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世界展望目ざめよ! 1974 | 10月22日
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と動力のこぎりを持って木曜の朝早く助けに来たエホバの証人のグループであった……彼らは,腕のいい建築屋であるが,無料で奉仕するために自分たちの仕事を後回しにしたのである。彼らは,見ている人々が驚くほどの,組織された正確さで働いた」。
旅行と身なり
◆ 「ミニスカートやからだにぴったりくっつくズボン,かつらや長髪でタンザニアを訪ずれるアメリカ人は,最高無期懲役に服すことになりかねない」とUPIは報じた。婦人の肌もあらわなショーツやある種のメーキャップ,男性の“ベルボトム”(ラッパ・ズボン)なども昨年の10月から非合法化された。ウガンダでは,ヒッピー風の服装やヘアースタイルの訪問者は,入国を拒否されるか,違反行為を正すまで拘束される。長い髪の男性や,ミニスカートやズボンをはいた女性は,髪を切ったり,服を替えたりしない限り,リビアやサウジ・アラビアに入国することはできない。シンガポールは,男性の長髪を許していない。
祈とう師とスポーツ
◆ ケニアのスポーツ記者,ヒゼキヤ・ウェプクールは,自国の主なフットボール(サッカー)チームの9割が,試合に勝つために祈とう師を雇っていると見ている。彼は,次のように述べた。「時には試合前に,他のチームが競技場に魔術をかけないようにするため,スタジアムにピケを張ることがある……選手たちはまじないがかけられているといけないので正門を避けて入る……護符が入っていると思われるボールは,ゲームの最中に割って開けられる」。東アフリカのスポーツ祈とう師の中でいちばんよく知られているシャリフ・オマールは,英国チームがワールド・カップで必ず勝利を得るようまじないをかけることを勧める手紙を書いた。オマールに言わせると,「彼らはそれを無視して」負け「高い代償を支払った」。
死ぬまで飲む
◆ フロリダの二人の男は,どちらがアルコールに強いかという長年の論争に決着をつけた。それも永久に。950ccから1,400ccのジンを一時間足らずの間に飲んだ二人は両方とも,二日のうちに死んだ。医師によるとそのアルコールの量は,「致死量を超えたもの」で,心臓や呼吸のまひ,脳の腫脹などを起こして死を招く。
‘無責任社会’
◆ 「ヨーロッパの従順な労働者たちが,経済復興の希望に燃えてある程度の自己訓練や節制を受け入れた時代は過ぎ去った」とヨーロッパの指導的な経済人のひとりは述べた。ドイツのある分析家は,要求ばかりする「無責任者の社会」が登場しつつあり,それに対して彼らを満足させる政府の能力はしぼんできている,と考えている。また,ヨーロッパの社会経済学の一専門家は,次のような予報をしている。「すべての問題は,突然からみ合って,西側諸国を全体主義に走らせるかもしれない。……なぜなら第二次大戦後,民主主義と自由企業を動かしてきた市民の精神つまり責任感がなくなってきているからである」。
“本当の悩みの種”
◆ ヨーロッパの実業雑誌ビジョンは,新聞をにぎわしている見出しは,「先進ヨーロッパ諸国における一つの悩みの種を覆い隠してしまった。それは,欠勤サボである」と述べた。スウェーデンにおける1975年の予想される無届欠勤者の数は,一日あたり40万人で,1960年の4倍近い数である! 西独で「病欠」と報告する人の数は1966年から1972年までに三倍に増えて11%に達した。イタリアの欠勤サボも同じ期間中三倍になり15%にものぼった! ビジョン誌は,次の点に注目している。「『病気』の大部分は奇妙なことに良性である」。それは,「ほとんどの午後の時間を,週中のフットボールの試合に参加したり,ピクニックや買い物あるいはとばく場へ行くことに費やしている『病人』の数からして」明白である。
メソジストの“道”
◆ 新しい,1974年アメリカ,カナダ教会年鑑は,プロテスタントの主な教派が会員を失っていることを示している。連合メソジスト教会(UMC)のW・マクフェリン・ストウ主教は,次のように警告している。「我々が今たどっている道をこのまま続けて歩むならば,それは神に至る道とはならず,かえって地獄への道となるであろう」。彼は,教会の指導者たちが,「飢えた羊たちが助けを求め,霊的に養なわれていない」のに道徳的な導きを与えなかったとして痛烈に非難した。
宗教と食糧不足
◆ エチオピア正教会は,同国の何百万もの飢えた人々に何をして来たであろうか。その地域で五週間過ごした後,英紙ガーディアンの特別欄執筆者マーティン・ウォーカーは,次のように書いた。「かんばつであろうとなかろうと,国土の三分の一を所有している教会は,やせ細った小作人たちから小作料を取り立てている……。小作人と農夫たちは……収穫の九割を小作料と税金に取られてしまった」。ニューヨーク・タイムズ・マガジン誌に載ったウォーカーの報告は,次のように述べている。ある州知事は,「自分が収穫した穀物の全部を,普通の価格の三倍の価格で売り終えるまで,救援食糧を配給することをがんめいに拒んだ。……この州知事は一か月に500ドルずつ(約15万円)教会に寄付していた。司祭は,町の人々に,もしも知事を襲撃するなら集団破門にすると脅した」。
“心を感じさせる犬”
