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目ざめよ! 1971
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人々と教会のあいだの隔たり

そのような隔たりがあること,そして,その隔たりがいよいよ広がっていることは,日増しに明らかになっています。礼拝出席率の低下,教会員の減少,教会の収入のいちじるしい減少などは,その事実を物語っています。最近,南アフリカでは,「25万の会員のゆくえをさがす教会」という見出しのニュース記事があらわれ,オランダ改革教会の一牧師が,「教会離脱者の数にはおだやかならぬものがあることを痛感する」と言ったことを伝えました。

この傾向は,キリスト教世界の多くの教会に見られます。アメリカでは,ローマ・カトリック教会が,1900年以来はじめての教会員の減少を報告しました。さらに,連合長老教会は,1968年から1970年までに,正味7万6,000人の会員を失いました。監督教会も大きな減少を報告しています。フランスでは何千という教会や礼拝堂が放棄されたか,または放棄寸前にあります。

人々と教会のあいだの隔たりはなぜいよいよ広がってゆくのでしょうか。ニュース記事には数々の理由が指摘されています。オハイオ州アクロンのピーコン・ジャーナル誌は実情を調査し,1970年11月15日号の中で次のように述べました。「教区内の教会員はなぜ減少しているか。教会内に人間的な暖かさの欠けていることが,離反のおもな原因だ,と脱退者は言う。かと思うと,牧師が『真理を伝道』しさえすれば問題はない,と考えているかに見える教会員も相当いる」。では,この隔たりを広げるようなどんなことが伝道されているのでしょうか。

政治への介入が多くの人を遠ざける

牧師は,聖書の真理を伝道する代わりに,あまりにもしばしば政治問題を論じます。たとえば,オーストラリアのある国会議員は,「教会員の急速な減少の理由のひとつは,教会指導者たちが,説教壇を政治活動の舞台として使用したからだ」と言いました。また,牧師たちは『聖書の権威に疑いを投げかける』罪を犯した,とも述べました。―1970年7月28日付,メルボルン・エイジ紙。

西ドイツのシュピーゲル誌の伝えるところによると,ドイツ人の65%は,教会の政治介入にかんして意見を求められた時,「教会は政治に介入しすぎる」と答えました。

南アフリカのフェミナ誌の編集者も,こうした政治問題への介入が,人々と教会を遠ざけたことを指摘しています。実態調査を行なったあと,彼は次のように報告しました。

「『教会は政治に手を出すべきではない』。問題が討議されると,必ずこのことばがくりかえされる ― これは平信徒の場合である。教会は違った見方をする。これも,教会と人々とのあいだに隔たりがあるひとつの理由である。最近このことをある牧師に話したところ,彼は,それが問題とされたことに驚いた様子で,『しかし,教会はいつも政治に参与してきた』と言った。教会の問題はおそらくそこにあるだろう」。

英国では,1970年の南アフリカ・クリケット競技者団の英国旅行に,牧師もいっしょになって反対しました。このことにある人は憤慨し,反対派の有力者であるグルーセスターの司教に,「人気のない教会の座席を満たすことに専念し,教会と関係のない事柄によけいな口出しをしないように」という手紙を送りました。―1970年6月8日付,ザ・スター,ヨハネスバーグ紙。

ラテンアメリカでは,社会変革を,時には暴力による社会変革さえ説く牧師がしだいにふえています。1970年12月14日号,USニュース・アンド・ワールド・リポート誌は,この問題にふれ,「平和に働くよう訓練された男女のあいだに,社会主義支持と,暴力を容認する態度が広くゆきわたっている」と述べています。また,「ローマ・カトリックの聖職者がゲリラ隊に関係して告発された国は,6か国以上にのぼる」とつけ加えています。

このような行為は,誠実な教会員を多数,教会から遠ざけます。これらの牧師は,イエス・キリストを自分たちの指導者だと言いますが,ほんとうにイエスの模範に従っていますか。イエスが地上におられたとき,ユダヤ人は不安な政情の中にあって興奮していました。パリサイ人は,ユダヤ王国がローマ帝国から完全に独立することを望んでいました。一部の人々はメシヤの出現を期待し,そのメシヤが彼らをひきいて,独立と自由を得させてくれると考えていました。(ルカ 3:15)ヘロデ党員は,ヘロデの家系の支配を主張しました。なかには,ユダヤ人が完全にローマに吸収されることを望む者もいました。イエスはどんな立場をとられましたか。

