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ヱホバの伝達の経路ものみの塔 1955 | 8月15日
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ヱホバの伝達の経路
『誰が大雨を灌ぐ水路を開き,雷電の光の過ぐる道を開きしや』― ヨブ 38:25。
1 神の全き御意を理解するために,人間はなぜ自然以上のものを求めねばなりませんか? 人間は,どこで神の御意を知り得ますか?
尊厳の充ち溢れるヱホバは,暴風雨の中より,僕ヨブに向つて,深い質問を尋ねられました。ヨブの時代の賢人は,その質問に答えることができず,今日の科学者も答えることはできません。というのは自然の本は,尋ねられた事の目的には沈黙しているからです。ヨブになされた質問の答は,次の大事実を指し示しました。すなわち,宇宙にはひとつの創造の根源があり,人間はその至上権を無視することはできないという事実です。神の全き御意を悟るために,人間は自然の証跡以上のものを求めねばならぬと,ヱホバはヨブに示しました。このためには,主権者の伝達をうけ,その御意と御言葉を知らねばなりません。その伝達の際に,弱い人間が畏るべき全能者と論ずることは愚であります。―ヨブ 38:1より40:2。
2 大雨を灌ぐ水路を開くとか,その他についてヨブになされたヱホバの質問にたいする暗示の答は,何ですか?
2 ヱホバの尋ねた質問の一つは,こうでした。『誰が大雨を灌く水路を開き,雷電の光の過る道を開き,人なき地にも人なき荒野にも雨を降らし,荒かつ廃れたる処々を潤し,かつ若菜を生出しむるや。』別の言葉で言えばこうです。誰が空の雲の中に大水を貯え,地の各地に流して植物を生ぜしめるのですか? そして,それはどんな目的のためですか? 雷電により,地は即時に益を受けると現在知られていますが,地を電気的に肥沃せしめる雷電の目的は何ですか? 神などはいないし,絶対の権威はないなどと言う愚者の主張するごとく,これらの事はみな単なる偶然によつて生じますか? あるいは,このすべては,すばらしい業の一部として起りますか? ヨブになされた暗示の答より,それは絶対の企画によつて生ずると分ります。そして,全智の創造者が定めた自然の法則は,被造物の活動を制御し,支配します。ヱホバの宇宙界には,混乱や客観性の不足はありません。詳しいあらゆる出来事は,素晴らしい目的に貢献しているものです。―ヨブ 38:25,27。詩 14:1。ヘブル 3:4。
3 水を地にもたらす自然の働きは,なぜ興味深いものですか?
3 自然の水を空の天空より地上の必要な地区にもたらすことは,一つの径路でなされます。それで,真理の霊的な水を人々に伝えることにも,同様な原則が存在しています。更に,一つの道に従う実際の雷電の例と同じく,諸国民を震うためにヱホバの光の裁きが地に来る道があると知ります。それでいま霊的の真理と重大な裁きについてヱホバの伝達の径路を研究することは時機に適つています。
『経路』という言葉
4 『径路』という言葉は,どういう意味を伝えていますか?
4 実際の水と結びついて,『径路』という言葉は,水路,水の道,または設立された水の流を指し示すのに用いられます。『径路』という言葉は,大きな意味で,運ぶ手段つまりあるものが導かれて行く路,あるものが通過し進歩する道筋であると説明されています。『径路』という言葉は,この後者の方の大きな意味で,御自身の僕となされるヱホバの古い伝達の方法を良く指し示しています。
生ける中心と一致して運行
5 自然界には,定められた自然の法則があるという事実から,何が証明されますか?
5 自然の宇宙内の万物は,定められた行動の規則に従つて運行します。その法則は,今日運行の法則,引力の法則,発生の法則,その他のごとき自然の法則として知られています。法則が存在するためには,長なる立法者がいなければなりません。次に,立法者が存在するということは,伝達がなされていることを意味します。政府の今日の諸法律は,ぐうぜんに法令集に記されたわけでありません。諸法律は支配者の立法体である議会によつてつくられねばなりません。このことからも,生命のあるものも無いものも万物は直接に創造されたという聖書の教は,強い支持をうけるものです。偶然に任せられものは一つもありません。万物は,最初主なる理智,大いなる根源,全能の創造者によつて存在するようになりました。なお,その創造者からの伝達は可能であります。
6 宇宙内の神の御座はどこにありますか? このことは,自然界でどのように説明されますか?
6 ヱホバ神の御座は,無限の宇宙の絶対中心であり,宇宙創造の存立,運行,そして福祉になつています。無数の星の銀河,すなわち島宇宙の大銀河の星の中心にこの御座はありません。人間の目で,それらの島宇宙を見ることもできれば,人間の視界外のものもあります。その御座は,創造の中心にあり,必然の神はあらゆる業の基礎であります。全創造は,根源である神のまわりを廻り,神は生ける中心となります。生命を持つものも持たぬものも,すべてのものの求心力は,神に向つております。万物は,神としつかり結びついています。太陽系は,それを説明するものです。太陽系の中の各遊星は,定められた関係を保ちつつ,中心である太陽のまわりを廻転します。最小の例は,原子構造に見られます。微小の電子は,その中心である陽子核のまわりを回転します。定められた中心をまわる核運行は一般的のものです。―詩 93:2; 36:9。
7 神はどのように太陽に似せられますか?『時』と『空間』を神と比較しなさい。
7 聖書自体もヱホバ神を太陽になぞらえています。(詩 84:11)太陽は熱と力をつねに発散していますが,それと同じく霊的なものも自然のものも,神から,いろいろの力が永遠に発散されています。この輝しい永遠の放射は,神の栄光と述べられます。わずかな『時間』の中に,遠くに達するこれらの力は,『空間』を充たします。それで,『時間』と『空間』は神と同じく永遠です。神御自身にも始まりがないからです。(詩 90:2)空間内のどの所であつても,神が自然の力の停止を命ずるならば,質量または物体は即刻にでき上ります。(黙示 4:11)アインスタイン教授は,自然の本からこの基礎的な真理を知り,力は質量と光線速度を掛けて二乗したものに等しいという法則を発見しました。a それで,存在している万物は,宇宙の大根源者ヱホバから最初発射された力によつて創造されました。聖書の次の記録は,全く真実です。『初めに神は天と地を創造された。』― 創世 1:1,新世。
伝達をする神
8 伝達をする神を説明しなさい。
8 根源者であるこの神は,単なる偶然によつて働く抽象の力ではありません。神は絶対の理智,大いなる方,伝達をする方,かつ無限の愛,智恵,公正,そして力を全き平和と調和のうちに保ち,完全な幸福の状態で永遠に存在される最大の御方です。この最高の神ヱホバの力は,いつも頂点の状態であつて,祝福を与え,そして幸福を与えて居られます。(ヤコブ 1:17)ヱホバには,力を築き上げてそれからその力が衰微して行く循環期間はありません。ヱホバは絶対安全の磐であられます。(申命 32:4)ヱホバは御自分のよろこびのために,理智を有する霊者を天に創造し,幸福で目的のある愛の生活をさせました。神はまた同じよろこびのため,御自分の像に似せた完全な人間を地上に,創造し,幸福で,しかも目的のある永遠の生活をなさせようとされました。それで,無限の愛を持つこの御方に対し,理智のある全被造物は当然尊崇の念を抱きます。それらのものは,生命の根源との伝達を保つことを必要としており,かつ欲しています。―イザヤ 42:5。
9 どんな種類の社会は,天におられる日の老いたる者のまわりで働きますか?
