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新世界訳聖書 (スタディー版)
ヨハネ

ヨハネによる福音書

1 初めに,言葉と呼ばれる方+がいた。言葉は神と共にいて+,言葉は神のようだった+。 2 この方は初めに神と共にいた+。 3 全てのものはこの方を通して存在するようになり+,彼を通さずに存在するようになったものは一つもない。

彼によって存在するようになったものは 4 命であり,命は人類の光だった+。 5 光は闇の中で輝いているが+,闇はこれを征服してはいない。

6 神の代理として遣わされた男性がいた。ヨハネという名前だった+。 7 ヨハネは光について証言するために+証人として来た。あらゆる人がヨハネを通して信じるためだった。 8 ヨハネはその光だったのではなく+,その光について証言することになっていた+。

9 どんな人にも光を与える真の光は,世に来ようとしていた+。 10 実のところ彼は世にいて+,世は彼を通して存在するようになったのに+,世の人々は彼を知ら*なかった。 11 彼は自分の民の所に来たのに,民は受け入れなかった+。 12 しかし,彼は自分を受け入れた人全てに,神の子供となる権利を与えた+。その人たちが彼の名に信仰を抱いていたからである+。 13 その人たちが誕生したのは,血筋によるのでも親の意志によるのでもなく,神による+。

14 こうして,言葉は人間となって+私たちの間に住み,私たちは彼の栄光,独り子+が父から受けた栄光を目にした。彼には神の恵みと真理が満ちていた+。 15 (ヨハネは彼について証言し,こう叫んだ。「これこそ私が言っていた方です。『私の後から来る方は私より優れている。私より先に存在したからである』と+」。) 16 私たちは皆,彼に満ちていたものの中から受け,しかも惜しみない親切を繰り返し受けた。 17 なぜなら,律法はモーセを通して与えられ+,惜しみない親切+と真理はイエス・キリストを通して実現したからである+。 18 これまで神を見た人はいない+。しかし,天の父のそばにいる+,神のような独り子+が,神について説明した+。

19 ヨハネの証言は次の通りだった。ユダヤ人たちが祭司とレビ族の人たちをエルサレムからヨハネの所に遣わして,「あなたは誰ですか」と尋ねさせた時のことである+。 20 ヨハネは,「私はキリストではありません」と率直に答えた+。 21 その人たちは尋ねた。「では何者ですか。エリヤですか+」。ヨハネは言った。「そうではありません+」。「例の預言者ですか+」。「違います」とヨハネは答えた。 22 その人たちは言った。「あなたは誰ですか。私たちを遣わした人たちに答えられるように教えてください。あなたは何者なのですか」。 23 ヨハネは言った。「私は,預言者イザヤが言った通り+,『エホバの道を真っすぐにせよ+』と荒野で叫ぶ者です」。 24 ところで,この人たちはパリサイ派から遣わされていた。 25 それでヨハネにこう質問した。「では,キリストでもエリヤでも例の預言者でもないなら,なぜバプテスマを施すのですか」。 26 ヨハネは答えた。「私は水でバプテスマを施します。あなた方の間に,あなた方の知らない方がいます。 27 私の後から来る方で,私はその方のサンダルのひもをほどくにも値しません+」。 28 これらのことはヨルダン川の向こうのベタニヤで起きた。ヨハネはそこでバプテスマを施していた+。

29 次の日,ヨハネはイエスがやって来るのを見て,言った。「見なさい,人類+の罪を取り去る+,神の子羊+です! 30 まさに私が言っていた方です。『私の後から来る方がいる。私より優れた方である。私より先に存在したからである』と+。 31 私もこの方を知りませんでしたが,私が水でバプテスマを施したのは,この方がイスラエルにはっきり知られるためでした+」。 32 またヨハネはこう証言した。「聖なる力が天からハトのように下ってくるのを見ましたが,それはこの方の上にとどまりました+。 33 私もこの方を知りませんでしたが,水でバプテスマを施すように私を遣わした神が言いました。『聖なる力が下ってある人の上にとどまる+が,その人こそ,人々に聖なる力でバプテスマを施す者である+』。 34 私はそれを見たので,この方こそ神の子だと証言したのです+」。

35 また次の日,ヨハネは弟子2人と立っていて, 36 イエスが歩いているのを見て,言った。「見なさい,神の子羊+です!」 37 弟子2人はそれを聞いてイエスに付いていった。 38 イエスは振り向き,2人が付いてくるのを見て,「何の用でしょうか」と言った。2人は言った。「ラビ(「先生」という意味),どこに滞在しているのですか」。 39 イエスは言った。「一緒に来なさい。そうすれば分かります」。2人は行き,イエスが滞在している所を見,その日イエスのもとにとどまった。午後4時ごろのことだった。 40 ヨハネが言ったことを聞いてイエスに付いていった2人のうちの1人は,シモン・ペテロの兄弟アンデレ+だった。 41 アンデレはまず自分の兄弟シモンを見つけて,言った。「私たちはメシア+(「キリスト+」という意味)を見つけた」。 42 そしてシモンをイエスの所に連れていった。イエスは彼を見て,言った。「ヨハネの子シモン+,あなたはケファ(「ペテロ+」と訳される)と呼ばれます」。

43 次の日,イエスはガリラヤに向かおうとした。そしてフィリポ+を見つけ,「私の弟子になり*なさい」と言った。 44 フィリポは,アンデレやペテロの町ベツサイダから来ていた。 45 フィリポはナタナエル+を見つけて,言った。「私たちは,モーセの律法と預言者の書に記されている人+を見つけた。ヨセフ+の子で,ナザレから来たイエスだ」。 46 しかしナタナエルは言った。「何か良いものがナザレから出るだろうか+」。フィリポは言った。「来れば分かる」。 47 イエスは,ナタナエルがやって来るのを見て,彼についてこう言った。「見なさい,まさにイスラエル人,心に偽りがない人です+」。 48 ナタナエルは言った。「どうして私のことを知っているのですか」。イエスは答えた。「フィリポがあなたを呼ぶ前に,あなたがイチジクの木の下にいるのを見ました」。 49 それでナタナエルは言った。「ラビ,あなたは神の子です。イスラエルの王です+」。 50 イエスは言った。「イチジクの木の下にいるのを見たと言ったから信じるのですか。あなたはもっと驚くようなことを目にします」。 51 さらにこう言った。「はっきり言っておきますが,あなたたちは,天が開いて神の天使たちが人の子のもとに下っては天に上るのを見ます+」。

2 3日目にガリラヤのカナ+で結婚の披露宴があり,イエスの母親がそこにいた。 2 イエスと弟子たちも披露宴に招かれていた。

3 ぶどう酒が足りなくなった時,イエスは母親から,「ぶどう酒がありません」と言われた。 4 しかしイエスは母親に言った。「それは私たちが心配することですか。私の時はまだ来ていません」。 5 イエスの母親は給仕たちに,「彼が言うことは何でもしてください」と言った。 6 そこには,ユダヤ人の清めのしきたり+通りに石の水がめが6つ置いてあり,各容量は五,六十リットルだった。 7 イエスが給仕たちに,「かめいっぱいに水を入れなさい」と言うと,彼らは縁までいっぱいに入れた。 8 イエスは言った。「さあ,少しくんで,宴会の幹事の所に持っていきなさい」。彼らは持っていった。 9 宴会の幹事はぶどう酒に変えられた水を味見したが,その出どころを知らなかった。(水をくんできた給仕たちは知っていた。)それで花婿を呼んで, 10 こう言った。「普通は最初に上等のぶどう酒を出し,みんなが酔った頃に劣ったのを出しますが,あなたは上等のぶどう酒を今まで取っておいたのですね」。 11 イエスはこれを最初の奇跡*としてガリラヤのカナで行い,自分の力*を明らかにした+。弟子たちはイエスに信仰を持った。

12 この後,イエスと母親と弟たち+,また弟子たちは,カペルナウム+に下っていったが,そこに長くは滞在しなかった。

13 さて,ユダヤ人の過ぎ越しの祭り+が近かったので,イエスはエルサレムに上っていった。 14 そして神殿で,牛や羊やハト+を売る人たちと,座っている両替人たちを目にした。 15 それで,縄でむちを作ると,羊や牛と一緒にその人たちを皆神殿から追い出し,両替屋の硬貨をまき散らし,彼らの台を倒した+。 16 そして,ハトを売る人たちに言った。「これらの物を運び出しなさい! 私の父の家を商売の家にするのはやめなさい+!」 17 弟子たちは,「私はあなたの家に対する熱い思いを抑え切れない+」と書いてあるのを思い出した。

18 そのため,ユダヤ人たちはイエスに言った。「こうしたことをするからには,どんなしるしを見せてくれるのか+」。 19 イエスは答えた。「この神殿を壊してみなさい。3日で建て直します+」。 20 ユダヤ人たちは言った。「この神殿は46年かけて建てられたのに,3日で建て直すのか」。 21 しかし,イエスが語っていた神殿とは自分の体のことだった+。 22 弟子たちは,イエスが生き返った時になって,イエスがよくそう言っていたのを思い出した+。そして聖書とイエスが語った言葉を信じた。

23 過ぎ越しの祭りの際にイエスがエルサレムにいた時,多くの人がイエスの行う奇跡を見て,彼の名に信仰を持った+。 24 しかしイエスは,その人たちを信用したわけではなかった。人間がどういうものかを知っていたからであり, 25 人間について誰かに教えてもらう必要はなかったからである。人間の心に何があるかを知っていたのである+。

3 パリサイ派の人で,ニコデモ+という男性がいた。ユダヤ人の支配者の1人だった。 2 この男性が夜にイエスの所に来て+,言った。「ラビ+,私たちは,あなたが教師として神のもとから来たことを知っています。神が共にいない限り,あなたがするような奇跡*+は行えないからです+」。 3 それに対してイエスは言った。「はっきり言っておきますが,再び生まれなければ+,誰も神の王国を見ることはできません+」。 4 ニコデモは言った。「年を取ってから,どうして生まれることができるでしょうか。母親の腹にもう一度入って生まれてくることなどできません」。 5 イエスは答えた。「はっきり言っておきますが,水+と聖なる力+によって生まれなければ,誰も神の王国に入ることはできません。 6 人間の親によって生まれるのは人間の子供であり,神の聖なる力によって生まれるのは神の子供です。 7 再び生まれなければならない+と私が言ったことで,驚いてはなりません。 8 風はその望む所へ吹き,あなたはその音を聞いても,それがどこから来てどこへ行くのかを知りません。聖なる力によって生まれた全ての者についても,同じです+」。

9 そこでニコデモは言った。「どうしてそのようなことが起きるのでしょうか」。 10 イエスは答えた。「あなたはイスラエルの教師なのに,こうしたことが分からないのですか。 11 はっきり言っておきますが,私たちは知っていることを話し,見たことを証言します+。しかし,あなた方は私たちの証言を受け入れません+。 12 私が地上の事柄を話しても信じないのですから,天の事柄を話すとしても,どうして信じるでしょうか+。 13 しかも,誰も天に上ったことはありません+。しかし,人の子は天から下ってきました+。 14 そして,モーセが荒野で蛇をさおに掲げた+のと同じように,人の子も掲げられなければなりません+。 15 彼を信じる人が皆,永遠の命を受けるためです+。

16 神は,自分の独り子を与えるほどに人類を愛したのです+。そのようにして,独り子に信仰を抱く人が皆,滅ぼされないで永遠の命を受けられるようにしました+。 17 神が自分の子を世に遣わしたのは,彼が世を断罪するためではなく,世が彼を通して救われるためです+。 18 彼に信仰を抱く人は裁かれません+。信仰を抱かない人はすでに裁かれています。その人は,神の独り子の名に信仰を抱いていないからです+。 19 さて,裁きの根拠は次の通りです。光が世に来ているのに+,人々は光ではなく闇を愛しました。邪悪なことを行っていたからです+。 20 悪を行っている人は,光を憎んで,光の所に来ません。自分の行いが暴露され*ないようにするためです。 21 しかし,正しいことを行う人は光の所に来ます+。自分の行いが神の意志に沿っていることが明らかになるようにするためです」。

22 この後,イエスと弟子たちはユダヤの田舎に行った。イエスはそこでしばらく弟子たちと過ごし,バプテスマを施していた+。 23 一方ヨハネも,サリムに近いアイノンでバプテスマを施していた。そこに水がたくさんあったからで+,人々が次々にやって来てバプテスマを受けていた+。 24 ヨハネはまだ,牢屋に入れられていなかった+。

25 さて,ヨハネの弟子たちが清めに関して,あるユダヤ人と議論した。 26 弟子たちはヨハネの所に来て,言った。「ラビ,あなたはヨルダン川の向こうで一緒にいた人について証言しましたが+,その人がバプテスマを施していて,みんながそのもとに行っています」。 27 ヨハネは答えた。「天から与えられているのでない限り,人は何一つ受けることができません。 28 『私はキリストではなく+,その方より前に遣わされた者だ』と私が言ったことを,あなたたち自身が証言できます+。 29 花嫁を迎えるのは花婿です+。しかし花婿の友人も,そばに立って花婿の言葉を聞くと,非常に喜びます。それで私は喜びに満たされています。 30 あの方の活動は盛んになっていき,私の方は衰えていかなければなりません+」。

