢や立場にある,模範的な若者たちをもっと集会のプログラムで用いることができますか。(使徒 16:1,2)自分の考えを言い表わす点で他の人ほどに賜物を持たない人もいますが,時おり特権を与えるなら,彼らにとっても他の人々にとっても励ましになるでしょう。ある人々の援助には時間が余分に必要かもしれませんが,訓練と経験を得させ,注意をそそぐこのことは,良心的な若者たちが真理において成長するに至って豊かな報いをもたらすでしょう。
4 親たちは,子供を援助する責任を神から与えられています。しかし,このことは他の人々が援助できないという意味ですか。決してそうではありません! しかも既に述べたように,親が困難を抱えている場合に,このことは特に真実です。援助をさらに望む子供たちを,あなたの家族と共に研究,野外奉仕,もしかしたら健全なレクリエーションに加わるよう招いてもよいのです。「自分を広くしなさい」との使徒の励ましは,この点についても当てはまるのではないでしょうか。―コリント第二 6:11-13。
5 親でない人たちでも,若者たちと共に時間を過ごすことにより,彼らに対して示す愛情の点で『自分を広くする』ことができます。自分を与えることは,若者たちを励まし,強める助けとなります。
6 集会の前後に得られる機会を利用して,若者たちに話しかけることもできるでしょう。でも,「こんにちは」といったあいさつにとどめてはなりません。ある長老は小さな男の子に,元気ですか,とあいさつしましたが,男の子が答える前に別の方を向いて,会いたいと思っていた年長の兄弟に話しかけました。あとでその男の子がやって来て,長老にこう尋ねました。「ぼくが元気かどうか本当に知りたいですか」。この経験から学んだ,とその長老は告白しています。
7 若者たちは,名前で覚えられると一層よくこたえ応じます。そうです,彼らも会衆の成員なのであり,年長の人々はこれら若い成員と親密な関係を築くべきなのです。若者たちがあなたを「友人」と見るようになる時,助言や指示にいっそう素直な反応が得られるのではないでしょうか。
いつまでも消えない印象
8 きっと多くのみなさんは,自分がごく年若かった頃に与えられた何かの小さな特権についてありありと思い出すことができるでしょう。励まされ,感謝を覚えたのではないでしょうか。あなたに感銘を与えたものは何でしたか。実演の中のささやかな役割でしたか。年長の人から与えられた何かの助言またはほめ言葉でしたか。もしかしたら,年長の兄弟または姉妹と一緒に働いた時に分かち合った,野外奉仕における経験かもしれません。会衆内のすべての人を,会衆という大きな家族の一員として見るなら,若い人にも年取った人にも等しく多くの益があることでしょう。人類すべてに関心と愛情を示すというエホバの模範に倣うように努力しながら,これからも若い人たちに良いことを行なうように努めましょう。
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弟子を作るのに助けとなる集会王国宣教 1980 | 11月
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弟子を作るのに助けとなる集会
11月2日に始まる週
10分: 48番の歌。会衆の発表。詩篇 27篇4節を聴衆と共に読み,それ以降のプログラムに導入する適切な注解を述べる。
15分: 「支部の手紙」,「『神の愛』地域大会」および「日本の1980奉仕年度の報告」を扱う。「支部の手紙」は地域大会や1980奉仕年度の奉仕について言及しているので,三つの記事を個々に扱う必要はないが,言及したり参照したりできる。
20分: 「主人の模範に従う」。記事からだけでなく参照されている聖句についても注解を引き出す。時間が許す限り聖句を読む。
10分: 年の聖句,使徒 4章29節を簡潔に討議する。この言葉が,業を行なってゆく上でエホバの導きと力を求める祈願の祈りの一部であるという観点から扱う。会衆と共に使徒 4章23-30節を読んで文脈を調べ,エホバの言葉を大胆に語ることを引続き自分の目標とするよう兄弟たちのすべてを励ます。
5分: 44番の歌と祈り。
11月9日に始まる週
10分: 82番の歌。「発表」および会衆の発表。聴衆と共にガラテア 6章7-10節を読み,りっぱなことや良い業を行なうようわたしたちを助ける上での奉仕会の価値を簡潔に注解する。次の部分を紹介する。
15分: 「すべての人に良いことを行なう」。記事に基づいて,生き生きした話,そして聴衆との討議で扱う。11月の提供物である「若い時代」および「今ある命」の2冊の書籍を野外でどのように用いているか聴衆と簡潔に話し合う。それぞれの書籍のどんな部分を用い,家の人の関心を捕えたか。聴衆から提案や経験を求める。