あるとき,人々はイエスが約束の預言者であることを認めました。そこで,彼らは,自分たちの政治的な考えに従い,イエスを捕えて王にしようとしました。イエスはそのことを,『大いなる善』を行ない,不正を正し,政治改革を始めるよい機会とみなされましたか。そうではありません。イエスは『ひとりで山にのがれられた』と聖書は述べています。―ヨハネ 6:14,15。

現在,一部の牧師が支持する暴力については,イエスは,捕えられた夜,ペテロが暴徒からイエスを守ろうとしたとき,ペテロを戒められました。またイエスは,ペテロが傷つけた男をいやして,ペテロの暴力がおよぼした悪影響をもとどおりにされました。それからイエスは,牧師がよく引用する,しかしめったに従わない真理を述べられました。「すべて剣をとる者は剣にて亡なり」― マタイ 26:51,52。ルカ 22:49-51。ヨハネ 18:10,11。

イエスはどんな「改革」運動にも携わろうとはされませんでした。事実,ある時には,遺産をめぐる個人的な争いをさばく裁判人の立場に立つことをさえ拒否されたことがあります。イエスは依頼人に言われました。「人よ,誰が我を立てて汝らの裁判人また分配者とせしぞ」― ルカ 12:14。

ペテロは何年ものちになって,仲間のクリスチャンに,「なんぢら主のために凡て人の立てたる制度に服へ。或は上に在る王,或は……司に服へ」とすすめましたが,そのとき,彼が主イエス・キリストのこの模範を考えていたことは疑えません。また使徒パウロも,政治政府に対する反逆は,実際には,神の取り決めに対する反逆であることを指摘しています。―ペテロ前 2:13,14。ロマ 13:1,2。

若い人たちと教会との隔たり

人々と教会との隔たりは,とくに若い人たちの間にはっきり見られます。教会に顔をそむける若者はますます多くなっています。1970年11月7日および13日付のスコットランドのデーリー・エキスプレス紙は,「カーク[スコットランド教会]の中ほど世代の隔たりが目だつところはない。十代の会員はなさけないほど少ない」。「大多数の十代の若者は,カークを非難するほどの関心さえもない」と伝えています。また,教皇パウロ6世は,最近,カトリック平信徒,とくに若いおとなの減少に対する「悲痛な驚きのこもった憂慮の念」を表明しました。―1970年12月23日付,ニューヨーク・タイムズ。

今日の若い人々はいろんな質問をしますが,教会はそれに対して,現実に即した,満足のいく答えを与えていません。ヨハネスバーグのカトリック教会の一信者が言っているとおりです。「一方,過去においては大衆は,今日のわれわれからすれば,ほとんど『盲信』と認めざるをえないものをもって宗教に執着した。しかし,この20世紀のとくに若い人々は,自分の質問に対して現実的な答えを与えてくれる信仰を求めるようになってきている」。

若い人々は,個人がしだいに軽く扱われていく,工業技術の世界に住んでいることに気づいています。大学教育さえ,就職を保証するものとはならないことを知っています。「既成体制」は彼らの周知のとおりであり,かつ,その経済および政治体制は危機的な状態にあるため,安定した,信頼できるものはどこにあるのか,と彼らは尋ねます。将来の希望がもしあるとすれば,それは何か。人生の目的は何か。こうした基本的な質問に答えない以上,教会は若い人たちをとどめておけるなどとどうして期待できますか。

フロリダ州,デイトナ・ビーチの1970年11月16日付,イブニング・ニュース紙のある記事には,次のような告白がのっていました。「『われわれは当てにならない先の楽しみを,あまりにも長いあいだ説きすぎた』と,フロリダ州立大学バプテスト学生連盟の会長,ラリー・スタンレーは述べた。学生を ― あるいは他のだれかを ― 動かすには,われわれ自身がりっぱな行ないをする者になるとともに,真理を告げねばならない』」。

