11月
11月1日,土曜日
あなたは,幼い子供たちの口から賛美を生じさせた。(マタ 21:16)
親の皆さんは,お子さんが年齢に合った内容のコメントをすることができるように,一緒に準備しましょう。結婚や道徳についての記事を学ぶこともありますが,そういう時にも子供がコメントできる節が幾つかあるはずです。さらに,手を挙げても毎回当たるわけではないということをお子さんに伝えておきましょう。そうするなら,当たらなかった時にも落ち込んでしまうことはないでしょう。(テモ一 6:18)私たちは誰もがコメントによってエホバを賛美し,仲間を励ますことができます。(格 25:11)時には,自分の経験を短く含めることもできます。でも,自分のことばかり話すのではなく,エホバや聖書やエホバに仕える人たちに注意を向けるようにしましょう。(格 27:2。コリ二 10:18。啓 4:11)塔研23.04 18:17-18
11月2日,日曜日
私たちは,ほかの人のように眠っていてはなりません。目を覚ましていて,頭がさえた状態を保ちましょう。(テサ一 5:6)
目覚めている上で,愛は大切です。(マタ 22:37-39)エホバを愛しているなら,どんな問題があっても伝道を一生懸命行おうという気持ちになるでしょう。(テモ二 1:7,8)人々への愛があれば,電話や手紙などいろいろな方法で,できるだけ多くの人に良い知らせを伝えたいと思うはずです。そして,人々がやがて変化して正しいことを行うようになると信じて伝道を続けていきます。(エゼ 18:27,28)私たちは,「励まし合い,力づけ合[う]」ことによって,仲間の兄弟姉妹にも愛を示します。(テサ一 5:11)兵士たちが仲間と並んで一緒に戦うのと同じように,私たちも互いに励まし合うことができます。兄弟姉妹をわざと傷つけたり仕返ししたりすることは決してしません。(テサ一 5:13,15)愛を表す別の方法は,会衆を監督している兄弟たちに敬意を示すことです。(テサ一 5:12)塔研23.06 26:6,10-11
11月3日,月曜日
[エホバ]は何かを言ったら,それを行うのではないか。(民 23:19)
贖いについてじっくり考えるのは良いことです。贖いはエホバの約束が実現すると信じる根拠となるからです。エホバが贖いを与えてくださったのはどうしてか,そのためにどれほどの犠牲を払ったのかについて,じっくり考えましょう。そうするなら,新しい世界でいつまでも暮らせるようにするというエホバの約束がその通りになるという確信を持つことができます。エホバはどれほどの犠牲を払ったのでしょうか。とても大切にしていた独り子イエスを天から遣わして,完全な人間として生まれるようにしました。イエスは地上でいろいろなつらい経験をし,苦しみながら死にました。エホバが本当に大きな犠牲を払ってくださったということが分かります。エホバは,ただ私たちが短い間生活を楽しむために,イエスにこれほどつらい経験をさせたのでしょうか。そんなはずはありません。(ヨハ 3:16。ペテ一 1:18,19)エホバが払ってくださった大きな犠牲について考えると,私たちが新しい世界でいつまでも暮らせるようにしてくださるということを確信できます。塔研23.04 19:8-9
11月4日,火曜日
死よ,さあ,とげで刺してみよ。(ホセ 13:14)
エホバの願いについて考えてみましょう。エホバは何人もの聖書筆者を聖なる力によって導き,将来起きる復活について書かせました。(イザ 26:19。啓 20:11-13)エホバが約束を果たさなかったことは一度もありません。(ヨシュ 23:14)エホバは亡くなった人を復活させたいと心から願っています。ヨブが語った言葉について考えてみましょう。ヨブは,たとえ死んでも,エホバが自分を生き返らせたいと願っていることをよく理解していました。(ヨブ 14:14,15)エホバは,ご自分に忠実に仕えて亡くなった全ての人についても同じ願いを持っています。そうした人たちを生き返らせ,健康で幸せな毎日を過ごせるようにしてあげたいと思っているのです。では,生きている間にエホバを知るチャンスがなかった大勢の人たちについてはどうでしょうか。エホバは愛情深い方なので,そうした人たちのことも復活させたいと思っています。(使徒 24:15)ご自分と友になり,地上で永遠に暮らしてほしいと思っているのです。(ヨハ 3:16)塔研23.04 16:5-6
