読者の声
親が理解する必要
「若い人は尋ねる……どうすれば両親に自分を理解してもらえるだろうか」という記事(1983年8月22日号)を読んで,私の個人的な経験をお知らせしなければならないと思います。私の家族は問題を持っています。母は子供のころ児童虐待を受けたことのある人で,継父はアルコール中毒者です。姉と私がまだ幼い時に,母はある意味で私たちを遺棄しました。働きに出ていましたし,私たちの相手をするには“疲れ過ぎて”いたからです。継父は,酔っていない時には私たちのしていることに関心を示してくれましたが,酔っていないことはめったにありませんでした。ですから,雨露をしのぐ場所に事欠かず,冷蔵庫にはいつも食べ物がありましたが,姉と私は愛や大人となるための訓練の必要は満たされませんでした。私が母に話し掛けようとすると,母はいつも(今でもそうです)「うるさいわね」と短い返事をするのが関の山です。
私はこれまでずっと両親の愛と理解を求めてきました。それを決して得られなかったので,ざ折感や自尊心の欠如にさいなまれてきました。成長期にこの記事を読まなくてよかったと思います。(現在22歳です)読んでいたら,両親の是認を得るためにもっと努力して失敗し,自責の念にかられていたことでしょう。失礼なことを申し上げるつもりはありません。与えられている助言は,ある子供たちには役に立つことでしょう。しかし,子供の必要を理解できない両親を持つ場合,その助言は自尊心を損なうものになりかねないと思います。
D・H 米国ミネソタ州
あなたのお気持ちは分かります。お考えを聞かせてくださってありがとうございました。この記事は,意思の相互伝達の問題の原因が片方だけにある,つまり子供の側にそれが欠けているといわんとしているのではありません。家庭で意思の相互伝達が一層滑らかになされるために各自が行なえる事柄を理解するよう親と子の双方を助けるために書かれた記事でした。確かにこの記事の情報は,親子が共に助言を喜んで適用する場合に家庭の雰囲気を向上させるのに大変役立ちます。しかし,あなたのように不利な状況に置かれた若者でも,この記事の中で論じられている原則をできるだけ適用して,幾らかでも改善を図れるよう願っています。―編集者。
「どうすれば両親に自分を理解してもらえるだろうか」という記事に深く感謝したいと思います。私は十代の息子を二人かかえる母親です。その記事は正に我が家のことを扱っているように思えました。私は息子たちとの意思の相互伝達の問題をかかえてきました。この記事は大変率直で,責任はすべて私たち親にあるわけでなく,子供にも責任があることを示しています。
R・W 米国アラバマ州