ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目88 3/8 5–6ページ
  • 家のない人々 ― 世界的な問題

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 家のない人々 ― 世界的な問題
  • 目ざめよ! 1988
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 「この時代に対する神罰」
  • 危険な傾向
  • 困惑させられる質問
  • ホームレスの問題 ― 背後にあるのは何か
    目ざめよ! 2005
  • 退院 ― 家を失う主要な原因
    目ざめよ! 1986
  • 1987年 ― 居住年
    目ざめよ! 1987
  • 家のない人々 ― その原因は何か
    目ざめよ! 1988
もっと見る
目ざめよ! 1988
目88 3/8 5–6ページ

家のない人々 ― 世界的な問題

しかし,住宅難や家のない人々の問題には国境がありません。それは決して貧しい発展途上国だけの問題ではないのです。先進諸国の大きな首都や大都市にも,ほとんど例外なく,どや街やスラム街があります。輝く超高層ビルや近代的な高層建築物と並んで貧民街や荒廃しかけた市街地があります。そのような場所での生活はどのようなものでしょうか。

サイエンス誌は,シカゴで行なわれたある研究について論評し,家のない当地の人々は「極度の貧困と孤立状態にあること,および機能障害を抱える人の割合の高いことが特徴で,5人のうち4人までが刑務所,精神病院,麻薬解毒施設などに入れられた経歴の持ち主である」と報じています。

米国の大抵の都市には,家のない人々のための公共施設があります。例えばニューヨーク市は,家のない独身者を公立の宿泊所に,そして家のない家族を一時的宿泊施設に収容しています。冬になれば1万2,200人の独身者と2万500人の親子が助けを求めて来るものと予想され,市当局はそれらの人々を収容するに足るスペースはなんとか確保できると考えていました。

そのような場所での生活がどのようなものになるかは全く別問題です。ニューヨーク市にある公立の一泊宿泊所は普通,体育館や兵器庫の改装されたものです。何百人もの人々が,一つの広々とした場所にずらりと並べられたベッドに寝ます。街路にたむろする人々の中にはその宿泊所に行こうとしない人もいます。「宿泊所は安全でないし,南京虫やシラミのいる人がいるんだ。あそこでは目を開けたまま眠らなきゃならない」と,ある浮浪者は言いました。特に子供たちにはつらい生活になります。「子供たちは,市当局によって最後に送り込まれるバラックのような宿泊所や狭苦しい施設で,病気,機能障害,麻薬,非行,絶望など,数々の無慈悲な問題にさらされる。そうした子供たちは失われた世代になる危険がある」と,ニューヨークのデイリー・ニューズ紙は報じています。

家のない人々はあちこちと移動する傾向があるため,正確な数をつかむことは難しい場合が少なくありません。“ホームレスのための全国連合”は,家のない人は米国内に200万人ないし300万人いると主張しています。他方,米国の住宅・都市開発省は,「入手可能なすべてのデータから判断する限り,家のない人の数で最も信頼できるのは,25万人から35万人という範囲の数である」と報じています。しかし,家のない人々の実際の数がどれほどであれ,人数の増加していることはだれもが認めています。

「この時代に対する神罰」

ヨーロッパ共同体の諸国も深刻な住宅問題に直面しています。ロンドン・タイムズ紙は,英国では「朝食付きの宿泊施設に住んでいる人の数が,1979年から1984年までの間に4万9,000人から16万人へと増加し,諮問機関の順番待ちの名簿に載せられている人が125万人,人間の住まいとしては不適格と認定された家屋が100万軒ある」と報じています。

英国海峡を隔てた「パリでは,路上で生活している人が少なくとも1万人はいる,と幾つかの私的なグループは述べて」いる,とニューヨーク・タイムズ紙の「ヨーロッパの家なき人: この時代に対する神罰」と題する記事は伝えています。イタリア政府の推定では,新婚夫婦の20%は「最初の子供が生まれた後でさえ親族と一緒に住む以外に方法がない」ようです。家のないおよそ2万人のデンマーク人の間では「30歳以下の人の数が1980年以来急激に増加している」とのことです。

ヨーロッパ共同体社会問題委員会の理事,ピーター・サザランドによれば,皮肉なことに,それらの国が「貧困と家なき人の問題という神罰は間もなく永久に終わると考え始めた」矢先,そうした事態が生じているのです。

危険な傾向

しかし,家のない人の問題を扱う省庁は近年,新たな傾向に気づくようになりました。ニューヨーク・タイムズ紙はシカゴ・ホームレス救済連合のあるメンバーの次のような言葉を引用しました。「我々は,援助を必要とする人々のタイプが,単なる『貧しい人たち』から『突然貧困に陥った中流階級の人たち』へと大きく変化しているのを見ている。それらの人たちは仕事やクレジット・カード,抵当などを失っている。それはもはや決して路地にいるあの飲んだくれではない」。

同様に,米国コネティカット州の社会奉仕機関の理事も,次のように述べました。「不幸なことに,家のない人々とはどのような人々かについて誤解が生じている。それは都市から都市へ渡り歩く浮浪者ではない。それは実際,高い家賃,失業,離婚などで,もはや家を借りる余裕のなくなった家族なのである」。昨年の5月に米国市長会議で発表されたある報告によると,29の主要都市を対象にした調査の結果,家のない人々の3分の1余りは子供のいる家族であり,前年よりも31%増加したことが明らかになりました。

困惑させられる質問

住宅難や家のない人々の問題の深刻さは国によって,また場所によって違いますが,その問題に全然気づいていない,あるいはその問題から全く影響を受けていない人は今日ほとんどいないと言っても差し支えありません。しかも,非常に困惑させられるのは,諸政府が努力を払い,資金を費やしているにもかかわらず,問題の緩和される様子が見られないことです。なぜでしょうか。一体どうして人は家のない状態に陥るのでしょうか。そして何よりも,住宅問題が解決されるというどんな見込みがあるのでしょうか。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする