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目ざめよ! 1976
目76 10/8 16–18ページ

鋼鉄を火花試験で調べる技術

「鋼鉄はあくまで鋼鉄のはずだが,なぜそれを試験するのだろう」と,ある人は言うかもしれません。しかし,そのような人はニッケル鋼だとかタングステン鋼,コバルト鋼について聞いたことがないのでしょうか。これらの鋼鉄の間には,幾つかの大きな相違があるのです。

この点を示すために一例を挙げてみましょう。高速列車は大きな圧力に耐えられるレールの上を走ります。これらのレールは,極度の摩耗に耐えられねばなりません。この要求に答えるのがマンガンを12%から15%含む特殊鋼です。

実は,主婦でさえ鋼鉄をいろいろ選んでおり,どんなものでもよいとは考えていません。よく光る調理道具の中には,クロムが12%未満と,場合によってはニッケルが少量含まれているものもありますが,これは単なる“鋼鉄”でなく,ステンレス鋼と呼ばれる特殊鋼です。このステンレス鋼にも,例えば耐食性の点で他にまさっているものなど,いろいろな種類があります。

機械工場や組立工場で働く幾千人もの従業員は,そこで作られるそれぞれの製品には特定の鋼鉄が必要であることを知っています。工場には幾種類もの鋼材があるはずです。従業員は,必要な鋼材をどのようにして見分けるのでしょうか。表面を見て調べるだけでは大抵の場合不十分です。では,見本を研究所に送って化学分析をしてもらう必要がありますか。それには莫大な経費と時間がかかります。他に,もっと実際的な方法があるに違いありません。

色彩類別法

製鉄業者は,工場で鋼材の端に分類用の色を塗っておきます。これに対応する色の一覧表が作られているため,使用者は必要な合金鋼を倉庫から間違いなく取り出すことができるのです。

ご存じかもしれませんが,合金は二種類以上の金属を溶かし合わせて作られます。例えば,銅と亜鉛を混ぜ合わせると真鍮と呼ばれる合金ができます。同様に合金鋼にも,鉄以外のさまざまな元素が含まれています。これらを加えることにより,鋼鉄の硬度を高めたり,耐食性を強めたり,軟性を増したりできるのです。鋼にクロム(および少量のニッケル)を混ぜ合わせて,よく光る調理道具の素材ステンレス鋼が作られていることを覚えておいてください。

しかし,手元にさまざまな種類の鋼棒があっても分類色の塗ってある端が切り落とされていたり,色の一覧表が見つからなかったりした場合にはどうしたらよいのでしょうか。あきらめないでください。打つ手がないわけではありません。

火花試験によって未知のものを明らかにする

手持ちの鋼材の種類を見定める方法があります。それは火花試験と呼ばれるもので,近年になって現代産業科学に採用されるようになった古代からの技法です。これにより,金属の化学組成がわかるだけでなく,脱炭処理や熱処理によって鋼材の得た特性も明らかになります。

回転研削機に金属片を当てると火花が散ります。火花試験は,手早く,正確に,かつ材料を傷めることなく行なえ,合金鋼中のほとんどすべての元素を検出できます。これには,小型の手動式高速研削機を用います。6.3㌢の研摩車を備えた研削機の場合,一分間に1万5,000から2万回研摩車を回転させても壊れることはありません。火花試験を行なう前には,研摩車の表面を必ず掃除しておきます。さもないと,古い鋼材の粒子が残っていて,結果を見誤まる恐れがあります。

見本の鋼材と研摩車との間に一定の圧力が保たれることは非常に大切です。この圧力は火花の長さが60㌢ほどに達するぐらい十分なものでなければなりません。「しかし,火花を散らしたところで何になるのか」とお尋ねになるかもしれません。

実は,訓練された目でそれらの火花を見れば,鋼材に関する未知の点が明らかになるのです。流れる火花の中に各元素特有の模様と色彩が見られるのです。鋼材中のある元素の量は,その元素特有の火花がどれほどひんぱんに観測されるかによって決まります。このような方法で,炭素,マンガン,シリコン,ニッケル,クロム,モリブデン,タングステン,銅,アルミニウム,チタン,バナジウム,コロンビウムなどの元素を検出することが可能です。例えば,熟練した火花検査技師は,この方法を用いて,さまざまな鋼材の中から,耐久性の求められる鉄道用のレールを作るのに必要なマンガン鋼を取り出すことができます。