11月5日,水曜日
神によって私たちは力を得ます。(詩 108:13)
どうすれば希望をしっかり持ち続けることができますか。地上で永遠に生きるという希望を持っているなら,パラダイスに関する聖書の言葉を読んでじっくり考えるようにしましょう。(イザ 25:8; 32:16-18)新しい世界で自分がどんな生活をしているか,イメージしてみてください。新しい世界に関する希望についていつも考えるようにするなら,どんな問題も「つかの間で軽いもの」になります。(コリ二 4:17)エホバは希望によって私たちを力づけてくださいます。さまざまな方法で,私たちが力を得られるようにしてくださっています。神から与えられた務めを果たし,試練を忍耐し,喜びを保つ上で助けが必要な時には,真剣に祈り,個人研究をしてエホバからのアドバイスを探しましょう。兄弟姉妹からの支えを喜んで受け入れてください。将来の希望について具体的に思い描くようにしましょう。そうするなら,「神の偉大な力によって十分に強くなり,あらゆることを忍耐し,辛抱しつつ喜べ」るでしょう。(コロ 1:11)塔研23.10 43:19-20
11月6日,木曜日
全てのことに感謝してください。(テサ一 5:18)
エホバに感謝できることはたくさんあります。私たちが持っている良いものは全てエホバが与えてくださったものだからです。(ヤコ 1:17)例えば,美しい地球を含め,素晴らしい物をたくさん造ってくださいました。また,命,家族や友達,将来の希望も与えてくださっています。そして何よりも,エホバと友達になれるというのは本当にうれしいことです。私たちは,エホバにどんなことを感謝できるかについて意識的に考える必要があるかもしれません。感謝しない人たちに囲まれて生活しているからです。多くの人は,感謝を示すことよりも,どうすれば自分の欲しいものを手に入れられるかということばかり考えています。そうした態度に影響されてしまうなら,私たちの祈りはお願いばかりになってしまうでしょう。そうならないために,エホバが私たちにしてくださっていることへの感謝を深め,それをエホバに伝えるのは大切なことです。(ルカ 6:45)塔研23.05 20:8-9
11月7日,金曜日
少しも疑わず,信仰を持って求め続けなければなりません。(ヤコ 1:6)
優しいお父さんエホバは,私たちにつらい目に遭ってほしくないと思っています。(イザ 63:9)でも,エホバは「川」や「炎」のような難しい問題を取り除くことはされません。(イザ 43:2)とはいえ,その状況を切り抜けられるように助けると約束しています。どれほど難しい問題にぶつかるとしても,エホバは私たちがご自分との強い絆を持ち続けられるように,聖なる力によって助けてくれます。(ルカ 11:13。フィリ 4:13)私たちは,忍耐してエホバに仕え続けるために必要な助けを必ず与えてもらえると確信できます。エホバは,私たちがエホバを信頼することを願っています。(ヘブ 11:6)時には,目の前の問題が大き過ぎて乗り越えられそうにないと思うこともあります。エホバは本当に助けてくれるんだろうかという気持ちにさえなるかもしれません。でも聖書には「神の力によって,城壁をよじ登れる」とあります。(詩 18:29)ですから,疑いの気持ちをはねのけ,エホバが必ず答えてくださるという強い信仰を持って祈るようにしましょう。(ヤコ 1:6,7)塔研23.11 49:8-9
11月8日,土曜日
愛の火は燃え盛る火,ヤハの炎。渦巻く水も愛を消すことはできない。川も愛を流し去ることはできない。(ソロ 8:6,7)
