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  • 目ざめよ! 1979
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こけら板<シェイク>と薄手のこけら板<シングル>となた<フロウ>

カナダの「目ざめよ!」通信員

英語には色々な意味にとれる言葉が沢山あります。医者の言葉で“シェイク”と言えば,抑えることのできない悪寒を指すものとしてすぐに理解されます。他の人々にとって,それはだれかを祝福する時や同意を表わす時の握手を思い起こさせます。同様に“シングル”という言葉を聞く時,ある人は浜辺に続く小石のことを考えます。医者ならば,体の中で,神経の先端が過敏なために,痛みを伴う発疹の出たところをすぐに思い浮かべるでしょう。それでもこれらすべては正しい語法と言えます。“フロウ”という語について言えば,その言葉を聞いたことのない人も大ぜいいることでしょう。事実,たいていの辞書を見ても,この語は載せられていないかもしれません。

しかし今の場合,ここで述べているのは建築家の用語で屋根ふきに関するものです。ある国々では屋根ぶき材料として薄いスレート板,あるいは粘土を焼いたかわら,また最近はアスファルトで作られたかわらの代用品が使われています。米国やカナダに定住した人々は,雨の流れ落ちるものであれば何でも手近にある物を屋根ぶき材料として用いました。草原から刈り取った芝でさえ使われたのです。西に進んで太平洋岸に近づくと,巨大なヒマラヤすぎが生育していました。これらの木には樹木の中でもやや独特な木目と割れやすい性質があります。この木材の割れ方は非常にまっすぐなので,骨組も,割った材木をそのまま使うことができました。ある家は,のこぎりでひいた材木を全く使わずに建てられました。壁板でさえも,木の太い幹から切った丸太を薄く割った幅の広い板が使われたのです。木の多くは直径3メートル以上あり,中には6メートルのものさえあったので,木材は豊富に入手できました。

普通の“こけら板<シェイク>”はヒマラヤすぎを割った薄板で,長さが約66センチあり,たいていは1.3センチの厚みから端の方に向かって次第に薄くなっています。48センチの特別な長さのものもあります。こけら板<シェイク>の幅は様々で8センチあるいは10センチの狭いものから30センチかそれ以上の広いものまであります。昔は長持ちするこけら板<シェイク>の屋根が手早く作られました。その後こけら板<シェイク>よりも薄い薄手のこけら板<シングル>が使われるようになりました。これはのこぎりでひいたものなので,薄手のこけら板<シングル>でふいた屋根はいっそう平らで外見もあか抜けしています。しかしのこぎりでひいた後がざらざらしていて水分の浸透に対する抵抗力が弱いため,薄手のこけら板<シングル>はこけら板<シェイク>ほど長もちしません。こけら板<シェイク>でふいた屋根のあら造りの感じが多くの人に好まれるため,木を割ってこけら板<シェイク>を作る仕事は今でも行なわれ,その必要を満たしています。

しかし“なた<フロウ>”とは何ですか。それは木を割ってこけら板<シェイク>を作るために工夫された道具です。なた<フロウ>は軽くたたくだけで,ヒマラヤすぎの木片に入る刃がついていなければなりません。この道具の長さは41センチで,丈夫な木の柄が刃と直角についており,刃をこじってこけら板<シェイク>を裂くようになっています。

さて,シェイク,シングルそしてフロウの何たるかを心得ている建築家のことに話をもどしましょう。この特別のグループは,ブリティッシュコロンビア州サリーでその地区のエホバの証人の立派な大会ホールを建てるため自発的に働いている人々から成っています。かなりの量のこけら板<シェイク>が必要とされる以上,適当な木をどこで見つけるかが問題です。このような木は年々,減少しています。それでも北西に97キロ離れた土地で一本の木が手に入りました。

ある秋の週末,そのグループは朝早くサリーを出てホースシューベイに行き,そこから一時間でハウ・サウンドを横断するフェリーに乗ってゼッケルト半島のラングデイルに行きました。そこから再び陸路をたどる二時間半の最後の行程では,山と森とフィヨルドのすばらしい景色をたんのうできました。

ポーポイス湾沿いを東に走る舗装道路を離れて,材木切出し道に入る時がきました。そして遂に見いだしたその目的物は,さしわたし約2.4メートル,高さ55メートルはあろうかと思われる枯れた大木でした。この木が放置されていたのも不思議ではありません。それを切り倒すならば,近くの送電線に当たって木の時価を上回る罰金を支払う破目になりかねないからです。そこでこずえの部分23メートルを切り取ることがまず必要でした。次いで幹が切り倒され,その後ただちに46センチの厚さに輪切りにされました。

ひとつの厚切りができると,こけら板<シェイク>を作り始めることができます。厚切りは先ず真っ二つにされ,それから取扱いに便利な大きさになるまで何回も切り分けられて小さな木塊が作られます。木塊のひとつを調べると,上下の面の木目は木の年輪を示していますが,側面の木目は上から下に真っすぐの線が細かく走っており,浅いうね模様を成しています。そしてどんな雨でもすぐに流し去る天然の波形になっているので,この面を外側にして使います。割られた木には芳香がありますが,これは天然の防腐剤である油脂を含んでいる証拠です。

見守るうちに,なた<フロウ>が木塊にあてがわれ,木づちを使って刃を木に打ち込む用意ができます。熟練したその人は次のこけら板<シェイク>を作る手の動きを遅くして見せてくれることになりました。その説明によると,なた<フロウ>は実際には木の中心に向かう線上にあり,木の年輪にそった線上にはありません。もしそうするなら,雨を流し去る波形の細かい木目が得られず,質の劣る製品になります。木片の端から約1.3センチ内側に,そして木の端と平行になた<フロウ>を当てがうと用意万端です。木づちが振り下ろされると,鋼鉄の刃が木に食い込みます。こじあけるように柄を素早く手前に引くと,薄板がはがれます。何ができましたか。長さ46センチ厚さ約1.3センチの同じ厚さのこけら板<シェイク>です。

しかし先の方になるほど薄くなるこけら板<シェイク>はどのようにして作られるのですか。経験からすぐに分かることですが,長さ約66センチの木片の場合,木目に少し裂け目を入れると先の方が徐々に薄くなっていく具合いのよいこけら板<シェイク>ができます。次の割れ目も木目の裂け具合いが同じようになるので同じ厚さのこけら板<シェイク>ができます。しかし木塊をひっくり返して割るなら,次第に薄くなる別の形ができます。同じ厚さのこけら板<シェイク>は木塊をひっくり返す必要がないので早く作ることができます。

こけら板<シェイク>を作り,運び,そして屋根にふいて大会ホールの外装は遂に完成しました。出来上がった建物は見る人々を喜ばせ,自然の森から直接に建築材料を入手することにあずかった人々に楽しい記憶を呼び起こします。

[25ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

切片

厚切り

木塊

フロウ(なた)

    日本語出版物(1954-2026)
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