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  • 英国の諸教会は一致するだろうか
  • 目ざめよ! 1985
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目ざめよ! 1985
目85 6/22 24–27ページ

英国の諸教会は一致するだろうか

英国国教会がローマ・カトリック教会と決別した時,それは一国の国民教会でしかありませんでした。他方,ローマ教会は既に国際的地位を占めていました。しかし,大英帝国がその版図を広げるにつれて,英国国教会も世界の至る所へ運ばれて行く結果になりました。今日,英国国教会から派生した教会は,20以上の国に見られます。いずれも独立してはいますが,“聖公会連合”の一部として母体教会と結ばれています。こうして,英国国教会も国際的地位を得,バチカンと交渉をするのに有利な立場に立ちました。

それほど古い話ではありませんが,カトリック教会は三つの教義を公布して,プロテスタント諸教会との間の壁を高くしました。すなわち,マリアの無原罪の御宿り(マリアは罪のない者であったとする教義)(1854年),マリアの肉体の被昇天(1950年),および法王の教示の不謬性(1870年)がそれです。これは実際,ほかの教会との一致を阻む障害物となっています。

英国国教会とローマ・カトリック教会との間で払われた努力

1966年に法王と,一般に英国国教会の霊的頭と認められているカンタベリー大主教との間に,英国国教会・カトリック教会国際委員会の設立に関して合意ができました。1970年以来12年をかけて,一致を阻む諸問題が検討され,可能と思われる解決策が提示されました。委員会は双方から10人ずつの学者を出して構成され,論争点となっている三つの事柄,すなわち権威(法王の首位権と不謬性を含む),カトリックの聖体礼拝,および聖職者の叙任の問題に特別の注意が払われました。

両教会は,委員会の報告をどのように受け止めたでしょうか。どちらの側もそれを即座にはねつけるようなことはしませんでした。事実,各教会が報告に対する公式の声明を作成するまでには数年かかるであろうと見込まれています。しかし,ロンドン・タイムズ紙の社説は,「両者(ローマとカンタベリー)が実際に一致するには少なくとも1世代はかかる」と予想しています。行く手を阻んでいるのは,産児制限,既婚聖職者,法王の不謬性とその権限の範囲,マリア崇拝,および1896年の第1回バチカン公会議の席上,レオ8世が,「完全に無効で,一から十まで効力がない」と言明した英国国教会聖職者の叙任といった争点です。

1982年の夏,法王ヨハネ・パウロ2世が英国を訪れた際,法王とカンタベリー大主教は,一致に向けて事を進める可能性をさらに探るため,もう一つの国際委員会を設けることに合意しました。

英国国教会と自由教会との間で払われた努力

英国国教会は時を同じくして,自由教会すなわち非国教会のうちの三つの派 ― メソジスト派,モラビア派,合同改革派 ― と,一致についての討論を重ねていました。合同改革派というのは,イングランドとウェールズの組合派と長老派が1972年に合併してできた団体です。

一致を阻む数々の大きな障害があります。例えば,英国国教会は女性が聖職に就くことに反対していますが,自由教会には婦人牧師がいます。逆に,自由教会は英国国教会の主教行政の仕組みを嫌っています。それでも自由教会の各派は一致を目指すことに決めました。しかし英国国教会は,1982年7月に出された幾つかの提案について論議した後,自由教会との統合はしないという決定を下しました。

自由教会は大変失望しました。合同改革派教会の幹事は,「今後,諸教会は英国国教会と交渉を持つかどうか大いに慎重になるであろう」と述べました。メソジスト教会協議会の幹事は,一致のためのいかなる企ても,今後1世代の内に試みられる見込みは非常に薄い,と考えています。

英国国教会側で世界教会運動<エキュメニズム>に熱心な人々も失望しました。幾年も努力して,なお一致の糸口はつかめていないのです。しかし,こうした挫折のおかげで英国国教会は自分たちの布教活動を損なう世界教会運動に巻き込まれずに済んだと言う向きもあります。この見解を支持して,エコノミスト誌はこう述べています。「英国国教会は今後,長期にわたって自分の布教活動に思う存分専念できるようになった。……英国国教会にとっての課題は,国教会自体,自ら何を信じているか確かでないのに,信仰について知りたいと願う人たちに一体どのように仕えていくかということである」。

