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目ざめよ! 1972
目72 6/22 17–18ページ

南太平洋の特産物

チリの「目ざめよ!」通信員

1520年のことでした。初の世界一周航海をしていた人々は,南アメリカの南端付近で,発見したばかりの細い海峡を通過した時,自分たちの目をほとんど信じることができませんでした。そこでは極地からくる身を切るような風が吹き,あざらしの油を厚く塗ってからだを保護した,はだかのインデアンたちがカヌーをゆっくりこいでいました。

きびしい気候にもかかわらず,それらのインデアンたちはもっぱらなまのさかなを常食にし,比較的健康な生活を楽しんでいました。ところが数年後,文明と呼ばれるものがその地域に侵入すると,インデアンたちは疫病によって滅ぼされてしまいました。しかし,チリの長い海岸のあちこちにある軽食堂では,インデアンから伝わった生魚の料理が今なお生き残っています。

なまざかなを食べることを考えて身ぶるいする前に考えてごらんなさい。砕いた氷の上にのせた貝殻の片方に盛ったなまのカキと対面したことはありませんか,チリには,南太平洋の沖でとれるおいしい特産物がほかにもたくさんあるのです。

海産物のすきな国

1970年のチリの漁獲量は130万㌧に上り,同国は世界の漁業国の中でも上位に位置します。海産物の消費量に関する限り,チリはラテン・アメリカ諸国中第1位で,チリ人は1年間に一人当り平均18㌔の海産物を食べます。また海岸地域では,ほとんど毎日海でとれる物を食べる家もあります。

コンセプシオンでは,エリソス(うに)と呼ばれる,やまあらしに似た濃い緑色の丸い物を積んだ手押し車を街頭で見かけます。堅い殻を割ってあけると,中には青味がかった黄色の舌がひまわりのように並んでいます。それをすくい出してレモンのしぼり汁とこしょうをかけるのですが,なんと変わった味でしょう!

市のマーケットに行くのもおもしろい経験です。そこにある白いタイル張りのカウンターのところにすわり,マリスカルという名の,海産物の盛り合わせを注文します。料理が目の前に運ばれると,その中には知っているものがあります。はまぐりです。しかし,ほかのものは何でしょう。ウエイトレスが名前を教えてくれます。チョルウアス(むらさきがい),マチャスとアルメハス(2種類のはまぐり),ウルテ(海草をきざんで料理したもの)それに薄切りのレモンとパセリ,こしょうとレモンのしぼり汁をかけたエリソスです。好みによってアヒ(とうがらし)をかけることもできますが,海産物はそのままのほうがさっぱりしていると思います。

夏には潮干刈りに興じる家庭もいます。潮が引いた岩場の上をはらばい,ごつごつした岩はだから小さなつめがいをもぎ取ると急いで家に戻り,小さな身をたんねんに抜いて,タマネギ,パセリ,とうがらしの一種であるチリなどで味付けします。

チリとペルーの南部(ここのものはチリのものより小さい)だけで知られているロコは高級の貝の一つです。その肉は堅くて白く,味はちょっとほたて貝に似ていますが,ほたて貝よりずっと堅いものです。ちぎったレタス,マヨネーズ,とうがらしのせん切りを添えた少量のポテトサラダの上に盛ると,前菜になります。

こうした貝料理の評判が高いのは,おそらく,だれもが調理の技術を修得しているわけではないからでしょう。ある人は塩をまぶして一晩酢と油につけ,翌日たたきます。またロコの一つ一つに木灰をつけて強い布切れの中に入れ,望みの柔らかさになるまでそれを堅い所にぶつける人もいます。洗ったらすぐ,それを食べられるぐらいに柔らかくなるまでゆでるか蒸すかします。しかし,さめるまでフォークで味見をしてはなりません。そうすると堅くなるからです。

最も長い草

コンセプシオンから汽車で海岸を北上すると,ロバがこげ茶色の細長いひもを巻いたものを背中に乗せてとぼとぼと歩いているのが見えます。その細長いひもはすきのように積まれていますが,むしろ長い管に似ています。それが世界で最も長い草らしいのをごぞんじでしたか。中には30㍍の長さに達するものもあります。あなたはそれを海草と呼ぶでしょう。

コチャユユとは食用になる藻類をさし,ケチュアインデアンがつけた名称ですが,そのコチャユユを使っていろいろなものができます。最上の部分は漂う長い腕に分かれる前の茎で,ウルテと呼ばれます。ウルテはまずゆでてからきざみ,タマネギの薄切りやレモンのしぼり汁,油などとまぜ合わせてサラダにします。タマネギの薄切りはふつう,まず水にさらしてからみを抜き,水をしぼってウルテと合わせます。

多くの小さな乾物屋には,干したコチャユユが山積みされています。それを見ると食べ物とは思えないことでしょう。しかし,それをゆで,タマネギの薄切り,マッシュポテト,ほぐした卵にまぜて焼いたり,ねりをつけ,熱した油で揚げることもできます。

食用になるもう一つの海草はルチェです。ルチェは大きな緑色のパンジーにいくらか似た形ではえています。これを使って,肉ははいっていませんが,エンパナダスという揚げミート・パイが作れます。また,マル・イ・ティエラ(水と陸)と呼ばれる料理もあります。これは,ルチェにポテトと揚げたタマネギを加えて作ったシチューです。これら海草を使った料理はどれも,貴重なヨウ素源です。

他の海の特産物

汽車で海岸沿いに走ると,ときどき,ペスカダもしくはメルルッサ(タラ)の片身を有刺鉄線にかけて,夏の太陽や風にさらして干してあるのが目につきます。乾燥したら,それらは,しけで漁のできない冬のために貯蔵されます。

汽車はディチャト・ビーチに着きます。熱心な売り子たちが,ナルバフエロスと呼ばれる,なまのまたてがいを12個通したくしを示します。チリの内陸部に向かう人はこの機会をとらえて,あなごの一種である黒とか赤い腹をしたコングリオをみやげに買います。コングリオは他のさかなよりややあまい白身のさかなですから,最高級のレストラン向きです。

ディチャトのカニはいくぶん小ぶりですが,チリの最南端にはセントリヤ(百の眼という意味のラテン語に由来している)と呼ばれる巨大な変種がいます。このカニからは,エビのように,赤い色の柔らかい皮のついた部厚い白身が取れます。これらのカニは日本海でとれるかぶとガニに似ていますが,大きさはかぶとガニをしのぎます。

この海域にはさかながたくさんいることは,昨年9月に行なわれた第10回海底漁業選手権大会で明らかになりました。その時,12時間の試合中にダイバーたちは一人平均約180㌔のさかなをとりました。南太平洋の収穫物の中には確かに,味覚を楽しませてくれる海の特産物が数多く含まれています。

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