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  • 目ざめよ! 1974
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目ざめよ! 1974
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油絵 ― 健全な楽しみ

緊張から逃れて気晴らしを求める傾向はしだいに強くなってきています。そのために毎年膨大な額のお金が娯楽に費やされます。しかし,人びとが選ぶ気晴らしや娯楽は,疲労を残し,満足感を与えないものが少なくありません。

しかし油絵は,多くの人びとに健全な気晴らしのすぐれた機会を提供するとともに,魅惑的な挑戦を投げかけます。油絵は比較的に費用のかからない趣味です。

8歳か9歳くらいのときに油絵を始めた人は少なくないのに,最もすぐれた画家の幾人かは晩年になって成功しています。最近指摘されたところによると,幾人かの油絵画家は60歳を過ぎてから傑作をものにしています。80歳にしていまなお創作をつづけている画家もいます。からだのまひした人びとのなかにさえ,絵筆を口にくわえたり足指にはさんだりして油絵を習う人たちがいます。ですから油絵はほとんどだれでも楽しめる種類の気晴らしで,練習によって上達します。

絵を描くと観察力が鋭くなります。ですから植物や動物や,わたしたちを取り巻く自然の姿を十分に観賞できるようになります。また,創造者のみ手のわざにこまかい注意を払うことは,人を謙そんにする効果があります。風景や海景は,油絵を描く人にとってはすぐれた題材です。動物や人物を描くのを楽しむ人,あるいは果物,花,つぼなどの静物,またはこれらの組み合わせを配列して描くのを好む人もたくさんいます。

絵を描くことは,自分でそれをむずかしくしないかぎり,たいへんおもしろいものです。描写の対象は必ずしも写真のように,肉眼に映る通りに描く必要はありません。自然の形態を絵画的にアレンジし,心の目に映ったものをカンバスの上に表現すればよいわけです。あるふんいきを描き出すことをおもな目標としているときにはとくにそうです。その場合には,小さな点よりも,使う色のほうが重要になってきます。どんな技法を用いるかは,どんな絵に仕上げたいかによって左右されます。

必要な材料

油絵を始めるには,絵を描きつけるものが必要です。多くの人はメゾナイトつまり特別に加工された画板を使います。これはカンバスを張った板紙です。また,下地ごしらえのしてある綿布や麻布のカンバスを使う人もいます。これは木わくに張りつけられています。この下地ごしらえのできたカンバスには,絵の具がカンバスに直接に触れないよう布のせんいをおおい隠すために,最初に膠液が塗られ,そのあと白鉛の地塗りがほどこされています。

しかし,加工されているカンバスを買う費用を考えて,自分でカンバスを作る人もいます。織り目のあらい綿布か麻布を木わくに張り,地塗りをします。綿布でも麻布でも張りつけたときに湿っていれば,かわくと収縮してぴんとなります。地塗りには,壁に塗る普通の水溶性のラテックス・ペイントが使えます。これは油絵の具のために非常によい下地になります。

油絵の具は小さなチューブにはいっています。色の種類はたくさんありますが,初心者の場合は基礎となる色つまり原色だけをためしてみるのがよいかもしれません。原色は青と赤と黄です。これらを混合するだけであらゆる色が得られます。希望なら白と黒を加えることもできます。緑は青と黄の混色です。オレンジ色は赤と黄の,紫色は青と赤の混色です。茶色系統は三原色を混合した色です。安くて買える色相環もしくは色相表がたくさんありますから,初心者はそれから,どの色を混ぜればどんな色になるかを知ることができます。

絵の遠近もしくは深さは色によって強調できるかもしれないことをおぼえていましょう。暖色は赤と黄の系統の色で,緑と青の系統は寒色です。暖色と濃い色は迫ってくるように見えるので,見る者には近く感じます。しかし,冷たい,薄い,あるいは鈍い色は退いて行く感じを与える傾向があるので遠くにあるように思えます。それで絵の前景になる草や木やその他の物は暖色や濃い色で描き,山の峰のように遠いところにあるものは冷い,薄い,鈍い色で描きます。どの色も遠くなるとみな灰色がかってきます。どんな色でもそれを灰色にするには補色すなわち色相環の上で反対側にある色を加えればよいのです。そうすると,色相を目につくほどに変化させずに明度を変えることができます。たとえば緑には赤,青にはオレンジ色を加えます。

