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目ざめよ! 1973
目73 1/22 21–22ページ

海の建築資材

ドミニカ共和国の「目ざめよ!」通信員

こうして白い砂の上にすわり,大きなパラソルの日陰の下で,砂浜に忍び寄る波を見つめているのは,緊張をほぐすなんとよい方法でしょう。

ところで,波が白いあわをたてているあたりで大規模な建築計画が進行しているのをご存じでしたか。いいえ重い建設機械も鋼材もコンクリートブロックもれんがもありません。そこでは驚嘆すべき建築資材 ― さんご ― が作りだされているのです。

奇妙な姿や形,変化に富んだ色彩 ― 海底のさんごの世界は不思議であると同時に美しい世界です。いろいろな大きさの脳さんごがあります。形が脳に似ているのでこう呼ばれています。花のような星さんご,鹿の角つまり枝角に似たさんご,レタス型さんご,針型さんごなどがあり,このほかにも奇妙な形のさんごがたくさんあります。茶,黄,オレンジ,ピンク,紫,赤などのその色彩も人の心を魅了します。

どこに見いだされるか

この驚嘆すべき建築資材のさんごを調べるにはどこに行けばよいでしょうか。場所はたくさんあります。ジャマイカ北岸のモンテゴ・ベイの静かな青緑色の海に行くのもよいでしょうし,ジャマイカからブラジルに至るまでの西大西洋のどこかに行くのもよいでしょう。もう一つはアフリカ東海岸から西太平洋の島々を経てハワイに至る,インド-太平洋区域です。この地域では,オーストラリア北東岸に沿って,2,000キロにも及ぶ,グレイト・バリアー・リーフと呼ばれる大量のさんご礁が見られます。

ある場所ではこの海の驚くべき建築資材をガラス底の船から見ることができます。ひれ足とマスクをつけ酸素タンクを背負って水中にはいり,もっと近くでさんごを見たいと思う人もいるでしょう。その場合には,周囲の動きに自分を慣らすことがよいでしょう。というのは,水中では,周囲のながめが海自体の動きによって良くなったり悪くなったりするからです。同時に注意も必要です。さんごで切った傷はなかなか直らないからです。

さんごはどのようにして作られるか

さんごを作る動物はコーラルポリプと呼ばれており,くらげや,花に似たいそぎんちゃくと同類です。幼虫時にごく短期間浮遊生活をした後,これらの小さな生物は他のさんご虫の骨に着生し,完全に固着した生活に入ります。

いったん固着すると,ポリプは直径3-30センチほどの小さな多肉質の管に成長します。口は上端にあって触手でおおわれています。夜になるとそれらの触手は広がり微小なプラクトンを捕食します。

同時にこれらの小さな生物は忙しく建築の仕事をしています。水中からカルシウムを摂取し,炭酸カルシウム(石灰岩)を分泌します。この分泌物を用いて,硬いコップのような形を自分の周囲に作りあげます。これがさんご虫の隠れ家,もしくは骨格を構成します。

多くのポリプがそれぞれのさんごの家を建てるにつれ,それらは融和してひとつの色彩に富んだ硬いかたまりになります。そのポリプは死にますが,他のものがその骨格に着生して建築を続けて行き,結果として,人間が今までに作りだしたどんな物よりも大きな,信じられないほど巨大な建築物ができあがるのです。

何が築かれるか

さんご礁は小さなポリプによって作られます。あるさんご礁は海岸から海に向かって延びていますが,そのようなさんご礁はふさ状礁と呼ばれています。一方,ほ礁(バリアー・リーフ)は水によって岸から隔てられていますが,海岸線に沿って存在します。

オーストラリアのグレート・バリアー・リーフに次ぐ世界第2の長さのさんご礁は,英領ホンジュラスの海岸に沿って210キロも延びています。海岸と礁の間の水深は1-4.5メートルほどです。

さんごの作り手は環礁も作ります。これは中にラグーンと呼ばれる礁湖をもつ,海洋中にある環状のさんごの島です。環礁は水没した火山の火口のふちにさんごが着生してできたものでしょう。これら環礁のいくつかには人が住んでおり,インド洋のある環礁には,ジェット機の緊急着陸場があります。

このように島の建築は,これら小さなポリプがもくろむ計画としては野心的にすぎる,とはいえないのです。実際に,カリブ海のバルバトス島はおもにさんごでできています。海水と天侯による緩慢な崩壊作用によって,島のさんごは赤い泥土でおおわれるようになりました。

どんな海でもさんごは生育しますが,さんご礁を形成するポリプは最低水温が摂氏18度以下にはならない海域に限られています。北極海に古代のさんご礁がのこっていることは,過去のある時期にこれら北方の海域も熱帯気候を有していたことを示しています。

さんごの作り手が海のばく大な建築の仕事を続けている一方,パロットフィッシュやエンゼルフィッシュなどの他の生物がそれに穴をあけたり,つついたりして,さんごを弱めぼろぼろにくずしてしまいます。海綿動物や海草や藻が各部分を堅く結びつけており,全体が崩壊するのを阻止する救いとなっています。結果としてさんごは,トンネルや穴やかどのある多孔質の石灰岩になります。

さんごの歴史と用途

フェニキヤの海港ツロ(現在はレバノンのスルです)はかつてさんごの貿易で知られていました。地中海では非常に高価なあかさんごが採取されましたが,今でも採取されています。このさんごは小さなかん木のような形で育ち,しんが硬くて,みがくと赤やバラ色やピンクの色をおびてきます。そしてそれで,ネックレスや腕輪,他の装飾品をつくります。

バルバドスやバミューダでは家の建築にさんごが用いられます。さんごは切断しやすく,空気にさらすと堅くなり耐久力があるのです。

しかしながら,さんごの最も重要な働きは高潮,津波,ハリケーンなどによって海岸線がそこなわれないように保護することでしょう。多くの航海者は暴風雨のあいだ,安全な係留地をさんご礁のかげに見いだしたものでした。

神のみ手の業であるこのような取るにたりない生き物がすばらしい建築を行なうことを考えると,驚嘆せざるを得ません。―詩 104:24。

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