「家族生活」の本を用いて短い再訪問を繰り返す
1 家の人が宗教的な話題に関心を示さず,むしろ現在直面している子育てや夫婦関係など家族に関連した事柄に興味を示す場合,この「家族生活」の本を用いて再訪問を行なうことは特に効果的と言えます。聖書的な考え方や見方にごく自然な仕方で接してゆくことができ,徐々にみ言葉聖書に対する関心を高めてゆくことができます。
2 次のように言えるかもしれません:
■ 「先日は,家族の大切さについてお話し合いできうれしく思います。今日は,__さんもきっと気を配っておられることと思いますが,家族の絆をさらに強めるのに何が助けになるか,この本に書かれていた興味深い点を一つだけお伝えしたいと思います」。家の人がこの点で努力していることや意見を聞くこともできるでしょう。その後,家族の成員一人一人が自分の責任や役割を果たすなら絆を強める助けとなることを述べ,家の人の関心を引きそうな章から具体的に話し合えます。
3 親に感謝を表わす方法について話し合った人であれば,このように言えるかもしれません:
■ 「ご両親のことを真に気遣っておられる__さんと,もう一度お話しできればと思い伺いました。一緒に暮らしていても離れて暮らしていても,親を思う気持ちをいつも大切にしたいものですね。きっと__さんも,このような願いを持っておられるのではないでしょうか」と述べ,12章2節の162ページの部分を話し合います。その後,『子供にしかできない特別な仕方』で,どのように親に感謝を示せるかが168ページ17節以降に記されていることを述べ,次回その点について話し合う約束をすることができます。
4 子供について話し合ったのであれば,このように会話を始めることができます:
■ 「前回は,子育てについての__さんのご意見を聞かせていただきありがとうございました。子供たちをよく観察していると,親の話すことなすことをそのままそっくりまねしていることに気づくことがあります。__さんもそのように感じたことはありませんか。子供たちを立派な大人に育てるために,親自身の態度や家庭環境は大きな要素になっているようです。そのことが子供の成長にどれほど影響を及ぼすのか,先日お見せした本に興味深いことが書かれていました」と述べ,112ページ29節のスポンジの例えを用いて話し合うことができるでしょう。その後,家の人を責めるような話し方にならないよう気をつけながら,30,31節を討議できるでしょう。
5 一回の再訪問で一,二の論点だけを取り上げ,家の人の負担とならない短い再訪問を繰り返すことは,家庭聖書研究を取り決めるうえでたいへん効果的な方法です。そのような訪問を繰り返し行なうなら,やがて家の人は手元にある「家族生活」の本を読んでみるよう動かされるに違いありません。その結果,系統立った話し合いへの道が開かれてゆきます。このようにして,出版物を用いて奉仕者の質問に家の人が答えるという討議の形になるなら,聖書研究として報告することができるでしょう。
6 様々な証言例を会衆の区域に合わせ,自分のものとしてください。忍耐強く,繰り返し訪問してください。対象を広げ,より多くの人を再訪問してください。真理の種がいつどのように芽を出すかわたしたちには分からないのです。(伝道の書 11:6)5月中もあらゆる機会を活用し,数多くの再訪問を行なってゆきましょう。