ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目77 6/22 12–15ページ
  • 白内障になったらどうすればよいか

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 白内障になったらどうすればよいか
  • 目ざめよ! 1977
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 老齢と白内障
  • その他の原因
  • 長期間に及ぶ視覚障害を回避できるか
  • “98%成功する”
  • 手術後
  • レンズを通してものを見る
    目ざめよ! 1971
  • 見えないものを見る光学
    目ざめよ! 1991
  • イモリのレンズ再生能力
    目ざめよ! 2012
  • またたく間に
    目ざめよ! 1992
もっと見る
目ざめよ! 1977
目77 6/22 12–15ページ

白内障になったらどうすればよいか

毎年百万人を超える人々がこの病気にかかります。この病気にかかる女性は,男性の二倍にも上ります。この病気は普通60歳台の人々の間に見られますが,どの年齢層の人も,胎児でさえもこの病気にかかることがあります。これは一体どんな病気ですか。

それは白内障による失明です。白内障という言葉はよく耳にされると思いますが,それが実際にどんな病気かご存じですか。いったん白内障にかかったら,視力を取り戻すためにどんな手を打てますか。その前に,まず目の構造をよく調べてみることにしましょう。

眼球は,立体撮影のできる,総天然色の複雑な映画カメラのようなものです。眼球はほぼ球体で,硝子体液と呼ばれる透明なゼラチン状の物質で満たされています。この半流動体の物質は,三層から成る“被膜”の中に収められています。外側の層は強膜,中間の層は脈絡膜,そして内側の層は網膜として知られています。しかし,この三つの層は,どれも眼球全体を覆っておらず,正面の部分が開いています。

眼球の前部で,強膜は,角膜と呼ばれる凸状の透明な組織になります。それは,あたかも小さなおわんを眼球の正面にかぶせたような形をしています。角膜の後ろには虹彩があります。これは筋肉組織でできた,円形の薄い膜で,目の中で色のあるのはこの部分です。虹彩の中心部には,瞳孔として知られる穴があります。虹彩の中にある二組の筋肉が瞳孔の大きさを変化させ,目の中に入って来る光の量を調節しています。角膜と虹彩の間にあるすき間は,水様液と呼ばれる澄んだ液体で満たされています。

目と呼ばれている部分が実際には何も“見て”いないことに気付かれましたか。目はむしろ,光線を屈折させて焦点に集め,それを視神経(眼球の後部に付いている)が脳の視覚中枢へ伝えるのです。これを可能にするため,目には別の主要な部分があります。

虹彩のすぐ後ろには,透明の水晶体があり,その大きさはアスピリンの錠剤とほぼ同じです。水晶体は両凸,すなわち前後共に凸状になっています。角膜と水晶体の共同作用によって,光線は屈折し,眼球の後部にあり,覆いとなっている三層の被膜の中でも一番内側にある網膜の上に焦点を合わせます。水晶体に付随した一群の筋肉は,水晶体の形を変化させ,様々な物の焦点が合うようにします。水晶体の断面図を見れば,遠くの物体に焦点を合わせている場合に,水晶体はラグビーボールのように長円形をしていることが分かるでしょう。近くにある物を見ているときには,水晶体はもっと丸味を帯びているように見えます。

老齢と白内障

白内障が生じる部位は水晶体の内部です。白内障は水晶体に濁りを生じさせ,しまいには水晶体全体が透明でなくなってしまうこともあります。白内障に相当する英語“cataract”は,“滝”を意味するラテン語から派生しています。古代の医師の目には,ぼんやりした水のベールが白内障患者の水晶体の上を落ちているように見えたため,そのような名が付けられたのです。

白内障は,水晶体の表面にできるはれものであると考える人もいます。しかし,デイビッド・K・バーラー博士は次の点を指摘しています。「白内障ははれものではないし,目に何らかの異物ができることでもない。それは単に,正常な水晶体の透明度の変化にすぎない」。その原因は一体何でしょうか。

