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目ざめよ! 1976
目76 9/22 17–20ページ

世界教会協議会 ― 分裂した家

キリスト教世界の諸宗派は何世紀もの間,分裂してきました。それは何も新しいことではありません。しかし今日キリスト教世界の分裂は最高潮に達しています。キリスト教と唱える宗教はさらに増えています。

しかしその全部がキリスト教と唱え,同じ神を崇拝すると唱えてはいても,教義,礼拝の仕方および政治的信条はそれぞれ異なっています。同じ教会の内部においてさえ,経済的,社会的な障壁から生ずる分裂に加えて人種,国籍などに根ざす深刻な分裂が生じています。

これらの分裂は戦時下において最大の矛盾を生み出してきました。同じ宗派に属する人々そして宗派を異にしても同じく「平和の君」に従うと主張する人々が殺し合いをしたのです。

一致を図る試み

このような明白な矛盾は,多くの人を教会 ― そして神から離反させてきました。それで分裂をいやす様々な試みがなされてきています。世界教会協議会の設置もこのような一致を図る試みのひとつでした。

同協議会は1948年にオランダのアムステルダムにおいて設立され,スイスのジュネーブに本部を置いています。現在のところ,それは新教,聖公会,ギリシャ正教および古カトリック教を含む286の主要な教会組織によって構成されています。これら諸宗派の信徒は合わせて4億人から5億人に上るものと推定されます。

1975年末に協議会は第五回総会をケニアのナイロビで開きました。アフリカで総会を開いたのはこれが初めてです。協議会を構成する諸教会からは,投票権を持つ747人の代表が出席しました。ユダヤ教,ヒンズー教,仏教,イスラム教,ローマ・カトリック教会を含む他の宗教はオブザーバーを派遣し,法王パウロ六世もあいさつを送っています。

総会のテーマは「イエス・キリストは解放と一致をもたらす」というもので,協議会の事務総長フィリップ・ポッター博士は「教会の一致を探求する」ことについて述べました。

根深い分裂

いやすことのできない根深い分裂があることは,最初から明白になりました。そのひとつは総会の構成と関係があります。

以前の総会では西欧と北米の教会の代表が議事の進行を支配していました。ところがナイロビではアジア,アフリカ,ラテン・アメリカ,太平洋諸島,およびソ連支配下の東欧の諸教会の代表が票決の際に大きな勢力を占めました。

この宗教会議に出席した747人の代表のうち,439人は“第三世界”の(開発途上)国および共産主義諸国の人々であり,これらを合わせると代表団全員のほとんど60パーセントを占めます。構成比率のこのような変化は,協議会を分けた多くの論点の中に浮き彫りにされました。一般的に言って西欧と北米の教会は欧米諸国の政治,経済,社会的な政策を支持していたのにくらべ,第三世界および共産主義国の教会はそれとは反対の見解をとっていました。

アフリカの一代表が協議会を次のように非難した時,こうした見解の相違は明白になりました。「北米と欧州に調子を合わせるために会議全体を手加減しようとする謀議があるように思われる。それは金がそこにあるからだ」。しかし北米と欧州はもはや過半数を占めていないため,この事は起きませんでした。

東西間の緊張を示す別の例がニューズウィーク誌に取り上げられています。同誌は,最も論議を呼ぶ提案 ― 白人宣教師のアフリカ派遣を五年間延期すること ― がリベリアの教会代表によって出されたことに注目しています。アフリカの教会の一部には,欧州や米国の牧師に対して敵意のあることが明らかです。

“解放闘争”の点で分裂している

激しい対立を引き起こしたのは,“解放運動”に関連した問題でした。この問題の論調は,会議冒頭の基調方針演説の中で確立されました。これはカリフォルニア大学の神学教授ロバート・ブラウン博士によって行なわれました。

欧米諸国の側を代表しているとはいえ,同博士は次のことを指摘しました。「イエス・キリストを人類の解放者と考えることは,歴史から見て圧制者にほかならない人々にとっては慰めとなるものではない。世界の有色人種のきわめて多くを征服し,圧迫し,搾取した“白人”は,人種としてはこのような圧制者である」。

この言葉は欧米の牧師を怒らせました。しかし他の発言者たちが述べた見解に照らしてみる時,協議会はその過半数が“欧米帝国主義からの解放”を引き続き進めることに賛成していることが明らかでした。このテーマは,1968年,スウェーデンのウプサラにおける協議会の先回の総会で採択されていたものです。

