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  • 日曜大工の安全心得
  • 目ざめよ! 1977
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目ざめよ! 1977
目77 6/8 12–15ページ

日曜大工の安全心得

あなたがこの記事をお読みになるわずかな時間内にも,世界中で幾千幾万㌧もの優れた建築資材が姿を現わすことでしょう。その建築資材は丈夫でありながら,一般に非常に軽く,かつ廉価で,世界の大抵の場所で容易に入手できます。その外観は美しさを極めています。そうです,木材というこの有用な建築資材が地上の森林で絶えず造り出されているのです。

これほど丈夫で軽く,廉価で入手が容易な美しい資材は,そもそもどのようにして作られたのでしょうか。それは,わたしたちの創造者によって作られたものです。事実,木材は人間のために,つまり人間が使用できるように創造者が作られたものです。クルミの木やマホガニー,カエデなどの美しい色や木目を思いに描くことができますか。あるいは,伐採したばかりの松や芳香を放つヒマラヤ杉の香りをかいだことがありますか。木材およびそれを加工する能力が愛に満ちた創造者の贈り物であることは明らかです。

初期の時代の木工

聖書も,また世俗の記録も,木工が人類史の早い時期から行なわれていたことを記しています。古代ののこぎりがこれまでに多数発見されています。石で作られているのこぎりもあれば,鉄でできているものもあります。最古のものと思われる石製のこぎりがメソポタミアにあるカルデアのウルで発見されました。これら昔ののこぎりは,黒曜石と呼ばれるガラス質の火山岩でできており,長さはわずか5㌢そこそこです。これは,メソポタミア南部の住民であったシュメール人によって,アブラハムの時代よりも以前に作られたものと考えられています。

ニネベに近いニムルードで,最古のものと思われる鉄製ののこぎりが発見されました。こののこぎりの形は今日使用されているものと非常によく似ています。鉄製ののこぎりは数多く使用されていたものと思われますが,鉄はさびてすぐ腐食してしまうため,長年月を経て今日まで残っているものはごくわずかです。エジプトで発見された石碑にはのこぎりの絵が彫られていました。また,古代エジプト人が使用していた青銅製ののこぎりややすりも発見されています。こうした道具は,今日西欧諸国で用いられているのこぎりとは違い,刃先の向きが逆になっているのが特徴です。興味深いことに,今日でも東洋の多くの国々では,刃先が西洋のものとは反対の方を向いているのこぎりを使用しています。

聖書は,出エジプト記 35章33節で,神の霊がベザレルを助けて『木を彫刻するなどの諸種の工作』を行なわせたことを記しています。彼の作品の幾つかを見られたなら確かに興味深かったことでしょう。それに,大工として働いていた当時のナザレのイエスの作品を見られたら非常に楽しいに違いありません。(マルコ 6:3)もちろん,今日ではそうした作品を目にすることは不可能ですが,幾世紀も昔の家具を展示している博物館は少なくありません。そのような美しい作品をご覧になったことがありますか。そうした展示品は,木工が人類史全体を通じて広く行なわれていたことをさらに証明しています。

木工は今日でも広く行なわれています。木材を使って自分で何かを作ろうと計画している人がいますか。そうでしたら,手道具それとも電動工具のどちらをお使いになりますか。作業を安全に行なうために,どんな原則を銘記しておくべきでしょうか。

幾つかの簡単な安全対策

電動式でない簡単な手道具ならまず安全だと思えるかもしれませんが,小刀やのみ,のこぎりや金づちといった手慣れた道具でさえ危険な場合があるのです。例えば,一人の若い大工は,ある工具の木製の柄を取り外そうとして,金づちのくぎ抜きの部分をそこに打ち込みました。柄が割れそうもないので,その金づちをさらに食い込ませようと,別の金づちで,打ちつけました。どうなりましたか。大きな音がしたかと思うと,鼻のあたりに鋭い痛みを覚え,かなりの出血がありました。金づちの打つ面同士を打ちつけた結果,鋼材が“火花”を散らし,鋼鉄の粒子が,まるで弾丸のように,目から3㌢ほど離れた鼻の部分に当たったのです。

ですから,安全のために次の点に十分注意を払ってください。金づちの打つ面を別の金づちで強打してはなりません。また,硬いくぎをコンクリートに打ちつける時には防護用の眼鏡を掛けてください。

別の青年は,狭い場所で細長いドライバーを使って仕事をしていた時に目を傷つけました。ですから,使っている道具から顔を十分に遠ざけて安全を図らねばなりません。

のみや小刀のような鋭い刃物を扱う際の一つの基本原則は常に手前から先に向けて切るということです。木材を切ることに気を取られている時には,この規則を忘れがちですが,この点に注意していれば,大きな事故は避けられるはずです。

