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アフリカの“隠れたスイス”へおいでください!目ざめよ! 1976 | 6月8日
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ビルンガ公園
火山山脈を後にして,さらに進んで行くと,間もなく別のすばらしい景色が眺められます。それは,多数のかもしか,象,その他の動物が,鳥獣保護区域でのんびりと草を食べている草原の景色です。ここで心に浮かぶのは,“パラダイス”という言葉です。岸にやしの木がはえている川が何本も北方のナイル川に向かって曲がりくねって流れ,幾百頭ものかばが,川岸や浅瀬のあちこちに,横たわっています。遠方には,別の湖が銀色に輝いています。
わたしたちがブカブから南に進むころ,後方の高い雲は,約5,100㍍にも達する“月の山”,ルウェンゾリを隠していたに違いありません。
わたしたちは,ルシジ渓谷を通って下って行きますが,下る途中,左側にブルンジが見えてきます。タンガニーカ湖に近づく際に気付いた綿の栽培地を除いて,ブルンジと,ルワンダには多くの類似点があるように思われます。
どちらの側にも山脈のある,なんと美しい湖なのでしょう。わたしたちは,有名な探検家リビングストーンとスタンレーがわずか百年ほど前,アフリカの“隠れたスイス”をかいま見たのはこの辺りだったと教えられました。しかし,二人はそこに秘められているすべてのものを知ることはできなかったはずです。確かに,このような山々を通る,あの曲がりくねったでこぼこ道のどれにも,人の関心を呼び起こす,おびただしい数の驚異が秘められているのです。しかし,そのすべてを探究するには何年もかかることでしょう。
ちょうど今,わたしたちの船がゆっくりとタンガニーカ湖を南に向けて動いていく間,友好的な人々が桟橋に立って,スワヒリ語で“さようなら”を意味する“クワ ヘリ”と言いながら手を振っています。アフリカのまさに中心部にある,創造によるこの美しい場所,“隠れたスイス”での旅の貴重な思い出をいつまでも大切にしたいものです。
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印刷された文書により真理を知る目ざめよ! 1976 | 6月8日
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印刷された文書により真理を知る
今日のように忙しい毎日を送らねばならない人々は昔のようにゆっくりと人の話を聞く時間がありません。イエスの時代の人々は多くの時間を用いて話を聞きに歩いたものです。しかし,今日印刷された文書を通じてそのような話を人々は聞いています。クリスチャンの出版物にはそうした目的があるのです。次の経験は一例として,人々がどのように聖書の真理を知り信仰をいだくようになるのかを示しています。大阪に住む青年は自分の経験を次のように語っています。
「聖書の真理を知る以前から,私は哲学や宗教,政治に関心を持ち,その種の本をよく読んでいました。以前は共産主義,そして後にトルストイの宗教論文など数冊読んだときは,これが人間の生きる道だと思ったりしました。また父と一緒に西国33か所の霊場を巡礼したりしました。
「真理を知るきっかけとなったのは学校の帰りに何の気なしに哲学書かまたは宗教関係の良い本はないかと思い古本屋に入ったことです。そしてすみに眠っていた『とこしえの命に導く真理』『神が偽ることのできない事柄』また『神の自由の子となってうける永遠の生命』などを買いました。さっそく『真理』の本を読み,途中で私は感激してしまい,家族の者に読んでみるように勧めました。前から探し求めていた真理だと確信した時の興奮はいまでも覚えています。それでさらに知りたくなり,ものみの塔協会に手紙を出し他の全部の出版物を求めました。二つの雑誌の郵送と小冊子を含め15冊の本が送られて来ました。
「数週間たってからエホバの証人の全時間伝道者が訪問し,家での聖書研究を開いてくれました。以前に読んだ協会の雑誌の中に,伝道者が訪れたら家に入ってもらうのは良いと書いてあったのを思い出したのでその訪問を歓迎しました。父に勧められて入っていた新興宗教から脱退し,研究後約2か月で他の人に真理を伝道するようになり,その後3か月たってバプテスマを受けました。両親の願いがあり短期大学に行くようになりましたが,今ではエフェソス 5章16節にあるように『よい時を買い取り』全時間の伝道奉仕をめざしています。神がクリスチャンの出版物を通して私を導いてくださったことを感謝しています」。
このように印刷された文書は今日とても有用な役割を果たしています。あなたもエホバの証人の勧める出版物を楽しく読んでおられますか。
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