9 この尊厳に充ちる至上者である神の特質は,秩序であります。神は,天にいる者たちでなり立つ社会にあつて,磁石の中心のようです。彼らは,父であり生命の与え主である神との家族関係にいて,永遠のよろこびを見出しています。神は,この家族関係を保つため,つねに伝達をされています。これら忠実な天の者たちは,みな奉仕者,つまり奉仕をする霊者であり,真の愛と自由意志から神に崇拝を捧げています。(ヘブル 1:14)聖書の述べるところによると,彼らは幸福な宮廷制度をつくり上げています。そして,幾百万という御使は,種々の階級,地位につき,すべては中央の御方,王にして日の老いたる者,ヱホバ神のまわりにいて,高尚な目的をなしとげています。―ダニエル 7:9,10。コリント前 14:33。
宇宙の伝達の制度
10 何の理由にもとづいて,神の伝達の制度は地にまで拡大しましたか? それは,どれ程の重要性を持つていますか。
10 地は愛らしくもヱホバ神の足台と言われています。神は,豊かな資源を持つこの足台の地をつくつて人間を住まわせたとき,奉仕者で成り立つ宇宙的な宮廷社会を拡大して,完全な人間の息子,娘をもその社会に入れようとされました。それで,地上の住民に伝達が拡大されたことになります。神の伝達の制度は,従順な宇宙全部を互にむすびつけます。完全に創造された私たちの最初の両親アダムとエバは,最高主権者のよろこびの民となり,楽園の地で永遠に生きる運命を持つていましたが,このことは,彼らが安全な家族圏の中にいて,賢い,愛のある臣民として存続するかどうかに依存していたのです。もし続けるならば,宇宙の大根源者から出る永遠の生命の恩恵を浴すことができます。御使と同じく,彼らは従属の奉仕者に創造され,神の御意と目的を果すために神からの伝達を必要としました。―イザヤ 66:1; 45:18。
11 霊的の水の大いなる泉を説明しなさい,そして,その水はどのように流れますか?
11 天と地のこの奉仕者の社会を支えて,全き幸福と目的を持たせるため,ヱホバは生命を与える知識を無限に有しています。そして,その知識は,順次になされる伝達に用いることができます。聖書はヱホバを『生ける水の源』と述べています。(エレミヤ 17:13)つまり,神は真理と生命の霊的な水の天的な大きな源であります。しかし,この天的の源からは,ただ一つの径路があつて,水はそれから注がれることに注意して下さい。エゼキエル書に,水は宮の面の戸の閾の下から流れ出て,それから一つの径路を取つて東に流れると説明されています。その水は,最初踝骨の深さで流れましたが,遂には河となり,それを渡るには泳がねばならない程深くなりました。これと類似して,黙示録の本の中に,『生命の水の河』は『神と小羊の御座より出て,大路の真中を流る』と説明されています。ここでも又,真理は多くの径路に流れるのではなく,只一つの径路を通して,伝達されることが強調されています。―エゼキエル 47:1-5。黙示 22:1,2,新世。
伝達系統の最初の段階
12 天における伝達系統の最初の段階を説明しなさい。
12 天と地の賢明な奉仕者の社会と結ばれていたヱホバの正式の伝達は,最初正しく任命された代弁者,すなわち長の奉仕者を通してなされました。その代弁者である長の奉仕者は,神の宇宙制度の中で最高の職につく者です。聖書は,その職務の称号を『言葉』と述べています。始まりを持たぬヱホバを別にして,言葉は宇宙で一番古い者です。神は最初その言葉を直接創造し,長なる働き手として用いました。生命のあるものも無いものも万物は,みな彼を通してできたのです。『もともとに言葉があつた。言葉は神と共にいて,言葉は神であつた。言葉はもともとに神と共にいた。すべてのものは,彼によつてできたのであり,彼によらないでは何一つとしてできたものはなかつた。』(ヨハネ 1:1-3,新世)彼はヱホバ神の言葉を聞いた最初の者でした。大いなる神御自身の御口から出る御言葉を直接聞くとは,本当になんと素晴らしいことでしよう! 言葉は最初に生まれて第一の地位におり,初めから神の御言葉を聞く機会を有していました。それで,彼は生ける神の御許近くにいつも行くことができました。―ヨハネ 11:42,新世。
13 どうして,地上にいたイエスは,宇宙で第2番目に偉大な権威であると言われますか?
13 時が経つて,天にいたこの高い位の言葉は,神により地に遣わされました。それは,多くの事につき証言するためであつて,その一つは,天の御座から来る真理の伝達ということに関連していました。『それで言葉は肉となつて,私たちのあいだに住まわれた。私たちはその栄光を見たが,それは父よりの独り子の持つ栄光であり,過分の御親切に充ちていた。……過分の御親切と真理は,イエス・キリストを通して来たのである。神を見た者はひとりもいない。御父のふところにいる独り子の神だけが,御父を説明されたのである。』神の真理を伝達する最初の段階は,言葉であるイエスを通してなされると,ヨハネは確言しています。宇宙の中で,イエスが第2番目の偉大な権威になるのは,論理的なことです。復活して天に戻つた後でも,イエスの称号の一つは『神の言葉』です。―ヨハネ 1:14,17,18,新世。黙示 19:13。
14 神の伝達ということにおいて,イエスはどんな種類の生涯を過していますか? イエスは,このことをどのように示していますか?
14 言葉(今のイエス)は,ヱホバの命令をうけて,それを実施させることについて,一番長い経験を持つています。伝達という昔からの長い生涯で,彼は神からの命令をみな忠実に伝えているという完全な名声を得ています。そして,自分の考えを入れて,その命令を変えるとか,神の御旨に逆つて自分の命令を伝え始めることはありません。イエスはこう証言しました。『私の教えるものは,自分のものではなく,私を遣わされた方のものである。神の御意を行おうと思う者は,だれでも,私の教が神からのものか,あるいは私自身からのものかを知る。自分自身からのものを語る者は,自分の栄光を求めている。しかし,自分を遣わされた方の栄光を求める者は,真実であつて,その者に不義はない。……私があなた方に話す事柄は,自分から語つているのではない。私と一致しておられる御父が,御業をしておられるのである。』― ヨハネ 7:16-18; 14:10,新世。
15 『ヱホバの言葉』という句は,何を意味しますか? 説明しなさい。
15 神の僕たちは,伝達される神の特定の音信を正式に『ヱホバの言葉』と言いますが,聖書はそのことを明白に示しています。『ヱホバの言葉』という表現は,聖書の中で少くとも252回用いられ,それに相当する句『神の言葉』は104回現われています。多くの霊感の啓示は,ヱホバより出て,聖書の中に書かれていますが,この『ヱホバの言葉』という合法の言葉はその霊感の啓示に真実を証する印を押しているものです。その表現は,伝達の根源を良く表わし示しています。それで,この後『ヱホバの言葉』という句を聖書の中で読むとき,神の伝達の大切な音信を指していることに注意して下さい。
伝達系統の地的な末端
16 天の伝達は,どのように地に達しますか? 伝達に用いられている地的の代理者を説明しなさい。
16 聖書に記録されている多くの事柄から,次のことを知ります。すなわち,公式な『言葉』は,人間の形に表われる御使を用いるか,あるいは神の聖霊を用いて音信を伝え,伝達の次の代理者を霊感します。特別な時には,言葉御自身も形を表わし,次の代理者に会いました。それでは,次の代理者は誰ですか? 地に達する超自然の伝達のため,その代理者(一般に人間ですが,しかし一度だけバラムの驢馬は用いられました)は,聖書の中で予言者と言われています。予言者は,地上における神の代弁者として,伝達されるものを語ります。神はひとり以上の多くの人に述べて知らせたいと思われるとき,予言者はその多くの人に発表しますが,予言者は,直接の地的な径路となります。そして,生命を与える真理の水はその径路を通して,渇いている地上の人々にもたらされます。このようにして,ヱホバの地的な伝達の径路は,はつきりと示されます。つまり,地的な径路は予言者あるいは予言者のごとき集合の制度です。
17 予言者として仕えるため,アダムはどのような資格を備えていましたか?