隔たりを埋めるための悲惨な努力

多くの牧師は,現代の若者の「ことばを語る」ことによって,広がっていく隔たりを埋めようと努力してきました。そのために,牧師たちは教会の礼拝にロックンロール集会を取り入れ,十代の若者の好みに合った社交活動を準備し,若者たちの場で若者たちに会うために居酒屋やコーヒー店にも出かけました。しかし,そうする彼らはしばしば,ばかげて見えたので,若者たちの尊敬を得ることができませんでした。また,そういうことに一生懸命になると,依然定期的に教会に通っている人たちとうまくいきません。

そのうえ,牧師が考えを「新しく」すると,いよいよ聖書から遠ざかり,聖書が霊感を受けた神のことばであることを否定するようにさえなるので,ほんとうに聖書を愛する人たちはいよいよ幻滅を感じ,教会から遠ざかります。スコットランドのデーリー・エキスプレス紙は最近このことを指摘し,スコットランド教会は道を迷い真理を失ったため,死の危険にさらされていると述べました。これは激しい論争を巻き起こし,のちほど同エキスプレス紙は次のように説明しました。

「教会は信仰を失っているために,そしてあまりにも多くの牧師が異端者であるために,教会は会員を失っているとわれわれは主張した。カークの大半が神のことばを忘れているとわれわれは言った。……このことが嵐のような反響をよんだのは喜ばしいことである。しかし悲しいことに,それを否定する声は全く聞かれなかった」。そして,このあと同紙は,教会は,「いよいよ放縦で放任的になっていく精神文明に順応するため」道徳標準を下げた,と述べました。

教会はほんとうにそのようなことをしたでしょうか。たしかにしました。一例として英国教会の牧師モリス・ラッセルは,ニュージーランドのオークランド市で開かれた同性愛法改革協会の集会の席上で,教会は同性愛関係を祝福すべきである,と語りました。しかし神の律法は,「男娼となるもの,男色を行ふ者(は)……みな神の〔王国〕を嗣ぐことなきなり」と,はっきり述べています。―コリント前 6:9,10,新。

しだいに多くの牧師が,同性愛や婚前交渉を認めるようになっているので,牧師と,現代の「新しい道徳」の信奉者との間の隔たりは狭くなるかもしれません。しかし,彼らと神の真理および義の標準との間の隔たりはどうですか。それは広がっています。誠実な教会員はこのことをたいへん嘆き,よりよいものを求めて続々と教会を去っています。

埋めることのできない隔たり

この隔たりは埋めることができますか。できません。というのは,この状態こそ,その原因とともに,「事物の体制の終局」の時の特徴のひとつとして預言されていたものだからです。イエスご自身言われました。「不法の増すによりて多くの人の愛,冷かにならん」。教会の指導者たちはみずから神の律法を犯し,人にもそうするように教えました。そのために,以前,神に対してもっていた愛が冷えるという事態が,多数の教会員に生じ,彼らは教会を支持しなくなりました。あるものが,本来の役目を果たさなければ,捨てられるほかはありません。これが教会の実情なのです。―マタイ 24:3,12。

このことに関連してわたしたちは,エルサレムの宗教指導者たちが道を踏みはずして,民に真理を教える義務を怠ったとき,エルサレムにどんなことが起きたかを考えてみることができます。エルサレムと神との隔たりは,どうすることもできないほど大きくなっていました。ついに町は完全に破壊され,住民はどれいにされ,また,殺されました。エルサレムの指導者たちよりもさらに多くの不法を働いた牧師たちを神が彼らよりも寛大に扱われると考えるのは理にかなっていますか。神は,牧師たちのように「放任主義的」で,キリスト教世界の諸教会を許されるでしょうか。聖書は,否と答えます。―マタイ 7:21-23。テサロニケ後 1:7-9。

もし,あなたが教会に通うかたならば,教会の中で起きていることが心配ですか。それに対して何をしておられますか。神を喜ばすには,それに対して何をすべきでしょうか。

あなたの聖書のコリント後書 6章14節から17節〔新〕はこう述べています。「不信者と軛を同じうすな,釣合はぬなり,義と不義と何の干与かあらん,光と暗と何の交際かあらん……この故に『〔エホバ〕いひ給ふ,汝等かれらの中より出で,これを離れ,けがれたるものに触るなかれと,さらば我なんぢを受け……ん』」。もしあなたがほんとうに神を喜ばせたいならば,何をしなければならないかは明らかです。そうすれば,教会と神との間の隔たりが,あなたと神との間の,埋めることのできない隔たりとなることはありません。―テモテ後 3:5。

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