夏の時期にもエホバのご意志を行なうことから力を得る
1 (イ)霊的な食物とは何ですか。(ロ)それが人をどのように力づけるか,例を挙げて説明してください。
1 あるとき,イエスと弟子たちは,ユダヤからガリラヤに向かう途中,サマリアのスカルという都市を歩いていました。長旅のため,イエスが「すっかり疲れて」おられるのが弟子たちにも分かります。(ヨハ 4:6)弟子たちはイエスを井戸のそばで休ませ,食料を買いに行きました。しかし,戻って来た弟子たちが目にした光景は,その後何十年たっても彼らの脳裏から離れないものとなりました。イエスは井戸に水をくみに来た女性に証言しておられるではありませんか。イエスの顔に先ほどまでの疲労感はなく,生き生きと語っておられます。(ヨハ 4:7-26)その後,弟子たちから食事を取るよう促されたイエスは,この機会をとらえて,人を真に力づける霊的な食物があることを教えられました。(ヨハ 4:31-34)イエスはそれを聖書の知識に限定されていません。ヨハネ 4章34節によると,それは知識を取り入れ,適用し,宣べ伝えることを指しています。それこそわたしたちを真に力づける食物なのです。
2 自分の歩み方を考慮する上でイエスの模範はどのように励みとなりますか。
2 この記述は,身体的な疲れやストレスを経験するわたしたちに教訓を与えているのではないでしょうか。疲れを取るため,休息は必要です。(伝 4:6)しかし多くの人々は精神的な疲れをいやそうとして,余暇の大部分をレクリエーションに充てます。そのため,かえって身体的な疲れを増し加えます。しかし,イエスは身体的には疲れることがあっても,霊的に疲れ果てることがありませんでした。イエスにとってそうであったように,真理を取り入れ,当てはめ,それを人々に伝えるという霊的な食物こそが,わたしたちを本当に力づけることを思いに留めましょう。今この時期に,自分の歩み方を再吟味するのはだれにとっても有益です。―エフェ 5:15,16。
3-5 昨年の夏,神権的な活動に十分携わることから報いを刈り取ったどんな経験がありますか。あなたはどんな経験をしましたか。
3 昨年の夏の特別な活動: 多くの兄弟たちが「王国宣教」2003年6月号の折り込み,「7月と8月に宣教を拡大する」の呼びかけにこたえ応じ,夏の余暇を神権的な活動のために用いました。昨年は夏の時期の奉仕時間が大幅に増加しました。うれしいことに,若い人々,全時間の世俗の仕事を持っている兄弟姉妹たちが補助開拓奉仕をとらえました。また,多くの方が「知識」の本の配布に個人的な目標を設けました。
4 33年にわたり全時間奉仕を行なってきた一人の姉妹は,寝たきりの母親の介護をしながら奉仕を続けています。姉妹は,介護のセミナーに参加し,研修の終わりに皆の前で発表することが求められました。この機会に勇気を持って証言できるように祈り,市長や県の関係者の前で,介護には希望があることに言及しました。発表後,市長は自分から姉妹に近づき,「エホバの証人の宗教ボランティアについてよく知っています。市のためにがんばってください」と述べ,「知識」の本を4冊受け取りました。専門職の方や病院の医師などが1冊ずつ受け取り,全部で32冊を配布し,その後幾人かへの再訪問を行なっています。
5 小学校4年生の少女は,支部に次のような手紙を寄せました。「『知識』の本の配布の目標はお母さんが5冊,わたしと姉が2冊ずつの合わせて9冊,それにエホバへの感謝をそえてあと1冊で合計10冊です。家の本棚にはずらりと本が並びました。すると,7月の夏休み2週間でお母さんが4冊,姉が4冊,わたしが2冊で10冊出ました。8月にも7月と同じように10冊の『知識』の本を求めました。祈って3人が同じ思いを持って奉仕をしていると8月30日までに9冊出ていました。31日は,いつもは奉仕に出ない日でしたが,がんばって3人で奉仕に出ました。すると,姉の訪問したマンションの部屋から少しこわそうな人が出てきました。準備した証言をしたら,『それじゃあ読ませてもらうよ』と言って受け取ってくれました。こうしてわたしたち3人は姉が7冊,わたしが7冊,お母さんが6冊で合計20冊の『知識』の本を配布しました」。
6,7 今年の夏の宣教に親子でどのように備えることができますか。あなたはどんな計画を立てていますか。
6 今年の夏はいかがですか: 力を得るためには,エホバのご意志を行なうことが肝要です。ぜひ7月か8月に補助開拓奉仕を計画し,宣教を拡大してください。今月号と来月号の「王国宣教」には,若い人が用いることのできる証言方法が幾つか紹介されますので,家族で練習し奉仕にのぞんでください。反対や無関心な態度が見られる中でも若い人たちが熱意を保ち,信仰を強化できるよう,家族で「神を崇拝する」の本の170,171ページの聖句を熟考することも益があるでしょう。
7 健全な習慣が幾らか崩れているように感じるなら,今はそれを取り戻すべき時です。(マタ 24:42,44)夏の時期が終わり,新奉仕年度を迎える時,エホバのご意志を行ない続けるように力づけられているに違いありません。―イザ 40:29-31。