本当に美しい表現です。結婚している人たちは,本物の愛を描いたこの言葉を読むと心強く感じることでしょう。夫婦がいつまでもお互いを愛し続けることは可能なのです。夫婦がお互いに愛し続けるためには,努力が必要です。たき火を燃やし続けるためには,まきをくべる必要があります。何もしなければ,火はやがて消えてしまいます。同じように,夫婦が互いに愛し続けるためには,絆を強める必要があります。でも時には,お互いへの愛が弱くなっているように感じることがあるかもしれません。経済的な問題や病気を抱えたり,子育てに追われたりしている時は,特にそうかもしれません。それで「ヤハの炎」を燃やし続けるためには,夫婦の両方がエホバとの絆を強めるよう努力することが大切です。塔研23.05 23:1-3
11月9日,日曜日
恐れることはありません。(ダニ 10:19)
勇気を示すためには,どんなことをする必要がありますか。たとえ親が勇気のある人だったとしても,勇気は子供に自動的に受け継がれるものではありません。では,どうすれば勇気ある人になれますか。新しいスキルを身に付けるときのことを考えてみてください。教えてくれる人の動作をそばでよく見て,その通りにやってみるのは良い方法です。同じように,ほかの人がどのように勇気を示しているかに注目してその通りにやってみるなら,勇気ある人になることができます。ダニエルのように神の言葉をよく知るようにする必要があります。祈りによっていつでもエホバに話し掛けるようにし,エホバとの絆を深めていくことも大切です。エホバの支えを確信し,エホバを信頼しましょう。このようなことを行っていくなら,信仰が試される時に勇気を持って行動することができます。勇気を持って行動する人は大抵,ほかの人からの敬意を得ることができます。心の正しい人がエホバに引き寄せられることさえあります。確かに,勇気を出して行動するなら良い結果になります。塔研23.08 33:2,8-9
11月10日,月曜日
全てのことを確かめてください。(テサ一 5:21)
ここで「確かめ[る]」と訳されているギリシャ語には,金や銀などの金属が本物かどうかを調べる,という意味もあります。それで,何かを見聞きした時には,その情報が本物かどうかを確かめる必要があります。このことは,大患難が迫った現代の私たちにとってはもっと大切です。周囲の人たちの言葉をそのまま信じるのではなく,思考力を働かせましょう。そうした情報と聖書や組織が言っていることを比べて確認するようにします。そうするなら,邪悪な天使たちが流すどんな情報にもだまされることはありません。(格 14:15。テモ一 4:1)エホバに仕える人たちはグループとして大患難を生き残りますが,私たち一人一人が明日どうなるかは分かりません。(ヤコ 4:14)生きて大患難を通過するとしても,その前に亡くなるとしても,エホバに忠実に仕え続けるなら,永遠の命を得ることができます。こうした素晴らしい希望に目を向けつつ,エホバの日のために用意をしておくようにしましょう。塔研23.06 26:15-16
11月11日,火曜日
内密のことを預言者に啓示[する]。(アモ 3:7)
私たちは,聖書の預言がどのように実現するかを完全に理解しているわけではありません。(ダニ 12:8,9)でも,私たちが全てを理解していないからといって,その預言が実現しないということにはなりません。エホバはこれまで,必要な情報をぴったりのタイミングで明らかにしてきました。ですから,私たちにもそうしてくださると確信できます。間もなく,「平和だ,安全だ!」という宣言が行われます。(テサ一 5:3)世界の政治勢力は間違った宗教を攻撃し,一掃します。(啓 17:16,17)そして,エホバに仕える人々を攻撃します。(エゼ 38:18,19)その後,最後の戦いであるハルマゲドンが始まります。(啓 16:14,16)こうした出来事は目前に迫っています。それまで,聖書の預言に注意を払い,ほかの人たちもそうするよう助けることにより,愛情深いお父さんエホバへの感謝を表し続けていきましょう。塔研23.08 34:19-20
11月12日,水曜日
引き続き愛し合いましょう。愛は神からのものだからです。(ヨハ一 4:7)