それで,英国での宗教的一致を達成しようとする二つの実質のある努力は,数か月の間に行き詰まってしまいました。

一致を追い求める動機

キリスト教世界の諸宗教が一致することに関心を抱くのはなぜでしょうか。ヒューム枢機卿は,ローマのカトリック司教会議でこう語りました。「イエス・キリストの福音を効果的に宣べ伝える面で大きな障害となっているのは,その追随者の間に見られる不一致という恥辱である。……特に今世紀に入ってからは,クリスチャンの間にその分裂ゆえの失意やいら立ちが募ってきている」。

数年前に,英国国教会の主教チャールズ・ブレントは,宗教上の一致の必要性についてこう述べました。「もし我々が共同戦線を張ることができないのであれば,極東の諸大国の国民をキリストの教会に導き入れようとすることは不条理に近い」。

一致を追求するその動機は別のところにあると考える人もいます。ラッセル・ルイスはデーリー・メール紙の中でこう書いています。「私の印象では,一致を目指すこの運動は,実際には大衆運動などではなく,それが出席率の低下に歯止めをかけるのではないかと考える,流行の先端を行くエリート主教や下位聖職者の起こしたもののように思える。プロテスタント主要教会では60年代に,またカトリック教徒の間では70年代に,出席者が急激に落ち込むようになったのと時を同じくして,一致を促す大きな力が働くようになったのは印象的である」。

一致を追い求める動機が何であれ,これまで幾世紀にもわたって英国に見られた宗教上の不一致は,クリスチャンに対する使徒パウロの明確な次の勧めに反するものです。「互いに意見を一致させてあなた方の間に分裂がないようにし,思いと考えにおいて完全に結ばれているようにしなさい」― コリント第一 1:10,新国際訳。

次に,どんなことが起きるか

世界教会運動家<エキュメニスト>たちは,自分たちをめぐる宗教上の不一致や自分たちが幾度も遭遇してきた挫折を十分に認めながらも,調停をはかるその努力を続けています。彼らにとって一致は遠い将来に向けての敬虔な希望なのです。さしあたって,協力と相互理解の段階にこぎつけることができて喜んでいるようです。英国国教会・カトリック教会国際委員会の共同議長が述べたような,「併合なき連合」のことが話し合われています。

カンタベリー大主教はそれと同じ見解を示し,諸教派の代表者たちにこう語りました。「私は私たちのそれぞれの特異性を喜びとするものです。仮に私たちが融合し,持ち味を失って画一化されるとすれば,それは悲しむべき日と言えましょう」。ですから,予見し得る将来に向けて考えられている一致は,決して真の一致ではありません。1世紀の真のキリスト教へ戻ることでもなければ,聖書に帰ることでもないのです。

英国に住む幾万ものエホバの証人は,一致に関するこの論争においてどんな立場を取っているでしょうか。彼らは英国だけでなく全地のあらゆる人種や国籍の人々の間で,見事な調和と一致を実現しています。この一致が教理や活動,あるいは運営方法に関する論争で損なわれることはありません。諸国民が戦争に突入しても損なわれることはありません。エホバの証人は常に厳正中立の立場を守り,クリスチャンの兄弟関係を固く保つからです。

証人たちについてミルウォーキー・センチネル紙はこう書いています。「彼らの一致は,単に生活上のささいな事柄に関するものではなく,行動の規範,原則の固守,神への崇拝といった重要な事柄にかかわるものなのである」。

そのような一致がどのようにして実現されたかについて,英国の一新聞は次のように述べています。「証人が行なうどんな事にも,背後に聖書的な理由がある。それもそのはずで,聖書を……真理として受け入れることがその基本的な信条の一つになっているのである」。

証人たちは,本当にそのとおりかどうか調べてみるようお勧めしています。この次に証人たちが訪問したときには,そのことについて尋ねてみてはいかがですか。

[25ページの図版]

1982年に行なわれた,法王ヨハネ・パウロとカンタベリー大主教ロバート・ランシーの歴史的な会合

[クレジット]

UPI-ベットマン報道写真

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