読者よりの質問
● 結婚関係において,道徳が頽廃しているのは事実ですか。あるいは,私たちが耳にしているものは,人々の耳目を奪う事柄を聞きたがる人,ニユースを追い求めている人々の叫びですか。―アメリカの一読者より。
どんな問題にしても,それを感情的に扱うことは「ものみの塔」の目的ではありません。その有利な立場から,「ものみの塔」は実際の事実に注意を促し,それを預言とならべます。それで読者は両者がいかによく一致しているか,またヱホバが御自身の言葉をいかに正確に解釈されるかを自ら理解できます。この問題について,イエスは,この組織制度の終りに関する偉大な預言の中でこう言われました。『洪水の出る前,ノアが箱舟にはいる日まで,人々は食い,飲み,めとり,とつぎなどしていた。そして洪水が襲つてきて,いつさいのものをさらつて行くまで,彼らは気づかなかった。人の子の現われるのも,そのようであろう。』預言者ホセアも次のように預言しました,『この地には誠実なく愛情なく神を知る事なければなり。ただ詛,偽り,人殺し,盗み,姦淫のみにして。』― マタイ 24:38,39,新口。ホセア 4-13。
さて,事実は何を示していますか。私たちは聖書の預言の成就を目撃していますか。あるいはセンセーショナルな報道のうずの中にまき込まれていますか。英国の女王エリザベス2世は王姫であった時にこう語りました,『今の時代が,放縦をほしいままにする時代,物質主義のはびこる時代,道徳が地におちた時代であることは認めざるを得ない。』これは人々の感情に訴えようと狙ったものではありません。しかし,この言葉は的をついています。1950年11月の「アメリカ・アカデミー政治と社会科学紀要」は英国について次のことを述べていました。『統計の示している数字は驚くべきものである。1937年には年に5000件であった離婚が10年間に10倍となった。』また,スエーデンについてこれは次のように報告しました,『スエーデンの離婚率は確実に増加してきた。過去10年間に100パーセント以上も上昇し,過去半世紀の増加は1000パーセントを越える。』また,結婚問題の調停に当つている一役人の次の言葉が引用されていました,『(ストックホルムにおいて)夫の50パーセント,妻の25パーセントは姦淫を行ていると非難された。』アメリカに関して,この報告が示すところによれば,1881年から90年に至る10年間において100組の結婚について見られた平均離婚数は,1940年から49年に至る10年間までに466パーセント増加した。他の国々にも同じような増加が見られる。この記録が作られて以来,離婚率は増加してきました。これらの事実は感情に動かされたものではありません。
間違つてはなりません。道徳の頽廃は事実であり,その規模は世界的です。これらの状態がこの古い世の終りをしるしづける大きなしるしの一部であることを悟るなら,あなたの眼は幸いです。―マタイ 13:13-17。