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  • コーヒー ― 百万人の飲み物
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目ざめよ! 1971
目71 2/22 24–26ページ

コーヒー ― 百万人の飲み物

ブラジルの「目ざめよ!」通信員

コーヒーは,水のように,一息に飲むものではない,とコーヒー党は言います。食べた物を飲み込ますだけのものでもない。コーヒーは味わいながら飲むもの,つまり,舌でおもむろに味わいながら飲むべきだ,というわけです。ある人々は,朝起きて,なによりもまずコーヒーを飲むことを,無上の楽しみとしています。食後に飲むのを好むひともいます。しかし,ほとんどの人は時を選ばず,好きなときに飲んでは楽しんでいます。コーヒーはまさに百万人の飲み物といえます。

コーヒーはちょっとの間にめざましい進歩を遂げました。飲み物としてのコーヒーの歴史は,約700年の昔にさかのぼりますが,競争相手のお茶の歴史にくらべれば,わずか半分にすぎません。それにしても,コーヒーのふるさとは,いったいどこなのでしょう。

伝説によるとこうです。エチオピアのある羊飼いたちは,羊やヤギが,ある種の木の葉を食べると,夜いつまでも寝ないことに気づきました。そこで羊飼いたちはその木の葉と実の味をためしてみました。そしてついに,それらから刺激の強い飲料を作り出しました。

アラビアの商人と旅行者は,その植物をいくらかエチオピアから自国へ持ち帰りました。その植物は新しい環境の中でよく育ちました。こうしてアラビアに移住したことから,問題の植物は,「コフェア・アラビカ」という学名を得ました。アラビア人は200年のあいだ,コーヒーを極秘にしてきました。しかし,ついにこの植物も,他の人々の知るところとなり,17世紀の終わりごろには,オランダ人がすでにジャワ島で栽培しており,のちには南米北岸のスリナムでも栽培していました。

現在の人気にもかかわらず,コーヒーは評判のよい飲み物として直ちに受け入れられたわけではありません。道徳および宗教上の理由で,コーヒーを飲むことに対して反対の声があがりました。この刺激の強い飲料を飲むことが,宗教上,正しいかどうかについて,回教徒の意見は分かれました。1674年のことですが,英国婦人の一グループは,彼女たちの表現を借りるなら,所帯持ちの男を堕落させる傾向のある飲み物を禁止するよう,政府に嘆願しました。そうしたことにもかかわらず,コーヒーの人気は着実に上昇し,気候の温暖な国や寒い国ならほとんどどこでも喜ばれる,熱い飲み物としての評判を得るに至りました。

コーヒーの征服地

最大の勝利を収めるためには,コーヒーはまず,その栽培に最も適した,高温多湿な気候のほかに,高地の肥沃な砂土とか,昇降範囲が約15ないし32度以内の気温といった,不可欠な条件をも備えた土地を見つけねばなりませんでした。オランダ人がコーヒーを南米に導入したことはすでに述べましたが,彼らもアラブ人と同様,コーヒーを国家的な秘密にとどめておこうと努力しました。

フランシスコ・デ・メリヨ・パルヘタという特務曹長が,最初のコーヒーの木を数本,フランス領ギアナからブラジルへこっそり持ち帰ったのは,1727年のことでした。彼もほかの人々も,その行為がどんな大きな結果を生むかは,少しも気づきませんでした。ブラジルは現在,世界のコーヒー総産額の3分の1を産出し,最も近い競争相手であるコロンビアの3倍もの量を生産する,世界最大のコーヒー輸出国です。

ブラジルのコーヒーの木1本当りの収量は驚くべきもので,年平均,約1キロないし2.5キロ相当の種子が取れます。これに比べて,他の国々の場合は,おそらく約200ないし700グラムの間を上下する程度です。なぜこんなに差が大きいのでしょうか。それは,ブラジルのコーヒーの木からは,年に2回から3回の収穫が可能だからです。

コーヒーの木とその種子

コーヒーの木はふつう3年で実を結びはじめ,それからは約25年ないし50年間収穫が続きます。

種子は最初のうち,緑色の小さなオリーブの実のようです。日がたつと赤くなり,熟すと赤黒くなって,表面がなめらかになり,光沢を帯びてきます。実がまだ赤いころには,豆と外皮との間に,甘くて,たいへんおいしい蜜が含まれています。種子は適した時期に摘まねばなりません。十分に熟していなければ風味に欠けるし,熟しすぎると地面に落ちて腐ってしまうのです。

一度コーヒーの採集がはじまると,採集者たちは,朝早くから夕方おそくまで作業をつづけます。それには十分の理由があるのです。急に雨でも降りだせば,収穫はだいなしになってしまうからです。

採集した種子は,袋につめて乾燥機へ運ぶか,または手で平らな場所に広げ,天日で乾燥させます。もし天気がよければ,3日ないし10日で乾燥します。種子が手で割れるようになれば,除殻機にかける適当な時期です。