31 上から来る者+は他の全ての者*の上にいる。地からの者は,地からの者なので地の事柄を話す。天から来る者は他の全ての者の上にいる+。 32 その者は見聞きしたことを証言するが+,誰もその証言を受け入れない+。 33 彼の証言を受け入れた人は,神が真実を語る方であることを認めたのである+。 34 神が遣わした者は神が言ったことを話すのであり+,神は聖なる力を惜しみながら*与えたりはしない。 35 父は子を愛していて+,全てのものを子に委ねた+。 36 子に信仰を抱く人は永遠の命を受ける+。子に従わない人は命を得ず+,神の憤りがその人の上にとどまる+。

4 主イエスはヨハネより多くの人を弟子とし,バプテスマを施していた+。そのことがパリサイ派の人たちの耳に入ったことに気付いた時 2 (バプテスマを施していたのはイエス自身ではなく弟子たちだったが), 3 イエスはユダヤを去って再びガリラヤに向かった+。 4 しかし,サマリアを通っていく必要があった。 5 そして,スカルというサマリアの町に来た。かつてヤコブが息子のヨセフに与えた野原+の近くである。 6 実際,ヤコブの井戸がそこにあった+。イエスは,旅のためにすっかり疲れて,井戸の所に座っていた。昼の12時ごろだった。

7 サマリアの女性が水をくみに来た。イエスは,「水を飲ませてください」と言った。 8 (弟子たちは食料を買いに町に行っていた。) 9 サマリア人女性は言った。「どうして水を飲ませてほしいと言うのですか。あなたはユダヤ人で,私はサマリア人の女ですよ」。(ユダヤ人はサマリア人と関わりを持たないのである+。) 10 イエスは答えた。「もしあなたが神の無償の贈り物+について知っていて,『水を飲ませてください』と言ったのが誰なのか分かっていたなら,あなたはその人に求め,その人は生きた水を与えたことでしょう+」。 11 女性は言った。「旦那さま,あなたは水をくむ物も持っていませんし,この井戸は深いです。その生きた水をどこから持ってくるのですか。 12 あなたは私たちの父祖ヤコブより偉い方ではありませんよね。ヤコブは息子や家畜たちと一緒にこの井戸から飲み,それを私たちに残しました」。 13 イエスは答えた。「この水を飲む人は皆,また喉が渇きます。 14 しかし,私が与える水を飲む人は決して喉が渇くことがなく+,私が与える水はその人の中で泉となって,永遠の命を与える水を湧き上がらせます+」。 15 女性は言った。「旦那さま,その水を下さい。もう喉が渇かないように,ここまで水をくみに来なくてもいいようにしてください」。

16 イエスは言った。「行って,夫を呼んできなさい」。 17 女性は,「夫はいません」と答えた。イエスは言った。「『夫はいません』とあなたは正しく答えました。 18 5人の夫がいましたが,今いるのは夫ではないからです。あなたは本当のことを言いました」。 19 女性は言った。「旦那さま,あなたは預言者ですね+。 20 私たちの父祖はこの山で崇拝しましたが,あなた方は,エルサレムで崇拝しなければならないと言います+」。 21 イエスは言った。「いいですか。あなた方がこの山でもエルサレムでもない所で天の父を崇拝する時が来ます。 22 あなた方は知らないものを崇拝しています+。私たちは知っているものを崇拝しています。救いはユダヤ人から始まるからです+。 23 とはいえ,真の崇拝者が聖なる力と真理に導かれて父を崇拝する時が来ます。今がその時です。実際,父は,自分をそのように崇拝する人たちを求めています+。 24 神は目に見えない方であり+,神を崇拝する人は聖なる力と真理に導かれて崇拝しなければなりません+」。 25 女性は言った。「私は,メシアが来ることを知っています。キリストと呼ばれる方です。その方が来たら,全てのことをはっきり知らせてくださいます+」。 26 イエスは言った。「あなたと話している私がそうです+」。

27 ちょうどその時,弟子たちが戻ってきて,イエスが女性と話していることに驚いた。もちろん誰も,「彼女に何を求めているのですか」とか,「なぜ彼女と話しているのですか」とは言わなかった。 28 女性は水がめを残して町に行き,人々にこう告げた。 29 「見に来てください。私がしたことを全て言い当てた人がいます。もしかしたら,この人がキリストではないでしょうか」。 30 人々は町を出て,イエスの所に行った。

31 その間に弟子たちは,「ラビ+,食べてください」と勧めていた。 32 しかしイエスは,「私にはあなたたちが知らない食べ物があります」と言った。 33 それで弟子たちは,「誰も食べる物を渡していないよな」と互いに言った。 34 イエスは言った。「私の食べ物とは,私を遣わした方の望むことを行い+,与えられた仕事を成し遂げることです+。 35 あなたたちは,収穫までまだ4カ月あると言っていませんか。しかし,目を上げて畑を見なさい。もう色づいて収穫できます+。すでに, 36 刈り取る人は報酬を受け取って,永遠の命に至る実を集めています。こうして,まく人と刈り取る人は共に喜びます+。 37 この点で,1人がまき,もう1人が刈り取る,という言葉は真実です。 38 私は,自分たちではまかなかったものを刈り取らせるために,あなたたちを遣わしました。ほかの人たちが苦労してまき,その恩恵をあなたたちは一緒に受けているのです」。

39 その町から来た大勢のサマリア人はイエスに信仰を持った。あの女性が,「私がしたことを全て言い当てました+」という証言をしたからである。 40 サマリア人たちはイエスのもとに来て,自分たちの所に滞在するよう頼んだ。それでイエスは2日滞在した。 41 こうして,さらに多くの人が,イエスが語ることを聞いて信じ, 42 女性にこう言った。「もう,あなたが言ったから信じているのではない。自分で聞いて,この人は確かに救世主だということが分かったのだ+」。

43 2日後,イエスはそこを去ってガリラヤに向かった。 44 (イエスは,預言者が自分の故郷では敬われないと語った+。) 45 ガリラヤに着くと,ガリラヤ人たちはイエスを迎えた。その人たちはエルサレムでの祭りに行って+,イエスが祭りの際にした全てのことを見ていたからである+。

46 イエスは再びガリラヤのカナに行った。水をぶどう酒に変えた所である+。さて,カペルナウムに王の役人がいて,息子が病気になっていた。 47 この役人は,イエスがユダヤからガリラヤに来たことを聞くと,出掛けていき,下ってきて息子を癒やしてくれるようにと頼んだ。息子は死にかけていたのである。 48 しかしイエスは言った。「あなた方は奇跡*や不思議なことを見なければ,決して信じません+」。 49 王の役人は言った。「主よ,私の子供が死なないうちに来てください」。 50 イエスは,「行きなさい。息子さんは治ります」と言った+。役人はイエスの言葉を信じて去った。 51 戻る途中,奴隷たちが来て,男の子が治った*と言った。 52 役人は,息子が何時に良くなったかを尋ねた。奴隷たちは答えた。「昨日の午後1時ごろに熱が下がりました+」。 53 父親は,それが,「息子さんは治ります」とイエスが言ったその時刻だと分かった+。こうして役人とその家の人たち全員が信じた。 54 これは,イエスがユダヤからガリラヤに来た時に行った2番目の奇跡だった+。

5 この後,ユダヤ人の祭り+があって,イエスはエルサレムに上っていった。 2 さて,エルサレムにある羊の門+の所に,ヘブライ語でベツザタと呼ばれる池があり,そこに5つの柱廊があった。 3 その柱廊には,病気の人,目が見えない人,足が不自由な人,体がまひした*人などが大勢,横たわっていた。 4 ― 5 そこに,38年間も病気の男性がいた。 6 イエスはこの男性が横たわっているのを見,もう長いこと病気であるのに気付いて,「良くなりたいですか」と言った+。 7 病気の男性は答えた。「旦那さま,私には,水が揺れる時に池に入れてくれる人がいません。私が行こうとすると,ほかの人が先に下りてしまいます」。 8 イエスは言った。「起き上がり,その敷物を持って,歩きなさい+」。 9 すると男性はすぐに良くなり,敷物を持って歩き始めた。

その日は安息日だった+。 10 それでユダヤ人たちは,治った人に言いだした。「安息日だから,敷物を運んではいけない+」。 11 男性は答えた。「治してくださった方が,『敷物を持って,歩きなさい』と言いました」。 12 ユダヤ人たちは,「『それを持って,歩きなさい』と言ったのは誰だ」と尋ねた。 13 しかし,癒やされた人はそれが誰かを知らなかった。イエスはその場の群衆に紛れ込んでしまっていた。

14 この後,イエスはその男性を神殿で見つけて,言った。「あなたは良くなりました。もう罪を犯してはなりません。もっとひどいことがあなたの身に起きないためです」。 15 男性は去っていき,治してくれたのはイエスだとユダヤ人たちに告げた。 16 そのため,ユダヤ人たちはイエスを迫害しだした。安息日にそうしたことをしていたからである+。 17 それに対してイエスは言った。「私の父は今までずっと働いてきました。それで私も働き続けています+」。 18 このため,ユダヤ人たちはますますイエスを殺そうとするようになった。安息日を破っているだけでなく,神を自分の父と呼んで自分を神のような者としている,という理由だった+。

19 それでイエスはユダヤ人たちにこう言った。「はっきり言っておきますが,子は自分からは何一つ行えず,父がしていることを見て行えるにすぎません+。何でも父がすることを子も同じように行います。 20 父は子に愛情を抱いていて+,自分がすること全てを子に示します。また,こうした行いより偉大なことを子に示し,あなた方は驚くことになります+。 21 父が死者を生き返らせて命を与えるように+,子も自分が望む人に命を与えるからです+。 22 父は誰一人裁かず,裁くことを全て子に委ねています+。 23 全ての人が,父を尊ぶように子を尊ぶためです。子を尊ばない人は,子を遣わした父を尊んでいません+。 24 はっきり言っておきますが,私の言葉を聞いて,私を遣わした方を信じる人は,永遠の命を受けます+。断罪されず,死から命へと移っています+。

25 はっきり言っておきますが,死者が神の子の声を聞き,注意を払った人たちが生きる時が来ます。今がその時です。 26 父は,自分が命を与える力を持っているように+,子が命を与える力を持つことを許したからです+。 27 そして,裁きを行う権威を彼に与えました+。彼が人の子+だからです。 28 このことに驚いてはなりません。記念の墓の中にいる人が皆,彼の声を聞いて出てくる時が来るのです+。 29 良いことをした人は命の復活へ,悪いことを行った人は裁きの復活へと出てきます+。 30 私は自分からは何一つ行えません。聞く通りに裁きます。私の裁きは正しいものです+。自分の意志ではなく,私を遣わした方の意志に沿って行うからです+。

31 もし私だけが私について証言するのであれば,私の証言は真実ではありません+。 32 私について証言する方が別にいて,その方がする証言は真実であることを私は知っています+。 33 あなた方はヨハネの所に人々を遣わし,ヨハネは真理について証言しました+。 34 私は人からの証言を必要としませんが,あなた方が救われるために,このことを言います。 35 彼は燃えて輝くランプでした。そして,あなた方はしばらくの間,彼の光を受けて喜びにあふれたいと思っていました+。 36 しかし,ヨハネの証言に勝る証拠があります。天の父が私に与えて成し遂げさせる仕事そのもの,つまり私がしていることです。それが,父が私を遣わしたことの証拠となるのです+。 37 また,私を遣わした父が私について証言してくださいました+。あなた方はこれまで父の声を聞いたことがなく,その姿を見たこともありません+。 38 そして,あなた方の心には父の言葉がとどまっていません。父が遣わした者を信じないからです。

39 あなた方は聖書によって永遠の命を受けられると考えて,それを調べています+。それこそ私について証言するものです+。 40 それなのに,あなた方は命を受けるために私の所に来ようとしません+。 41 私は人*からの称賛を受け入れたりはしません。 42 一方,あなた方は心に神への愛を抱いていません。私はそのことをよく知っています。 43 私が天の父の名によって来ているのに,あなた方は私を受け入れません。ほかの人が自分の名によって来れば,あなた方はその人を受け入れるでしょう。 44 あなた方は互いに称賛し合って+,唯一の神からの称賛を求めていない+のですから,どうして信じることができるでしょうか。 45 私があなた方を父に訴えるとは考えないでください。あなた方を訴える人がいます。あなた方が望みを置いているモーセです+。 46 実際,あなた方が本当にモーセを信じているなら,私を信じるはずです。モーセは私について書いたからです+。 47 しかし,モーセが書いた物を信じないのであれば,どうして私が言うことを信じるでしょうか+」。

6 この後,イエスはガリラヤ湖つまりティベリア湖の向こうへ行った+。 2 大勢の人がその場所に向かっていった+。イエスが奇跡*を行って病気の人たちを癒やすのを見たからだった+。 3 イエスは山に登り,そこで弟子たちと座った。 4 さて,ユダヤ人の祭りである過ぎ越し+が近かった。 5 イエスは目を上げて大勢の人がやって来るのを見,「この人々が食べるパンをどこで買いましょうか」とフィリポ+に言った+。 6 彼を試すためにそう言ったのであり,どうするかは考えてあった。 7 フィリポは答えた。「200デナリ分のパンでも足りません。一人一人にほんの少しずつ配ることもできないでしょう」。 8 弟子の1人でシモン・ペテロの兄弟であるアンデレが言った。 9 「ここに大麦のパン5つと小さな魚2匹を持っている少年がいます。でも,これほど大勢では何になるでしょうか+」。

10 イエスは,「人々を座らせなさい」と言った。その場所には草がたくさん生えていて,人々はそこに座った。約5000人の男性がいた+。 11 イエスはパンを取り,感謝の祈りをしてから,座っている人たちに配った。小さな魚についても同じようにし,人々は好きなだけ食べた。 12 人々が満腹になった時,イエスは弟子たちに言った。「余ったかけらを集め,何も無駄にならないようにしなさい」。 13 弟子たちがかけらを集めると,12個の籠がいっぱいになった。もともと5つだった大麦のパンを食べた人たちが残したものだった。

14 人々はイエスが行った奇跡を見て,「これこそ,世に来ることになっていた預言者だ+」と言いだした。 15 イエスは,人々が自分を王にするために捕らえに来ようとしているのを知り,ただ独りで+再び山に去っていった+。

16 夕方になる頃,弟子たちは湖に下りていった+。 17 そして舟に乗り,湖を渡ってカペルナウムに向かった。もう暗くなっていたが,イエスはまだ弟子たちの所に来ていなかった+。 18 また,強い風が吹いていて,湖は荒れだした+。 19 ところが,弟子たちは5,6キロほどこいだ時,イエスが湖の上を歩いて舟に近づいてくるのを見た。そして恐ろしくなった。 20 しかしイエスは,「私です。恐れることはありません!」と言った+。 21 それで弟子たちは,喜んでイエスを舟に迎え入れた。舟はすぐに,行こうとしていた土地に着いた+。

22 次の日,湖の向こう側にいた群衆は,そこに舟がないことに気付いた。弟子たちだけがそこにあった小舟で去っていて,イエスは一緒に乗ってはいかなかったのである。 23 すると,主イエスが感謝の祈りをしてから人々にパンを食べさせた場所の近くに,ティベリアから数そうの舟が着いた。 24 群衆はイエスも弟子たちもそこにいないのを見て,それらの舟に乗り,イエスを捜しにカペルナウムに行った。

25 人々は湖を渡ってイエスを見つけると,「ラビ+,いつここに来たのですか」と言った。 26 イエスは答えた。「はっきり言っておきますが,皆さんが私を捜しているのは,奇跡を見たからではなく,パンを食べて満足したからです+。 27 腐ってしまう食物のためではなく+,なくならないで永遠の命をもたらす食物のために働きなさい+。人の子がそれを与えます。父すなわち神が彼を認めていることを示した*からです+」。

28 人々は言った。「神の求めることを行うには何をしなければなりませんか」。 29 イエスは答えた。「神の求めること,それは神が遣わした人に信仰を抱くことです+」。 30 人々は言った。「私たちがあなたを信じられるよう,あなたはしるしとしてどんな奇跡を見せてくれますか+。どんなことをするのですか。 31 私たちの父祖は荒野でマナを食べました+。『神は天からパンを与えて食べさせた+』と書いてある通りです」。 32 イエスは言った。「はっきり言っておきます。モーセは天からのパンを与えませんでした。しかし,私の父は,天からの真のパンを皆さんに与えています。 33 天から下ってきて人類に命を与える人が神のパンだからです+」。 34 人々は言った。「主よ,いつもそのパンを下さい」。

35 イエスは言った。「私が命のパンです。私のもとに来る人は全く飢えず,私に信仰を抱く人は決して喉が渇きません+。 36 しかし私が言ったように,皆さんは確かに私を見たのに信じません+。 37 父が私に託してくださる人は皆,私のもとに来ます。そして私は自分のもとに来る人を決して追い払ったりしません+。 38 私が天から下ってきたのは+,自分の望むことではなく,私を遣わした方の望むことを行うためだからです+。 39 私を遣わした方が望むこととは,私が,託された全ての人を一人も失うことなく+終わりの日に復活させる+ことです。 40 私の父が望むのは,子を認めて信仰を抱く人が皆,永遠の命を受けることなのです+。私はその人を終わりの日に復活させます+」。

41 ユダヤ人たちは,「私は天から下ってきたパンだ+」とイエスが言ったことで不満を口にし始めた。 42 こう言いだした。「これはヨセフの子イエスではないか。私たちは彼の父親も母親も知っている+。今になって,『私は天から下ってきた』と言うのはどうしてか」。 43 それでイエスは言った。「不満を口にするのはやめなさい。 44 私を遣わした父が引き寄せてくださらない限り,誰も私のもとに来ることはできません+。私はその人を終わりの日に復活させます+。 45 預言者の書に,『彼らは皆エホバに教えられる*+』と書いてあります。父から聞いて学んだ人は皆,私のもとに来ます。 46 誰かが父を見たというのではありません+。神の所から来た人だけが父を見ました+。 47 はっきり言っておきますが,信じる人は永遠の命を受けます+。

48 私は命のパンです+。 49 父祖たちは荒野でマナを食べましたが,それでも死にました+。 50 しかし,天から下ってくるパンを食べる人は死にません。 51 私は天から下ってきた命のパンです。このパンを食べる人は永遠に生きます。そして,私が与えるパンとは私の肉であり,人類*が生きるためのものです+」。

52 そこでユダヤ人たちは,「どうしてこの人は自分の肉を与えて食べさせることができるのか」と言い合いを始めた。 53 イエスは言った。「はっきり言っておきますが,人の子の肉を食べず,その血を飲まない限り,自分の内に命を持てません+。 54 私の肉を食べ,私の血を飲む人は永遠の命を受け,私はその人を終わりの日に復活させます+。 55 私の肉は真の食物,私の血は真の飲み物です。 56 私の肉を食べ,私の血を飲む人は,ずっと私と結び付いており,私もその人と結び付いています+。 57 生きている父が私を遣わし,私が父によって生きているのと同じように,私を食べる人も私によって生きます+。 58 これが天から下ってきたパンです。父祖たちが食べはしても死んだのとは違い,このパンを食べる人は永遠に生きます+」。 59 イエスはこうしたことを,カペルナウムの会堂で教えていた時に語った。

60 イエスの弟子のうち多くの人が,これを聞いた時に,「この話はひどい。誰が聞いていられるだろうか」と言った。 61 しかしイエスは,弟子たちがこのことで不満を口にしているのを知って,こう言った。「このことで反感を抱いている*のですか。 62 では,人の子が元いた所に上っていくのを見たら,どうでしょうか+。 63 命を与えるのは聖なる力です+。人間の努力は何の役にも立ちません。私があなたたちに話した言葉は聖なる力によるものであり,命を与えます+。 64 しかし,あなたたちの中には信じない人もいます」。イエスは初めから,信じない人たちと自分を裏切る人を知っていたのである+。 65 さらにこう言った。「それで私は,父に許されたのでない限り誰も私のもとに来ることはできない,とあなたたちに言ったのです+」。

66 このために,弟子のうち多くの人が以前の事柄に戻っていき+,もはやイエスと共に歩もうとはしなかった。 67 それでイエスは12人に言った。「あなたたちも去っていきたいですか」。 68 シモン・ペテロが答えた。「主よ,私たちは誰の所に行けばよいのでしょう+。あなたは永遠の命の言葉を持っています+。 69 私たちは,あなたが神の聖なる方であることを信じ,知るようになりました+」。 70 イエスは答えた。「私があなたたち12人を選んだのではありませんか+。しかし,あなたたちの1人は中傷する人です+」。 71 イエスは,シモン・イスカリオテの子ユダについて話していたのである。この人は12人の1人でありながらイエスを裏切ろうとしていた+。

7 この後,イエスは引き続きガリラヤを回った。ユダヤを回ろうとは思わなかった。ユダヤ人たちがイエスを殺そうとしていたからである+。 2 さて,ユダヤ人の幕屋の祭り+が近づいていた。 3 それでイエスの弟たち+が言った。「ここを去ってユダヤに入りなさい。そこにいる弟子たちも,あなたが行っていることを見るためです。 4 公に知られることを求めながら,物事をひそかに行う人はいません。行っていることを人々*に見せなさい」。 5 イエスの弟たちはイエスに信仰を抱いていなかった+。 6 それでイエスは言った。「私の時はまだ来ていませんが+,あなたたちはいつ行っても大丈夫です。 7 世の人々があなたたちを憎む理由はありません。しかし,私のことは憎みます。世の行いが邪悪であることを明らかにするからです+。 8 あなたたちは祭りに行きなさい。私はまだ行きません。私の時はまだ来ていないからです+」。 9 イエスはこう話した後,ガリラヤにとどまっていた。

10 しかし,弟たちが祭りに行った後で,自分もひそかに行った。 11 ユダヤ人たちは祭りの時にイエスを捜して,「あの男はどこにいるのか」と言い始めた。 12 群衆の間では,イエスのことがいろいろささやかれていた。ある人は,「彼は善い人だ」と言い,ほかの人は,「いや,群衆を惑わしている」と言った+。 13 もちろん,ユダヤ人たちを恐れていたので,誰もイエスについて表立って話そうとはしなかった+。

14 祭りも半ばを過ぎた時,イエスは神殿に上っていって,教え始めた。 15 ユダヤ人たちは非常に驚いて言った。「どうしてこの人は,学校で学んだこともないのにこんなに聖書の知識がある+のだろう+」。 16 それに対してイエスは言った。「私の教えは私のものではなく,私を遣わした神のものです+。 17 この方の望むことを行いたいと願う人なら,この教えが神からのものか+,それとも私が独自の考えで話しているのかが分かります。 18 独自の考えで話す人は,自分が称賛されることを願っています。しかし,自分を遣わした方が称賛されることを願う人は+,真実を語り,その人の内に偽りはありません。 19 モーセが律法を与えたのではありませんか+。それなのに,あなた方の誰も律法に従っていません。なぜ私を殺そうとするのですか+」。 20 群衆は答えた。「あなたは邪悪な天使に取りつかれています+。誰が殺そうとしているのですか」。 21 イエスは答えた。「私が行った奇跡のことで,あなた方は皆,驚いています。 22 でも考えてみてください。モーセが割礼を与え+(モーセから始まったのではなく父祖たちからですが+),あなた方は安息日に割礼を施しています。 23 モーセの律法を破らないように安息日に割礼を施しているのに,私が安息日に人をすっかり健康にすると,激しく怒るのですか+。 24 見掛けで裁くのをやめ,正しい裁きをしなさい+」。

25 エルサレムの住民のある人たちが言いだした。「これは,支配者たちが殺そうとしている人ではないか+。 26 それなのに,公然と話しており,支配者たちは何も言わない。この人がキリストだとはっきり分かったのだろうか。 27 でも私たちは,この人がどこから来たのかを知っている+。キリストが来る時には,どこから来たのかを誰も知らないはずだ」。 28 神殿で教えていたイエスは,大声でこう言った。「あなた方は,私が誰でどこから来たのかを知っています。私は自分の考えで来たのではなく+,私を遣わした方がいます。あなた方はその方を知りません+。 29 私はその方を知っています+。私は代理としてその方に遣わされたからです」。 30 支配者たちはイエスを捕まえようとしたが+,誰もそうできなかった。まだその時は来ていなかったからである+。 31 しかし,群衆の多くがイエスに信仰を持ち+,こう言った。「キリストが来ても,この人ほど多くの奇跡*は行わないのではないか+」。

32 パリサイ派の人たちは,群衆がイエスについてひそひそ話すのを聞いた。それで祭司長とパリサイ派の人たちは,イエスを捕まえようとして下役たちを遣わした。 33 イエスは言った。「私はもうしばらくあなた方と共にいて,それから自分を遣わした方のもとに行きます+。 34 あなた方は私を捜しますが,見つけることができず,私がいる所に来ることができません+」。 35 それでユダヤ人たちは互いに言った。「この人はどこへ行って見つからないようにするつもりなのか。ギリシャ人の間に離散しているユダヤ人の所へ行って,ギリシャ人を教えるつもりなのだろうか。 36 『あなた方は私を捜すが,見つけることができず,私がいる所に来ることができない』というのはどういう意味なのか」。