白内障の原因ははっきり分かってはいません。しかし,ほとんどすべての場合に関係している要素は老齢です。目の中にある水晶体はガラスのような固体ではなく,人間が生きている間ずっと成長し続ける生きた器官です。水晶体は,玉ねぎのように幾層もの細胞から成っています。新しい層が出来上がると,その下にある層は圧縮され,乾燥して,硬くなります。時がたつにつれて,水晶体の核にあるタンパク質が変質し,水晶体が濃い黄色,茶色,そして時には黒に近くなるようなことがあります。また,核を包む幾層もの細胞の中にある線繊がふくらんだり,ゆがんだりして,その結果できたすき間に液体や老廃物がたまることもあります。このすべては光を散乱させ,物がぼやけて見える原因になります。

その他の原因

しかし,白内障の原因となるのは老化だけではありません。糖分を活用する機能の欠陥が白内障と関係している場合もあります。一調査によると,糖尿病患者が白内障になる率は,同年代の同じ性別で糖尿病患者でない人の場合の四ないし六倍です。どうしてそうなるのでしょうか。サイエンティフィック・アメリカン誌の1975年12月号に掲載された一記事は,糖尿病になると目の水様液に含まれるぶどう糖の量が増大することに注目しています。それが引き金となって化学変化が起こり,水晶体の中に“ソルビトール”という糖分を含むアルコールが生成されます。その結果,水晶体の線維の中の圧力が増大し,水様液,および硝子体液から水分を吸収します。こうして,水晶体の線維は膨張して分離し,やがて水晶体は透明でなくなってしまいます。

食生活が著しく変化し,ある種のビタミンや他の栄養素が欠乏すると,白内障になることがあります。外傷性白内障は,目を打撲したり鋭利な物で目を突いたりして,水晶体の位置がずれ,水晶体が傷ついた場合に起こります。「目の働きと調和して生活する」と題する本によると,白内障は,「紫外線,X線,赤外線(熱),およびオーブン・レーダー・ジアテルミーなどの極超短波を含む放射エネルギー」の影響が原因となっている場合があります。それでこの出版物は,紫外線発生装置など目を傷めるような放射エネルギーを出す装置を使う際に,有害な光線を遮断する保護眼鏡かサングラスをかけるよう人々に勧めています。

長期間に及ぶ視覚障害を回避できるか

絶対に白内障にはならないと言える人はいませんが,白内障になっても視力の衰えを最小限に食い止めることができます。どのようにしてですか。

多くの場合,ビタミンA,B(特にB2,つまりリボフラビン)およびCに富む食事は,白内障が広がるのを防ぐ上で効果があるということが注目されています。そのような食事を摂るなら効果があるのではありませんか。あなたが糖尿病患者であるなら,その病気を決してほうっておいてはなりません。糖尿病に適切な処置が取られるなら,白内障につながる重大な合併症を引き起こさないで済むでしょう。

白内障になりやすい年齢になったら,目の定期検診を受けるのは理にかなったことです。US・ニューズ・アンド・ワールドリポート誌に掲載されたインタビューの中で,国立眼科研究所の所長カール・カップファー博士は次のような助言をしています。

「どんな子供でも,誕生時に,先天性の欠陥がないかどうかを調べるため,目の検査を受けるものと思う。次に三歳半ないし四歳半のときに検査を受けると良いだろう。それで別に問題がなければ,子供が思春期になるまで検査を受けなくてもよい。

「その後,障害の徴候がないようであれば,40歳代の半ばになるまで定期検診の必要はないと思う。その後,60歳前後になるまで,少なくとも二年に一度は眼科医の検診を受けるべきである。近くのものが見えにくくなるため,眼鏡を変える必要があるからだ」。

あなたは最近,目の検査を受けましたか。

白内障の治療法の中では,混濁した水晶体を手術によって除去する方法が最も広く行なわれています。しかし,場合によっては,ある期間手術をしないでも,視力が衰えないこともあります。例えば,非常にまれな例ではありますが,白内障になった部分がごく小さく,水晶体の中央に近いことがあります。それで医師は,瞳孔を開くための点眼液を処方することができます。その結果,光線が水晶体の周辺部から入り,白内障になった部分の“周囲から見る”ことができるようになります。やはり非常にまれな例ではありますが,水晶体の中心部は透明であるのに,その縁の部分が白内障になることもあります。そのような場合,水晶体の中心部により多くの光線を集める特殊な眼鏡やコンタクトレンズを用いることができます。

しかし,手術によって水晶体を取り除く以外に視力を取り戻す道がない場合はどうですか。それは,危険や痛みの伴う手術ですか。良い視力を取り戻せる見込みはどれほどあるでしょうか。

