食事にお好み焼きはいかがですか
日本の「目ざめよ!」通信員
料理をする人ならだれでも,高価な材料をあまり使わずに簡単に作れる,変わった料理があったら良いのにと思うことがあるはずです。もし自分の場合もそうだと思われるなら,また新しいものに挑戦しようと思われるなら,この国で人気のある,“お好み焼き”を作ってご覧になりませんか。
この料理の名称には,「人の好みに合わせて料理する」という意味があります。お好み焼きはさしずめ,肉その他,『お好み』の材料を使ったキャベツ入りホットケーキとでも言えるでしょう。それはどうも変わった料理だなと思われるかもしれませんが,日本でお好み焼き専門の店が多いことは,お好み焼きが若い人にも年配の人にも人気のある料理だという証拠です。では,作ってみましょうか。
作り方の基本となる材料を使って,まず小麦粉と卵と塩を混ぜ,生地が薄くなり過ぎない程度に水を加えます。キャベツからの水分も加わることを忘れないでください。次に,千切りのキャベツを生地に入れて,よく混ぜ合わせます。それから,鉄板かフライパンを熱して油を引きます。熱し過ぎたら火を弱め,キャベツの入った生地を半分流し込み,フライパンを傾けて生地を広げます。その上に肉の薄切り(あるいは他の好みの具)を載せ,その上に残りの生地を流し込みます。後は,1度裏返して,焼きあがるのを待つだけです。
初めて作る人のために二,三のこつを紹介しましょう。キャベツはできるだけ水分をきっておきます。洗ったあとの水分がキャベツに残っていると,生地が薄くなり過ぎて,扱いにくくなります。キャベツと生地は焼く直前に混ぜます。一度に一つしか焼けないなら,1回分ずつ混ぜ,焼きながらさらに混ぜるようにします。生地を全部流し込み,その上に肉を置くほうが好きな人もいます。それはそれで構いません。
さて,「お好み」の具についてはどうですか。普通,牛肉や豚肉が使われますが,日本では魚貝類のほうがもっと人気があります。ですから,エビやカキやイカがよく使われます。目先を変えて,ベーコン,ハム,ニンジン,タマネギ,ニラなども試してみてください。独特の風味を添えるのに,チーズやニンニクやもやしを使うことさえできます。
味をよくするために,だしの素,もしくはかつおぶしをよく生地に入れたりします。もしそのようなものがなければ,スープの素とか肉のエキスを少し入れてもかまいません。しょうがを少し加えて,味をぴりっとさせることもできます。
仕上げに,好みに応じて,もみのりをふりかけ,ウースターソース,ケチャップ,からし,マヨネーズなど,好みのソースをぬってさらに味を整えます。では,ゆっくり座って,ただそれだけで食事になる,この日本のごちそうをご一緒に賞味いたしましょう。たくさん召し上がってください!
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お好み焼き(1人前)
小麦粉,カップ1
卵1個
キャベツの千切り,カップ1
豚肉か牛肉の薄切り(記事を参照)2,3枚
塩,水,料理用油