17 私たちの先祖アダムは,全く完全な人であつて,広範囲の言葉数を持つ言語を話しました。そして,神の最初の地的な予言者または代弁者として奉仕するのにふさわしい者でした。アダムは又言葉を書いて,記録することを学びました。彼は神の地的な代弁者となり,その子孫全部に仕えるべきでした。神の伝達を通してなされた啓示により,アダムは天地創造の概略の話を知りました。そして,アダムとエバは,地に人を殖やすため,産めよ殖えよの命令をうけました。アダムは聖書の最初の記録,創世記 1章1節より2章4節(新世)の中で,この霊感されて伝達されたものを忠実に書き留めました。その巻末,すなわち結論にこう書かれています。『これは,ヱホバ神が地と天を造られた日に,天と地が創造されたその歴史である。』
18 アダムは神の伝達の径路として,どのように仕えたかを示しなさい。
18 アダムはまた聖書の第2番目の記録,創世記 2章5節より5章2節までをも書きました。そして,エデンの園にいたアダムは神の伝達の言葉をうけたと記録されています。(創世 2:5-24)アダムは,すべての木の実を思うまま食べることができても,しかし善と悪を知る木の実を食べてはならないと告げられていました。また,彼は動物に名をつけることを神より命ぜられました。自分の妻エバが創造された時,つまり彼の結婚の日に,アダムは最初の詩をつくつて結婚についての神の言葉を述べました。『それで,人はその父母を離れて妻につき,二人は一つの肉にならねばならない。』予言者のアダムは,伝達されたこれらの言葉を述べましたが,そのことは後の誘惑の時にはつきりと分ります。その際,エバは,善と悪を知る木について,またそれに関連する死の宣告については,アダムより指示をうけたとはつきり認めていました。―創世 2:23,24; 3:3,新世。
サタンの模擬の伝達系統
19,20 (イ)サタンの模擬の伝達系統を説明しなさい。(ロ)アダムの時,彼はその模擬の伝達系統によつて何を成し遂げましたか? 今日,何を成し遂げていますか?
19 さて,ここで誘惑者サタンがどのように反逆を始めたかを見るのは,興味深いものです。サタンは自分の欺瞞を上首尾に行うため,霊界より伝達の独立した模擬系統を設けました。予言者アダムは神の律法を強く守つているために,霊的の惑しにかからず,自分の支配下につく偽りの予言者にならないとサタンは知つていました。それで,悪魔は地上にいた被造物,蛇を用いました。彼は蛇の機能に影響を及ぼして,間違つた悪い考えについての偽りの宣伝を述べさせ,嘘偽と背教の宗教を始めました。この地上にいた代理者である蛇は,実際のところ,サタンの模擬の伝達系統内で偽りの予言者になりました。その伝達系統は,人間の目に見えない主権者と僭越にも考えていたサタンと,エバとのあいだの系統でした。そして,サタンは,エバを新しく改宗した臣民にして彼女を支配しようと欲したのです。―創世 3:17。
20 エバはだまされて惑わされました。そして,真の主権者ヱホバ神に対して,許すことのできない大逆の罪を犯しました。狡猾なサタンは,それからエバを用いてヱホバの予言者アダムに影響を及ぼしました。彼はエバに対する肉慾のために,その影響に屈しました。アダムは惑わされたのではありません。彼はその悪い結果を充分認識しつつ,叛逆に加りました。サタンは,その時以来つねに偽りの予言者と霊媒を通して,悪い考えを伝達しています。その偽りの予言者と霊媒は,偽りと慾望でもつて地上にいるヱホバの真の崇拝者たちを不純にし,汚すため嘘偽を伝えています。―テモテ前 2:14。ヤコブ 1:13-15。
21,22 (イ)アベルはどのように奉仕しましたか?(ロ)エノクは,どのように奉仕しましたか?
21 簡単に言えば,アダムとエバはエデンの園から追放され,神の忠実な奉仕者の制度より追い出されました。そしてアダムは,神の予言者としての特権を失いました。(創世 3:16-24)エデンにおける叛逆の後,アダムは900年生きてから死んでしまい,存在を永久に失いましたが,その間ヱホバの伝達の系統は二度とアダムを通してなされなかつたのです。神は,アダムの子孫の中から正義の人を見出し,それらのものと霊的な伝達を復興し,そして地に真の宗教を建てました。アダムの後,アベルは最初の義人でした。アベルは罪人アダムの子孫であり,堕落した罪人でしたが,信仰の道を歩み,正しい犠牲を捧げました。その犠牲は,ヱホバの御旨にかない,彼は恩恵をうけました。アベルは神のエデンの契約にもとづき,地上はエデンの園のごとき完全さと永遠の生命を再び得るという希望を建てました。(創世 3:15)彼は,ヱホバの伝達の系統を通して啓示された真の宗教の代弁者になり,ヱホバの最初の証者として奉仕しました。サタンは再び現われた真の宗教を亡ぼすため,カインをそそのかして,悲惨にも忠実なアベルを殺させました。―創世 4:2-12。
22 幾年か後,神は別の正義の人エノクを見出しました。神は,偽りだらけのサタンの宗教的な世にのぞむ最後の亡びについて,いちじるしい予言をエノクに伝達しました。予言者エノクは,長年の伝道の業をなし終えた後,神は平和な死の眠の中にエノクを取り去られたため,宗教的な敵が加える非業の死を避けることができました。彼はおそらく回復された楽園内における将来の生命の栄光に充ちた幻を見つつ死んだことでありましよう。―創世 5:21-24。ユダ 14,15。
予言者ノアは径路
23,24 (イ)予言者ノアは,径路としてどのように奉仕しましたか?(ロ)ノアを助けた取り極めを説明しなさい。
23 天廷の伝達をうけたと記録されている次の人は,予言者ノアです。約50年のあいだ,彼は地上にいて,ヱホバの唯一の伝達の径路となつて奉仕し,神の真理の言葉を人々に分け与えました。そして,大洪水の後の約350年間,ヱホバの族長の代弁者として奉仕しました。ノアは自分に与えられた宣教の任務に従い,熱心な正義の伝道者になりました。洪水前当時の者たちへの明白な裁きは,ノアを通して述べられました。ノアは唯一の真の宗教を大胆に述べ伝えました。彼は恐れを感ぜぬヱホバの証者であつて,その世の危機にあつて自分の家族と自分自身を救いました。多分サタンは模擬の予言者たちを多く送り,平和であるという偽りの宣伝を述べさせて,人々を惑わし,偽りの宗教的な欺瞞を支持したことでしよう。ノアは唯一の真の宗教を持つと主張しましたが,宗教的な敵はノアのその主張を嘲笑したに違いありません。ノアを『径路主義』であるとさえ言つて,侮蔑し嘲笑したことでしよう。
24 ヱホバはノアだけを通して,霊感の指示を伝達していましたが,ノアはそのことをたしかに知つていました。ノアの妻,3人の息子とその妻はノアを信じ,ノアこそ神の唯一つの径路であると認め,その指導に従いました。彼らも正義の伝道者であるノアに加り,ノアを援助して大きな方舟をつくりました。ノアは天にいる神よりの直接の伝達をうけつつ,地上における長なる代理者かつ正式な予言的な径路となり,この小さな伝道者制度を指示しました。予言者ノアを通して語られた神の御言葉は,聖書に書き留められて今日の私たちのために保存されており,宗教的真理の一部になつております。―創世 6:1-22。
予言者アブラハムは径路
25,26 (イ)アブラハムは,予言者としてどのように奉仕しましたか?(ロ)彼に伝達された啓示は,今日なぜ特別に大切なものですか?