37 最後の日,祭り+の最も重要な日に,イエスは立って,こう叫んだ。「喉が渇いている人がいるなら,私の所に来て飲みなさい+。 38 私に信仰を持つ人は,聖書にある通り,『その人の奥深くから,生きた水が流れ出ます+』」。 39 イエスは,信仰を持つ人が受けようとしていた聖なる力について言っていたのである。イエスがまだ栄光を受けていなかったために+,人はまだ聖なる力を受けていなかった+。 40 群衆のある人たちは,この言葉を聞いて,「これこそ確かにあの預言者だ+」と言い始めた。 41 「これがキリストだ+」と言う人もいたが,次のように言う人もいた。「キリストがガリラヤから出るはずがない+。 42 聖書は,キリストがダビデの子孫で+,ダビデがいた村+ベツレヘムから出る+と言っているではないか」。 43 こうして,群衆はイエスを巡って意見が分かれた。 44 イエスを捕まえたいと思う人もいたが,そうする人はいなかった。

45 そして下役たちが戻ると,祭司長とパリサイ派の人たちは,「どうして彼を連れてこなかったのか」と言った。 46 下役たちは答えた。「あのように話した人はこれまでいませんでした+」。 47 それに対してパリサイ派の人たちは言った。「あなたたちまで惑わされたというのか。 48 支配者やパリサイ派の中に彼に信仰を持った人がいるか+。 49 律法を知らないあの群衆は神に見放されているのだ」。 50 パリサイ派の人で以前にイエスのもとに来たニコデモ+が言った。 51 「私たちの律法では,まず本人の話を聞いて,行っていることを確認してから,裁くのではないか+」。 52 それに対して彼らは言った。「あなたもガリラヤの人にでもなったのか。預言者はガリラヤからは現れない+ことを調べてみなさい」。

8 12 イエスは再び語った。「私は世の光です+。私の後に従う人は決して闇の中を歩むことがなく,命を与える光を持つようになります+」。 13 パリサイ派の人たちは言った。「あなたは自分について証言しています。それを信じることはできません」。 14 それに対してイエスは言った。「私が自分について証言していても,その証言は真実です。私は,自分がどこから来て,どこへ行くかを知っているからです+。しかしあなた方は,私がどこから来て,どこへ行くかを知りません。 15 あなた方は人間的な考えで*裁きます+。私は誰をも裁きません。 16 もし私が裁くとしても,正しく裁きます。私は1人ではなく,私を遣わした父が一緒にいるからです+。 17 あなた方自身の律法にも,『2人の証言があれば真実である+』と書いてあります。 18 私について,私自身が証言し,私を遣わした父も証言します+」。 19 パリサイ派の人たちは言った。「あなたの父親はどこにいるのですか」。イエスは答えた。「あなた方は私も私の父も知りません+。もし私を知っているなら,私の父をも知っているはずです+」。 20 イエスはこれらのことを,神殿の寄付箱+の辺りで教えていた時に話した。しかし誰もイエスを捕まえなかった。イエスの時はまだ来ていなかったからである+。

21 イエスは再び言った。「私は去っていきます。あなた方は私を捜しますが,罪を負ったまま死にます+。私が行く所へあなた方は来ることができません+」。 22 それでユダヤ人たちは言い始めた。「彼は自殺するつもりではないだろう。でも,『私が行く所へあなた方は来ることができない』と言っている」。 23 イエスはさらに言った。「あなた方は地上の領域の者ですが,私は天の領域の者です+。あなた方はこの世界に属していますが,私はそうではありません。 24 それで,『あなた方は罪を負ったまま死ぬ』と言いました。私がその者であることを信じないなら,あなた方は罪を負ったまま死ぬことになるのです」。 25 ユダヤ人たちは,「あなたは誰なのですか」と言いだした。イエスは答えた。「一体,私は何のためにあなた方に話しているのでしょうか。 26 私には,あなた方について話すべきこと,また裁くべきことがたくさんあります。私は,真実を語る方から世に遣わされ,その方から聞いたことを話しているのです+」。 27 ユダヤ人たちは,イエスが父について話しているということを理解できなかった。 28 それでイエスは言った。「あなた方は,人の子を杭に掛けた後に+,私がその者で+,何事も自分の考えで行っていたのではないこと+を知ります。私は,父が教えてくださった通りに,これらのことを話しています。 29 そして,私を遣わした方は共にいてくださり,私を独りだけにはしませんでした。私は常に,その方が喜ぶことを行うからです+」。 30 多くの人がこれらのことを聞いてイエスに信仰を持った。

31 イエスは,信じたユダヤ人たちにさらに言った。「私の教えを常に守るなら,あなた方は本当に私の弟子であり, 32 真理+を知り,真理によって自由になります+」。 33 ほかの人たちが言った。「私たちはアブラハムの子孫*で,誰の奴隷になったこともありません。どうして『自由になる』と言うのですか」。 34 イエスは答えた。「はっきり言っておきますが,罪を犯す人は皆,罪の奴隷です+。 35 そして,奴隷は主人の家にいつまでもいるわけではありません。子はいつまでもいます。 36 それで,子である私が自由にするなら,あなた方は本当に自由になります。 37 あなた方がアブラハムの子孫であることは知っています。しかし,あなた方は私を殺そうとしています。私の教えを受け入れられないからです。 38 私は自分の父のもとで見たことを話し+,あなた方は自分たちの父から聞いたことを行っています」。 39 その人たちは答えた。「私たちの父はアブラハムです」。イエスは言った。「もしアブラハムの子なら+,アブラハムに倣って行動しているはずです。 40 しかし,あなた方は今,神から聞いた真理を告げた者+,つまり私を殺そうとしています。アブラハムはそのようなことはしませんでした。 41 あなた方は自分たちの父に倣って行動しています」。その人たちは言った。「私たちは姦淫によって生まれたのではありません。私たちにはひとりの父,神がいます」。

42 イエスは言った。「もし神があなた方の父なら,あなた方は私を愛するはずです+。私は神のもとから来てここにいるからです。自分の考えで来たのではなく,その方に遣わされました+。 43 私が言っていることをあなた方が理解できないのはなぜでしょうか。それは,私の教えを受け入れようとしないからです。 44 あなた方は,あなた方の父,悪魔から出ていて,自分たちの父が欲することを行おうとしています+。その者はその始まりから人殺しで+,真理から離れました。真理を好まないからです。彼にとって,うそを語るのは自然なことです。うそつきで,うその根源*だからです+。 45 しかし,私は真理を告げるので,あなた方は私を信じません。 46 あなた方のうちの誰が,私に罪があると証明できるのですか+。私が真実を話しているなら,あなた方が私を信じないのはどうしてですか。 47 神の所から来た人は神の言うことを聞きます+。あなた方は聞きません。神の所から来ていないからです+」。

48 それに対してユダヤ人たちは言った。「『あなたはサマリア人+で,邪悪な天使に取りつかれている+』と私たちが言うのも当然ではありませんか」。 49 イエスは答えた。「邪悪な天使に取りつかれてはいません。私は父を尊んでいて,あなた方は私を辱めています。 50 私は称賛されることを願っているのではありません+。それを願い,判断するのは神です。 51 はっきり言っておきますが,私の言葉を守る人は,決して死にません+」。 52 ユダヤ人たちは言った。「今,あなたが邪悪な天使に取りつかれていることがはっきり分かります。アブラハムも預言者たちも死んだのに,あなたは,『私の言葉を守る人は,決して死を迎えない』と言っています。 53 あなたは私たちの父アブラハムより偉くはないでしょう。アブラハムは死に,預言者たちも死にました。自分を誰だと思っているのですか」。 54 イエスは答えた。「私が自分を称賛するなら,私の称賛はむなしいものです。私を称賛してくださるのは私の父で+,あなた方が自分たちの神だと言う方です。 55 しかし,あなた方はその方を知りません。私は知っています+。私が,その方を知らないと言ったら,あなた方のようにうそつきになるでしょう。私は確かにその方を知っていて,その方の言葉を守っています。 56 あなた方の父アブラハムは,私が来る日をとても楽しみにしていて,その時を思い描いて喜びました+」。 57 ユダヤ人たちは言った。「50歳になってもいないのに,アブラハムを見たことがあるのですか」。 58 イエスは言った。「はっきり言っておきますが,アブラハムが存在する前から私はいます+」。 59 そこでユダヤ人たちは石を拾って,イエスに投げ付けようとした。しかしイエスは身を隠し,神殿から出ていった。

9 イエスが歩いていくと,生まれつき目が見えない男性がいた。 2 弟子たちがイエスに尋ねた。「ラビ+,この人が生まれつき目が見えないのは,誰が罪を犯したからですか。本人ですか,それとも親ですか」。 3 イエスは答えた。「この人や親が罪を犯したからではありません。この件で,神の力*が明らかにされます+。 4 私たちは昼のうちに,私を遣わした方の望むことを行わなければなりません+。誰も働くことができない夜が来ようとしています。 5 私は世にいる間,世の光+です」。 6 イエスはそう言ってから,地面に唾を吐いて泥を作り,その男性の両目に塗って+, 7 こう言った。「シロアム(「湧き出る」と訳される)の池に行って洗いなさい」。それで男性は行って洗い,見えるようになって戻ってきた+。

8 隣人たちや,その男性が物乞いだと知っていた人々は,「これは,座って物乞いをしていた男ではないか」と言い始めた。 9 「その人だ」と言う人もいれば,「違う,でも似ている」と言う人もいた。男性は,「私がその人です」と言っていた。 10 それで人々は尋ねた。「では,どうして目が見えるようになったのか」。 11 男性は答えた。「イエスという人が泥を作って私の両目に塗り,『シロアムに行って洗いなさい+』と言いました。それで,行って洗ったら,見えるようになりました」。 12 人々が,「その人はどこにいるのか」と言うと,男性は,「知りません」と言った。

13 目が見えなかったその男性はパリサイ派の人たちの所に連れていかれた。 14 なお,イエスが泥を作って彼の目を開けた+のは安息日+だった。 15 それで今度はパリサイ派の人たちが,どうして見えるようになったのかを男性に尋ね始めた。男性は言った。「その人が私の両目に泥を付け,私は洗いました。今は見えます」。 16 パリサイ派のある人たちは,「その人は神の所から来たのではない。安息日を守っていない+」と言いだした。ほかの人たちは,「罪人だったら,どうしてこんな奇跡*を行えるだろうか」と言った+。こうして意見が分かれた+。 17 そのため男性に再び言った。「あなたの目を開けた人だが,何者だと思うか」。男性は言った。「あの人は預言者です+」。

18 しかしユダヤ人たちは,目が見えなかったのに見えるようになったとは信じず,その人の両親を呼ぶことにした。 19 そしてこう尋ねた。「これは,生まれつき目が見えなかった息子か。今は見えるのはどうしてか」。 20 両親は答えた。「これは息子で,生まれつき目が見えませんでした。 21 でも,どうして今見えるのかは知りませんし,誰が目を開けたのかも知りません。本人に聞いてください。もう大人です。自分で話すはずです」。 22 こう言ったのはユダヤ人たちを恐れていたからだった+。ユダヤ人たちは,イエスをキリストと認める人がいれば会堂から追放するとの合意に達していた+。 23 それで両親は,「もう大人です。本人に尋ねてください」と言ったのである。

24 ユダヤ人たちは,目が見えなかった男性をもう一度呼んで,こう言った。「神の前で本当のことを言いなさい。私たちはその人が罪人であることを知っているのだ」。 25 男性は答えた。「その人が罪人かどうかは分かりません。ただ,一つ分かるのは,私は目が見えなかったのに,今は見えるということです」。 26 ユダヤ人たちは言った。「彼はあなたに何をしたのか。どうやって目を開けたのか」。 27 男性は答えた。「すでに話しましたが,あなた方は聞きませんでした。なぜもう一度聞きたいのですか。あなた方もあの人の弟子になりたいわけではないでしょう」。 28 するとユダヤ人たちはあざけるように言った。「あなたはあの男の弟子だが,私たちはモーセの弟子だ。 29 神がモーセに語ったということは知っている。だが,あの男については,どこからの者か知らない」。 30 男性は答えた。「それは驚きです。あの人がどこからの人か知らないのですか。あの人は私の目を開けました。 31 ご存じの通り,神は,罪人たちの願いは聞きませんが+,神を畏れて神の望むことを行う人の願いなら,聞きます+。 32 生まれつき目が見えない人の目を開けたという話は今まで聞いたことがありません。 33 神の所から来た人でなければ,何もできないはずです+」。 34 それに対してユダヤ人たちは言った。「罪にまみれて生まれながら,私たちを教えるというのか」。そして,その男性を追い出してしまった+。