この論点に関してシアトル・タイムズの社説は次のように述べていました。「このような移り変わる情勢の下で,後進国の人々はその言い分を述べることが可能となった。彼らは先進国の代表に対して思うままに語った。彼らの言い分には,新たな討議,対決,論争の種が含まれていよう」。この社説は,「米国その他の先進国が未開発諸国の資源を略奪した事実に対して,未開発諸国が抱いている強い感情」にも注目しています。

それゆえ,「世界各地とりわけ南アフリカのゲリラ・グループに対して協議会の援助を増強すること」が,特別委員会によって勧告されたのも驚くにはあたりません。このような支援活動は,「人種差別と戦うプログラム」が協議会により設立されたウプサラにおいてすでに認められていたものです。このプログラムの下で,様々なゲリラ活動に対して資金が供給されてきました。

このような資金が支出された事実は,1976年1月2日号「今日のキリスト教」誌上において認められています。また「人種差別と戦うプログラムからの資金の供給を非暴力グループに限ることを提案した動議」は総会によって否決されたとも伝えられています。

しかし同じ雑誌の述べるところによれば,モザンビークの「マルクス主義政府」は協議会の援助によって権力の座についた政府のひとつであるにもかかわらず,その新政府は「教会とくに外人宣教師に対して強硬な政策を採ってきた」ということです。そのために欧米諸国からの代表の一部では,解放運動を支援することを逆効果と見ています。

アイルランドの長老派の牧師ゴードン・グレイは,諸宗派間の分裂がもたらした悲劇的な結末を協議会に注目させました。彼はこう言明しました,「我々がアイルランドから世界に宣明したのは,とりこにし,分裂させるイエス・キリストである。ローマ・カトリックおよび新教の教会は両方とも,我々が作り出し,維持することに一役買ってきた政治的,社会的,文化的および宗教的な分裂のとりこにされてしまったことに気づいている。我々の社会の崩壊のゆえに主の預言のことばは緊急に必要とされたが,その時にあたって我々はその言葉がどうあるべきかについて意見の一致を得られなかった」。

いっそうの分裂

協議会の分裂ぶりを暴露した別の分野は,信教の自由に関連したものでした。一部の西側代表者は,信教の自由が与えられていない国々を非難する決議を通そうと試みました。

しかしこの決議の目ざしているものは,ギリシャ正教の一司祭が次のように述べた時いっそう明白になりました。「いわゆる社会主義の国々では人々が殺され,殺害されている」。このような試みがおもにソ連を攻撃することを目ざしていたのは明らかです。

非難しようとするこの企ては激しく反対されました。ナショナル・カトリック・リポーター誌は,「ソ連で信教の自由の否定されていることを,西側が明記しようとした時の東西間の必死の争い」について述べています。最終的には,提案の表現をぼやかした修正版が採択されました。

しかし協議会は信教の自由に本当に関心がありましたか。そうであるとは言えません。それは現代において最も極悪の,そして広く知られた宗教の抑圧の例を無視したからです。これはマラウィのエホバの証人に対する集団的虐待,殺害,強姦,追放です。

ドイツの新聞ビルトは次のように述べていました。「これは黒人の支配するアフリカ諸国の一部においてクリスチャンが迫害されていることに対して抗議する良い機会であろう。例えば……マラウィでエホバの証人は殴打され,彼らの妻は強姦された。世界教会協議会は何をしたか。それは七つの銀行(その中にはドイツ銀行も含まれている)をボイコットすることを決めた。それらの銀行は南アフリカと取引きがあるという理由からである。苦難に遭う兄弟たちを助ける代わりに銀行券を用いての政略 ― これもひとつの主義であるが,誤った主義である」。

ワシントンではスター紙の幹部記者W・F・ウイロビーが,エホバの証人の迫害に関して次のように問いかけていました。「世界教会協議会は,好機といえるこの機会に,たとえ身にこたえてもひとはだ脱ぐであろうか。もしそうしないならば,宗教,人種その他を問わず圧制に反対して協議会が他に何を宣言しようとも,それは人を信服させるには足りないであろう」。