例を挙げて考えてみましょう。パテナイフはそれほど危険とは思えないかもしれません。しかし,ある人は,そのパテナイフで手をけがし,もう少しで手が使えなくなるところでした。片手でパテナイフに力を加えたところ,ナイフが滑って他方の手を深く傷つけ,腕の腱が切れてしまったのです。のみや小刀を使う際には,材木が動かないようにするため,作業台に取り付けた木片を“止め具”として用いることができるでしょう。材木を手でつかむこともできますが,刃物を持った手を体から十分離すようにします。切る時も,手前から先に向けて刃物を動かします。

金属用の弓のこを使う時には,手元を完全に覆う取っ手の付いているものを選ぶのが最善です。この型の弓のこは,刃が折れた時に,握りがピストル形の覆いのない弓のこより安全です。のこぎり,ドライバー,ペンチ,金づちなど家庭用大工道具を購入する時には,品質の良いものを選ぶ方がずっと得です。良い仕事ができるだけでなく,長い目で見れば経済的であり,さらに重要なこととして,より安全に使用できるからです。

電動工具の安全な使用

木工用の電動工具が用いられることも少なくありません。これらの工具は,慎重にかつ注意深く取り扱うことが大切です。扱い方を誤ると大けがをする危険があるからです。

恐らく,ドリルを別にして一番よく使われている電動工具は,ポータブルの電動のこぎりでしょう。あなたの作業場に掲げておくことのできる聖句の一つに伝道の書 10章10節があります。そこにはこう書かれています。「鉄が鈍くなったとき,人がその刃をみがかなければ,力を多くこれに用いねばならない。しかし,知恵は人を助けてなし遂げさせる」。(口)特に電動のこぎりを使う場合,操作を安全かつ容易に行なえるよう目立てをしておかねばなりません。刃の切れ味が落ちると,この工具は非常に危険です。というのは,刃は木の繊維を切る代わりに,車輪のように木材をけるかっこうになり,のこぎりが非常な速さで手前の方にはね返って来るからです。

切断したいと思う線のそばに,細長い定規状の板を取り付け,それに沿って電動のこぎりの基部をずらすと,安全に切ることができます。こうすると,のこぎりの動きが滑らかになるからです。のこぎりの動きが阻害されると,“キックバック”と呼ばれる現象を起こして,手前にはね返ることがあります。電動のこぎりは大抵の場合両手で扱う方が賢明です。木材はしっかりした安全な場所で切断し,常に足場を良くしておきます。電動のこぎりを扱う時は,のこぎりがはね返っても十分操作できる位置にいつでもいることです。電動工具を安全に使用するかぎは,どんな事態が生じ得るかをいつも事前に考えておくことです。

時には,テーブルソーのような大型の木工機械が用いられることもあります。この優れた機械は,大量の木材を素早く,かつ安全に切ります。テーブルソーが大型の木工工具の中で一番危険というわけではありませんが,よく事故を起こします。ここでも,安全対策上非常に重要なのは,刃の切れ味をよくしておくことです。刃を研ぐのに少しの時間を費やすことには,それなりの価値があります。大抵の国では,この種の機械に刃を覆う防具を取り付けるよう義務づけています。これは大きな守りになります。

テーブルソーを作動させている時に忘れてならない基本原則は,絶えず自分の手の位置に注意を払うことです。床は,滑らないようにきれいにしておくことが大切です。テーブルソーを使っている時に一番危険なのは“キックバック”です。このことを念頭に置いて,木材がはね返った時に刃に引き込まれそうなところに手を持ってゆかないようにします。つまり,作業をする人から刃の両側の奥の方(のこぎりの後ろ側)まで手を延ばしてはならないことを意味します。刃は,切ろうとしている物の上部に約6㍉ほど出るようにしておきます。こうした原則に従うことによって,不慮の事故を最小限に食い止めることができるでしょう。

“木目”は木の繊維と関係があるもので,板の長さいっぱいに,狭い間隔で,通常は同一の方向に,縦長の線を描いています。“縦びき”というのは木目もしくは繊維と同じ方向にひくことを意味し,“横びき”というのは繊維もしくは木目と交差するようにひくことを意味します。板を縦びきにする時は,手と刃(防具に覆われた)と切断コントロール装置を見ながら板を動かせる位置に立つべきです。(切断コントロール装置というのは,それに沿って木を動かすまっすぐな薄い金属板です。これは縦びき用コントロール装置と呼ばれます。もう一つのコントロール装置は45度定規<マイターゲージ>と呼ばれるもので,台のみぞに沿って動かし,板を横びきする時に用いられます。)