使徒パウロは,信仰,希望,愛について話した後,「そのうち最も優れているのは愛です」と言いました。(コリ一 13:13)どうしてでしょうか。将来,新しい世界に関する神の約束に信仰を持つ必要はなくなります。そして,神の約束に関する希望は全て実現しています。でも,エホバを愛することや人を愛することに終わりはありません。愛はどんどん深めることができます。また,愛は私たちが本物のクリスチャンである証拠になります。イエスは使徒たちにこう言いました。「あなたたちの間に愛があれば,全ての人は,あなたたちが私の弟子であることを知ります」。(ヨハ 13:35)さらに,互いに愛し合うなら一致することができます。パウロは「愛は完全な絆」であると言いました。(コロ 3:14)使徒ヨハネは仲間の兄弟姉妹に,「神を愛する人は,自分の兄弟も愛さなければなりません」と言いました。(ヨハ一 4:21)兄弟姉妹を愛するなら,神を愛していることになります。塔研23.11 47:1,3
11月13日,木曜日
あらゆる重荷……を捨て[なさい]。(ヘブ 12:1)
聖書では,クリスチャンとして生きることが競走に例えられています。この競走を最後まで走り抜いた人には,永遠の命という賞が与えられます。(テモ二 4:7,8)ゴールはすぐそこまで近づいているので,私たちはベストを尽くして走り続ける必要があります。パウロは,次のようにアドバイスしています。「あらゆる重荷……を捨て,参加している競走を忍耐して走りましょう」。クリスチャンは何も持たなくてもよいということでしょうか。そうではありません。パウロが言っていたのは,不必要な重荷を全て捨てる必要があるということです。この重荷を負ったままでいると,ペースを崩し,疲れ果ててしまいます。忍耐して走り続けるためには,重荷となっているものを見極めて,すぐに捨てる必要があります。でも,負うべき荷まで放り出さないようにしましょう。そうでないと,競走を走る資格を失ってしまうかもしれません。(テモ二 2:5)塔研23.08 36:1-2
11月14日,金曜日
皆さんを飾るのは……外面のものであってはなりません。(ペテ一 3:3)
分別があるなら,ほかの人の意見を尊重しやすくなります。例えば,メークをするのが好きな姉妹もいれば,そうでない姉妹もいるかもしれません。適度にアルコールを楽しむクリスチャンもいれば,控えることにしている人もいます。私たちは誰もが健康でいたいと思っていますが,そのためにどんなことをするかは人それぞれです。もし自分がいいと思う方法を兄弟姉妹に強く勧めるなら,過ちを犯させてしまったり分裂を引き起こしてしまったりするかもしれません。(コリ一 8:9; 10:23,24)また,エホバは服装について細かなルールを作るのではなく,原則を与えてくれています。私たちは,神に仕える人としてふさわしい服装をするべきです。分別を示し,慎みや「健全な考え方」が表れたものを選びます。(テモ一 2:9,10)自分に注目させるような服装を避けるようにします。長老たちも,聖書の原則を大切にし,服装や髪形について独自のルールを作ったりはしません。塔研23.07 32:13-14
11月15日,土曜日
私の言うことを一心に聞き,良い物を食べなさい。そうすれば,本当に豊かな物を大いに喜べる。(イザ 55:2)
エホバは,どうすれば幸せになれるかを教えてくれています。騒がしく「愚かな女性」の招待を受け入れる人は,不道徳な行いから喜びを得ようとします。でも,最終的には「墓の底」に下ることになります。(格 9:13,17,18)一方,「真の知恵」の招待を受け入れる人たちは,幸せを味わうことができます。(格 9:1)私たちは,エホバが愛するものを愛し,エホバが憎むものを憎むよう教えられています。(詩 97:10)また,「真の知恵」を学ぶよう人々に勧めることから喜びを味わっています。まるで,「町の高台から……『経験のない人は誰でもこちらに来なさい』」と呼び掛けているかのようです。でも,私たちが味わっている喜びは今だけのものではありません。永遠に生きて,「理解の道を前進し」ていくことができるのです。(格 9:3,4,6)塔研23.06 28:17-18
