良いたよりを伝える ― 互いに助け合う
1 わたしたちすべては,「兄弟たちの交わり」として互いに助け合いたいと望んでいます。(ペテロ前 2:17,新)これは,王国を宣べ伝える者また弟子を作る者としてのわたしたちに割り当てられた大規模なわざに関連して,特に真実と言えます。日本では昨年だけでも野外奉仕に570万時間以上費やされましたが,この「兄弟たちの交わり」が,良いたよりを他の人びとにもたらす面で成し遂げているすばらしいわざを見ると,深い感銘を与えられます。
2 このわざにあずかる人の多くは,まだ年が若い人か,新しく交わりはじめた人たちです。昨年この国でバプテスマを受けた人は2,570人です。このことを考えると,効果的な奉仕者になるため,互いに助け合う必要のあることがわかります。しかし,王国の宣教に長年携わっている人でも,「王国奉仕」を通して与えられる助けや提案,また年長の兄弟から良いたよりの効果的な提供の仕方を教えてもらえることをたいへん感謝しています。
3 お気づきのように,奉仕会ではすぐれた提供の仕方がわたしたちのために時々取り上げられます。しかし,野外奉仕に行く用意ができるころまでに,そのことを忘れてしまっている場合があるかもしれません。では,奉仕へ出かける前に提供の仕方を互いに復習し合うのはなんと益のあることでしょう。あなたは証人の家族の一員ですか。それでは奉仕に出かける前に,家族として,または家族のだれかひとりと証言の仕方を復習してはいかがですか。あなたは新しい伝道者を奉仕に訓練していますか。では奉仕に出かける前にいっしょに練習してはいかがですか。そうすれば,ふたりともずっと良い証言ができることでしょう。もし雑誌を提供するのであれば,最近号から家の人に話すことのできる2,3の興味深い点をいっしょに話し合ってみるのは良いことではないでしょうか。あるいはもし聖書の話をする予定ならば,いっしょに聖書の話を練習してください。
4 新しい伝道者たちと働く時には,証言をする点で進歩的により多くの責任を受け入れるよう彼らを援助してください。どの家でも新しい伝道者があなたのうしろに立って聞くだけで,ビラを渡す程度にしておくなら,その人を助けていることにはなりません。初めて奉仕に出たとき,新しい伝道者はビラを渡したり聖句を読んだりするかもしれませんが,そのあとはもっと多くのことを行なうようにしてください。新しい人に実際に真理を語らせるなら,その人にとって助けになります。(ロマ 10:10)そうするためのいちばん良い方法は,一軒おきに交替で証言する責任をすっかりその人に持たせることです。証言を最初から最後までひとりでするようにしてもらってください。しかし何か問題の起きたときにはそれに対処するよう助けを与えます。新しい伝道者が,雑誌の提供,聖書の話,再訪問,そして家庭聖書研究の司会を自分独りでうまくできるようになるまで,奉仕に参加するたびに少しずつ進歩するようぜひ助けてください。
5 区域の集合場所で待っている間,あなたは早く着いた人たちと,宣教を成功させる要素について役だつことを話し合うことができます。たとえば,わたしたちは家の人の興味をひくために紹介のことばをもっと興味深いものにすることができるでしょうか。わたしたちは家の人を会話に誘い,理解するよう助けることに努めていますか。わたしたちは伝えたいと思うおもな点を目立たせていますか。わたしたちは要点を,実際的なたとえを用いて説明するよう努めていますか。わたしたちは人に話しかけるときに熱意と親しみ深さを示しますか。結論は効果的ですか。わたしたちが提供しているものを得たいと望む理由を相手に与えますか。わたしたちは,それが実際に宗教的なものであるのに,「これは宗教雑誌ではありません」というような誤った説明を避けますか。「この雑誌は宗派的なものではなく,キリスト教の聖書に基づいたものです」と言うなら,それは正しい説明です。
6 伝道する区域が王国会館か伝道者の家に近いなら,ちょっと集まってこれらの事柄を話し合い,また実演やエホバへの祈りをすることができます。しかし祈りを伴うそうした正式の集まりは,奉仕のための集合場所が町角のような公の場所なら,ふさわしくありません。しかしいつでも,お互いに助け合うことを考えるようにしましょう。