話を聞いてもらうよう努力する
1 宣教で出会う大勢の人たちは,霊的な事柄を考えているわけではありません。家族のこと,家計のやりくり,個人的な問題などで頭がいっぱいかもしれません。会話を始めるには大抵,近所の人の多くが共通して関心を抱いていることを話すのが一番良いようです。関心を高めるために質問をすることができます。そうすれば家の人を会話に引き込むことができるからです。相手の人を戸惑わせないように意見を聞くのは一番効果があります。
2 このような近づき方をすれば,話を聞いてもらえるかもしれません:
■ 「おはようございます。私は近くに住んでいる者で,___と言います。今朝お話しした方々の中には,環境問題に関心をもっておられる方が大勢いらっしゃいました。環境汚染はひどくなる一方ですが子供たちのためにきれいな水や空気を取り戻せると思われますか。地球の将来はどうなるでしょうか。ちょっとご覧いただけますか」と述べ,『永遠に生きる』の本を家の人に手渡し,153ページの下にある絵と文章を手短に説明します。続いて156ページから158ページにあるふさわしい絵を示しながら,地球全体に行き渡る,楽園の状態について説明します。
3 次のような近づき方もできます:
■ 「わたしたちの多くは忙しく働き,生きることに幸福を見いだそうとしています。ある人は幸福の条件としてお金を強調しますが,本当にお金で真の幸福を買うことなどできるのでしょうか。お金や物があってもなくても時折,『自分はなぜ生きてここにいるのだろう。人生とは何だろう。これから世の中は一体どうなってゆくのだろう』とふと考えることはありませんか」と尋ね,できればこの時点で『永遠に生きる』の本を手渡し,69ページから話し合います。その後,「今日は人生の意味について深く知りたいと思われる方にこの本を無償でお分かちしています」と述べ,本を紹介します。時間があれば1,2節を手短に話し合い,次回の訪問を約束します。
4 雑誌を提供できるよういつも準備しておくようにしましょう。どこに住む人も道徳が崩壊していることについて心配しています。8月8日号の「目ざめよ!」を読むとき,区域の人々の関心を引くように思える点を幾つか選んでおきます。現在の悪い状態について長々と話すのではなく,「道徳に関する完ぺきな導き」という記事に家の人の注意を引き,神の言葉の中の助言につき従うことの益について積極的に話します。月の後半に8月22日号の「目ざめよ!」を紹介する場合,「すべての人種が平和に共存する時代」という記事に注意を向けます。人種間での平和な関係を得るための聖書の助言を際立たせます。雑誌は最新号でも古い号でも,雑誌配布の日以外にも,いつでも用いることができます。
5 わたしたちの目的は王国の音信に関心を起こさせることである点を忘れないようにしましょう。話を聞いてもらうためには,まず家の人の注意を引き,考えを刺激しなければなりません。そうすれば羊のような人々は,人類に対する神の目的について「まことの神エホバの話されることを聞き」たいと願うようになるでしょう。―詩編 85:8。