25 『いま彼の妻を返しなさい。彼は予言者であり,お前のために祈りを捧げるであろう。』(創世 20:7,新世)これは霊感の夢の中で,アビメレク王に語られた神御自身の御言葉です。そして,アブラハムはヱホバの予言者であると示されています。神の友,大いなる信仰の人,そして順次に啓示されてきた真の宗教を忠実に宣明した人,アブラハムは,地上におけるヱホバの正式の伝達径路として本当に長年のあいだ奉仕をしました。彼も又有名な伝道者であつて,その割当ての地である約束の地を隅なく伝道しました。ヱホバの証者として,彼が伝道したことについては,こう書かれています。『それから,彼はそこで(ベテルの近くで)ヱホバに祭壇を建て,ヱホバの御名を宣べ(伝道し)始めた。』― 創世 12:8,新世。脚註ろ。
26 アブラハムがヱホバの天的な伝達系統と接触をしていたということについて,次の出来事に注意しなさい。『これらの事の後,ヱホバの御言葉は幻の中にアブラムに臨んで,こう言つた。アブラムよ,恐れてはならい。私はお前を守り,お前は多くの報いを得るであろう。』さて,神の誓の言葉を伴う大きな約束がアブラハムに与えられました。その約束とは,アブラハムの裔(キリスト・イエスと彼の14万4000人の御国共同相続者たち)を通して,地上の全家族は正義の新しい世で祝福をうけるということです。(創世 22:17,18)神よりアブラハムに伝達された啓示のいくつかは,今日の宗教的真理の一部になりました。次の記事では,神の伝達に用いられているヱホバの地的径路を更に表わし示しています。
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伝達のクリスチャン経路ものみの塔 1955 | 8月15日
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伝達のクリスチャン経路
『いまや,天界にあるもろもろの支配や権威が,会衆を通して,神の多種多様にわたる智恵を知るためである。』― エペソ 3:10,新世。
1 真のキリスト教は,何に依存しますか?
啓示宗教である真のキリスト教は,アダムの時より使徒ヨハネの時まで順次地に伝達されたヱホバの聖なる言葉の啓示にまつたく依存しています。さらに,神は西暦33年の五旬節<ペンテコスト>以降,クリスチャンの僕たちに信頼すべき径路を備えられました。クリスチャンの僕たちは,その径路の導きをうけて,神の御意と御目的のすばらしい啓示を理解することができます。その予言的な前影と実体から判断しても,神の備えたこのクリスチャン径路は,油注がれた者の集合の会衆であると分ります。彼らは伝達をなす頭キリスト・イエスの指導をうけつつ,予言者のごとき制度として奉仕します。―エペソ 5:23。
2 (イ)予言者のモーセは,どのように奉仕しましたか?(ロ)伝達のどんな司法系統が設立されましたか?
2 アブラハムの時より後,ヱホバの伝達の系統は神の地的径路であつたイサク,ヤコブ,そしてヨセフと結ばれていました。むかし,神よりの伝達が一番多くなされた時期は,大予言者モーセの奉仕の時でありました。40年間,ヱホバからの伝達は,殆ど絶えることなくいつもモーセになされました。モーセはその伝達から力をうけて,イスラエルの会衆を神権的に制度化し,それをヱホバの国民となして約束の地に導き,その地に定住させました。神の取り極めた政府は,シナイ山で始められましたが,それは律法にもとづく正義の政府でした。それは,人間の支配者が支配する政府ではなかつたのです。地的の聖所が建てられましたが,それは限定された径路となり,司法に関する神からの伝達をつたえました。神の任命した大祭司は,その国の最高裁判官でした。大祭司はウリムとトンミムを与えられましたが,それらは,政府の最高裁判の権威,すなわち主権の王であるヱホバの決定を要する程の重大な国家的問題に対して『肯定』または『否定』の答を得るためでした。―創世 26:24; 28:13,14; 41:39。出エジプト 3:2-22; 28:30。ガラテヤ 3:19。
3 (イ)イスラエルの国民に対して,なぜ別の伝達の系統は必要でしたか?(ロ)『審判人』と関連して,これはどのように行われましたか?
3 律法契約の制度は,前に述べた司法についての限定された伝達と共に政府を運営させて行きました。しかし,神権的に任命された国民の支配者にヱホバの特別な伝達をつたえ,そして国民に霊的な助言を与えることは時折り必要になりました。この附け加えられたヱホバの伝達の系統は,モーセから始めて,特別に選ばれた男と女を通してなされました。後日,約束の地の各地にいた他の人々も,それに加えられました。彼らは,必要のとき,伝達の奉仕をするよう用いられました。国民全体がヱホバへの信仰を失つて,異教の宗教的な考えに染まり,その結果非神権的な隣人の支配をうけるようになると,神は『審判人』と知られる特別な信仰の僕を起しました。神は,御使や聖霊によつてこれら『審判人』に音信を伝えました。それで,彼らは行動をなし,国民をはげまして正義の途に戻らせることができたのです。そのある者は,戦士となつてイスラエルの勝利の軍勢を指導し,そして異教の侵略者たちを追い払いました。モーセの後継者ヨシュアは,その一人でした。その名前を少しだけ言えば,ギデオン・デボラ・バラク・サムソン,そしてエフタのような人もいました。―ヘブル 11:32。
4 「予言者の系統は何でしたか? 予言者たちは,径路としてどのように奉仕しましたか?