鋼鉄には,大別して,普通鋼と合金鋼の二種類があります。

普通鋼(炭素鋼)

高速で回転する研摩車に炭素鋼の小片をしっかり当てて,火花を注意深く見ることにしましょう。火花の束全体を見ると,その鋼材が低炭素鋼か高炭素鋼かを見極める手掛りを得られます。低炭素鋼の火花は細長いのに対し,高炭素鋼の火花は幅が広くて短いのが特徴です。

粒子線つまり火花の個々の進路にも注意を払うことが必要です。この進路は,研摩車との摩擦によって鋼棒から削り取られた鋼鉄の微粒子が描き出すものです。粒子が鋼材から引き離される際に生ずる熱,またその粒子が空中に放出される際に生ずる摩擦によって粒子は光を放つのです。これらの粒子は,空中を走る微小な流れ星とも言えます。

低炭素鋼は柔らかいため,比較的大きな粒子が研摩車によって削り取られます。そのため,個々の粒子線は太くなり,質量の影響で光を放つ時間は,もっと硬くてもろい高炭素鋼から出る小さな粒子の場合よりも長くなります。

火花の進路の先端部に生じる炸裂現象の型や形からも,鋼材の炭素含有量を定める手掛りが得られます。炸裂部を観察すると,大きさや形,形態,密度,研摩車からの距離などにさまざまな違いのあることに気づきます。低炭素鋼から出る粒子は,数個のくま手状の炸裂を起こします。その反面,炭素の含有量が増すと,多数の星状の炸裂が生じます。下の図をご覧になれば,今述べた違いを幾らかでも理解していただけるでしょう。

炭素の含有量が増すと,火花の密度も濃くなります。これは火花の中心を観察すると分かります。上に掲げた図はこの違いを示していますが,ここで忘れてならないのは,研摩車に見本の鋼材を適度の圧力で接触させることです。密度を判定する上で,これは極めて重要なことです。

合金鋼の火花試験

合金鋼の場合,鋼材に含まれる元素やその含有量の違いで,特有の火花や色が生じますから,合金鋼の火花試験を行なう際には,幾つかの特別な要素に注意を払わねばなりません。

各々の元素の,いわばトレードマークとも言うべき要素は,その特性です。鋼材中の合金元素の含有量が多くなればなるほど,その元素の特性が火花の中に,より顕著に認められるようになります。仮りに未知の鋼材を試験する際に,主な火花の進路の先端から“やじり”状のものが離れていくのを見るとしましょう。それはその鋼材にモリブデンが含まれていることを意味します。バナジウムが含まれていると,火花の進路の先端に,かさを逆さにしたような模様が表われます。

別の要素は火花の色です。一般に,酸化しやすい元素の火花は明るく,酸化しにくい元素の火花は暗くなる傾向があります。炭素鋼の火花はそのほとんどが淡黄色で,合金鋼の場合は,ほとんどが黄濁色です。タングステンを含んだ高速度鋼は,赤色もしくは暗赤黄色の火花を散らします。

今まで説明した火花試験のあらましからおわかりのように,この技術は産業界で重要な役割を果たしており,鋼材の材質がわからなかったり,種々の鋼材が混じり合ったりしている場合に,材質を正しく見分ける上で非常に役立ちます。あなたがこのような火花検査技師にはならなくても,こうした技術を身に着けた人がいることを知るのはよいことです。今度,ステンレス鋼でできた調理道具を用いたり,滑らかなレールの上を走る高速列車に乗ったりするとき,この記事の内容を思い起こしてください。―寄稿。

[17ページの図版]

低炭素くまで状炸裂部

高炭素星状炸裂部

[18ページの図版]

低炭素(密度の薄い火花)

高炭素(密度の濃い火花)

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