35 イエスはその男性が追い出されたことを聞き,彼を見つけると,こう言った。「人の子に信仰を持っていますか」。 36 男性は答えた。「旦那さま,それはどなたですか。その方に信仰を持ちたいのですが」。 37 イエスは言った。「あなたはその人に会ったことがあります。しかも,その人は今あなたと話しています+」。 38 男性は,「主よ,本当に信仰を持っています」と言った。そしてイエスに敬意を表した。 39 イエスは言った。「私がこの世に来たのは裁きのため,すなわち,見えない人が見えるようになり+,見える人が見えないようになるためです+」。 40 その場にいたパリサイ派の人たちがこれを聞いてイエスに言った。「私たちも目が見えないというわけではないでしょうね+」。 41 イエスは言った。「目が見えなかったなら,あなた方には罪がないでしょう。しかしあなた方は今,『見える』と言っています。あなた方の罪は見過ごされません+」。

10 「はっきり言っておきます。羊の囲いに,戸口を通ってではなくほかの所を乗り越えて入る人は,泥棒や強盗です+。 2 一方,羊飼いは戸口を通って入ります+。 3 戸口番は羊飼いに対して戸口を開け+,羊は彼の声を聞きます+。羊飼いは自分の羊の名前を呼んで連れ出します。 4 自分の羊を全て外に出すと,その先頭を行きます。羊は後に付いていきます。羊飼いの声を知っているからです。 5 知らない人には決して付いていかず,かえって逃げます。その人たちの声を知らないからです+」。 6 イエスはこの例えを話したが,ユダヤ人たちはイエスが言っていることを理解できなかった。

7 それでイエスは再び言った。「はっきり言っておきますが,私は羊が通る戸口です+。 8 私のふりをして来た人は皆,泥棒や強盗です。しかし羊は彼らの言うことを聞きませんでした。 9 私は戸口です。私を通って入るなら救われ,出入りして牧草地を見つけます+。 10 泥棒は,盗み,殺し,滅ぼすためにしか来ません+。私は,羊が命を得て生き続けるために来ました。 11 私は立派な羊飼いです+。立派な羊飼いは羊のために命をなげうちます+。 12 雇われ人は,羊飼いでも羊の所有者でもないので,オオカミが来るのを見ると,羊を見捨てて逃げます。(オオカミは羊を襲い,散らします。) 13 彼は雇われ人で,羊のことを気に掛けないからです。 14 私は立派な羊飼いで,自分の羊を知っており,私の羊も私を知っています+。 15 ちょうど天の父が私を知っており,私が父を知っているのと同じです+。そして私は羊のために命をなげうちます+。

16 私にはほかの羊がいますが,この囲いのものではありません+。私はその羊たちも連れてこなければならず,それらも私の声を聞きます。こうして,1つの群れ,1人の羊飼いとなります+。 17 父は私を愛してくださいます+。私が命をなげうつからです+。それは私が再び命を受けるためです。 18 誰かが私の命を奪うのではありません。私自らなげうつのです。私は命をなげうつ権限があり,再び受ける権限があります+。この命令は父から受けました」。

19 ユダヤ人たちはこの話を聞いて,再び意見が分かれた+。 20 多くの人が,「彼は邪悪な天使に取りつかれ,頭がおかしくなっている+。なぜ彼の言うことを聞くのか」と言っていた。 21 一方,「あのような話は邪悪な天使に取りつかれた人にはできない。邪悪な天使が,目が見えない人の目を開けられるはずがない」と言う人もいた。

22 その頃,エルサレムで献納の祭りが行われた。それは冬で, 23 イエスは,神殿にあるソロモンの柱廊+を歩いていた。 24 ユダヤ人たちがイエスを取り巻いて,こう言いだした。「いつまで私たちを迷わせるのですか。あなたがキリストなら,はっきりそう言ってください」。 25 イエスは答えた。「私は言いましたが,あなた方は信じません。父の名によって私が行っている事柄を見れば,私が誰かは明らかです+。 26 しかしあなた方は信じません。私の羊ではないからです+。 27 私の羊は私の声を聞きます。私は彼らを知っており,彼らは私に付いてきます+。 28 私は彼らに永遠の命を与え+,彼らは決して滅ぼされません。私の手から彼らを奪う者はいません+。 29 天の父が私に与えてくださった羊は,ほかの全てのものより大切であり,誰も父の手からそれを奪うことはできません+。 30 私と父とは一つです+」。

31 ユダヤ人たちはまたしても,石を拾ってイエスを石打ちにしようとした+。 32 それでイエスは言った。「私は,天の父が命じた立派な行いをあなた方の前で数多くしました。そのうちどの行いのために,私を石打ちにするのですか」。 33 ユダヤ人たちは答えた。「石打ちにするのは,立派な行いのためではなく,冒瀆のためだ+。人間なのに自分を神とするからだ」。 34 イエスは答えた。「律法の中に,『私は言った。「あなたたちは神だ+」』と書かれていませんか。 35 神にとがめられた*人たちが『神+』と呼ばれ,その聖句は取り消せないのに, 36 父が神聖なものとして世に遣わした私*が,自分は神の子だと言うと+,『神を冒瀆している』と言うのですか。 37 私が父の望むことを行っていないなら,私を信じてはなりません。 38 しかし行っているなら,たとえ私を信じないとしても,その行いを信じなさい+。そうすれば,父と私が結び付いていることが分かり+,さらによく分かるようになります」。 39 そこでユダヤ人たちは再びイエスを捕まえようとしたが,イエスは彼らの手が届かない所へ逃れた+。

40 イエスは再びヨルダン川を渡り,ヨハネが最初にバプテスマを施していた所+へ行って,そこにとどまった。 41 すると,大勢の人が来て,こう言いだした。「ヨハネは奇跡*を一つも行わなかったが,ヨハネがこの人について言ったことは全て本当だった+」。 42 そこでは多くの人がイエスに信仰を持った。

11 さて,ラザロという男性が病気だった。マリアとその姉妹マルタ+の村ベタニヤ+の人である。 2 このマリアは,主イエスに香油を注ぎ,イエスの足を髪の毛で拭いて乾かした人である+。その兄弟ラザロが病気だった。 3 この姉妹たちは人を遣わしてイエスに次のように伝えた。「主よ,あなたが愛情を抱いている者が病気です+」。 4 しかしイエスはそれを聞いて,こう言った。「この病気は死で終わるのではなく,神に栄光をもたらし+,神の子も栄光を受けます」。

5 イエスはマルタとマリアとラザロを愛していた。 6 しかし,ラザロが病気だと聞いても,同じ所にさらに2日とどまっていた。 7 その後,弟子たちに,「もう一度ユダヤに行きましょう」と言った。 8 弟子たちは言った。「ラビ+,ついこの間ユダヤ人たちに石打ちにされそうになったのに+,また行くのですか」。 9 イエスは答えた。「昼間は12時間あるのではないでしょうか+。誰でも昼間に歩くなら何にもぶつかりません。人々*のための光によって見ることができるからです。 10 しかし,誰でも夜歩くなら何かにぶつかります。光がその人の内にないからです」。

11 イエスはこれらのことを述べた後,さらにこう言った。「友のラザロは眠っていますが+,私は起こしに行きます」。 12 弟子たちは言った。「主よ,眠っているのであれば,良くなる*でしょう」。 13 イエスは実際にはラザロの死について話していたが,弟子たちは,眠って休んでいることについて話していると思った。 14 それでイエスははっきり言った。「ラザロは死にました+。 15 私がそこにいなかったことは,あなたたちのためになります。あなたたちの信仰は強められます。さあ,行きましょう」。 16 そこで,双子と呼ばれるトマスが仲間の弟子たちに言った。「私たちも行って,共に死のうではないか+」。

17 イエスが到着した時,ラザロが墓に入れられて4日たっていた。 18 ところで,ベタニヤはエルサレムから3キロほどの所にあった。 19 それで大勢のユダヤ人が,兄弟を亡くしたマルタとマリアを慰めに来ていた。 20 マルタはイエスが来ると聞いて会いに行ったが,マリア+は家で座っていた。 21 そしてマルタはイエスに言った。「主よ,もしここにいてくださったなら,私の兄弟は死ななかったでしょう。 22 でも,あなたが求めるどんなことも神がかなえてくださると今でも信じています」。 23 イエスは言った。「あなたの兄弟は生き返ります」。 24 マルタは言った。「終わりの日の復活の時に+彼が生き返ることは知っています」。 25 イエスは言った。「私は復活であり,命です+。私に信仰を抱く人は死んでも生き返ります。 26 そして,生きていて私に信仰を抱く人は皆,決して死ぬことがありません+。このことを信じますか」。 27 マルタは言った。「はい,主よ。あなたがキリスト,神の子で,世に来ることになっていた方だと信じています」。 28 マルタはそう言ってから,去っていって姉妹のマリアを呼び,そっと言った。「先生+が来ていて,あなたを呼んでいます」。 29 マリアはそれを聞くと急いで立ち上がり,イエスの所に行った。

30 イエスはまだ村に入っておらず,マルタと会った場所にいた。 31 家でマリアを慰めていたユダヤ人たちは,マリアが急いで立って出ていったので,墓+に行って泣くのだろうと思い,後に付いていった。 32 マリアは,イエスがいる所に着いてイエスを見つけると,その足元にひれ伏して,「主よ,もしここにいてくださったなら,私の兄弟は死ななかったでしょう」と言った。 33 イエスは,マリアが泣き,一緒に来たユダヤ人たちも泣いているのを見ると,心の中でうめき,苦悩した。 34 そして,「ラザロをどこに横たえたのですか」と言った。人々は,「主よ,一緒に来てください」と言った。 35 イエスは涙を流した+。 36 それでユダヤ人たちは言いだした。「見なさい,本当に愛情を抱いていたのだ」。 37 しかし,ある人たちは言った。「この人は目が見えない人の目を開けたが+,彼が死ぬのは防げなかったのだろうか」。

38 イエスは,再び心の中でうめいてから,墓に来た。それは洞窟で,入り口が石でふさがれていた。 39 イエスは,「石をどけてください」と言った。兄弟を亡くしたマルタが言った。「主よ,もう臭くなっているに違いありません。4日たっています」。 40 イエスは言った。「信じるなら神の輝かしい力を見る+,とあなたに言いませんでしたか」。 41 石がどけられると,イエスは天を見上げて+,こう言った。「父よ,私の願いを聞いてくださり,感謝いたします。 42 いつも聞いてくださることは知っていますが,周りに立つ人々のために言っています。あなたが私を遣わされたことをこの人々が信じるためです+」。 43 イエスはそう言い終えると,大声で叫んだ。「ラザロ,出てきなさい+!」 44 すると,死んでいたラザロが,手足に布を巻かれたまま出てきた。顔にも布が巻かれていた。イエスは言った。「ほどいて,歩けるようにしてあげなさい」。

45 こうして,マリアの所に来ていたユダヤ人の多くが,イエスがしたことを見て信仰を持った+。 46 しかし,ある人たちはパリサイ派の人たちの所に行って,イエスがしたことを話した。 47 そのため,祭司長とパリサイ派の人たちはサンヘドリンを招集して,こう言った。「この男が多くの奇跡*を行っているが,私たちはどうすべきだろうか+。 48 このまま放っておいたら,皆が彼に信仰を持ち,ローマ人がやって来て,私たちの神殿も国民も奪い去ってしまう」。 49 その年に大祭司だったカヤファ+という人がいて,こう言った。「皆さんは何も分かっていません。 50 国民全体が滅ぼされるよりも1人の人が民のために死ぬ方が皆さんにとってよい,ということを考えていません+」。 51 カヤファはこれを独自の考えで言ったのではなく,その年に大祭司だったので預言していたのである。すなわち,イエスが国民のために死ぬこと, 52 しかもそれはこの国民のためだけではなく各地に散る神の子供たちを一つに集めるためでもあることを預言していたのである+。 53 その場にいた人たちはその日以来,イエスを殺そうとして相談した+。

54 このため,イエスはもうユダヤ人の間を表立って歩くことはせず,荒野に近い地方のエフライム+という町に行き+,弟子たちと共にそこにとどまった。 55 ユダヤ人の過ぎ越しの祭り+が近づいていたので,多くの人が儀式上の清めをするために,過ぎ越しの前に地方からエルサレムに上っていった。 56 人々はイエスを捜し,神殿内のあちこちに立って互いにこう言っていた。「どう思う。彼は祭りには来ないと思うか」。 57 祭司長とパリサイ派の人たちは,イエスがどこにいるかを知ったら通報するようにという命令を出していた。イエスを捕まえるためだった。

12 イエスは過ぎ越しの6日前にベタニヤ+に到着した。そこには,イエスが生き返らせたラザロ+がいた。 2 イエスのためにそこで夕食会が設けられた。マルタは給仕していて+,ラザロはイエスと一緒に食事をして*いる人々の中にいた。 3 その時マリアは,非常に高価な香油,純粋のナルドを300グラム持ってきて,イエスの足に注ぎ,髪の毛で拭いて乾かした+。家は香油の香りでいっぱいになった+。 4 しかし,弟子の1人で,イエスを裏切ろうとしていたユダ・イスカリオテ+が言った。 5 「どうしてこの香油を300デナリで売って,貧しい人たちに施しをしなかったのか」。 6 とはいえ,ユダがそう言ったのは,貧しい人たちのことを気に掛けていたからではなく,彼が泥棒で,管理していた金箱からよく盗んでいたからだった。 7 そこでイエスは言った。「マリアをそのままにしておきなさい。私が葬られる日のために行っているのです+。 8 貧しい人たちはずっといますが+,私はずっといるわけではありません+」。