4 サウロ王の時以後,国民は人間の王を政府行政の長につけようと欲しました。ヱホバは『予言者』として知られる献身した人を起し,彼らはヱホバの伝達の地的な径路として仕えました。サムエルは,イスラエルの最後の『審判人』であるとともに,長年続いた『予言者』時代の最初の者でありました。ヱホバは,洗礼者ヨハネの時にいたるまでの1000年以上のあいだ,これらの予言者を用いて,国民を導き,こらしめ,そして改正しました。予言者たちは,力強い伝道者となり,ヱホバからうけた神の音信を人々に伝えました。どんな問題に面しようとも彼らは決して妥協の態度を取らず,ヱホバの証者として神の側に立ちました。彼らは一般人の意見や迫害に耐え忍び,そしてその献身に妥協を拒み,ヱホバの予言者として身を保ちました。―ヘブル 11:33-38。
5,6 (イ)昔の予言者たちのうけた神の音信に,何が生じましたか?(ロ)誰が『予言者の徒』でしたか?(ハ)イスラエルは,どのように予言者たちをうけ入れましたか?
5 予言者たちによつてうけた神の音信の大部分は,私たちの益のために聖書の中に記録されています。その数冊の本には,それを書いた予言者たちの名前が実際につけられています。神から出たこれらの言葉はみな豊かな相続財産です。その啓示は,今日における真のクリスチャン宗教の一部になります。エリヤやエリシヤのような著名な予言者には,『予言者の徒』と呼ばれる弟子たちが交つていました。これらの徒は,ノアの3人の息子のように,予言者とともに伝導者となり,予言者の群または制度を形づくりました。この援助者によつて,予言者は神からうけた音信を短時間の中に国民全部に伝えることができました。ヱホバの聖霊が,これら『予言者の徒』にも働いたと知るのは,興味深いことです。―列王紀略上 20:35。列王紀略下 2:3,15。
6 イスラエルの背教と不忠実は,ついに最悪のものとなり,彼らは,繰り返して述べられたヱホバの恵みの助言と警告を棄てました。それで,ヱホバはバビロンの異教の王ネブカデネザルを用いて,ダビデの血統をつぐ王朝を終らし,エルサレムを亡しました。『その先祖の神ヱホバその民とその住所(エルサレムの宮)とを恤むが故に,しきりにその使者を遣して之を諭したまいしに,彼ら神の使者たちを嘲けり,その御言葉を軽んじ,その予言者たちを罵りたれば,ヱホバの怒その民にむかいて起り,遂に救うべからざるに至れり。』イスラエルの背教の会衆は,ヱホバの天的伝達の径路に全く耳を閉ましたが,その事に関する記録はなんと長いものなのでしよう! ―歴代志略下 36:15,16。
大予言者
7 人間は,神からの伝達を何時殆ど直接にうけましたか? なぜ?
7 神の御予定の時になつて,地に住む民は非常な恵みをうけました。それは生ける神からの伝達を殆んど直接にうけ,しかも生き残つたのでした。人間は焼きつくす火である伝達の神を見て,しかも生きることはできません。しかし,考えてごらんなさい! 3年半のあいだ,人間は宇宙内で第2の偉大な権威,すなわち神の最高の奉仕者,代弁者である『言葉』を公やけに見たり聞いたりすることができたのです! その言葉は,生ける神に近ずくことができ,そしてヱホバの御口から生ける真理の水が伝達されるのを聞きました。この言葉は,低い人間イエスになるため地に遣わされたのです。言葉は肉となつて人間の中に住み,ヱホバの最大の予言者又は伝達の径路になりました。そして非常に価値ある智恵の言葉を正直な人々に直接伝えました。―出エジプト 33:20。申命 4:24。ヨハネ 1:14。
8 イスラエルに伝達するため,神は大予言者を遣しましたが,それはなぜ必要でしたか? 誰がその大予言者になりましたか?
8 それより1500年以前,イスラエル人はホレブ山(シナイ山)で,恐ろしい火の燃える中から神の尊厳に充ちた言葉を聞いた後,神の伝達に変化がなされるようにと願いました。神はその時,イスラエル人の言葉は良いと言われ,大予言者であるイエスを遣わすと約束されました。『是まつたく汝が集会の日にホレブにおいて汝の神ヱホバに求めたる所なり。すなわち言けらく我をして重ねてこの我神ヱホバの声を聞しむる勿れ,また重ねてこの大なる火を見さする勿れ。恐らくは我死んと,是において,ヱホバ我(モーセ)に言たまいけるは,彼らの言る所は善し。我彼ら兄弟の中より汝のごときひとりの予言者を彼らのために興し,我が言をその口に授けん。我が彼に命ずる言を彼ことごとく彼らに告べし。すべて彼が吾名をもて語るところの吾言に聴したがわざる者は我これを罰せん。』ペテロは当時のユダヤ人にこの大切な事実について注意を促しました。―申命 18:16-19。使行 3:23。
9 初期クリスチャンたちのうけた伝達は,ヘブル人の先駆者よりも,どの点に勝れていましたか?
9 ヱホバのクリスチャン証者になされる伝達は,以前の忠実な先駆者,つまり真の宗教のヘブル人証者になされた伝達よりも勝れているものです。そして,パウロはその点についてこう述べています。『神は古い昔,予言者たちにより,多くの場合に,多くの方法で祖先たちに語られた。しかし,この時の終りあつては,御子によつて私たちに語られている。神は御子をすべてのものの相続者に任命し,その子を通して組織制度をつくられた。彼は神の栄光に輝き,神の本質を正しく表わしておられる。そして,御力の言葉によつて万物を支えておられる。彼は私たちの罪を潔めて後,いと高き所に在す尊厳者の右に坐られた。御子は,その相続した名が御使たちの名にまさつているので,御使たちよりも勝れたものになつた。』― ヘブル 1:1-4,新世。
10 ヱホバは,どのようにイエスによつて表し示されましたか?
10 人間になる以前のイエスは,ヱホバの大なる共働者でした。それで,生ける神の驚くべき特質を反映し,かつ神の御口から言われる通りの言葉や句を述べることができました。実際地上でなされた話の中で,創造者の御意通りの高い考え方を示すことができました。今日の私たも同じ経験をいたします。卓越した友人と長年親しくしていると,その人の個性を良く知るようになり,その人と同じ仕方で言葉や句を繰り返すことができ,そしてその特定の人の考え方を他人に伝えることもできます。イエスはこの考え方の正しいことを認めて『父を示して下さい』というピリポの願に,次のように答えています。『私はあなた方とこんなに長く一緒にいるのに,ピリポよ,まだ私を知らないのか? 私を見た者は,また父を見たのである。どうして,「私たちに父を示して下さい」と言うのか? 私は父と一致しており,父は私と一致しているのを信じないのか?』― ヨハネ 14:8-10。コリント前 2:16,新世。
予言者制度の準備
11 イエスは,御自分の弟子が予言者の群として奉仕しなければならぬことを,どのように示しましたか? それで,伝達のどんな系統が示されましたか?