11月16日,日曜日
すぐに怒らない人は力の強い人に勝り,怒りを抑える人は町を征服する人に勝る。(格 16:32)
自分の信じていることについて,同僚や学校の友達に尋ねられたらどう感じますか。緊張しますか。そう感じる人はたくさんいます。でもこうしたことがきっかけで,相手がどんなことを考えているかを知り,良い知らせを伝えることができるかもしれません。攻撃的な態度で質問されることもあるかもしれませんが,驚くことではありません。間違った情報を聞いて誤解している場合も多いからです。(使徒 28:22)さらに,今は「終わりの時代」なので,「全く人に同意しようと」しない人もいれば,「乱暴」な人さえいます。(テモ二 3:1,3)「自分が信じていることについて攻撃的な態度で質問されたら,どうすれば上手に答えられるだろうか」と思うかもしれません。温和な人になることは役立ちます。温和な人はすぐに怒らず,気分を害されたり思いも寄らないことが生じたりしても自分をコントロールできます。塔研23.09 39:1-2
11月17日,月曜日
あなたは彼らを全世界で高官に任命する。(詩 45:16)
時々,私たちを守るために助言が与えられることがあります。例えば,エホバのおきてを破りかねないことをしたりお金を愛したりしないように,という助言です。こういう場合,エホバの導きに従うなら必ず私たちのためになります。(イザ 48:17,18。テモ一 6:9,10)エホバは,大患難とその後に続く千年統治の間も,人間を通して私たちを導いてくださることでしょう。あなたは与えられる指示に従い続けますか。今エホバが与えてくださっている導きに従っているなら,将来もそうしやすくなることでしょう。ですから,どんなときもエホバの導きに従いましょう。私たちを見守るよう任命されている人たちの指示に従うことも大切です。(イザ 32:1,2。ヘブ 13:17)そうするなら,最高のガイドであるエホバは,私たちが信仰を失うことなく,新しい世界での永遠の命というゴールにたどり着けるよう導いてくださいます。塔研24.02 8:17-18
11月18日,火曜日
皆さんは惜しみない親切によって救われたのです。(エフェ 2:5)
パウロは,エホバへの奉仕を喜んで行っていましたが,大変な問題に幾つもぶつかりました。長距離を移動することがよくありました。当時,そうするのは簡単なことではありませんでした。「川での危険」や「強盗の危険」に遭いました。反対者から打ちたたかれたこともあります。(コリ二 11:23-27)しかも,仲間の兄弟姉妹からいつも感謝されたわけではありませんでした。(コリ二 10:10。フィリ 4:15)パウロがこうした中でもエホバへの奉仕を続けられたのはどうしてでしょうか。聖書や自分の経験から,エホバがどんな方かをよく知っていたからです。パウロには,エホバに愛されているという確信がありました。(ロマ 8:38,39。エフェ 2:4,5)それで,エホバを心から愛するようになりました。この愛に動かされて,「聖なる人たちに……仕え続け」ました。(ヘブ 6:10)塔研23.07 30:5-6
11月19日,水曜日
上位の権威に従わなければなりません。(ロマ 13:1)
多くの人は,政府が必要であることや,「上位の権威」が定める法律の中には従うべきものもあるということを認めています。でも,公平でないとか厳し過ぎると思える法律には従いたくないと感じるかもしれません。聖書によると,人間の政府は苦しみをもたらしてきました。サタンの権威の下にあり,間もなく滅ぼされることになっています。(詩 110:5,6。伝 8:9。ルカ 4:5,6)でも,「権威に反抗する人は,神の取り決めに逆らっていることになります」とも書かれています。エホバは秩序を守る一時的な取り決めとして,私たちが上位の権威に従うことを求めています。そのため,私たちは税金であれ敬意であれ従うことであれ,「差し出すべきものを差し出」さなければなりません。(ロマ 13:1-7)ある法律について,妥当ではないとか,お金が取られるとか思うかもしれません。しかし,私たちはエホバに従います。エホバは,神の命令に背くことにならない限り,上位の権威に従うように求めています。(使徒 5:29)塔研23.10 42:9-10