木材を切断する時は,刃と手に注意するだけでなく,目を主に縦びき用コントロール装置に向けて,板がそこから離れないようにしておくことが大切です。木がコントロール装置から離れないよう注意するなら,板のはね返りを防げます。中には,“フリーハンド”カットを習慣にしている人もいます。その場合,縦びき用のコントロール装置も横びき用の装置も用いず,台の上に載せた板を手だけで動かします。しかし,決してこうした誘惑に陥ってはなりません。このような切り方の場合,はね返りが非常に多くなります。テーブルソーでフリーハンドカットを試みるぐらいなら,帯のこか電動糸のこを使うほうがましです。フリーハンドカットで数秒節約したところで,事故を起こしてけがをしたり,時間を損失したりするなら,何の価値もありません。また,横びき用のコントロール装置と縦びき用の装置を同時に用いてはなりません。木材が両者の間にはさまってしまう恐れがあるからです。どちらか一方を用いるべきです。テーブルソーを使う際には,板を安定させるコントロール装置を用いずに切断してはなりません。

小さく切るために,テーブルソーの防具を取り外さなければならないような場合はどうしたらよいでしょうか。刃に手を近づけないですむよう,木に棒を当てて押してください。

安全対策の上で役立つ,もう一つの賢明な配慮は,非常に疲れている時には,高速で動く動力工具を使用しないことです。ほとんどの事故は,作業員の疲れの出る一日の終わりごろに起きています。機械を操作して急いで仕事をしようという誘惑に陥ってはなりません。

また,ひどくたわんでいたり,ねじれていたりする板をテーブルソーでひくようなことは避けるべきです。そのような板は,必ずといってよいほど刃にひっかかって,はね返ってしまうからです。最初に,かんなをかけて平らにしておくべきです。回転するのこぎりの刃の延長線上に顔を決して置かないようにするのは賢明なことです。木の節が時速160㌔以上もの速さで飛んで来て当たることがあるのです。回転する刃を縦に見る位置から,少し左か右寄りに立ってください。また,防護眼鏡を掛けるのも非常に良い考えです。

その他の役に立つ安全心得

家庭大工を安全に行なう上で考慮すべき事柄が他にも幾つかあります。電動ハンドドリルを操作する時は,水漏れしないゴム靴をはき,ゴムの手袋をはめていない限り,水の中に立ってはなりません。さもないと,線がショートした時,感電してしまいます。穿孔盤を操作する時は,穴を開ける材料,または安全のためにかませた止め木を締め付けて固定します。こうすれば,手で押えている材料が穿孔盤の刃でもぎ取られてけがをするような事態を避けられます。防護マスクもしくは防護眼鏡をつけずに,電動研摩機を使ってはなりません。飛んで来た小さな金属片が目に刺さり,目にけがをした人は少なくありません。また,研摩車が破損して顔に当たることもあります。

一般に,婦人が家庭で木工用の動力工具を操作することは少ないとはいえ,時にはそうした機械を動かすことがあるかもしれません。その場合には,前述の安全規則を守ると良いでしょう。

父親は,息子に,手工具及び電動工具の安全な使用法を十分に教えておくべきです。学校の授業も非常に有益ですし,安全な木工法について記した種々の優れた書籍を用いて家庭で勉強することもできます。

木工の好きな人にとって,道具の使用に伴う良い習慣を培うことは大切です。作業中に一瞬ほかの事を考えるような時があるかもしれませんが,その際に身についている良い習慣のお陰で無意識のうちに安全な動きが取れ,危険な位置に手を置くようなことがなくなります。それでは,作業を安全に行なう良い習慣とはどのようなものかをはっきりと銘記してください。常に,こうした原則に従うなら,日曜大工を安全に行なえしかも楽しむことができるでしょう。

木材を用いて物を作るということは,現在でも,また将来でも,楽しい作業です。しかし,こうした仕事を行なう際には,安全に十分気をつけるようにしましょう。事実,安全に物事を行なう習慣は,神に対する正しい崇敬の念と関係があります。もし自分の行なっていることに関する十分な知識を持たず,しかも仕事に対して不注意であれば,神から与えられた命に対して正しい認識を示しているとは言えません。それでは,最良かつ最も安全な方法で木工作業を行なうのは,どんなにか大切なことでしょう。それは,創造者である神に対して正しい敬意を示すことであり,またわたしたち自身の益のためでもあります。

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