等級別分類

コーヒーの商標は無数にあるうえ,品質,ブレンド(混合),値段もさまざまなので,人々は選ぶのにしばしば迷ってしまいます。それらはみな,品種・純度・豆の大きさ・味などの点で入念に分類された等級に基づいているのです。

たとえば品質による等級は,いろいろな袋から見本を取り出して決めます。専門家は,約250グラムの各見本の欠点を数えて,品質の優劣を評価します。

それぞれの欠点には点数,または特定の価が付されています。欠点というのは,機械や人が,石とか小枝などを完全に除去しなかったために混じり物があるか,または,栽培の仕方がまずいために豆自体がよくないかのいずれかでしょう。

それからカップ・テストがあります。味によってコーヒーの口当たりのよしあしを決めるように訓練されている専門家が,つぎからつぎに見本をすすります。しかし,決して飲むのではなく,ちょっと口にふくむだけで吐き出します。

混合コーヒーの種類についていえば,大多数の有名商標品の成分に,たいして違いはありません。とはいえ,それぞれが,人々の好みに合った特徴をもっているのです。コーヒーを混合する人は,バランスのとれた,満足のいく結果を生みだすために,芸術家のように材料を使います。たとえば,あるブレンドには,こくをそえる「ブラジル」と,かおりをよくする「マイルド」が含まれているかもしれません。味と,かおりと,色をうまく組み合わせて,目を喜ばせ,味覚をそそり,すばらしいかおりのするコーヒーをつくりだそうと,骨を折るのです。

市販の粉末コーヒーの中には,安物の豆でつくられているものがあります。全部の豆はひいて粉にされるのですから,上等の豆が使われているかどうかは,だれにもわからないわけです。

たいせつなヒント

コーヒーは刺激性だから,心臓病の人や,ひどく神経質な人の飲み物には向かない,とよくいわれます。しかし健康な人たちでも,コーヒーは習慣になる傾向のあることを知っておくべきでしょう。カフェインを除いたコーヒーを飲むほうが健康的だ,という人もいます。

しかし,もしあなたがコーヒー党ならば,包装された粉末コーヒーを買うよりも,いっただけのコーヒー豆を買うほうが得かもしれません。できれば,目の前で,コーヒー豆をひいてもらうのがいちばん理想的です。そうすれば,新鮮なコーヒーをまちがいなく手に入れることができ,また,砂とか,トウモロコシ,豆,ピーナツ,血など,あげればたくさんありますが,そうした物を混ぜられてごまかされる機会も少なくなります。

粉末コーヒーの純度をためす簡単な方法は,カップにはいった水の上に,コーヒーの粉を少量投じてみることです。純粋なコーヒーであれば,粉は浮きます。純粋のコーヒーは水を吸収する速度がとてもおそいからです。もし異物を含んでいれば,粉は急速に水を吸い,カップの底に沈みます。

保存の仕方がよければ,コーヒーはかおりを失わずに10日から20日もちます。しかし空気にさらせば,いってあってもなくても,かおりや味や色がうせます。湿気はコーヒーをかびくさくします。ですから,コーヒーは,密閉できる容器にいれ,乾燥した場所にしまっておくことがたいせつです。

コーヒーの幅広い用途

コーヒーの魅力ある風味は,いろいろな方法で舌を喜ばせます。たとえば,冷いコーヒーに砂糖とレモンを一切れ入れたのなどは,なかなかいいものです。暑い季節には,アイスコーヒーとコーヒーの味のアイスクリームに人気が集まります。また,コーヒーを材料に使って,とてもおいしいコーヒーケーキを作る人もいます。しかし一番人気のある,そして世界じゅうの大ぜいの人に好まれるのは,やはりコーヒーそのものか,または,ミルクを入れたコーヒーです。

ところが科学者たちは,コーヒー豆の他の使用法をいろいろ試みています。一例をあげれば,コーヒーの灰はよい肥料になるといわれています。また,消毒剤や,壁・床・屋根などの断熱材がコーヒーから作られています。コーヒー油からはグリセリンが作れます。また,コーヒー油は,ペンキ,せっけんその他いろいろなものを作るのに使えます。

そういうわけで,コーヒー豆の用途はますます広くなっています。しかし,飲み物としてのコーヒーがいちばん大きな人気を占めていることは,いうまでもありません。ちょっと考えてごらんなさい。アメリカでは1日にコーヒーが5億杯以上も飲まれています。一般のアメリカ人は1年間にひとり当たり7キロ近くのコーヒーを摂取します。そしてアメリカでは年間13億6,000万キロ以上もコーヒーが消費されるのです。おもしろいことに,この数字は,ブラジルのコーヒーの総生産高に近いのです。コーヒーは確かに百万人の飲み物といえるようです。

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