9 その間に,大勢のユダヤ人が,イエスがそこにいることを知ってやって来た。イエスだけではなく,生き返らされたラザロも見るためだった+。 10 祭司長たちはラザロも殺そうと相談した+。 11 ラザロのために,多くのユダヤ人がベタニヤへ行き,イエスに信仰を持つようになったからである+。

12 次の日,祭りに来ていた大勢の人たちは,イエスがエルサレムに来ることを聞いた。 13 そしてヤシの木の枝を取ってイエスを迎えに出て+,こう叫び始めた。「お救いください,この方を! エホバの名によって来る方,イスラエルの王が祝福されますように+!」 14 イエスは,若いロバを見つけて乗った+。こう書いてある通りである。 15 「恐れることはない,シオンよ。あなたの王が来る。ロバの子に乗っている+」。 16 弟子たちは初めこれらのことを理解できなかったが+,イエスが栄光を受けた時に+,イエスについて書いてある通りのことが起きたということが分かった+。

17 イエスがラザロを墓から呼び出して+生き返らせるのを見た人々は,そのことを語り続けた+。 18 それもあって,多くの人が,イエスがこの奇跡*を行ったことを聞いて,会いに行った。 19 それでパリサイ派の人たちは互いにこう言った。「全然うまくいかない。見なさい,誰も*が彼に付いていってしまった+」。

20 さて,崇拝のために祭りに来た人々の中にギリシャ人たちがいた。 21 その人たちは,ガリラヤのベツサイダの人フィリポ+の所に来て,「イエスに会いたいのですが」と頼み始めた。 22 フィリポは行ってアンデレ+に伝え,2人は行ってイエスに伝えた。

23 イエスはこう答えた。「人の子が栄光を受ける時が来ました+。 24 はっきり言っておきます。1粒の小麦は地面に落ちて死なない限り,ただ1粒のままです。しかし,死ぬなら+,多くの実を結びます。 25 自分の命に執着する人はそれを失いますが,この世界で自分の命を惜しまない+人は,それを保って永遠の命を得ます+。 26 私に仕えようと思う人は,私の後に従いなさい。私がいる所にその人もいることになります+。私に仕えようと思う人は,天の父に尊ばれます。 27 今,私の心は騒いでいます+。何と言えばよいのでしょう。父よ,私をこの事態から救い出してください+。しかしやはり,私はまさにこのために来たのです。 28 父よ,お名前を栄光あるものとしてください」。すると,天から声があった+。「私はすでにそれを栄光あるものとし,再び栄光あるものとする+」。

29 そこに立っていた群衆はそれを聞いて,雷が鳴ったのだと言いだした。「天使が彼に話し掛けたのだ」と言う人もいた。 30 それに対してイエスは言った。「この声がしたのは,私のためではなく,皆さんのためです+。 31 今,この世は裁かれています。もうこの世の支配者+は追い出されます+。 32 私の方は,地面から上げられたなら+,あらゆる人を私に引き寄せます+」。 33 イエスは,自分がどんな死を遂げようとしているかを示すために+そう言っていた。 34 それに対して群衆は言った。「私たちは,キリストが永久にとどまると律法にあるのを聞きました+。人の子が上げられなければならないと言うのはなぜですか+。人の子とは誰ですか」。 35 イエスは言った。「光はもうしばらく皆さんの間にあります+。光があるうちに歩きなさい。闇に征服されないためです。闇の中を歩く人は,自分がどこへ行くのかを知りません+。 36 光があるうちに光に信仰を抱きなさい。光の子となるためです+」。

イエスはこれらのことを言って去っていき,身を隠した。 37 イエスが人々の前で非常に多くの奇跡を行ってきたのに,人々はイエスに信仰を持たず, 38 預言者イザヤのこの言葉が実現した。「エホバ,私たちから聞いた事*に誰が信仰を持ったでしょうか+。エホバの力は誰に示されたでしょうか+」。 39 イザヤは,彼らが信じることができなかった理由について,こうも言っている。 40 「私は彼らの目を見えなくし,彼らの心を固くさせた。彼らが目で見ず,心で理解せず,生き方を変えず,私が彼らを癒やすことのないためである+」。 41 イザヤはキリストの栄光を見たので,彼についてこれらのことを語った+。 42 実際には,多くの支配者たちもイエスに信仰を持った+。しかしパリサイ派を恐れて,会堂から追放されないために,公言しようとはしなかった+。 43 神からの称賛*よりも人からの称賛*を愛したのである+。

44 イエスは大声で言った。「私に信仰を持つ人は,私だけでなく,私を遣わした方にも信仰を持ちます+。 45 また,私を見る人は,私を遣わした方をも見ます+。 46 私は光として世に来ました+。私に信仰を持つ人が誰も闇の中にとどまることのないためです+。 47 とはいえ,私の言葉を聞いて守らない人がいても,私は裁きません。私が来たのは,世を断罪するためではなく,世を救うためだからです+。 48 私を無視して私の言葉を受け入れない人は裁かれます。私が話した言葉が終わりの日に裁くのです+。 49 私は自分の考えで話したのではなく,私を遣わした天の父が,何を言い何を教えるべきかを命じました+。 50 私は,永遠の命を得るには父のおきてに従う必要がある*ことを知っています+。それで,何でも父から告げられた通りに話しています+」。

13 イエスは,過ぎ越しの祭りの前に,自分がこの世を去って天の父のもとに行く+べき時が来たことを知った+。そして,世にいて自分に従う人たちを,それまでも愛してきたが,最後まで愛した+。 2 食事が進んで*いたが,悪魔はすでに,シモンの子ユダ・イスカリオテ+にイエスを裏切る考え+を抱かせていた。 3 イエスは,父が全てのものを与えてくださったことと,自分が神のもとから来て神のもとに行こうとしていることを知っていて+, 4 食事の席から立ち,外衣を脇に置いて,拭き布を取って腰にくくった+。 5 それから,たらいに水を入れて弟子たちの足を洗い,腰にくくった布で拭き始めた+。 6 こうしてシモン・ペテロの所に来た。ペテロは,「主よ,あなたが私の足を洗うのですか」と言った。 7 イエスは答えた。「あなたは私がしていることを今は理解していませんが,後になれば理解できます」。 8 ペテロは言った。「足を洗っていただくことなどできません」。イエスは答えた。「私が洗わないとしたら+,あなたは私の仲間ではありません」。 9 シモン・ペテロは,「主よ,足だけでなく,手も頭もお願いします」と言った。 10 イエスは言った。「体を洗った人は全身が清く+,足以外は洗う必要がありません。あなたたちは清いのです。しかし全員ではありません」。 11 イエスは,自分を裏切ろうとしている者を知っていたので+,「全員が清いのではない」と言ったのである。

12 イエスは弟子たちの足を洗い,外衣を着てから,再び食卓に着き,こう言った。「あなたたちにしたことが理解できますか。 13 あなたたちは私を『先生+』や『主』と呼びます。それは正しいことです。私はそういう者だからです+。 14 それで,主であり先生である私があなたたちの足を洗ったのであれば+,あなたたちも足を洗い合うべきです+。 15 私はあなたたちのために模範を示しました。あなたたちも同じようにするためです+。 16 はっきり言っておきますが,奴隷は主人より偉くなく,遣わされた人は遣わした人より偉くありません+。 17 あなたたちはこうしたことを知っていますが,それを実行するとき,幸せです+。 18 全員について語っているのではありません。私は自分が選んだ者たちのことを知っています。しかし,『一緒にパンを食べていた人が私に敵対するようになった+』という聖句が実現します+。 19 私は,それが起きることを今あなたたちに告げます。それが実際に起きた時に,私のことが言われていたと分かるようにです+。 20 はっきり言っておきますが,私が遣わした人を受け入れる人は私をも受け入れ+,私を受け入れる人は私を遣わした方をも受け入れます+」。

21 イエスはこれらのことを言ってから,ひどく苦悩し,「はっきり言っておきますが,あなたたちの1人が私を裏切ります」と断言した+。 22 弟子たちは,誰のことかと戸惑いながら顔を見合わせていた+。 23 弟子の1人でイエスが愛する人+が,イエスのそばに横になっていた。 24 そこでシモン・ペテロはその人に顎で合図して言った。「誰のことを言っているのか分かるか」。 25 それで,その人はイエスの胸元に体を反らせて,「主よ,それは誰ですか」と言った+。 26 イエスは答えた。「私がパン切れを鉢に浸して与えるのがその人です+」。そしてパンを浸してから,シモン・イスカリオテの子ユダに与えた。 27 パンを受け取ると,ユダにサタンが入った+。そこでイエスはユダに言った。「あなたがしていることをもっと早くしなさい」。 28 しかし,食卓に着いていた人は誰も,なぜイエスがそう言ったのか分からなかった。 29 とはいえ,ある人たちは,ユダが金箱を保管していたので+,イエスが,「祭りのために必要な物を買いなさい」とか,貧しい人たちに何かを与えるようにと命じていると思っていた。 30 ユダはパンを受け取った後,すぐに出ていった。夜であった+。

31 こうしてユダが出ていくと,イエスは言った。「今,人の子は栄光を受け+,神は人の子によって栄光を受けています。 32 神は自ら人の子に栄光を与え+,しかもすぐにそうします。 33 友よ,私はもうしばらくあなたたちと一緒にいます。あなたたちは私を捜すようになります。私はユダヤ人たちに,『私が行く所へあなた方は来ることができない+』と言いましたが,今はあなたたちにも同じように言います。 34 私はあなたたちに新しいおきてを与えます。それは,互いに愛し合うことです。私があなたたちを愛した通りに+,あなたたちも互いを愛しなさい+。 35 あなたたちの間に愛があれば,全ての人は,あなたたちが私の弟子であることを知ります+」。

36 シモン・ペテロが言った。「主よ,どこへ行くのですか」。イエスは答えた。「あなたは私が行こうとしている所へ今は付いてくることができません。しかし後で来ることになります+」。 37 ペテロは言った。「主よ,どうして今は付いていけないのですか。あなたのためなら命もなげうちます+」。 38 イエスは答えた。「私のために命をなげうつというのですか。はっきり言っておきますが,おんどりが鳴くまでの間に,あなたは3度,私を知らないと言います+」。

14 「動揺してはなりません+。神に信仰を抱き+,私にも信仰を抱きなさい。 2 私の父の家には住む所がたくさんあります。そうでなかったなら,そのことを告げたことでしょう。私はあなたたちのために場所を整えに行こうとしているのです+。 3 行って場所を整えたら,再び来てあなたたちを私の所に迎えます。私がいる所にあなたたちもいるようにするのです+。 4 私の行こうとしている所,そこへの道をあなたたちは知っています」。

5 トマス+が言った。「主よ,あなたの行こうとしている所が分からないのに,どうしてその道が分かるでしょうか」。

6 イエスは言った。「私は道+であり,真理+であり,命+です。私を通して+でなければ,誰も父のもとに行くことはできません。 7 あなたたちが私を知っていたなら,私の父をも知っていたでしょう+。あなたたちは今から父を知りますが,実際にはすでに見ていました+」。

8 フィリポが言った。「主よ,私たちに父を見せてください。それで十分です」。

9 イエスは言った。「こんなに長い間一緒に過ごしてきたのに,フィリポ,あなたはまだ私を知らないのですか。私を見た人は,父をも見たのです+。どうして,『父を見せてください』と言うのですか。 10 私と父が結び付いていることを信じていないのですか+。あなたたちに言うことは,独自の考えで言っているのではありません+。私とずっと結び付いている父が私を通して行動しているのです。 11 私と父が結び付いていると言う私を信じなさい。それが難しければ,行動そのものを見て信じなさい+。 12 はっきり言っておきますが,私に信仰を抱く人も,私がしていることを行います。しかも,もっと大きなことを行います+。私が父のもとに行くからです+。 13 また,あなたたちが私の名によって願い求めることが何であっても,私はそれを行います。父が子に関して称賛を受けるためです+。 14 あなたたちが私の名によって何か願い求めるなら,私はそれを行います。

15 あなたたちは,私を愛しているなら,私のおきてを守ります+。 16 私は天の父にお願いします。父は別の援助者を与えて,あなたたちと共に永久にいるようにしてくださいます+。 17 それは真理を伝える聖なる力です+。世の人々はそれを受けることができません。それを見ることも知ることもないからです+。あなたたちはそれを知っています。それはあなたたちのもとにとどまり,あなたたちの内にあるからです。 18 私はあなたたちを取り残されたままにはしません。あなたたちのもとに来ます+。 19 もうしばらくすれば,世の人々は私を見なくなります。しかしあなたたちは見ます+。私は生きていて,あなたたちも生きるからです。 20 その日にあなたたちは,私が父と結び付いていて,あなたたちと私が結び付いていることを知ります+。 21 私のおきてを受け入れてそれに従う人は私を愛しています。さらに,私を愛する人は父に愛されます+。そして私はその人を愛して,自分のことをはっきり知らせます」。