協議会は『この好機にひとはだ脱ぐ』ことをしませんでした。それは何の手を打つこともせず,信教の自由よりも政治の事柄に関心を払っていることを示しました。寄稿家ジェフレイ・ハートは,宗教的迫害を非難せずに終わったことを「ひどい偽善」と呼んでいます。

一致は見られない

世界教会協議会の第五回総会は確かにある一つの事柄を証明しました。それはキリスト教世界の家が,かつてないほどに大きく分裂していることを証明したのです。

協議会の事務総長ポッター氏の言葉によれば,「何ら目新しい考えも言葉も出ず」,統一を目ざす試みはなお「模索の域を出ません」。「今日のキリスト教」誌は,次の言葉をつけ加えていました。「世界教会協議会の事務総長自身が,協議会の立場に関して下したこの評価は,協議会の第五回総会の最終日に代表の多くが感じたことを要約している」。

一致を目ざす試みはきわめてむなしいものであったため,オーストラリア代表の,ある高位の人は,総会の終了に際してこう語りました。「それは始まらないうちから,すでに終わっていたようなものである」。またトロントのスター紙はこう論評しています,「ナイロビでは,解決されたよりも提起された問題のほうがはるかに多かった」。

ニューズウィーク誌は次のように述べていました。「内部紛争が,西側および第三世界における協議会のイメージを低めたことは明らかである。また政治的な問題をめぐる衝突のまっただ中で,この組織はその本来の宗教的な目標すなわち世界中のクリスチャンの一致団結をはかるという目標を全く見失ってしまったようにみえる」。

しかしキリスト教の基本である聖書には,真のクリスチャン「すべての語るところは一致しているべき」であると述べられています。「あなたがたの間に分裂があってはなりません。かえって,同じ思い,また同じ考え方でしっかりと結ばれていなさい」と,聖書は教えています。―コリント第一 1:10。

また聖書によれば,神に仕えると公言しながら自分の霊的な兄弟を憎む者は偽り者です。聖書はまた,自分の兄弟を殺す者が悪魔の子であることを明らかにしています。―ヨハネ第一 4:20,21; 3:10-12。

寄稿家ジェフレイ・ハートが次のように語ったのも不思議ではありません。「ケニアのナイロビで厳粛に開かれた世界教会協議会第五回総会は,道徳的また霊的な病の,胸の悪くなるような光景を展開した」。

世の一部

総会はまた次のことを証明しました。すなわちこの世の政治的な問題にいっそう深くかかわり合うことに同意したのを見ると,教会は真のキリスト教の教えから遠くかけ離れているということです。クリスチャン・センチュリーは次のように報じました。「この世の中で生きるか死ぬか,そこが問題なのではない。問題は足くびまではまり込むか,首まではまり込むかである。総会は最大限はまり込むことを選んだ」。

ギリシャ正教のレニングラード首都大主教ニコデムが協議会の新しい議長のひとりに選出されたことからみて,そうなるであろうことはいよいよ確かです。彼は,解放運動に対する協議会の援助を支持してこう語りました,「議長のひとりとして,わたしは今やこの種の仕事に対していっそうの関心を払うものである」。

しかしイエスが言われたように,イエスの真の追随者は「世のものではありません」。(ヨハネ 17:16)神のことばにはまた次のように記されています。「したがって,だれでも世の友になろうとする者は,自分を神の敵としているのです」― ヤコブ 4:4。

教会は確かに神のことばと神のお目的をしりぞけました。そして人類の唯一の希望である神の天の王国と,それがこの地上にもたらす新秩序に背を向けてしまったのです。

どこに向かっているか

世界教会協議会の分裂した状態は,どう見てもそれが神の支持を得ていないことを示しています。「神は無秩序の神ではなく,平和の神だからです」― コリント第一 14:33。

むしろ,神のご意志に反する教理と行ない,そしてバベルに似たその混乱は,それが,啓示 17章に「大いなるバビロン」と呼ばれている娼婦の一部であることを明白に示しています。そしてその将来は明らかです。啓示の預言は,彼らがいま淫行を犯している当の相手 ― この世の政治勢力 ― の手による完全な滅びへと,それが向かっていることを示しています。―啓示 17:16。

イエスは預言されました,「内部で分裂している都市や家はみな立ち行かないでしょう」。世界教会協議会という分裂した家も全く同様です。―マタイ 12:25。

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