15分: エホバの奉仕において「良いことを行なう」よう,わたしはどのように助けられたか。時間が許す限り個人的な経験を含めて伝道者たちをインタビューする。いろいろな人を用いる。野外奉仕において効果的になるよう助けられた人。個人的な問題を克服したり,自分の人格を変えるなどして良いことを行なうよう助けられた人。長老または他の兄弟か姉妹から個人研究のことで,あるいは個人的に奉仕を組織することで助けられた人。会衆の集会に出席することにより特に助けられた人,など。よく選択し,要点をついた経験だけを用いる。
10分: 10月の会衆の奉仕報告を発表し,みなの良い努力をほめる。援助の取決め,第一日曜日の奉仕の支持,教える業に見られる努力など何でも優れた努力をほめ,会衆を励ます。
10分: コリント第一 15章58節に基づく簡潔な閉会の言葉。今晩の奉仕会が考えるためにいかに多くの糧をわたしたちに与えてくれたかを指摘し,要点を強調する。「良いことを行なう」ように個人的な取決めを設けるようすべての人を個人的にまた家族として励ます。91番の歌と祈り。
11月16日に始まる週
10分: 11番の歌。会衆の発表。これに続く奉仕会のプログラムを概略する。年の聖句,使徒 4章29節を聴衆と共に読む。そして次の部分に導入してゆく紹介を簡潔に述べる。
20分: 会衆に必要と思われる事柄を扱う。長老たちは会衆の霊的状態を常に注意深く見守り,会衆が特に必要としている事柄をここで扱うことができる。何かの提案を述べる場合それが会衆で「規則」のようにならないよう気を付ける。むしろ,提案や勧めが聖書の原則や神の組織が励ましていることと調和のとれたものとなるようたえず努力できる。特に今回取り上げることがないならば,1979年10月号から1980年2月号「王国奉仕」に連載された「互いに助け合う」のプログラムの要点を取り上げて,会衆が援助の取決めからさらに益を得るように励ます。
20分: 「クリスチャンとしてまっすぐ前方を見る」。1980年9月1日号「ものみの塔」12-15ページの記事に基づく話。
10分: 今晩の奉仕会のプログラムから各人はどんな益を得たか。奉仕や生活にそれをどう適用できるか。みなの注解を求め,築き上げる仕方でプログラムを結ぶ。11月24日,休日の特別活動を発表して,ともに働くようみなを励ます。118番の歌と祈り。
11月23日に始まる週
10分: 58番の歌。会衆の発表。「神権的ニュース」を含む。
15分: 「良いたよりを伝える ― まれにしか奉仕されない区域で」。適切な質問を用いて聴衆と共に記事を討議する。会衆では「まれにしか奉仕されない区域」としてどんな区域があるか。ビジネス街,会衆の遠方の区域,富裕な人々の区域,近隣の会衆が保持している区域。会衆の状況や機会に適した討議になるようにする。
15分: 「動機を与える力となる,キリストの寛大さ」。1980年8月1日号「ものみの塔」9-11ページの記事に基づく話。
15分: 12月の奉仕に備える。「最善の生き方」の書籍を初めて野外で用いる。「クリスチャン・ギリシャ語聖書 新世界訳」と共に一組1,000円の寄付で提供する。11月中四つの特別の講演を通してこの新しい本の内容を共に学んだ。奉仕で用いることができるいくつかの点を注解してもらう。ペテロ第二 3章13節の聖句が用いられ「新しい事柄に関する神の約束」を会話するための話題として用いる。結びに模範となる実演を示し12月の奉仕にみなを励ます。
5分: 12月は忙しい月。月の初めから奉仕に参加し,奉仕する機会を失ってしまうことがないようみなを励ます。32番の歌と祈り。
11月30日に始まる週
12分: 63番の歌。会衆の発表。会計報告。伝道 11章9節-12章1節を聴衆と共に読み,次の部分の紹介として簡潔に注解を述べる。
20分: 「若い人たちに良いことを行なう」の記事を質問と答えで討議する。真理のうちに子供を育て上げた両親または,年若い子供たちを霊的に助ける点で模範となっている両親をインタビューする。研究,奉仕,くつろいだり,楽しんだりするのに時間をどう計画しているか尋ねる。世俗の学校,個人的な聖書研究,野外奉仕,家で割り当てられた責任を果たしてゆくことなどに対して,子供たちが正しい見方を培うよう助ける上でどんなことが効果的であったと思われるか。
20分: 「良いことを行なう」若い人たちの責任。ステージ上の異なった年代の数人の若い人たちとの聖書的な討議。良いことを行なうという若い人自身の責任を自覚していることを示す,よく考えぬかれた注解を若い人々から得る。時間が許すなら次の聖句を用いる。伝道 11:9-12:1。詩 8:2。エフェソス 6:1-4。ヘブライ 13:7,17。箴 27:11。テモテ第一 4:12など。この部分を司会する人は他の適切な聖句を用いたいと思うかもしれない。
8分: すべての人が「良いことを行なう」ために野外奉仕の取決めを簡潔に述べる。次の週末に若い人も年配の人も共に野外奉仕にあずかるように励ます。61番の歌と祈り。
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