神の言葉を正しく用いる熟達した働き人
1 クリスチャン奉仕者は「神と共に働く者」と呼ばれるにふさわしいと言えます。（コリント第一 3:9）わたしたちは，「真理の言葉を正しく」扱う働き人としての技術を磨くことを目標とすべきです。―テモテ第二 2:15。
2 宣教において熟達した者となる助けとして，協会は「新世界訳聖書」に幾つかの際立った特色を織り込んでいます。あなたはそれに精通していますか。野外宣教や個人研究の際，こうした特色を活用していますか。
幅広い用途を持つ備え
3 約150ページにおよぶ充実した巻末の資料を載せた日本語の新世界訳聖書が発表されたのは1982年のことでしたが，わずか3年後の1985年には「参照資料付き聖書」を受け取り，わたしたちは大きな感動を覚えました。神の言葉を正しく用いる熟達した働き人になろうと努力するわたしたちを支える，何と優れた備えなのでしょう。幅広い用途を持つこの備えを勤勉に活用することにより，わたしたちは自分と他の人のうちにしっかりとした霊的な特質を築く面で，今やかつてなかったほど十分に備えられました。―マタイ 7:24。テモテ第一 4:16。ヘブライ 5:14。
4 あなたは「参照資料付き聖書」を十分に活用していますか。6ページから12ページにある序文を調べると分かるように，この聖書はまさに知識の宝庫です。12万5,000を超える欄外（相互）参照，1万1,000余りの情報に富む脚注，それに貴重な付録などは，より一層活用されるべきでしょう。長老は集会で教える際，この聖書の価値を強調し，兄弟たちの個人研究に対する意欲を増進させることができます。「参照資料付き聖書」を十分に活用するなら，真理の「清い言語」に対する認識は一層深まり，『神の言葉は生きている』という確信が強まるに違いありません。（ゼパニヤ 3:9。ヘブライ 4:12）その見事な例証が，「ものみの塔」1987年10月1日号13ページと14ページに載せられています。是非復習してください。もしこの聖書をまだお持ちでないなら，是非入手するようお勧めします。
5 一方，普通版の「新世界訳聖書」（1985年版）は，野外奉仕の際に効果的に用いることのできるもう一つの道具です。例えば，再訪問や新しい家庭聖書研究において，わたしたちは聖句に関連した質問を受けることがあります。ある人は，イエスが死の直前に述べられた，「わたしの神，わたしの神，なぜわたしをお見捨てになりましたか」という，マタイ 27章46節の言葉に疑問を感じるかもしれません。この聖句の欄外参照には三つの聖句が挙げられていますが，そのうちの一つである詩編 22編1節を読むなら，このことが詩編の中で預言されていたということ，そしてマタイによる書に記されているイエスの言葉はその預言の成就であるということが分かります。
6 さらに，「話し合いのための聖書の話題」の部分も，野外宣教の際に役立つ特色の一つです。頻繁に網羅されている区域で奉仕する際，「王国宣教」に載せられているのとは別の話題を選びたいと思うかもしれません。「地」，「王国」，「終わりの日」などの部分を見れば，家から家の証言の際，あるいは再訪問で聖書に基づく話し合いをする際に活用できる聖句を見いだせます。
思い起こすための助け
7 聖書の話し合いをしているとき，特定の聖句の箇所を思い出せない場合には，聖書の最後のほうにある「聖書語句索引」を開き，必要な助けを得ることができます。あなたはこの貴重な特色を活用していますか。
8 5ページの前書きには，「新世界訳聖書」が学問的な作業の結果であることを示す納得のゆく証拠が記されています。付録には，神のみ名を用いることがなぜふさわしいかに関する明快な説明があります。さらに，「ゲヘナ」，「魂」，「シェオル」，「ハデス」の意味が聖書的に証明されています。加えて，1928，1929ページの「聖書の各書の一覧表」を調べれば，各書の筆者，書かれた場所，書かれた時，扱われている期間を知ることができます。
9 確かにエホバは，「あらゆる良い業に対して全く整えられた者となる」ために必要なものを備えてくださいました。（テモテ第二 3:17）提供する出版物と共に「新世界訳聖書」を活用するなら，割り当てられた務めを効果的に行なうことができます。（ルカ 6:47，48）神の言葉を正しく用い，熟達した働き人であることを実証するなら，主人から『よくやった！』と言われることを確信をもって期待できるでしょう。―マタイ 25:21。