“98%成功する”

「目の働きと調和して生活する」という本は,「白内障の切除は失明防止手術の中では最も成功率の高い手術である」とし,さらにこう付け加えています。「今日,白内障切除手術はほぼ98%成功する。毎年米国で行なわれる25万件に上る白内障の手術に基づく驚くべき統計は,その成功率を裏付けている。……白内障のために手術を受けた人すべての約85%は正常な視力(0.6かそれ以上)を取り戻した」。

手術そのものはそれほど苦痛を伴いません。患者は通常,手術室に運び込まれる前に穏やかな鎮静状態下に置かれます。意識はありますが,平静さが保たれています。それから,眼筋に麻酔をかけるために小さな注射が打たれます。それが済むと,医師は白内障になった水晶体を切除します。それはどのようにして行なわれるのでしょうか。

医師はまずまぶたを広げてから,目の白い部分(強膜)が虹彩の上端と会うところを小さく弓形に切開します。そうすると,角膜を引き下げ,瞳孔を通して水晶体に達することができるようになります。中には,虹彩の一部をも切除する外科医もいます。水晶体を動かないようにしている微細な“小帯”を分解し,水晶体を切除しやすくするために,特殊な酵素が用いられます。

水晶体を切除するには幾つかの異なった方法があります。毛抜きに似た鉗子を使う外科医もいれば,凍結探り針を用いる人もいます。凍結探り針というのは,針先を氷点下約10度に保っておけるよう冷凍装置と連結した探り針のことです。これは水晶体を凍結させ,それを探り針と一緒にひと塊にして徐々に摘出できるようにさせます。水晶体が切除された後の空間には食塩水が満たされます。そうすることによって,目は元のままの形と内圧を保てるのです。

水晶体を切除する別の方法は,水晶体乳状化です。これには,水晶体に穴をあける特殊な探り針が用いられます。バーラー博士はこう説明しています。「この探り針は一秒間に4万回ほど振動し,白内障を破壊してしまう。それから,破壊された組織は,非常に細い管を通して吸引される。もう一本の管が目の中に液体を送り込み,液体が常に流れ込み,破壊された組織が流れ出るようにしている」。この方法には,特殊な振動探り針を入れるための切り口がごく小さくて済むという利点があります。その切り口は一針で縫い合わせることができ,患者は手術の当日,あるいはその後間もなく退院できるかもしれません。

手術後

しかし,白内障摘出手術を受けると,網膜に鮮明な画像を結ばせる水晶体がなくなってしまうことになります。何がその代役を果たしますか。

摘出された水晶体の代わりとして最も手っ取り早いのは,特殊な眼鏡です。しかし,白内障用眼鏡のレンズはとても部厚くなります。それは重いだけでなく,あらゆるものを25%ないし30%拡大するので,物が実際よりも近く見えるようになってしまいます。そして周辺部が非常にゆがんで見えるようになります。白内障用眼鏡をかけている人は,側面や上下を見る際,目だけでなく自分の頭をも動かすことを学ばねばなりません。

コンタクトレンズを用いれば,こうした問題はほとんどなくなります。コンタクトレンズの倍率はずっと低い上,角膜にぴったりと付いているので,コンタクトレンズは目と一緒に動き,いちいち頭を動かす必要がなくなります。

研究者の中には,正常な水晶体の代わりに,目の中にそのまま入るプラスチック製のレンズを開発した人もいます。一つのタイプは水晶体が元あった場所にはまり込み,別のタイプは虹彩の前に取り付けられます。しかし,プラスチック製のレンズは,様々な距離にある物体に焦点を合わせるために,その形を変えることはできません。

物がぼやけて見えるようになりましたか。その原因は白内障でしょうか。その場合,比較的簡単で,痛みの伴わない手術を受け,矯正用のレンズを用いれば,視力を取り戻すことができるでしょう。眼科医のところへ行き,診察してもらってはいかがですか。

[12ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

虹彩

角膜

水晶体

水様液

硝子体液

強膜

脈絡膜

網膜

[14ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

水晶体の拡大図

核

核を取り巻く細胞の層にたまったかす

白内障は水晶体の核および核を取り巻く細胞の層のいずれにも生じ得る

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする