1993年「神の教え」地域大会から十分の益を得る
1 『エホバよ,教え諭してください』。(詩編 86:11)神に献身した僕は皆,真剣にこう願わなければなりません。わたしたちは学ぶことをやめたり,学んだ事柄を当てはめるのをやめたりしないよう固く決意しています。時折わたしたちには再調整が必要です。また詩編作者のように,分かたれることがないよう心を一つにしてくださいと神に嘆願する必要があります。「神の教え」地域大会のプログラムから,この事物の体制から来る圧力に面してもエホバに忠実に仕える上で必要な実際的な諭しや再調整が与えられます。
2 四日間の大会: プログラムは日本各地の45の大会で提供されます。大会開催地に関しては,「目ざめよ!」1993年6月8日号にリストが載っています。日本語のほかに,英語,ポルトガル語,スペイン語,中国語でもプログラム全体が提供されます。五つの大会では手話通訳も行なわれます。初日のプログラムは午後1時20分に始まり,最終日は午後4時15分ごろに終わります。
3 わたしたちは何を期待できますか。固い霊的食物が,話,実演,インタビュー,二つの劇といった様々な形でふんだんに提供されます。この肝要な諭しを一つたりとも逃さないでください。加えて,わたしたちは旧交を温めたり,新しい友を大勢作ったりすることを楽しみにしています。外国の任命地で奉仕している宣教者があなたの大会に出席するかもしれません。この機会を活用して,それら忠実な兄弟姉妹のことをよく知るようにしましょう。親の皆さんは,お子さんも会話に加われるようにしてあげてください。これら宣教者の喜びに満ちた自己犠牲的な霊は,全時間奉仕を生涯の仕事とするようお子さんに考えさせるきっかけとなるでしょう。
4 あなたは什一全体を倉に携え入れますか: マラキ 3章10節でエホバはイスラエル人に,ご自分を試みて什一全体を倉に携え入れることをいとわないなら何の不足もないまでに祝福を注ぎ出すと約束なさいました。
5 ある人にとっては,雇い主にできるだけ早く近づいて大会出席のための休暇を求めることがエホバを試みることになるでしょう。大会出席を雇い主が許可するはずはないと考えて,そうするのをためらった兄弟たちもいます。ところが,そのような兄弟たちも,霊的なことが関係しない場合はほとんど,あるいは全くためらうことなく,雇い主に自分たちの希望を知らせるかもしれません。
6 こう自問すべきです。もし,親しい友人が他の地方で結婚するなら,わたしたちは雇い主に近づいて結婚式に出るための休暇を求めるのではないだろうか。雇い主が乗り気でないなら,出かけることがどれほど大切かを丁重に説明するのではないだろうか。確かに,結婚式に出るよりも,エホバに教えられるほうがはるかに重要です。わたしたちの側が,大会のプログラムは霊的成長に欠かせないと確信しているなら,大会出席の休暇を取らせてもらえるよう雇い主を説得するのは容易なことになるでしょう。―ヤコブ 1:7,8。
7 イスラエルでは,エホバの崇拝の場所を物質面で支えることも什一に含まれていました。什一は今日,エホバに奉仕したり,王国の業を支えたりするため直接用いる時間やエネルギーや資産を表わしています。什一には集会や大会で過ごす時間,また集会場の維持や清掃のために費やす時間も含まれます。「神の教え」地域大会では,エホバの霊的な倉に什一全体を携え入れる数多くの機会があるでしょう。どんな機会があるのでしょうか。
8 わたしたちは,大会のプログラムを一心に聴くこと,王国の歌の各曲を熱意をこめて歌うこと,心からアーメンと言えるよう毎回の祈りに注意深く耳を傾けることによって,什一を携え入れることができます。
9 真理における進歩は,聴き方にかなり左右されます。大きな会場やスタジアムでは,ともすると周囲の人が行なう事柄に気を取られがちですから,話についていくよう意識しなければなりません。聖書,歌の本,筆記用具,ノート,その大会で扱われる「ものみの塔」誌を携え,準備万端ととのえて大会に来てください。話し手が用いる聖句や要点を書き留めるなら役立ちます。ノートは簡潔に取りましょう。ノートを取りすぎると集中の妨げになります。年若い人も注意深く耳を傾けることができるよう訓練しなければなりません。子供たちは,プログラムにできるだけしっかりついていくことによって,親と共に什一を携え入れることができます。
10 親の中には,家で静かにする時間を毎日決めて,子供たちに読書をさせたり,協会の出版物のさし絵を見るようにさせたりしている人もいます。このような良い訓練を施せば,集会や大会で静かに座ることは,子供たちにとってもっと容易になります。模範的な子供を育て上げてきた親は,子供が集会におもちゃやぬり絵を持って行くことを決して許さなかったと言います。非常に幼い子供でも,集会に出席するのはエホバを崇拝するためであるという点を学ぶことができるのです。倉に什一全体を携え入れることの意味を子供たちに教える親の皆さんは,確かに称賛に値します。
11 わたしたちは自発奉仕を行ない,大会の組織を援助するために時間とエネルギーを費やすことによって什一を携え入れることもできます。ほとんどの会場では,大会が始まる前日あるいは前々日から清掃が予定されています。会場の近辺に住んでおられるなら,家族そろって参加するのはいかがでしょうか。ある兄弟たちは進歩的な聖書研究生を伴うことにより,これら新しい人がバプテスマを受ける前からエホバの崇拝を支えることに何が関係しているかを学べるようにしてきました。大会が必ず円滑に行なわれるようにする点でなすべきことはたくさんあります。家族で自発奉仕をするのはいかがですか。
12 大会を金銭面で支持することは,什一を携え入れる方法の一つです。エホバは,清い崇拝を支えるための供え物をする手順を略述した後,イスラエル国民にこうお命じになりました。「だれもむなし手でエホバの前に出てはいけない。各人の手の供え物は,あなたの神エホバが与えてくださった祝福に応じたものであるべきである」。(申命記 16:16,17)与えることのできる量の多少にかかわりなく,民が事前に準備した捧げ物はエホバを喜ばせました。同様に,兄弟たちの多くも祈りのうちに考え寄付してきました。また,あなたは寄付箱に寄付を入れるよう年若いお子さんを促したことがありますか。
13 救い主なる神の教えを飾る: わたしたちは良いマナーと立派な行状により「すべての事においてわたしたちの救い主なる神の教えを飾る」ことができます。(テトス 2:10)要するに,わたしたちは神の教えを生活に当てはめていることを大会会場で示すことができるのです。
14 わたしたちのマナーはどうでしょうか。今の世の中では,他の人に対する思いやりがあまり見られません。しかし,聖書の原則に導かれているエホバの民は,自分の益ではなく,仲間の益を考えます。(フィリピ 2:4)わたしたちは周囲の人のことを考慮します。食物や出版物のために並ぶとき,人を押しのけたりしません。お年寄りや,親と一緒に列に並んでいる小さな子供たちに思いやりを示します。大人はこのような子供たちに気づかず,押しのけてしまいがちです。また椅子に腰掛けた人が,足もとに敷物を広げて靴を脱いで話を聞いたり,椅子を使わず敷物の上に座り込んだり,かなり大きな子供でもそこに寝かせたりする光景や,ロビーや通路に敷物を広げて床に座り込んで食事をするという状況がよく観察されます。ほとんどの大会会場の建物は洋式であり,上記のような状況は会場の管理者や新しく関心を持った人々の目に見苦しく映るかもしれません。
15 親の皆さんはお子さんたちの行動に注意を払いたいと思われることでしょう。昨年寄せられた報告によると,幾人もの子供たちがプログラム中にトイレに行って,中でかなりの時間水遊びをしていました。また休憩時間中に走り回ったり,食事の列に我先に走って行く子供が多く見られています。子供たちは大会になって突然に行儀良く振る舞うことができるわけではありません。10節で言及されているように,今から家での良い訓練を施す必要があります。家での良い訓練は王国会館や大会会場で反映されるでしょう。
16 敬虔な行状は周囲の人に感銘を与えます。昨年,ある大会開催都市で,警察官を21年間務めてきた人がこう語りました。「皆さんの規律には感銘を受けました。[皆さんは]良い意味で目立っており,頼まれなくてもごみを拾い,整然としていて,大会は見事に組織されています。皆さんはわたしたちを見かけると笑顔で応じてくれます。とても良い反応です。そんな反応をわたしたちは求めているのです。親しみやすさの証拠,やましいところがないことの証拠だからです。また,子供たちが親と共にいて,よくしつけられていることも分かりました。うそ偽りなく感銘を受けました。この会場に配属されてよかったと思います」。
17 当局者がベテルまでわざわざ足を運び,大会を開くよう申し入れてきた都市もありました。協会はそのような親切な申し入れに応じました。市の有力者の期待が外れることはありませんでした。市政担当官代理はこう言いました。「皆さんのように評判の良い団体が当市で集まりを催すことについて非常な興奮を覚えます。皆さんを招致するため大きな努力を払いました。……これに勝る喜びはありません」。一人一人の兄弟姉妹は立派な行状によって,開催都市ですばらしい証言がなされることに貢献しました。