11 ノア,エリヤ,エリシヤ,そして洗礼者ヨハネなどの予言者たちと同じように,予言者のイエスは自分のまわりに弟子たちを集め,彼らを伝道者にならせるため訓練を施しました。しかし,昔の予言者たちの場合と異り,イエスはこれらの弟子たちがひとつの中核になるように準備していました。そしてその中核のまわりに,伝達の径路であり,継続してゆく予言者制度が設立されます。イエスは,その訓練の話の結びの部分で,彼の弟子たちは予言者として認められると話しました。そして,新しい世の王であるキリスト・イエスについて学びたいと望む人々には,予言者の報いが与えられると話しました。次の聖句も,伝達の系統が,予言者の群を構成する各人を通つてイエスに達し,そして終にヱホバ神御自身に達していることを示しています。『あなた方をうけ入れる者は,私をうけ入れるのである。そして私をうけ入れる者は,私を遣した方をも受け入れるのである。予言者である故に予言者をうけ入れる者は予言者の報いをうけるであろう。義人である故に義人をうけ入れる者は,義人の報をうけるであろう。私はほんとうに言う。私の弟子である故に,これらの小さい者のひとりに一杯の冷い水を与える者は,誰であつてもその報いを決して失わないであろう。』イエスは又言いました。『予言者は自分の郷里,自分の家以外で,敬われないことはない。』イエスの弟子たちは,クリスチャン予言者制度の成員として,このことをも経験しました。―マタイ 10:40-42; 13:57,新世。
12 どんな聖句は,イエスの弟子たちが集合の径路として奉仕することを示していますか?
12 イエスの時代以来,個人が特別に選ばれて聖書の予言を成就していることはありません。丁度それと同じく,大予言者であるイエス以来,ひとりの個人が神の特別な予言者になるのではありません。イエスは,この理由から,計画を立てられました。つまり,弟子たちで構成される油注がれた会衆が地の集合の径路となり,神の伝達の言葉を知らせるということです。イエスは,この径路の働きを見透して,こう言われました『本当にあなた方に言う。あなた方が地上で結ぶものは,天で結ばれ,地上で解くものは天でも解かれる。』地上で結ばれたり,解かれたりするものは,最初天で結ばれるか,又は解かれ,そして指示が地上の制度の群に伝達されることを注意して下さい。この力は,その規模において制度のものであり,一人の人に適用するものでありません。カトリックの教会は,この構成が一人の人,法王に帰していると言いますが,その主張は間違いです。―マタイ 18:18,新世。
予言者制度の設立
13 伝達の径路としてのクリスチャン会衆は,何時設立されましたか? このことは,どのように表わし示されましたか?
13 西暦33年の五旬節<ペンテコスト>に,最初のキリストの会衆120人は聖霊で油注がれました。そのとき,激しい風のような音が天から起り,火の舌は目に見えて現われ,集まつている全員の上にとどまりました。同日ペテロは公開の話を行い,この出来事こそヨエルの予言を成就するものと示し,この群は予言の力を与えられた制度であると,はつきり表しました。『いまは朝の九時であるから,これらの人々は,あなた方の思つているように酒に酔つているのではない。そうではなく,これは予言者ヨエルによつて予言されていることである。「神はこう言われる。終の日に,私の霊をすべての人に注ごう。あなた方の息子,娘は予言をし,若者たちは幻を見,老人たちは夢を見るであろう。そして,私の男女の奴隷たちにも霊を注ごう。そして,彼らは予言をするであろう。」』地上でヱホバを代表するため,霊の力をうけたなんとすばらしい径路が西暦33年に始まつたのでしよう! ―使行 2:15-18,新世。ヨエル 2:28,29。
14 予言者のごとき初期クリスチャン径路の活動と発展を説明しなさい。
14 この最初の日の120人は伝道を行つて聖書予言の多くの幻や夢を説明し,そしてペテロの最後の話がなされたとき,3000人がこの新しく組織されたクリスチャン会衆と交るようになりました。全部の人は伝道者になり,予言の教でエルサレムを充しました。径路のごときこの制度は,まもなく5000人の伝道者にまで発展し,すべての者は聖霊の洗礼をうけました。エルサレムにいた使徒たちや,円熟者は統治体になり,そしてその時成就された聖書予言の理解は順次その統治体を通して発表されました。多くの人は,幾年か昔キリスト・イエスと共に伝道していましたが,しかしすべてのことを十二分に理解することはできなかつたのです。例えば,イエスはイスラエルの実際の国を復旧するために来たのであると,使徒たちは考えていました。しかし,五旬節<ペンテコスト>後彼らは御国についての多くの奥義の詳細を順次学び,御国は天のものであることを知りました。―使行1:6; 2:41; 4:4,31。
15,16 これは新しい真理の理解を順次にもたらした径路であると示す例を述べなさい。
15 理解が順次進められて行つた別のいくつかの例として,次のことがらがあります。前述のヨエル書 2章28,29節の成就を説明したのは,統治体のペテロでした。ペテロは又,イエスこそ生命をもたらす大切な御方であり,救はただイエスの御名によつて来ると示しました。(使行 3:15–4:12)それより二,三日の後,ペテロとヨハネともどもに,クリスチャンは人よりも神に従わねばならぬと示しました。(使行 4:19)約1年の後,ステパノは霊感をうけて,『人の子イエスが神の右に立つている』のを見たと述べ,イエスが天の奉仕の地位に戻られたことにつき,明確な証拠を述べました。(使行 7:56,新世)さらに後日,円熟者の一人であるピリポは,イザヤ 53章7,8節の予言の意味を説明して後,エチオピヤの宦官に洗礼を施しました。(使行 8:29-33)西暦36年,ペテロは異邦人についての別の啓示を天からうけました。すなわち戸は開かれて異邦人は入り,なんらの差別なく,キリストの体つまり会衆の油注がれた成員になりました。―使行 10章と11章。
16 しばらくのあいだ,多くのクリスチャン奉仕者は,異邦人のクリスチャンに割礼を施す必要性を伝道していました。しかし,結局西暦49年,エルサレムのヱホバの証者の大会で,統治体内の数人の円熟者は,聖書の言葉と神の啓示から異邦人に割礼は必要でないと示しました。父こそ違うものの,イエスとは実の兄弟であり,かつエルサレム会衆の僕であつたヤコブは,アモス書 9章11,12節の予言の成就を説明することによりこの決定に賛成しました。(使行 15:6-22)又,異邦人がクリスチャンなる時,モーセの律法に従わねばならぬと,多くの人々は伝道していました。統治体の一員であつた使徒パウロは,西暦56年までにヘブル語聖書により次の事柄をはつきりと説明しました。つまり,異邦人の来ることは聖書の予言通りであつて,異邦人はモーセの律法の下におらず,神の過分の御親切の下にいるということです。パウロは論じて,神は律法契約をイエスの刑柱に釘づけしたと正しく言いました。(ロマ 6:14; 15:7-13。コロサイ 2:13,14)使徒ヨハネは多くの事柄を啓示しましたが,しかしその中でも,キリスト・イエスとともに天で生き統治する油注がれた者の数は,14万4000人であるということを,西暦96年に示しました。―黙示 7:4; 14:1。
初期の不明な見解は躓きにならず
17,18 (イ)このことは,神の径路が間違いで弱められていると,なぜ示しませんか?(ロ)新しい真理が径路に従つて流れるという見方に従うとき,これら初期の不明瞭な見解は伝道の妨害になりましたか?