22 イスカリオテでないユダ+が言った。「主よ,私たちには自分のことをはっきり知らせようとし,世の人々にはそうしようとしない,というのはどういうことですか」。

23 イエスは答えた。「私を愛する人は私の言葉を守ります+。私の父はその人を愛し,私たちはその人の所に行って一緒にいます+。 24 私を愛さない人は私の言葉を守りません。あなたたちが聞いている言葉は私のものではなく,私を遣わした父のものです+。

25 私は,あなたたちと一緒にいる間にこうしたことを話しました。 26 しかし,父が私の名によって遣わす援助者つまり聖なる力が,あなたたちに,全てのことを教えるとともに,私が話した全てのことを思い起こさせます+。 27 私はあなたたちが受けている平和をこれからも与えます+。それは世が与える平和とは違います。動揺してはならず,弱気になってもなりません。 28 あなたたちは,『私は去っていき,また戻って来る』と私が言ったのを聞きました。私を愛しているなら,私が父のもとに行こうとしていることを喜ぶはずです。父は私より偉大だからです+。 29 今,そうなる前に私はあなたたちに告げました。実際にそうなった時にあなたたちが信じるためです+。 30 私はもうあなたたちと多くは語りません。世の支配者+が来ようとしているからです。もっとも,その者は私に対して何の力もありません+。 31 しかし,私が父を愛していることを世の人々が知るために,父が命じた通りにしています+。立ちなさい。出掛けましょう。

15 私は真のブドウの木,私の父は耕作者です。 2 父は,私にある枝で実を結んでいない枝を全て切り落とし,実を結んでいる枝を全て手入れして,さらに実を結ぶようにします+。 3 あなたたちは,私が話した言葉によってすでに清くなっています+。 4 私と結び付いていなさい。私はあなたたちと結び付いたままでいます。枝がブドウの木に付いていなければ実を結べないように,あなたたちも私と結び付いていなければ実を結べません+。 5 私はブドウの木,あなたたちはその枝です。私と結び付いていて,私が結び付いている人,その人は多くの実を結びます+。あなたたちは私から離れては何も行え*ません。 6 私と結び付いたままでいない人は,投げ捨てられて枯れてしまう枝のようです。人々はそうした枝を集めて火に投げ込み,燃やしてしまいます+。 7 あなたたちが私と結び付いたままでいて,私が言ったことがあなたたちの心にとどまっているなら,自分が願うどんなことでも求めなさい。それはかなえられます+。 8 あなたたちが多くの実を結び続け,私の弟子であることを示すことによって,私の父は称賛を受けます+。 9 父が私を愛したように+,私はあなたたちを愛しました。いつも私に愛されるようにしていなさい。 10 私のおきてを守るなら,いつも私に愛されます+。私が父のおきてを守っていつも父に愛されるようにしているのと同じです+。

11 私がこれらのことを話したのは,あなたたちが私と同じ喜びを感じ,喜びに満たされるためです+。 12 私があなたたちを愛した通りにあなたたちが互いを愛すること,これが私のおきてです+。 13 友のために自分の命をなげうつこと,これより大きな愛はありません+。 14 私が命じていることを行うなら,あなたたちは私の友です+。 15 私はあなたたちをもう奴隷とは呼びません。奴隷は主人が行うことを知らないからです。私はあなたたちを友と呼びました。天の父から聞いたことを全てあなたたちに知らせたからです。 16 あなたたちが私を選んだのではありません。私があなたたちを選び,あなたたちが実を結び続けるようにしたのであり,その実は残ります。そして,あなたたちが私の名によって父に何を求めても,父が与えてくださるのです+。

17 私がこれらのことを命じるのは,あなたたちが互いに愛し合うためです+。 18 もし世の人々があなたたちを憎むなら,あなたたちを憎む前に私を憎んだということを思い出しなさい*+。 19 あなたたちが世の人々のようだったら,世から好まれることでしょう。ところが,あなたたちは,私が世から選び出し,世の人々のようではないので+,世から憎まれます+。 20 奴隷は主人より偉くない,という私の言葉を覚えておきなさい。世の人々が私を迫害したのであれば,あなたたちをも迫害します+。私の言葉を守ったのであれば,あなたたちの言葉も守ります。 21 しかし世の人々は,私の名のためにこのようなひどいこと全てをあなたたちに対して行います。私を遣わした方を知らないからです+。 22 もし私が来て世の人々に話していなかったなら,彼らには何の罪もないでしょう+。しかし今となっては,自分たちの罪について何の言い訳もできません+。 23 私を憎む人は,私の父をも憎みます+。 24 私は,ほかの誰もしなかったことを世の人々の間で行いました。もし私がそうしていなかったなら,彼らには何の罪もないでしょう+。しかし今,彼らは私を見た上で憎み,私の父をも憎みました。 25 とはいえこれは,『彼らは不当にも私を憎んだ+』という,律法にある言葉が実現するためです。 26 私は父のもとから援助者を遣わします。それは真理を伝える聖なる力で+,父のもとから来ます。それが来て,私について証言します+。 27 そして今度は,あなたたちが証言します+。あなたたちは私が伝道を始めた時から*一緒にいるからです。

16 私がこれらのことを言ったのは,あなたたちが信仰を失わない*ためです。 2 人々はあなたたちを会堂から追放します+。実際,あなたたちを殺す人+が皆,自分は神に神聖な奉仕をしたと思う時が来ます。 3 そうしたことをするのは,天の父をも私をも知らないからです+。 4 これらのことを話したのは,そういうことが起きたときに,私がそれを話していたことをあなたたちが思い出すためです+。

これらのことを最初に話さなかったのは,あなたたちと一緒にいたからです。 5 しかし今,私は自分を遣わした方のもとに行こうとしています+。それでも,あなたたちの誰も,『どこに行くのですか』とは尋ねません。 6 かえって,私がこれらのことを話したために,悲しみに暮れています+。 7 しかし実を言うと,私が去っていくことはあなたたちのためになります。私が去らなければ,援助者+はあなたたちのもとに来ませんが,去ったら,私はその者を遣わすからです。 8 その者は来たら,罪に関し,正しさに関し,裁きに関して,納得のいく証拠を世に与えます。 9 まず,罪に関して+というのは,世の人々が私に信仰を抱いていないからです+。 10 次に,正しさに関してというのは,私が父のもとに行くからです。あなたたちはもう私を見ません。 11 そして,裁きに関してというのは,この世の支配者が裁かれたからです+。

12 あなたたちに言うべきことがまだたくさんありますが,あなたたちは今はそれを理解できません*+。 13 しかし,その者,すなわち真理を伝える聖なる力+が来ると,真理を十分に理解できるように導いてくれます。その者は自分の考えで話すのではなく,聞いたことを話し,将来のことを告げます+。 14 そして私は誉れを受けます+。その者は私から聞いたことをあなたたちに告げるからです+。 15 父が持っているものは全て私のものです+。それで私は,その者は私から聞いたことをあなたたちに告げると言ったのです。 16 しばらくしたら,あなたたちはもう私を見ません+。でも,しばらくしたら,あなたたちは私を見ます」。

17 そこで弟子の何人かが互いにこう言った。「『しばらくしたら私を見ない,でもしばらくしたら私を見る』,『私が父のもとに行くからだ』と言っているが,どういう意味だろう」。 18 そして,「『しばらく』と言うのはどういう意味だろう。何のことを話しているのか分からない」と言っていた。 19 イエスは弟子たちが自分に質問したがっているのを知って,こう言った。「『しばらくしたら私を見ない,でもしばらくしたら私を見る』と言ったので,そのことを話し合っているのですか。 20 はっきり言っておきますが,あなたたちは泣き叫びますが+,世の人々は喜びます。あなたたちは深く悲しみますが,悲しみは喜びに変わります+。 21 女性は,出産の時が来ると苦しみ*ます。しかし,子供を産み終えると,人が世に生まれた喜びのためにもう苦痛を覚えていません。 22 それで,あなたたちも今は悲しんでいますが,再び私に会い,心から喜びます+。誰もその喜びを奪えません。 23 その日,あなたたちは私に何も質問しません。はっきり言っておきますが,あなたたちが天の父に何か求めるなら+,父は私の名によって与えてくださいます+。 24 今まで,あなたたちは私の名によって何一つ求めたことがありません。求めなさい。そうすれば受け,喜びに満たされます。

25 私はこれらのことを例えで話しましたが,もう例えで話さず,天の父に関してはっきり知らせる時が来ます。 26 その日,あなたたちは私の名によって父に願い求めます。私があなたたちのために願い求めるのではありません。 27 父はあなたたちに愛情を抱いているのです。あなたたちは,私に愛情を抱き+,私が神の代理として来たことを信じているからです+。 28 私は父の代理として世に来ました。そして今,世を去って父のもとに行こうとしています+」。

29 弟子たちは言った。「今あなたははっきりと話し,例えを使いません。 30 あなたが人の考えを知っていて,誰かがあなたに質問する必要などないことが分かりました。あなたが神のもとから来たことを信じます」。 31 イエスは答えた。「あなたたちは今,信じているのですね。 32 あなたたちが散らされてそれぞれ自分の家に帰り,私を独りにする時が来ます+。いえ,もう来ています。とはいえ,私は独りではありません。父が一緒にいてくださるからです+。 33 これらのことを言ったのは,あなたたちが私によって平和な気持ちになるためです+。あなたたちは世で苦難に遭いますが+,勇気を出しなさい! 私は世を征服したのです+」。

17 イエスはこれらのことを話してから,天を見上げて,こう言った。「父よ,時は来ました。あなたの子に栄光をお与えください。子によってあなたが栄光をお受けになるためです+。 2 あなたは全人類に対する権威を子にお与えになりました+。子が,自分に託された人全てに+永遠の命を与えるためです+。 3 永遠の命を得るには+,唯一の真の神+であるあなたと,あなたが遣わされたイエス・キリスト+のことを知る必要があります。 4 私は,あなたから委ねられたことを成し遂げて+,地上であなたをたたえました+。 5 父よ,人類が誕生する前に私があなたのそばで栄光を受けていたように+,今,私をそばに置いて栄光をお与えください。

6 私は,あなたが世から取って託してくださった人たちにあなたのお名前を明らかにし*ました+。この人たちはあなたのものでしたが,私に託してくださいました。彼らはあなたの言葉を守っています。 7 彼らは今,あなたが私に与えてくださったもの全てがあなたからのものであることを知るようになりました。 8 あなたが告げてくださった言葉を私が彼らに告げたからです+。彼らはそれを受け入れて,私があなたの代理として来たことを本当に知り+,あなたが私を遣わされたことを信じました+。 9 彼らに関してお願いします。世に関してではなく,私に託してくださった人たちに関してです。彼らはあなたのものだからです。 10 私のものは皆あなたのもので,あなたのものは私のものです+。私は彼らから称賛を受けました。

11 私は世からいなくなりますが,この人たちは世にいます+。私はあなたのもとに向かいます。聖なる父よ,あなたは私にあなたのお名前を託してくださいました。そのお名前のためにこの人たちを見守ってください+。私たちが一つであるように,彼らも一つになるためです+。 12 私は,彼らと一緒にいた時,私に託してくださったお名前のためにいつも彼らを見守りました+。私は彼らを守り,誰も滅びていません+。滅びるあの者だけは別ですが+,それは聖句が実現するためでした+。 13 しかし今,私はあなたのもとに向かいます。私が世にいる間にこれらのことを言っているのは,彼らが私と同じ喜びに満たされるためです+。 14 私はあなたの言葉を彼らに伝えましたが,世の人々は彼らを憎みました+。私が世の人々のようではないのと同じように,彼らも世の人々のようではないからです+。

15 この人たちを世から取り去ることではなく,邪悪な者から守ってくださるようお願いします+。 16 私が世の人々のようではないのと同じように+,彼らも世の人々のようではありません+。 17 真理によって彼らを神聖なものとしてください+。あなたの言葉は真理です+。 18 あなたが私を世に遣わされたように,私も彼らを世に遣わしました+。 19 私は彼らのために自分を神聖なものとしています。彼らも真理によって神聖なものとされるためです。

