ヱホバの証者の年鑑からの抜萃
七つの国
人口: 305,761,200人
最高伝道者数: 131,996人
比率: 2,31.6人に1人
共産主義の国々でのわざ
世界中のヱホバの証者は,『閉ざされた戸のうしろ』で働いている兄弟たちのことをつねに留意しています。共産主義者の国にいるヱホバの証者は,だいたいそのような状態で働きます。これらのクリスチャンはあらゆる機会を捉えて良いたよりを伝道します。しかし,国民を支配しているこの不信の組織制度に対して十分の注意を払わねばなりません。ヱホバの証者は,ヱホバ神を信じます。そして,ヱホバ神の御言葉をも信じていて,たとえ生命を失うことがあろうとも,ヱホバ神の御言葉を伝道します。ヱホバの証者は,争いをする人々ではありません。また問題を起こしたいとも欲しません。なぜなら,彼らはペテロの次の言葉をかたく信じているからです,『平和を求めてこれを追えヱホバの目は義人たちに注がれる。』(ペテロ前 3:11,12,新世)それで,これらの御国伝道者はみな真実に平和を愛する者たちです。大国家の代表者たちは,平和!を叫び求め,平和を欲しています。しかし,真のクリスチャンたちが真実の平和な生活をするとき,彼らは迫害をうけます。今日は,なんて不思議で奇妙な時代なのでしよう。しかし,諸国民やその支配者が,どんな行動をとろうとも,ヱホバの証者はいままでに宣明された音信のうちでも最も平和に満ちた音信を伝道しつづけます。共産主義者の国であろうと西欧の国であろうと,戦争を準備している国であろうと,内部の問題に頭を悩めている国であろうと,ヱホバの証者は伝道しつづけます。ヱホバの証者はどこにいようとも,仕事をいたします。そして,ヱホバの過分の御親切によりその仕事をしています。
共産主義者の国々における伝道と聖書文書の配布,伝道時間,再訪問,聖書研究については,3月15日号の「ものみの塔」の『七つの国』という見出しの表を参照することができます。
ポーランド
真理の為に戦う非常にきびしい戦いの1年は過ぎました。同時にヱホバ神はこの地の御自分の民にすばらしい祝福を注いだので,それは真実のよろこびの年でもありました。ポーランドにいる神の民に対してはあらゆる種類の攻撃がなされました。それは一時に全部の攻撃がなされるように見えます。悪魔は,神の民の立場を失わせ,戦いにつかれをおぼえさせるように努めます。しかし,悪魔は失敗しています。むしろ,忠実なクリスチャンたちは,その立場をますますかたいものにし,良いたよりの宣明をいつそうはげんでいます。クリスチャンが自由な状態で崇拝することは,この国で認められていません。すべてのものが共産主義者の信仰に同意するよう期待されています。宗教は許されています。しかし,共産主義の思想を支える宗教だけが許されているのです。人々は自由に国内を移動することができません。すくなくともヱホバの証者はできません。必ず検閲をうけます。例えば,ひとりの姉妹は汽車から降りて,検閲の場所を通らねばなりませんでした。この姉妹は,ものみの塔の文書の大きな重い包みを持つていました。それで,彼女は行列の中にいて検閲の番を待つていたひとりの兵士に,その包みを持つていただきたいと頼みました。兵士は彼女の包みを持ち,何の問題も生じませんでした。兵士の品物は検閲されなかつたからです。姉妹は包みを持つて載いたことを兵士にお礼して,その場を立ち去りました。
ポーランドからの別の経験談は,大都市にいる一人の男の人についての話です。この人は真理を学んでから,熱心にその真理を伝道しました。彼の妻は非常に反対して,いつも夫とけんかをしました。どんなに反対されても,その人は伝道を中止しませんでした。彼女は夫の聖書文書をことごとく盗んで,州の検事に提出し,夫を告訴しました。彼女は夫が,ヱホバの証者のひとりになつたこと,家宅内に禁ぜられた文書をかくしていること,そして自分をひどく打つと,述べました。彼女の親族は,みなこの野獣のような残忍性を目撃しており,法廷でよろこんで証言するだろう,と彼女は語りました。証人はみな真実を語ると宣誓しました。この若い兄弟は,そのような行為にびつくりしました。しかし,証人がひとりずつ立つて,そのような残忍なことはすこしも知らない,と証言しました。かえつて,被告がヱホバの証者のひとりになつてからは彼はきわめて気持の良い人になり,人をきずつけるようなことをしない,と証言しました。妻の証人たちがこのような証言をするのを聞いてから,判事は告訴者である彼女に怒りにみちた言葉をかたり,そのような偽りの告訴をする彼女は悪鬼に取りつかれているのではないかと問いました。被告は釈放されました。また彼の妻が盗んで法廷に提出した文書は,みな彼に返還する,と法廷は命じました。この事柄の結論はこうです。この妻は真理とクリスチャンである彼女の夫と戦うのは不可能であると,認めました。彼女は戦うのを止めて真理をうけ入れました。彼女はいま自分の夫とともに聖書を研究しています。