17 それで,このことからイエス時代以降,地上における神の径路は弱められ,そして間ちがいで不純にされたということですか? けつして,そんなことはありません。それとは全然逆なことでした。一瞬時に水がどつと多く流れて押しつぶされてしまうことはなく,むしろ新しい真理の水は,定められた径路を通して静かにしかもムラなく流れて来ました。この油注がれた会衆の予言者制度に導かれて来た多くの人々は,かつてヱホバの御目的について不明瞭な見解を持つていました。その考えを除々に変えるためには,時間を要します。人間は新しい真理の大水を一時に悟り,理解し,そしてしつかり保持し得ないと,神は知つておられました。象徴的に言つて,もし一時になされると,人間は平衡を失い,溺死してしまいます。
18 ヱホバは御自分の弱い僕たちへの恵みの御心と,愛のある思い遣りから,新しい真理の水が,秩序だつた径路の道を通り,除々に流れる取り極めをつくられました。彼らの心は,除々に調節され,進歩して行く新しい事柄で充されます。それで,今度彼らが正義の心を持つ人々にこれら新しい事柄を伝道する際には,除々にしかも秩序立つた径路の流れの仕方で行われたのです。例えば,モーセの安息日の律法と割礼はクリスチャンたちに適用するか否かについて,極めて不明瞭な見解が言われていましたが,しかし初期において,真理の新しい知識を流す妨害には全然ならなかつたのです。そして,初期の会衆がイエス・キリストを伝道することをも妨げなかつたのです。しかし,神の御予定の時である西暦49年真の宗教は良く発展し,ついに割礼とモーセの律法についてのヱホバの正しい立場が賢明にも発表されました。その時よりこの方,全く明白になつたこの新しい立場は,正しい教理となり,真のクリスチャン奉仕者はその教理をつねに伝道しました。
19 神の径路が順次発展して行くことはどのように予言されていましたか?
19 実際,啓示された聖書の真理が油注がれたクリスチャン達の径路を通して,伝達され,かつ進歩して行つたことは,御使たちを驚かせました。『いまや,天界にあるもろもろの支配や権威が,会衆を通して,神の多種多様にわたる智恵を知るためである。』イエスは,地的の径路が進歩して発展して行くことを示し,こう言いました。『ほんとうに私はあなた方に言う。私に信仰を持つ者もまた私のする仕事をするであろう。そして,その者はこれらよりも大きな仕事をするであろう。なぜならば,私は父のもとに行くからである。』ヱホバの御目的について,神よりの新しい伝達は,順次にしかも多く流れましたが,その後の西暦55年,パウロは新しい事柄が将来もつと大規模に開明されると示しています。『今でこそ,私たちは鏡で見るようにおぼろに見ている。しかし,その時は顔と顔を合わせて見るようになるであろう。私の知るところは,いまは一部分にすぎない。しかし,その時には,私が正しく知られているように,私は正しく知るであろう。』― エペソ 3:10。ヨハネ 14:12。コリント前 13:12。ペテロ前 1:12,新世。
今日のクリスチャン径路に12の必要事項
20-32 今日のクリスチャン径路に対する12の箇条を夫々論じなさい。どの群は,その必要事項に適いますか?
20 今日,ヱホバのクリスチャン伝達径路は何ですか? クリスチャンと主張する幾百もの宗派の中,どれが今日,地上におけるヱホバの代弁者であり,そして神により任命され,かつ制度化された伝達の径路ですか? 聖書には多くの箇条が記されていますが,それらはみな神の認める唯一の径路を疑いなく指し示すものです。次にその必要事項を列記します。今日,キリストの真の会衆が神の径路にふさわしいものであるためには,その必要事項に適わねばなりません。
21 第1に,20世紀のキリストの会衆は,イエスが初期の弟子たちに示された神の御名の何であるかを知り,そして昔の予言者,イエス,第1世紀のクリスチャンと同じように,この尊厳に充ちる御名の証者にならねばなりません。今日,油注がれたヱホバの証者の残れる者と,それに交る者だけが,神の御名ヱホバについての深い理解を持つています。そしてヱホバの証者としてこの御名にふさわしい生活をしようと努力しています。―イザヤ 43:12。ヨハネ 17:6,11,26。使行 15:14。
22 第2に,イエスから始められたキリストの会衆,つまり径路は全部油注がれた者で構成されます。彼らは霊によつて産み出された者で,天でキリストと共に支配する希望を持つています。そしてその数は14万4000人です。今日地上に存在するクリスチャンのどの群が,1900年の年月を経て円熟しているキリストの会衆の残れる者という証拠を,その業や信仰で表していますか? ただヱホバの油注いだ証者の残れる者だけです。―ヨハネ第一書 2:27。黙示 14:1。
23 第3に,キリストの会衆は,聖書の原則に忠実を保ち,そして新しい世の王であるキリスト・イエスに処女の清さを保つて妥協を許さぬため,諸国民から迫害をうけなければなりません。そのようにして,明白に表し示されるべきです。油注がれたヱホバの証者の残れる者と,それに交る者だけが,全世界で迫害され,はつきりと表し示されています。―マタイ 24:9。
24 第4に,キリストの会衆は,順次になされた唯一の真の宗教の啓示を皆認めて,うけ入れねばなりません。その啓示は,昔の全部の予言者たちより洗礼者ヨハネにいたるまでに伝えられたヘブル語聖書と,キリスト・イエスおよび弟子たちを通して伝えられたギリシャ語聖書の中に記されているものです。油注がれたヱホバの証者とそれに交る『他の羊』だけが,その啓示をみな認めて信じています。―ペテロ後 3:15,16。黙示 22:18,19。ヨハネ 10:16。
25 第5に,キリストの会衆は,散らされた期間を経て,『バビロンの』霊的な束縛をうけたことを認ねばなりません。そして,この束縛より『天のはてからはてに至るまで,四方から選民を集めるであろう。』ということがなされねばなりません。油注がれたヱホバの証者の残れる者だけが,このことを認識しています。彼らは,1919年以来,あらゆる国,言語,以前の宗教的な結びつきから再び集められた者たちです。―マタイ 24:31,新世。黙示 18:4。
26 第6に,キリストの会衆は,主イエス・キリストの再臨に対し霊的に目覚めているべきです。そして,主イエスが地上の事柄に注意を向けて,目に見えぬ状で再臨する時,キリストの会衆はイエスを認め,そして支配者である王の臨在によろこばねばなりません。油注がれたヱホバの証者の残れる者だけが,霊的に目覚めており,そしてキリストが1914年天で即位した大きな出来事を認めています。―マタイ 24:3,42-44; 25:1-23。
27 第7に,主の再臨後,『神の家』であるキリストの会衆は,その裁さを受けねばなりません。その時,ヱホバの使者は,宮に来て裁きをいたします。なおその裁きは世界の残りの部分より先になされるのです。1918年,『使者』が神の宮に来た時,油注がれたヱホバの証者の残れる者だけが,この裁きの清めを経験しました。―ペテロ前 4:17。マラキ 3:1-3。
28 第8に,清められたキリストの会衆は,『主人が家人の上に任命して,正しい時に食物を与える忠実にして慧い奴隷』と示され,主より賞められねばなりません。1919年以来,油注がれたヱホバの証者の残れる者だけがこの職務を認識しています。彼らは1919年以来,その交るすべての人,つまりキリストの『家人』に清い霊的な食物を伝えようと最善の努力を払つて来ました。―マタイ 24:45-47,新世。