カンバスの上の色彩は,それを照らす照明の影響を受けることも知っておかねばなりません。絵を描くときには普通自然の光が好まれます。

油絵を描くのに使う筆には種類がたくさんあります。初めのうちは,大きさのちがう筆が3,4本もあれば十分でしょう。油絵用の筆にはブリストルとセーブルとがあります。ブリストルのほうはブタの剛毛,セーブルはテンの尾の毛でつくられています。ブタ毛の筆は,どちらかというと堅くて仕上がりが荒い感じになり,テンの毛の筆はきめがこまかいので表面をなめらかにします。細筆はこまかな部分を描くのに使います。油絵用の筆は,穂先からずっと離れたところを持つことができるように,軸が長くなっています。しかしたいせつなことは筆の持ち方ではなくて結果です。それは練習によってよくなります。パレット・ナイフも,特定の効果を出すためによく使いますから,これも各種用意するとよいでしょう。

油絵の具は,亜麻仁油(リンシード)やテレビン油,またはこのふたつをいっしょにしたもので溶きます。どの油が自分の好みに合うかは,使っているうちにわかってきます。亜麻仁油は油絵の具のかわきをおそくしますが,テレビン油で溶いた絵の具は早くかわきます。

絵の具は普通パレットの上でまぜ,それからカンバスに塗ります。しかしこれとて明確な規則があるわけではありません。ガラス板をパレット代わりに使う画家もあれば,直接カンバスの上で絵の具をまぜる画家もいます。その日の仕事が終わったなら,パレットに残った絵の具は捨てないで水の中につけておくと保存できます。自分でやってみるとわかりますが,そのこと自体おもしろいことでしょう。

構図

絵を描くときには,まず細部のことはかまわずに,対象の大きな部分を単純な形でとらえます。そしてそれらの主要な部分を,普通の鉛筆か木炭,またはテレビン油(テレビン油に薄い色をごく少量まぜたもの)でカンバスの上にスケッチし,望みの調和と配置を決めます。

地平線から描き始めます。これはカンバスの中心よりも上かまたは下にあるべきです。構図はいつでも,対象が四角四面にきちんと配置されたものよりも,四角ばらないバランスのものが感じがよいものです。構図の種々の要素を組織的に配置する代わりに,自然に見えるように,機械的な感じを与えないように配置するほうがずっとおもしろく,魅力があります。カンバスのまん中に直線の道路を描くようなことをしないで,道路にカーブをつけ,絵の片側に描くなら,驚くほど感じがよくなります。平行の線を何本も並べて描くことも避けます。たとえば樹木は一列に並べるのでなく,形式ばらない配置にします。どの絵にも,ひとつの興味深い中心点を持たせるのはよいことですが,この場合もそれを絵のまん中に置かないようにする注意が必要です。

構図を考えるときには,遠近を考慮に入れて種々の対象を置くことをおぼえていなければなりません。見る人に近い物の形は大きく,遠くにあるものは距離に比例して小さく描きます。濃い色に対して薄い色を,寒色に対して暖色を,大きな対象に対して小さな対象を置きます。こうすると絵におもしろみが加わり,距離感または遠近感が生じます。背景と主要な対象を描いたなら,こまかい物を描き加えます。うしろの物からだんだん前の物を描いていきます。一般には,見る者にいちばん近く思える物を最後に描きます。小さな花や垣のさくの陰などは絵に現実感を与えます。

同時におぼえておくとよいのは,むずかしい絵をへたに描くよりも,簡単な絵をじょうずに描くほうがよいということです。多くの場合,単純さには力があります。何もかも描き込もうとしないで,想像力を働かせる余裕を残しておくのはよいことです。

一度に少しずつ描くのが好きな人は,かわいてしまった描きかけの絵に手をつける前に,亜麻仁油を含ませた布切れで表面を軽く押えるようにするなら描きやすくなります。新しい絵の具は,表面が湿っているほうがよく粘着し,かわいた絵の具の上に直接に塗る場合ほど欠けたり,はげたりしません。

楽しみとしての油絵

油絵を気晴らしと見て楽しんでください。最初の絵は思い通りには描けないかもしれませんが,時がたつにつれて上達します。いかに有名な音楽家でも,調子のよい音楽を演奏するまでには,何か月も何年もかかって音符,和音,旋律などを学ぶのではないでしょうか。ですから,最初の絵がうまく描けなくてもがっかりしないことです。練習を楽しんでいるうちに,上達していくのがわかるでしょう。

屋外での写生も楽しいものです。もちろん,太陽が移動するにつれて影の位置が変わることを考慮に入れなければなりませんが,太陽の光と,絵を描く楽しみを最大の報いと考えてください。

自分で何かを描くことから大きな満足が得られることを経験されるでしょう。

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