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  • 目ざめよ! 1995
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目ざめよ! 1995
目95 10/8 20–21ページ

世界中で愛されるおいしい果物

メキシコの「目ざめよ!」通信員

クリストファー・コロンブスと部下の乗組員は,西インド諸島を探検していた1493年に,ヨーロッパ人としては初めてこの果物を口にしたものと思われます。それはスペイン国王のもとへ送られ,王もその味が気に入りました。船乗りたちはこの果物を南北アメリカ全土に普及させ,1548年には,栽培目的でこれをフィリピン諸島へ持ってゆきました。

その後,1555年ごろ,この魅力的な果物はフランスへ渡りました。1700年代には,ヨーロッパのある国々ではすでに,ぜいたくな果物として王の食卓に誇らかに置かれていました。その後,この果物はヨーロッパの他の国々,さらにはアジア,アフリカに広まるほど,人々に好まれるようになりました。現在ではこの果物の主産地はブラジル,ハワイ,メキシコ,フィリピン,タイですが,このほか気象や土壌の条件を備えた幾らかの国々で収穫されています。

こうして,5世紀ほどのあいだ旅を続けたこの果物は,原産地アメリカから遠く離れた世界の各地へと広がってゆきました。この果物をご存じでしょうか。これはおいしいパイナップルの話なのです。

この果物はメキシコではマツァトリ,カリブ海諸国ではアナナ,中南米ではナナとして知られていました。それをピーニャ(piña)と呼んだのはスペイン人のようです。その形が松(pine)の実(マツカサ)に似ているからです。今では,スペイン語でピーニャまたはアナナス,英語ではパイナップルとして知られています。しかし名前はどうあれ,これが味覚を喜ばせる果物だということは,味わったことのある人ならだれもが認めるところです。

パイナップルとその植物体

パイナップルの外観はどんなものでしょうか。形は長円形で,植物体の中心にできます。実は堅い皮に覆われ,てっぺんには,たくさんの小さくてやや堅い緑の葉の冠芽(クラウン)があります。パイナップルの植物体にも,茎からさまざまな方向へ伸びる,長い剣状の葉があります。植物体は60㌢ないし90㌢の高さに達し,実は2㌔から4㌔ほどの重さになります。

実が小さいうちは,その形はマツカサに似ており,実の外皮は紫色をしています。成熟すると緑色になり,熟しきると大抵,黄色みがかった緑色,緑色がかったオレンジ,あるいは赤みがかった色になります。果肉が完全に熟すと甘い香りがします。芳香豊かで水分をたっぷり含んだ果物です。

どのように栽培されるか

パイナップルはどのように栽培されるのでしょうか。まず,熱帯地方に見られるような土 ― 砂質で,有機成分に富み,酸性で,塩分が少なく,水分も十分に含んでいる ― が必要です。次に,小さな裔芽の一つを植える必要があります。この裔芽は,実の底の周りにでき,実を収穫した後も植物体に残っているものです。あるいは,パイナップルの冠芽そのものを切り取って植えることもできます。しかし,少し辛抱しなければ,実は味わえません。芽が生長して実が収穫できるまでには1年以上かかるからです。

パイナップルの栽培に25年余り携わっているアントニオは,利用されているある方法についてこう説明しています。「実が生長し始める前に,少量の炭化カルシウムを植物体の中心に置いておくことが必要なんです。そのようにすれば,パイナップルを一斉に収穫することができます。自然に生長させておくと,生長にばらつきが出て,収穫が難しくなるんです」。

パイナップルが成熟したら,熟しきってしまわないうちに,太陽の熱に焼けないよう覆いをしなければなりません。紙または同じ植物体の葉で覆いをします。こうして一定の時が経過すると,いよいよパイナップルの収穫です。皮をむき,実を薄く切って召し上がってください。しかし,注意が必要です。芯の部分を食べると,舌がぴりぴりすることがあります。ですから,果肉だけを食べて,芯は捨ててしまう人もいます。

甘くて水分の多いパイナップルを味わいたいなら,外見に惑わされないようにしてください。アントニオは,パイナップルを一つわたしたちに見せながら,こんな説明をしてくれます。「パイナップルを皮の色で,つまり皮が緑色か黄色かで選ぶ人がいますが,皮は緑色でも実は熟しきっていることがあるんです。指で実をはじいてみてください。もし,中がすいているような音がしたら,果肉は白くて風味もないでしょう。でも,水がいっぱい入っているような,しっかりした音がすれば,そのパイナップルは食べごろです。甘くて,水分がたっぷりあります」。この果物にはいろいろな種類がありますが,一番好まれているのは,スムーズ・カイエン(カエナ)と呼ばれる品種です。

本当に魅力的な果物

パイナップルジュースや,スライスしたパイナップルもおいしいですが,シロップ漬けのパイナップルも楽しめます。国によっては缶詰のものが出回っています。またパイナップルには,炭水化物や繊維やビタミン類,おもにビタミンAやビタミンCなどの栄養素が含まれています。

メキシコでは,パイナップルをむいた皮から作るさわやかな飲み物が楽しめます。自分で作る場合は,皮をガラス容器に入れ,水と砂糖を加えて二,三日おいておきます。それが発酵したら,氷の上からそれを注げば冷たい飲み物になるのです。これは,テパチェと呼ばれるとても清涼感のある飲み物で,甘酸っぱい味がします。あなたも一杯いかがですか。フィリピンではパイナップルを栽培して,葉から繊維を採ります。この繊維を用いて,透明感のある生成り色の非常に上等な織物が作られます。この織物は,ハンカチ,タオル,ベルト,シャツ,子供服,婦人服などを作るのに用いられます。

過去数世紀の間,パイナップルは,この果物が栽培されていない多くの国々に輸出されてきました。パイナップルの味を楽しんでいる人はみな,パイナップルがこれからも世界旅行を続け,人々を喜ばせてくれることを願っています。

[20ページの図版のクレジット]

上: パイナップル。Century Dictionary

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