魂をこめて野外宣教に携わりなさい
第2部 ― 熱意を高める
1 楽しいことに熱中するのはさほど難しくありません。何にせよ準備したことを実行に移すのも,やはり楽しいものです。そして,わたしたちの奉仕の務めを十分果たしてゆく際にも,これは確かに真実と言えます。―テモテ第二 4:5。
準備は不可欠
2 野外宣教における熱意は,わたしたちがどれほどよく準備したか,さらにどれほど頻繁に奉仕に出るかといったことと密接な関係があります。例えば家から家の訪問で,自分は仏教徒だという人に会ったならどのようにこたえますか。良い準備をしている奉仕者なら,次のように応じるかもしれません。「私も仏教とは深いかかわりを持ってきた一人ですが,仏教徒の方であれば,平和な社会や,幸福な家族生活を築くことに関心を持ち,道徳的にも正しく生きようとしておられるのではないでしょうか。ただ,最近では地球のある地域を指して全くの安全地帯と言える所は無くなりましたし,宗教心のあるなしにかかわらず,人々は戦争,犯罪,不正の犠牲となり,山のような生活上の難問を抱え込むようになりましたね。私の手にしている出版物の中には,仏教徒の皆さんが抱く誠実な疑問や関心が幾つか載せられていますが,一緒に見ていただいてよろしいでしょうか」。それから,「論じる」の本の21ページ,「話し合いのための提案」の(3)から(5)のいずれかを話題として取り上げ,ふさわしい聖句を読むことができます。こうして,興味を引く会話を始められるかもしれません。このように少し準備して練習するなら,だれでも「論じる」の本の「対話を拒否するような返事」の部分を活用できるようになります。
3 「論じる」の本には,紹介の言葉に関する優れた提案が記された部分もあります。それに倣った紹介の言葉を用いてみるのはいかがですか。状況に応じて証言を変えることも必要となるでしょう。「論じる」の本の様々な項目の末尾には,「もし,こう言われたなら」という箇所があり,その項目と関連した特定の質問や反論に答える適切な資料が載せられています。こうした資料すべては非常に優れたものですが,良い準備のうちに活用して始めてその真価を発揮するのです。
どのように準備するか
4 奉仕会で扱われる出版物の情報に注意深くあることはもとより,討議や実演の際に参照するため,それらの出版物を携えてゆくことは大切です。そうすれば,他の人々の準備した事柄から一層十分の益が得られます。
5 奉仕の前に幾らかの時間を取って準備することも益となります。必要な出版物はそろっていますか。数分を割いて,「会話するための話題」に目を通しましたか。用いる聖句を復習し,提供する文書のどの点を目立たせるか確認したでしょうか。こうした準備を家族で行なうなら助けとなるでしょう。そして,準備した事柄を練習するようにしてください。いろいろな機会に行なえますし,次の家に行くまでの間なども活用できるかもしれません。証言し,論じ合い,反対論にどう対処できるかを実際に演じてみるのはとても楽しいことですし,技術を磨く良い機会となることでしょう。
6 徹底的な準備により,わたしたちは宣教に対する熱意を高めることができます。そうして熟練した働き手となり,喜びと満足を刈り取ることができるのです。―ヨハネ 2:17。