18 あなたも個人として模範的な行状によって救い主なる神の教えを飾りますか。このことを行なえる分野を以下に挙げます。
服装と身繕い: わたしたちは大会に出席している間,休暇を過ごしているとみなしてはなりません。むしろ,わたしたちはエホバに教えられるため,そのみ前に出ているのです。この点を踏まえると,わたしたちは王国会館で集会に出席するときのような服装をすべきではないでしょうか。(テモテ第一 2:9,10)加えて,プログラム終了後に何を着るかという点も注意深く考えなければなりません。年齢を問わず,宿舎に帰るなり,慎み深くて上品な大会用の服から,だらしなくて乱れた世の人のように見える服に着替えることは矛盾していませんか。そのような服を着るなら,集会用の服は生き方を反映したものではなく,単なる舞台衣装と思われてしまうのではないでしょうか。わたしたちがエホバのみ名を担っており,真理の道に対して非難が浴びせられるもっともな理由をつくることのないよう各自が気をつけなければならないということを忘れてはなりません。
バプテスマ希望者は,このような神聖な場においてこの世のスローガンや会社名や製品の宣伝が書かれているTシャツを着るのは場違いであることを思いに留めなければなりません。長老たちはバプテスマの質問が十分前もって考慮され,希望者各自にバプテスマが承認されたかどうかを余裕をもって知らせるように見届けなければなりません。(質問の討議を行なうときは,バプテスマのためのふさわしく慎み深い身なりについて提案を与えるのに適しているでしょう。)会衆の長老によって承認されたバプテスマ希望者が大会会場で会衆名や氏名を書いて登録する必要はありません。
ホテルなどの宿泊施設: ホテルなどの宿泊施設にチェックインする時は,霊の実を示してください。宿泊施設の従業員は短時間に大人数の団体の世話をする用意ができていないかもしれません。辛抱強くあり,感情移入を示してください。
子供たちもホテルの施設に敬意を払い,プールや浴場など施設利用に関する規則を守ることによって協力できます。大会に先立ち,親が子供と時間を取り,子供に期待されている振る舞いについて振り返ることは助けになります。その際,クリスチャンの行動の規準を守る責任が子供にもあることを思い起こさせます。
録音・録画機器: ビデオカメラの持ち込みは許可されていますが,他の人に思いやりを示してください。プログラムを録画する際,仲間の出席者の視界を妨げるのは愛の欠けた行ないです。分別を働かせながら,自分の座席からプログラムを録音・録画することには何の問題もありません。しかし,カメラや録音機器を大会会場のコンセントや音響装置につないだり,機材を通路や道路に置いたりしてはならないという点を銘記してください。
座席: 席を取ってもよいのは,あなたの直接の家族の成員およびあなたと同じ車で通っている人たちのために限られるという点を思いに留めてください。どの大会会場にも,お年寄りや体の不自由な方のための特別な区画が設けられています。お年寄りに対して思いやり深くあってください。過去において,ある年配の兄弟たちは,お年寄りのための区画にある座席を若者たちが占めていたため,不便な所に座席を探さなければなりませんでした。残念ながら,アレルギーのような問題を持つ人々のために特別の場所や部屋を準備するといった便宜を図ることはできません。
個人の所持品: 大会に持ってくる物はできるだけ少なくするようお勧めいたします。座席の下に収まらない物であるなら,家から持ってこないか,車のトランクに置いておくほうがよいでしょう。大きな保冷器を通路に置くことは安全上の理由で許可されていません。また,それを隣の座席に置くなら,他の人がそこに座れなくなるでしょう。
文書と食物の提供: わたしたちすべては神の良い贈り物に感謝して,何も無駄にしないよう気をつけたいと思います。(ヨハネ 6:12)従来通り,家族の成員の一人が家族のための食物を入手するようお勧めします。必要以上のものを取ってくることがないようにするため,各自が必要なものを紙に書き出して,そのリストに従って依頼するのはいかがでしょうか。後で別の場所で食べるために大会会場の食物を取るべきではないということを思いに留めてください。親は食物を無駄にしてはならないという点を子供に話しておかなければなりません。文書を入手するときも,他の人に愛ある配慮を示してください。