ひとりの牧師は,ヱホバの証者は非常に危険な人々であつて,お金を払つて新しい会員を集めると学校の生徒たちに語りました。級の中のひとりの少女が立つてそんなことはありませんと説明しました。ひとりのヱホバの証者が両親のところを訪問して,両親といつしよに聖書を研究しましたがそのヱホバの証者にお金を一銭も払いませんでした,と少女は語りました。そのすぐ後に,第二番目,第三番目,そして第四番目の少女が立つて,ヱホバの証者は家を訪問しても,聖書の教育のために金銭をうけ取つたことは一度もありませんと証言しました。その教師は,『ああ,ヱホバの証者は私の教区にも侵入した。』と語りました。
ある巡回の僕の報告によると,ヱホバの証者は,あらゆる町,いちばん小さな村にも行つて,ほとんどすべての人に真理の光を伝えました。ポーランドに組織されているほとんどすべての巡回区に,このことは真実です。
ヱホバの証者は,ポーランド内で良く知られておりときをり証者の名前と住所が書きとられます。政府が証者の名前と住所を知りたい,と思つた理由は,間もない中に分りました。証者に対する告訴はありませんでした。しかし,政府は自分勝手の『ものみの塔』を印刷して,すでに判明したヱホバの証者の住所宛に匿名でその『ものみの塔』を郵送したようです。この「手」は,共産主義の他の国々であるロシヤや東ドイツですでに行われたものです。共産主義者が勝手につくりあげたいつわりの『ものみの塔』8月号は,わずか12頁のものです。ポーランドで印刷される『ものみの塔』はふつう24頁です。最初の8頁は,ポーランド語の『新しい天と新しい地』の第2章を印刷し,その後の文章はあらゆる種類のきたない偽り,考え,そしり,そして悪い結論でした。共産主義者の当局はこのような言葉を読む神の民は,平衡のとれた考えを失う,と考えたのでしよう。しかし,真理を理解する者たち,そした聖書を研究する者たちはそのような間ちがいを読んでも混乱を感じません。
共産主義者たちは,制度内にその代表者たちを入り込ませることすらいたしました。つまり,それらの代表者たちが幹部の地位につけば,このわざを指示しているものを捕えることができるとと希望したわけです。このために,いくらかの害がなされました。しかし,わざが停滞するほどの大きな害はなされませんでした。ついには30人が40人の兄弟たちが逮捕えれ,裏切者もその正体を現わします。平和な生活を送り,真実に良い音信を伝道する神の民に対して,かくも悪意ある戦をしかけるとは,その人はほんとうに腐敗した人にちがいありません。共産主義者の制度がしのび込ませた間蝶は,欺瞞にみちている人々です。そのような裏切者の将来は,なんと悲しいものでしよう! 彼らの報いは,ユダのうけた報いと同じです。
最近,ひとりの開拓者の姉妹が逮捕されました。独房に投げこまれて後,ひとりの年輩の警官が彼女のところに来て,こう言いました,『あなたがヱホバの証者で,人々に慰めをもたらす者であることを知つています。私も慰めを必要とします。私の制服を見ないで下さい。時には誠実な心臓は,そのような衣服の下で脈打つているのです。どうぞ,私にも慰めを与えて下さい。』それで,姉妹はこの警官に証言して,心の平和を与えました。後日,警官はこの姉妹のために取りなしをしたので彼女は早目に自由にされました。
ヱホバの証者が法廷に引き出されるときには,当局は証者を投獄するための言訳を探します。ヱホバの証者を投獄すれば,その活動はポーランドの国民に対して行なわれず,証者たちは沈黙するだろうと信ぜられているのです。しかし,たとえヱホバの証者は逮捕されてしばらくの間,投獄されても,これらのクリスチャンたちは伝道をつづけます。次のような例が報告されています。床屋さんだつたひとりの兄弟は投獄されました。もちろん,その兄弟は刑務所内の床屋で働かされました。間もない中に,この兄弟は他の二人の床屋さんをも真理にみちびき入れ,この二人は独房から独房へと行くときに御国の音信を伝道しました。ほどなくして600人の囚人は,真理についての十分の知識を得ました。それで,刑務所は聖書研究と聖書を調べる場所になりました。
ポーランドから来る報告によると,御国のわざは非常に興味深いものです。びつくりするような経験があつて,ヱホバに依り頼む兄弟たちのよろこびは大きいものです。彼らは目ざめていなさいといという1年の聖句に従いました。彼らは目ざめていましたから,たしかに幸福であり,その宣教の上衣を保ちつづけました。ポーランドではすばらしい証言がなされました。そして,全世界のヱホバの証者は,ポーランドの兄弟たちと共によろこびます。
この報告の結論にあたつて,支部の僕はこう述べています。『私たちは,東と西にいるすべての伝道者たちに心からあいさつを送ります。そして,次のように申します,「なんじら義人に言え。かならず幸を受けんと。彼らはその行いの実をくらうべければなり。」』― イザヤ 3:10。