◆ オハイオ州立大学付属病院の精神科では,普通の治療法に加えて“心を感じさせる犬”を使うことによって18人の精神分裂症の患者の治療に成功したようだ。患者たちは,病院の同じ階に置かれた実験用の犬と遊ぶことを許され,それはビデオテープ・カメラを用いて観察された。「ペットは,人間的なふんい気を病室にもたらすうえで非常に役立った」とこの実験の責任者は述べた。
タバコでない“紙巻きタバコ”
◆ タバコの葉を使わない“紙巻きタバコ”も,タバコの葉から作ったものと同じ程の害を呼吸器系に与えることが明らかになった。レタスとウシクサの“紙巻きタバコ”を用いた,ノックスビルにあるテネシー大学の研究者たちは,どんな可燃物質から出る煙も呼吸器に障害を起こすとの結論に達した。この報告は「環境と保健の記録」誌の最近号に載ったものである。
タバコに関する矛盾
◆ 喫煙を思いとどまらせるため紙巻きタバコのラジオやテレビによる広告を禁止する米国政府の努力は後退している一方,タバコの栽培を助ける努力のほうは進歩している。米国農務省は,1973年,三年連続のタバコ消費量の増加を報告した。4.6%の増加にあたる5,910億本という記録は,人口の増加率をはるかにしのぎ,この国の一人につき平均2,800本以上の紙巻きタバコが吸われたことを意味している! またデトロイト・ニューズ紙によると,「農務省の役人は,1974年度のタバコに対する政府の価格援助は,昨年の率を8.7%ほど上回ると述べている」。
ナイジェリアにおける侵食の被害
◆ ナイジェリアでは土壌の侵食が激しく,同国の新聞デーリー・タイムズは,侵食が“驚くほどの率”に達していると報じた。幾つかの大峡谷ができあがり,そのうちの一つは深さが120㍍余で,2.6平方㌔ほどの広さに及ぶと言われている。また,一年間に1,500万㌧もの土壌が流失するものと推定されている。むろん,同地の増大する人口を養うのに必要な穀物や有用な建築材も,土壌の侵食に伴って減少する。問題の原因は何だろうか。タイムズ紙はこう報じている。「この原因の一部は,集中的な開墾にある。我が国原産の熱帯植物が急激に減少したため,高地の森林地帯にごく小さな群れを成して残っているにすぎない」。
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ガラテア人への手紙の内容(つづき)目ざめよ! 1974 | 10月22日
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『聖書全体は神の霊感を受けたものであり,有益です』
ガラテア人への手紙の内容(つづき)
9 クリスチャンは何に基づいて義と宣せられますか。
9 律法ではなく信仰によって義と宣せられる(ガラテア 2:15–4:31)わたしたちユダヤ人は,「人が義と宣せられるのは律法の業によるのではなく,ただキリスト・イエスに対する信仰を通してである」ことを知っている,とパウロは論じます。今パウロはキリストと結ばれた者として生きており,神のご意志を行なうため信仰によって生きています。「義が律法を通してであるなら,キリストは実際にはいたずらに死んだことになってしまうのです」― 2:16,21。
10 神の祝福を受けるために大切なものはなんですか。それで,律法の目的はなんでしたか。
10 ガラテアの人々は,信仰のゆえに霊を受けることで出発しながら,律法の業によって神への奉仕を全うできると信じるまでに無分別なのですか。重要なのはアブラハムの場合のように,信仰によって聞くことです。彼は「エホバに信仰を置き,彼に対してそれは義とみなされ」ました。今,神の目的によると,「信仰を堅く守る者は,忠実なアブラハムとともに祝福されて」います。そうした人々は,杭の上でのキリストの死によって律法ののろいからは解放されています。キリストがアブラハムの胤であり,430年後に立てられた律法はその胤に関する約束を廃するものではありません。では,律法にはどんな目的がありましたか。それは「わたしたちをキリストに導く養育係となったのであり,それは,わたしたちが信仰によって義と宣せられるため」でした。今わたしたちはもはや養育係の下にはおらず,またユダヤ人とギリシャ人の間の区別もありません。すべての者はキリスト・イエスと結ばれて一つであり,また「アブラハムの胤であ(って),約束に関連した相続人」です。―3:6,9,24,29。
11 (イ)ガラテア人はどんなものから解き放されたことを見落としていますか。(ロ)パウロはクリスチャンの自由をどのように例証していますか。
11 神は律法の下にある人々を解き放すためにみ子を遣わされました。それは,その人々が「養子とされるため」でした。(4:5)それゆえ,なぜ弱くて貧弱な基礎の事がらへの奴隷状態に逆戻りするのですか。今彼らが日と月と季節と年を守っているので,パウロは彼らのための自分の働きがむだになったのではないかと懸念します。パウロが初めて訪ねた時,彼らはパウロを,神の使いのようにして迎えました。今真理を告げるがゆえにパウロは彼らの敵となったのですか。律法の下にいることを願う人々は律法の述べる事がらを聞きなさい。こうです。アブラハムは二人の女によって二人の息子を得ました。一方の女は下女のハガルであり,シナイ山から来た契約の象徴となっています。それは奴隷身分に入る子どもたちを生み出すものであり,地上のエルサレムに相当します。他方の息子は約束により自由の女から生まれました。この女は上なるエルサレムに相当します。それは自由な立場にあり,それがわたしたちの母となっています。「聖書はなんと言っていますか」とパウロは尋ねます。
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