非常に小さな種子から育つ巨大な樹木
巨大さで(高さではない)世界有数の樹木は,ジャイアントセコイアです。古いセコイアの木の高さは平均76㍍くらいです。中でも大きいのは,米国カリフォルニア州にあるセコイア国立公園とキングズ・キャニオン国立公園の中,もしくはその付近に生えている木で,それぞれ,ジェネラル・シャーマン,ジェネラル・グラント,ブール・ツリーと呼ばれています。これらのセコイアは,地上約1㍍の所で太さがおよそ8㍍から9㍍余りもあります。
スチーブン・F・アーノが著わした,「北米西部の山地の樹木を発見する」という題の出版物の中でも述べられていますが,ジェネラル・シャーマンの幹の直径は地上約37㍍の所でも依然として5㍍もあるということは注目に値します。このセコイアの木は高さが約83㍍あります。大きな枝は一番下の枝でも非常に高い所に付いており,その下に12階建てのオフィス・ビルを建てようと思えば建てられます。その枝は,太さがおよそ2㍍,長さがおよそ38㍍です。
ところがセコイアの種子は非常に小さく,20万粒余り集まらないと目方が1㌔になりません。これを丈の低いポンデロサマツと比べてみてください。ポンデロサマツは高さがわずか18㍍,直径が60㌢くらいしかないのに,その種子の目方はわずか1,700粒ほどで1㌔になるのです。