19 他の人に愛ある配慮を示すため,毎日早めに到着するようにしましょう。特に,初日は駐車場や座席を探す点でいつもより時間がかかりがちですからそのようにしましょう。
20 エホバに教えられるというのは何という特権でしょう。この夏,「神の教え」地域大会を支えるために時間やエネルギーや物質的な資産を用いるなら,わたしたち自身とわたしたちの家族に永続する霊的な益が及ぶことでしょう。
地域大会の覚え書き
ふさわしい礼儀: 大会出席者各自が大会会場を崇敬の念をこめて「神の家」とみなし,ふさわしい礼儀を示すことは重要です。(詩編 55:14)話や劇や歌,またとりわけ祈りの最中は,プログラムを聞いている他の人の注意をそらすようなことを一切行なわないでください。不必要に歩き回ったり,雑談を続けたり,カメラのフラッシュを使ったり,話されていることに集中しようとする人の妨げとなる仕方で録画機器を使ったりすることは敬意の欠けた行ないです。わたしたちは気を配り,立派な行状を示すことによって,神の教えを心から感謝しており,エホバに教え諭されるために大会に来たという点を実証できます。
宿舎: 大会都市に泊まる計画で,まだ申し込みをしていないなら,直ちに申し込むことが必要です。宿舎をキャンセルしなければならないなら,できるだけ早くその旨手紙か電話で直接,宿舎と大会の宿舎本部の両方に知らせてください。会衆の書記は「宿舎請求書」を,出席する大会の宿舎本部の住所に正しく速やかに送るようにしてください。
バプテスマ: バプテスマ希望者は,三日目午前のプログラムが始まる前に,指定された区画に座るようにしてください。バプテスマを受けることを計画している人は,各自慎み深い水着およびタオルを持参してください。話し手によるバプテスマの話と祈りの後,ステージ司会者はバプテスマ希望者に手短に指示を与えた後,歌を紹介します。最後まで歌った後に,会場整理係は浸礼場あるいは浸礼場に行くための乗り物の所までバプテスマ希望者を誘導します。献身の象徴としてバプテスマを受けることは,当人とエホバとの親密で個人的な性質の事柄ですから,二人以上が抱き合ったり手をつないだりしたままバプテスマを受けるような取り決めはありません。
自発奉仕: 地域大会が円滑に行なわれるためには,自発奉仕者の助けが必要です。大会中,ほんの少ししか働くことができなくても,その奉仕は感謝されます。奉仕することができるなら,大会会場の自発奉仕部門においでください。16歳未満の子供も大会の成功に貢献できますが,親または責任ある大人が共に働くよう求められています。
バッジ: 大会中また大会会場への往復の途中,特別にデザインされたバッジを着けてください。そうすることによって,旅行中,優れた証言を行なう機会がしばしば開かれます。会衆名と名前がはっきり記されたバッジを着けて,大会出席者であることを明示するなら,簡素化された給食の取り決めが円滑に運ぶ助けとなります。大会会場でバッジを入手することはできませんので,会衆を通して求めておく必要があります。
身分証明書: 「神の教え」大会のバッジに加え,各自は自分の「医療上の事前の宣言」を携帯するよう勧められています。ベテル家族の成員や開拓者は,身分証明カードをも携帯しておかなければなりません。
注意をひと言: 車をどこに駐車するとしても,いつも車に鍵をかけ,車内には品物を見えるまま残さないでください。できれば所持品はトランクの中に入れ,鍵をかけて保管してください。また,人の大勢集まる所にやって来るすりや窃盗に警戒してください。それには,会場の座席に貴重品を置いたままにしないようにすることも含まれています。幼い子供たちを大会会場から連れ出そうとする悪らつな人がいるということさえ数件報告されました。どうぞ注意してください。
不道徳な内容の映画やポルノ映画を簡単に見ることのできるテレビの備えられたホテルがあることも報告されています。ですから,宿泊場所で監督もせずに子供たちにテレビを見せることがないよう十分注意しなければなりません。
兄弟たちや関心ある人々の中に,プログラムの始まる時刻や他の事柄についての情報を求めて,大会会場の管理者に電話した人がいましたが,こうしたことは行なわないようにしてください。必要とする情報が「ものみの塔」や「王国宣教」にない場合には,各会衆の書記が保管している「宿舎請求書」の裏面に載せられている住所気付で大会本部あてに手紙を書いてください。