11月20日,木曜日
エホバの聖なる力がサムソンに働[いた]。(裁 15:14)
サムソンが生まれた頃,イスラエル人はフィリスティア人の厳しい支配の下でとても苦しんでいました。(裁 13:1)それで,エホバはサムソンに「先頭に立ってイスラエルをフィリスティア人から救[う]」という使命を与えました。(裁 13:5)この難しい務めを果たすために,サムソンはエホバに頼る必要がありました。ある時,フィリスティア人がサムソンを捕まえようとして,おそらくユダにあったレヒにやって来ました。恐れを感じたユダの人たちは,サムソンを引き渡すことにし,2本の新しい縄で縛ってフィリスティア人の所に連れていきます。(裁 15:9-13)でも,「エホバの聖なる力がサムソンに働き」,手から縄が外れるようにしました。サムソンは「死んだばかりの雄ロバの顎骨を見つけ」,その骨で1000人を打ち倒すことができました。(裁 15:14-16)塔研23.09 37:3-4
11月21日,金曜日
これは,私たちの主であるキリスト・イエスに関連して神が定めた永遠の目的に沿ったことです。(エフェ 3:11)
エホバはご自分の「永遠の目的」を聖書の中に収め,私たちがそれを少しずつ理解できるようにしてくださっています。「エホバは全てのものをご自分の目的に役立つようにしてい」ます。それで,エホバの目的は必ず果たされます。(格 16:4)そして,エホバが成し遂げることは永遠にわたって良い結果をもたらします。では,エホバの目的とは何でしょうか。その目的を果たすためにどんなことをしてきたでしょうか。エホバは人間にどんなことを願っているかについて,最初の夫婦にこのように伝えました。「子を生み,増えて,地上全体に広がり,地球を管理しなさい。……あらゆる生き物を治めなさい」。(創 1:28)でも,アダムとエバが反逆したために,罪が人間家族に入り込んでしまいました。そこで,エホバは目的を果たすための方法をすぐに調整しました。人間に対して最初に考えていたことを実現させるために,天に王国を設立することを決めました。(マタ 25:34)塔研23.10 44:6-7
11月22日,土曜日
もしエホバが助けてくださらなかったなら,私はとっくに消えうせていただろう。(詩 94:17)
エホバは私たちが頑張り続けられるよう助けてくれます。なかなか克服できない弱さと闘い続けるのは,簡単なことではないでしょう。自分の方がペテロよりも大変だと感じることもあるかもしれません。でも,エホバが力を与え,支えてくださいます。(詩 94:18,19)例えば,ある兄弟は真理を学ぶ前,同性愛者で,その生き方を何年も続けていました。その後,不道徳な行いを一切やめ,聖書の基準に合わせた生き方をするようになりました。それでも,間違った欲望と闘わなければいけないことがありました。兄弟が諦めずに頑張り続けられたのはどうしてでしょうか。こう言っています。「エホバが力を与えてくださいます。……エホバの聖なる力の助けがあれば,エホバに喜ばれる生き方を続けることができるということが分かりました。……エホバはいろいろな弱さがある私に力を与え,用いてくださっています」。塔研23.09 40:12
11月23日,日曜日
謙遜さとエホバへの畏れがもたらすのは,富と栄光と命である。(格 22:4)
若い兄弟たち,クリスチャンとして成長するためには努力が必要です。それで,良い手本に倣い,思考力を身に付け,信頼される人になり,実用的なスキルを身に付け,将来に向けて準備をしましょう。やるべきことがたくさんあり過ぎて,考えるだけでも圧倒されてしまいますか。でも,大丈夫です。エホバはあなたのことをぜひ助けたいと思っています。(イザ 41:10,13)会衆の兄弟姉妹も助けてくれます。クリスチャンとして成長するようできる限りの努力をするなら,人生は楽しくて充実したものになるでしょう。若い兄弟たち,私たちは皆さんのことを大切に思っています。クリスチャンとして成長しようと努力するあなたをエホバが支え,成功させてくださいますように。塔研23.12 53:19-20