29 第9に,終の日のキリストの会衆は,特別な任務をうけねばなりません。すなわち,『御国のこの良いたよりはすべての国民に証をするため,全世界に伝道』されねばならないということです。『それから全き終りが来るのである。』油注がれたヱホバの証者の残れる者と,それに交る者だけが,1914年のキリストの御国設立についての知らせを述べ伝えています。その伝道の業は,いまや地上で160の国々に達しています。―マタイ 24:14,新世。
30 第10に,今日のキリストの会衆は,第1世紀の型に従わねばなりません。つまり,順次に聖書予言の理解をうけるということです。そうすることによつて,生ける神の尊厳に充ちる御目的を一層良く表し示します。そして,神の予言者制度は,その真理の新しい光を全地に公平に宣べ伝えねばなりません。油注がれたヱホバの証者の残れる者と,それに交る者だけが,『予言を軽々しく扱わず』,聖書出版物を用いて,明白に分つてくる予言の成就を宣べ伝えます。―テサロニケ前 5:20。黙示 11:3,4,新世。
31 第11に,キリストの会衆は,その業の変化を認識しなければなりません。すなわち,天的な特権を持つ『小さな群』を集める業が『他の羊』を集める業に変つたことです。楽園の地は,大アブラハムの約束を必らず成就して,永遠に存続いたしますが,『他の羊』は良い御国の住民になり,その楽園の地で永久に,かつ幸福に生活します。油注がれた残れる者だけが,1932年と1935年以来このことを経験しました。―創世 22:18。ルカ 12:32。ヨハネ 10:16。マタイ 25:31-33。
32 第12に,キリストの会衆は,ある特定の時を認識しなければなりません。それはヱホバが永遠に続く新しい世の制度として,『新しい天を植え,そして新しい地の基をすえる』時です。ただヱホバの証者だけがこのことを認識しており,そして,1919年以来正義の新しい世の社会は発展し,全地に充ちるということを知つています。―イザヤ 51:16; 65:17。ペテロ後 3:13。黙示 21:1。
径路と密接な連絡を保ちなさい
33,34 (イ)今日油注がれた残れる者の用いている合法の僕は,何ですか?(ロ)『忠実にして慧き奴隷』の公式な発表機関は何ですか?(ハ)今日,誰が神の径路と密接な連絡を持つべきですか? そしてなぜ?
33 それで,今日のヱホバのクリスチャン証者の中,油注がれた残れる者が,集合の伝達の径路を構成していることについては,異論をさしはさむことのできない程に多くの証拠があります。つけ加えるものとして,多くの詳細の事実は,ヱホバの証者の歴史について述べている『ものみの塔』内の連続記事の中に出版されています。これら油注れた者は,いまでも約1万7000人が地上に居り,その統治体はニューヨーク,ブルックリンのベテルにあります。その残れる者に,56万人以上の『他の羊』が交つています。油注れた者で構成されるこの小さな『忠実にして慧き奴隷』は,ものみの塔聖書冊子協会として知られる合法の僕を有しています。その協会は1884年に制度化され,『忠実にして慧き奴隷』を代表するために用いられています。
34 この『奴隷』級の公式な発表機関は,『ものみの塔』の雑誌です。『ものみの塔』はいまや76年間出版されて来ました。この雑誌は,霊感をうけているとは主張しませんが,しかし聖書の中に記録されていて,今日順次に成就して行く霊感の原則や予言に導れています。この唯一つの径路は,信頼すべき霊的な導きになつています。そして,この径路により,正義を愛する誠実で正直な人々は,ハルマゲドン後の新しい世における『完全な日』に導かれています。あなたへの招待は,油注がれた残れる者とともに前進して戴きたいということです。そして,神の導きのまま,その霊的な立場を順次に進めて行つて下さい。それは次の約束の言葉を成就するものです。『義人の道は暁の光のごとし。ますます輝きて完全な日にいたる。』― シンゲン 4:18,ア標。
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家から家の伝道の忠実ものみの塔 1955 | 8月15日
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家から家の伝道の忠実
セント・ヘレナ島にいるヱホバの証者にとつて,家から家の伝道の業は,きわめて難しいものです。島の住民は5000人以下であつて,40人の伝道者は各家庭を定期的に訪問しています。伝道に行く度ごとに,区域はだんだん小さくなるように見えます。伝道者が自己紹介することは,もう必要でありません。多くの場合,家の戸が開けられる前に,― もしも開けられるならば,― 家の人の決定はできあがつています。伝道の業に反対する偽りの非難をかかげる注意書は,一般公共の場所に掲示されています。ある人々は,偽りの羊飼の圧迫をうけて,もう二度と訪問しないようにと兄弟たちに言いました。他の人々は,真理は何処にあるかを知りながらも,無関心の態度を取つています。この難しい状態にあつても,すべての兄弟たちは,家から家の伝道の業を行い,帰るときは幸福な気持で充たされます。そして,いつも與味深い経験談を語り合います。(1955年度のヱホバの証者の年鑑より)
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シエラ・レオネの開拓者の経験ものみの塔 1955 | 8月15日
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シエラ・レオネの開拓者の経験
この地の最初の休暇開拓者は,66歳の姉妹でした。2ヵ月の休暇があつたため,賢明にもヱホバの奉仕に用いようと決めました。内部の村々を訪問し,興味を持つた人々に会つて,51冊の本,165冊の冊子,143冊の雑誌を配布し,一つの予約を得,そして72の再訪問をしました。内部の村から村に旅行するためには,トラックに乗らねばならず,しかも多くの場合坐席は無いのです。運転手は,ごつごつした狭い道を大速力で運転するため乗客はがたがたゆられて,ひどくつかれ,旅行が終つた時には病気の状態です。(1955年度のヱホバの証者の年鑑より)
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アイス・ランドからの報告ものみの塔 1955 | 8月15日
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アイス・ランドからの報告
辺境の地区を伝道する開拓者の経験は,まつたく心を躍らすものです。ひとりの開拓者の姉妹は,ひとりきりで200マイル以上の悪路をバスで旅行し,ヒョードの群を訪問しました。午前9時に到着しましたが,旅館はいま閉鎖されていると知りました。少年たちが姉妹の本やカバンを持ち運んでくれましたが,彼女は1軒のコーヒー店を見出しました。その店の女主人に証言したところ,その店に滞在するよう招待をうけました。その村中の全部の人に証言した後,この親切な婦人は,次は何処へ行くのですかと姉妹に尋ねました。『次のヒョードの村です。』という答を聞いて,こう言いました。『そこにも旅館はありませんが,その地にいる私の母親に電話しましよう。母親のところに滞在しなさい。』このような具合で,2日間の旅行をして3つの村での9日間の証言の結果,190冊の本が配布されました。証者が信仰をもつて出かけ,第一に御国を求めるならば,ヱホバが道を開くという一つの例であります。(1955年度のヱホバの証者の年鑑より)
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