真理を語り続ける
1 使徒たちは,「わたしたち……は,自分の見聞きした事柄について話すのをやめるわけにはいきません」と宣言しました。(使徒 4:20)今日のわたしたちも,真理を語り続けることが必要です。出版物を配布することは耳を傾ける人々を見いだす手だてにすぎず,関心を示した人々に真理についてさらに教えるためには,短い再訪問を繰り返し行なわなければなりません。
2 親の立場にある人を再訪問する場合,このように言えるかもしれません:
■ 「先日は,しっかりした価値規準を子供に教えることについて話し合うことができ,うれしく思います。たいていの親は,子供が学校で優秀な成績を取るよりも,思いやり深い人間になってほしいと願いますね。__さんが,子供にぜひ身につけてほしいと願っておられるのはどんな考え方ですか。[家の人の意見に耳を傾ける。] 先日お渡しした出版物にはこのようなことが取り上げられていました」と述べ,「家族生活」の本の126ページ25節にある,親が子供を愛することにより,子供は愛することを学ぶという点について話し合うことができるでしょう。親は子供の人生にとって重要な教訓を伝える責任があることに触れ,次回は別の教訓について共に話し合うことを約束できるでしょう。
3 「家族生活」の本の6章から話し合った人には,次のように言えるかもしれません:
■ 「先日は,夫婦の愛情を深めることに関してご意見を聞かせてくださりありがとうございました。普段は,夫婦であることを当たり前のように考えがちですが,どちらかが病気になったりすると,やはりお互いの必要を痛感しますね。理想的にいかないこともありますが,夫婦が互いにこのような考え方を持てたらいいと思われませんか」と述べて,使徒 20章35節を読みます。その後,79ページの28節に注意を向け,互いに仕えることにより,自尊心や満足感がもたらされるという点を話し合います。愛は小さな事柄の積み重ねにより育まれてゆくことを30節の例えを用いて説明し,次回は,夫または妻の役割について共に考えるよう勧めます。
4 若い奉仕者が再訪問する場合,このように言うこともできます:
■ 「この前は__さんとお話しでき,とてもうれしく思いました。わたしたちは,これから5年後10年後の自分はどうなっているかを時々考えることがあります。悲観的な見方をする若者も少なくありませんが,わたしはとても明るい将来があることを学んでいます。先日ご紹介したこの書籍の307ページを見ていただけますか」と述べ,その最後の節および詩編 37編10,11節を読みます。聖書は様々な問題に対処する方法だけでなく,明るい将来の希望を伝えていると言って,「知識」の本を紹介することもできます。
5 年若い伝道者の中には,再訪問で家の人と会話的に話すことは難しいと感じている人がいるかもしれません。それでも心配する必要はありません。ブロシュアーの中のさし絵や副見出しだけを用い,一つの点をごく簡単に説明することができます。
6 たいていの人は忙しい生活をしているので,短い再訪問を心がけてください。たとえわずかな時間しか話せなくても,相手の関心事を話題にし,良い聞き手になってあげるなら,家の人にとって有意義なひとときとなるに違いありません。再訪問によって関心を高め,聖書研究が始まったなら,早めに「知識」の本に移行することができます。