良いたよりを伝える ― 人々と会話することにより
1 ある辞書によれば,会話とは「口頭で感情,観察,意見,考えなどを交換すること」という意味があります。では,異なる宗教を持っていたり,自分の関心事に没頭していたりする人々に会うとき,どのように聖書に基づく会話を始められるでしょうか。
2 心の正直な人々を探し出し,会話の糸口を見いだせるよう,神の助けを祈るべきです。家の人を神の僕になる可能性のある人とみなすなら証言は一層容易になります。相手に対するこうした気持ちは,温かく誠実な態度で真理を伝えるようわたしたちを動かし,関心を持つ人を引き寄せるものとなるでしょう。
持っているものを活用する
3 「論じる」の本9ページから15ページにある紹介の言葉のほとんどは質問を効果的に用いる形となっています。家の人がそうした質問に答えるなら注意深く耳を傾け,それから相手の意見を十分考慮したことを示す仕方で答えてください。―コロサイ 4:6。
4 もちろん,あなたの質問に対する家の人の答えは様々ですから,それに応じて会話を変化させるよう備える必要があります。家の人の関心事について述べている聖句を示したり,考えを刺激する質問を用いたりして,会話を発展させることができます。
事前の準備
5 「論じる」の本から,区域で最も効果的な紹介の言葉を選んでください。それらに現行の会話するための話題を結びつけたいと思うかもしれません。家の人の関心事と思える事柄から会話を始め,現在の諸問題について手短に触れた後,聖書の解決策を読むことができます。相手の意見には積極的な反応を示し,批判的にならないようにしてください。同意できる点を見いだすよう努め,それらの点について話し合うことができます。人類の諸問題に対する解決策として王国の希望を強調し,会話を積極的なものに保ちましょう。
6 異なった見地から考えることも会話を続ける鍵となることがあります。話し合いに快く応じる人であるなら,「それについてこのような面から考えたことがありますか」と質問できるかもしれません。それからその問題に言及している聖句を示します。相手があまり良い反応を示さないようなら,あなたの述べた事柄に無理に同意を求めるのは賢明ではありません。むしろ友好的な仕方で会話を終え,別の機会に良いたよりが伝わるようゆだねることができます。―箴言 12:8,18。
7 非公式に証言する時のほうが話に耳を傾ける人もいます。通りで会ったり庭でくつろいだりしている人と会話を始めることをためらわないでください。彼らの行なっている事柄に純粋の関心を示すなら相手は快く話し合いに応じ,パラダイスに関する聖書の約束にまで会話を進められるかもしれません。会話が相手にとって楽しいひと時となるようにしてください。そしてできるだけ,相手が神とみ言葉とその奉仕者に対して,より良い印象を抱くような仕方で証言を終えるようにしてください。それによって,その時の話し合いで心を動かすことができないとしても,次回エホバの証人が訪問するときには受け入れる心を持つようになっているかもしれません。