11月24日,月曜日
過ちを見過ごす。(格 19:11)
こんな場面をイメージしてみてください。何人かの兄弟姉妹と集まって楽しい時間を過ごしています。そしてみんなで写真を撮ることにします。うまく撮れなかったときのために,全部で3枚撮ります。撮った写真を見てみると,1人の兄弟が険しい表情になっている写真が1枚あることに気付きます。きっとあなたはその写真を消去することでしょう。そして,みんなが笑顔で写っている写真を残したいと思うはずです。私たちは兄弟姉妹との良い思い出を大切にしたいと思っています。でも,何か気に障ることを言われたりされたりすることがあるかもしれません。そういうときにどうしますか。その記憶を永久保存版にして取っておくでしょうか。それとも,先ほどの例えの写真のように消去して忘れようとするでしょうか。(エフェ 4:32)その人との良い思い出をたくさん思い出すなら,そうできるはずです。私たちがいつまでも大切にしたいと思うのは,兄弟姉妹との良い思い出です。塔研23.11 47:16-17
11月25日,火曜日
女性は……きちんとした服装をすべきです。……神への専心を表明している女性にふさわしく……身を飾ってください。(テモ一 2:9,10)
ここで使われているギリシャ語は,他の人の見方や感情に配慮した上品な服装を指しています。この聖句のアドバイスに従って,素晴らしいお手本となっている姉妹たちがたくさんいます。良い判断力も大切です。判断力があるなら,正しいことと間違っていることを見分けて賢い決定をすることができます。アビガイルの例を考えてみましょう。アビガイルの夫は,家の人みんなに深刻な影響を与える悪い決定をしました。でも,アビガイルが良い判断力を働かせてすぐに行動した結果,たくさんの人の命が救われました。(サム一 25:14-23,32-35)判断力があるなら,いつ話し,いつ黙っているべきかを見極めることもできます。相手の気持ちを考えて行動し,むやみに個人的なことを聞き出したりはしません。(テサ一 4:11)塔研23.12 52:8-9
11月26日,水曜日
神によって栄光に輝くという希望があるのですから,喜びましょう。(ロマ 5:2)
パウロはこの言葉をローマにいるクリスチャンに書き送っています。ローマの兄弟姉妹はエホバとイエスについて学び,信仰を行動に表してクリスチャンになりました。エホバは,それらの人たちを「信仰のゆえに正しいと認め」,聖なる力によって選びました。(ロマ 5:1)そのようにして選ばれたクリスチャンは,必ず実現する素晴らしい希望を持つようになりました。後にパウロは,エフェソスのクリスチャンに宛てた手紙の中で,聖なる力によって選ばれたクリスチャンにどんな希望が与えられているかについて書きました。それら「聖なる人たち」には「素晴らしい財産」が与えられることになっていました。(エフェ 1:18)また,コロサイのクリスチャンに宛てた手紙の中で,この希望は「天で実現する」と言っています。(コロ 1:4,5)それで,選ばれたクリスチャンには,復活後に天での永遠の命を与えられ,そこでキリストと一緒に統治するという希望があることが分かります。(テサ一 4:13-17。啓 20:6)塔研23.12 51:4-5
11月27日,木曜日
神からの平和が……皆さんの心と考えを守ります。その平和は人間の理解をはるかに超えています。(フィリ 4:7)
「守る」と訳されるギリシャ語は軍事用語で,守備隊が町を敵の攻撃から守ったことと関係しています。町の中にいる人たちは,兵士たちが門の所で見張ってくれているのを知っていたので,安心して夜を過ごすことができました。同じように,神からの平和が私たちの心と考えを守ってくれるので,私たちは安心していられます。(詩 4:8)状況がすぐに良くならなかったとしても,ハンナのように穏やかな気持ちを保つことができます。(サム一 1:16-18)心が穏やかであれば,冷静に考え,良い決定をすることができます。では私たちは何を行えますか。心が乱される時には,“守備隊”を呼びましょう。神からの平和を感じられるまで祈ることによってそうできます。(ルカ 11:9。テサ一 5:17)あなたは今,大変な経験をしていますか。もしそうなら,祈り続けてください。そうすれば,エホバが平和を与え,心と考えを守ってくださるのを実感できるでしょう。(ロマ 12:12)塔研24.01 3:5-6
11月28日,金曜日
天におられる私たちの父よ,お名前が神聖なものとされますように。(マタ 6:9)
イエスはお父さんエホバの名を神聖なものとするために,ありとあらゆる虐待や侮辱を忍耐しました。ずっとエホバに従ってきましたし,恥じるべきことは何もありませんでした。(ヘブ 12:2)また,サタンから直接攻撃されているということも分かっていました。(ルカ 22:2-4; 23:33,34)サタンはイエスがエホバに心を尽くして仕えるのをやめさせようとしましたが,そのたくらみは失敗に終わりました。イエスは,サタンがたちの悪いうそつきであることを明らかにし,どんな難しい問題の中でも心を込めてエホバに仕える人がいるということを証明しました。王であるイエスに喜んでもらいたいと思うなら,エホバがどんな方かについてほかの人に伝えて神の名を賛美しましょう。そのようにしてイエスの手本にしっかり付いていくことができます。(ペテ一 2:21)イエスのようにエホバを喜ばせ,神の敵であるサタンがひどいうそつきであることを証明できます。塔研24.02 6:11-13
11月29日,土曜日
私は何をしてエホバにお返ししよう。私のためにしてくださった全ての良いことに対して。(詩 116:12)
この5年の間に,100万人以上の人がバプテスマを受けてエホバの証人になりました。私たちにとってエホバに献身するとは,イエス・キリストの弟子になり,生活の中でエホバの喜ぶことを第一にするということです。それにはどんなことが関係しているでしょうか。イエスはこう言いました。「誰でも私に付いてきたいと思うなら,自分を捨て……なさい」。(マタ 16:24)ここで「自分を捨て……なさい」と訳されているギリシャ語は,「自分に『いいえ』と言わなければならない」とも訳せます。それで,エホバに献身した人は,エホバに喜ばれないことは全て避ける必要があります。(コリ二 5:14,15)それには性的不道徳など,「罪深い欲望から出る行い」をきっぱり退けることが含まれます。(ガラ 5:19-21。コリ一 6:18)こうしたおきてに従うのを窮屈に感じますか。エホバを愛していて,従うことが自分のためになると確信しているなら,そうは思わないでしょう。(詩 119:97。イザ 48:17,18)塔研24.03 9:1,4
11月30日,日曜日
私はあなたのことを喜んでいる。(ルカ 3:22)
エホバに愛され,喜ばれている人は,聖なる力を与えてもらうことができます。(マタ 12:18)それで,「聖なる力が生み出すものを生活のいろいろな面で表せているだろうか」と考えてみましょう。例えば,エホバを知る前よりも,ほかの人に辛抱強く接することができるようになったでしょうか。聖なる力が生み出すものを表せているなら,それはエホバに喜ばれていることの証拠です。エホバに喜ばれている人は,贖いに基づいて罪を許していただくことができます。(テモ一 2:5,6)でも,贖いに信仰を持っていて,バプテスマを受けてはいても,エホバに喜ばれているとはなかなか思えない場合はどうでしょうか。自分の感じ方が必ずしも正しいとは限らない,ということを覚えておくようにしましょう。その一方で,エホバはいつでも信頼できる方です。贖いに信仰を持つ人たちのことを正しい人と見て祝福する,と約束してくださっています。(詩 5:12。ロマ 3:26)塔研24.03 13:15,17