20 私は,この人たちだけでなく,彼らの言葉によって私に信仰を持つ人々についてもお願いします。 21 それは,父よ,あなたと私が結び付いているように+,彼ら全員が一つになるためです+。また,彼らも私たちと結び付いているようにしてください。あなたが私を遣わされたことを世の人々が信じるためです。 22 私に誉れを与えてくださったように,私は彼らに誉れを与えました。私たちが一つであるように,彼らも一つになるためです+。 23 私は彼らと結び付いていて,あなたは私と結び付いておられます。彼らが完全に一つになるためです+。そして世の人々が,あなたが私を遣わされ,私を愛してくださったように彼らを愛されたことを知るためです。 24 父よ,私に託してくださった人々が私のいる所に一緒にいるようにと願います+。世が始まる前に私を愛して与えてくださった栄光を彼らが見るためです+。 25 公正な*父よ,確かに世の人々はあなたを知りませんが+,私はあなたを知っており+,この人たちも,あなたが私を遣わされたことを知っています。 26 私はあなたのお名前を彼らに知らせました。これからも知らせます+。あなたが私を愛してくださったように彼らが愛を示し*,私が彼らと結び付いているためです+」。

18 イエスはこれらのことを言い終えてから,弟子たちと一緒に外に出て,キデロンの谷+を渡って庭園がある所に行き,中に入った+。 2 裏切り者のユダ+もその場所を知っていた。イエスはそこで弟子たちとよく集まっていたからである。 3 ユダは,兵士の一隊と,祭司長とパリサイ派に遣わされた下役たちを連れ,たいまつやランプや武器を携えてやって来た+。 4 イエスは,自分に起きることを全て知っていて,進み出て,「誰を捜しているのですか」と言った。 5 その人たちは,「ナザレ人イエスだ+」と答えた。イエスは言った。「それは私です」。裏切り者のユダもそこに立っていた+。

6 「それは私です」とイエスが言った時,その人たちは後ずさりして地面に倒れた+。 7 イエスは再び,「誰を捜しているのですか」と尋ねた。「ナザレ人イエスだ」とその人たちは言った。 8 イエスは言った。「それは私だと言いました。私を捜しているのであれば,この人たちは行かせなさい」。 9 これは,「託してくださった人のうち,一人も失いませんでした」という言葉が実現するためだった+。

10 その時,シモン・ペテロが,持っていた剣を抜き,大祭司の奴隷に襲い掛かって右耳を切り落とした+。奴隷の名前はマルコスといった。 11 しかしイエスはペテロに言った。「剣をさやに収めなさい+。私は父が与えてくださった杯を飲むべきではありませんか+」。

12 その時,兵士たちと軍司令官とユダヤ人の下役たちはイエスを捕らえて縛り, 13 まずアンナスの所に引いていった。アンナスは,その年に大祭司だったカヤファ+のしゅうとであった+。 14 カヤファは,1人の人が民のために死ぬ方が皆の得になる,とユダヤ人たちに助言した人である+。

15 さて,シモン・ペテロともう1人の弟子がイエスに付いていった+。その弟子は大祭司に知られていて,イエスと一緒に大祭司の家の中庭に入っていった。 16 ペテロは外で戸口*の所に立っていた。それで,大祭司に知られていた弟子が出ていって戸口番に話し,ペテロを中に入れた。 17 その際,戸口番である召し使いの女性がペテロに言った。「あなたもあの人の弟子ではないでしょうね」。ペテロは,「違う」と言った+。 18 奴隷や下役たちは,寒かったので炭火をおこし,周りに立って体を温めていた。ペテロも一緒に体を温めていた。

19 祭司長はイエスに,弟子たちや教えについて質問した。 20 イエスは答えた。「私は皆の前で話してきました。全てのユダヤ人が集まる神殿や会堂でいつも教え+,何もひそかに話したりはしませんでした。 21 なぜ私に質問するのですか。私が話したことを聞いた人たちに質問しなさい。私が言ったことを知っています」。 22 イエスがこう言うと,そばに立っていた下役がイエスの顔を平手打ちし+,「祭司長にそんな答え方をするのか」と言った。 23 イエスは答えた。「私が間違ったことを言ったなら,何が間違っているのかを言い*なさい。しかし,正しいなら,なぜたたくのですか」。 24 それからアンナスは,イエスを縛ったまま大祭司カヤファのもとに送った+。

25 さて,シモン・ペテロは立って体を温めていた。すると人々が言った。「あなたも彼の弟子ではないだろうな」。ペテロは否定して,「違う」と言った+。 26 大祭司の奴隷の1人で,ペテロに耳を切り落とされた男性+の親族が言った。「私はあなたが庭園で彼と一緒にいたのを見たぞ」。 27 しかし,ペテロはまた否定した。するとすぐに,おんどりが鳴いた+。

28 ユダヤ人たちはイエスをカヤファの所から総督の邸宅に引いていった+。もう早朝になっていた。しかし彼らは邸宅に入らなかった。汚されることなく+,過ぎ越しの食事をするためである。 29 それでピラトは彼らがいる所に出てきて,言った。「どんな理由でこの人を訴えるのか」。 30 ユダヤ人たちは答えた。「この男が悪事*をしていなければ,あなたに引き渡したりはしません」。 31 そこでピラトは言った。「彼を連れていき,自分たちの律法に従って裁きなさい+」。ユダヤ人たちは言った。「私たちが人を殺すことは許されていません+」。 32 これは,自分がどんな死を遂げようとしているかについて述べたイエスの言葉が実現するためだった+。

33 それでピラトは再び総督の邸宅に入り,イエスを呼んで,こう言った。「あなたはユダヤ人の王なのか+」。 34 イエスは答えた。「自分の考えでそう尋ねているのですか。それとも,ほかの人が私について告げたのですか」。 35 ピラトは答えた。「私がユダヤ人だとでもいうのか。あなたの国の人々と祭司長たちがあなたを私に引き渡したのだ。あなたは何をしたのか」。 36 イエスは答えた+。「私の王国はこの世界のものではありません+。もしそうだったなら,私に付き従う者たちは,私をユダヤ人たちに渡さないように戦ったでしょう+。しかし実際は,私の王国はこの世界からのものではありません」。 37 ピラトは言った。「それでは,あなたは王なのだな」。イエスは答えた。「その通りです+。真理を明らかにする*こと,このために私は生まれ,このために私は世に来ました+。真理に従う人は皆,私の声を聞きます+」。 38 ピラトは言った。「真理とは何か」。

そう言ってから,再びユダヤ人たちの所に出ていって,言った。「彼には何の過失も見つからない+。 39 それに,あなた方の習慣に従って,過ぎ越しの時に1人を釈放することになっている+。ユダヤ人の王を釈放してほしいか」。 40 ユダヤ人たちは再び叫んだ。「この男ではなく,バラバを!」 バラバは強盗だった+。

19 それからピラトはイエスを連れていき,むち打った+。 2 兵士たちはいばらで冠を編んでイエスにかぶらせ,紫の長い衣を着せた+。 3 そして近寄っていっては,「ごあいさつ申し上げます,ユダヤ人の王よ!」と言った。また,顔を平手打ちするのだった+。 4 ピラトはまた外へ行って,ユダヤ人たちに言った。「さあ,彼をあなた方の前に連れ出す。何の過失も見つけられないのだ+」。 5 イエスは,いばらの冠と紫の長い衣を身に着けて外に出てきた。ピラトはユダヤ人たちに言った。「見なさい,この人だ!」 6 しかし,祭司長や下役たちはイエスを見ると,「杭に掛けろ*! 杭に掛けろ+!」と叫んだ。ピラトは言った。「自分たちで連れていって杭に掛けなさい。私は彼に何の過失も見つけられない+」。 7 ユダヤ人たちは答えた。「私たちには律法があり,その律法によれば,彼は死に値します+。自分を神の子としたからです+」。

8 ピラトはそれを聞いて,ますます恐ろしくなった。 9 そして,また総督の邸宅に入り,イエスに言った。「あなたはどこから来たのか」。しかしイエスは何も答えなかった+。 10 それでピラトは言った。「黙っているつもりか。あなたを釈放する権限も処刑*する権限も私にあることを知らないのか」。 11 イエスは答えた。「天から与えられていなかったなら,あなたは私に対して何の権限もないでしょう+。それで,私をあなたに引き渡した人の罪はもっと重いのです」。

12 そのため,ピラトはイエスを何とか釈放しようとしたが,ユダヤ人たちはこう叫んだ。「この男を釈放するなら,あなたはカエサルの友ではありません。自分を王とする者は皆,カエサルに逆らっているのです+」。 13 ピラトはこうした言葉を聞いてから,イエスを連れ出し,石畳,ヘブライ語ではガバタと呼ばれる場所にある裁きの座に座った。 14 それは過ぎ越しの準備の日+で,昼の12時ごろだった。ピラトはユダヤ人たちに言った。「見なさい,あなた方の王だ!」 15 しかし彼らは,「殺せ! 殺せ! 杭に掛けろ!」と叫んだ。ピラトは言った。「あなた方の王を私が処刑するのか」。祭司長たちは,「私たちにはカエサルのほかに王はいません」と答えた。 16 それで,ピラトはイエスを杭に掛けて処刑するために引き渡した+。

兵士たちはイエスを連れていった。 17 イエスは自分で苦しみの杭を担いで,どくろの場所といわれる所へ出ていった+。そこはヘブライ語でゴルゴタと呼ばれている+。 18 兵士たちはそこでイエスを杭にくぎ付けにした+。ほかに2人の男をイエスの両側に1人ずつくぎ付けにした+。 19 またピラトは罪名を書いて,苦しみの杭に掲げた。それには,「ナザレ人イエス,ユダヤ人の王」と書かれていた+。 20 大勢のユダヤ人がこれを読んだ。イエスがくぎ付けにされた場所は都に近かったからである。それはヘブライ語,ラテン語,ギリシャ語で書かれていた。 21 しかし,ユダヤ人の祭司長たちはピラトに言った。「『ユダヤ人の王』とではなく,『自称ユダヤ人の王』と書いてください」。 22 ピラトは答えた。「私が書いたことだ」。

23 兵士たちはイエスを杭にくぎ付けにしてから,イエスの外衣を取って4つに分け,1人1つずつ手に入れた。内衣も取ったが,それは縫い目がなく,上から下まで織ったものだった。 24 そこで彼らは互いに言った。「これは裂かないで,誰のものにするかをくじで決めよう+」。これは次の聖句が実現するためだった。「彼らは私の服を分け合い,私の衣服のためにくじを引いた+」。兵士たちはこの通りにしたのである。

25 ところで,イエスの苦しみの杭のそばには,イエスの母親+と母親の姉妹,クロパの妻マリアとマリア・マグダレネが立っていた+。 26 イエスは,自分の母親と,愛する弟子+がそばに立っているのを見て,母親に言った。「見なさい*,あなたの子です!」 27 次に,その弟子に言った。「見なさい,あなたの母親です!」 その時から,その弟子はイエスの母親を自宅に引き取った。

28 この後,イエスは,それまでに全てのことが成し遂げられたのを知って,聖句が実現するために,「喉が渇いた+」と言った。 29 そこには,酸味の強いぶどう酒がいっぱい入ったつぼが置いてあった。それで人々は,そのぶどう酒を海綿に十分含ませてヒソプの茎に付け,イエスの口元に持っていった+。 30 イエスはそのぶどう酒を口にしてから,「成し遂げられた+!」と言い,頭を垂れて息を引き取った+。

31 それは準備の日+だったので,安息日に死体が苦しみの杭に残ったままにならないように+(その安息日は大安息日だった+),ユダヤ人たちは,脚を折って死体を下ろしてくれるようピラトに頼んだ。 32 それで兵士たちが来て,イエスの両脇で杭に掛けられた2人の男の両脚を折った。 33 しかし,イエスの所に来てみると,すでに死んでいたので,脚を折らなかった。 34 けれども,兵士の1人が脇腹をやりで突き刺した+。すると,すぐに血と水が出た。 35 目撃した人がこう証言しているのであり,その証言は真実である。その人は,自分が言うことが真実だと知っていて,あなた方も信じるために,語った+。 36 事実,これらのことは,「その骨は一つも折られない+」という聖句が実現するために起きた。 37 また別の聖句に,「彼らは自分たちが刺し通した人を見つめる+」とある。

38 こうしたことの後,アリマタヤのヨセフがピラトに,イエスの体を下ろさせてほしいと頼んだ。ユダヤ人たちを恐れてひそかにイエスの弟子となっていた男性である+。この男性はピラトの許可を得ると,行ってイエスの体を下ろした+。 39 以前,夜にイエスの所に来たニコデモ+も,没薬と沈香を混ぜ合わせたものを30キロほど持ってやって来た+。 40 こうして彼らはイエスの体を受け取り,葬る際のユダヤ人の習慣通り,香料と一緒に亜麻布に包んだ+。 41 ところで,イエスが処刑された場所には庭園があり,そこに,まだ誰も葬られたことがない新しい墓+があった。 42 ユダヤ人の準備の日+で,その墓が近かったので,そこにイエスを葬った。

20 週の最初の日,マリア・マグダレネは朝早くまだ暗いうちに墓に来た+。すると,すでに墓の入り口から石がどけられていた+。 2 それで走って,シモン・ペテロ,およびイエスが愛情を持っていたもう1人の弟子+の所に行き,こう言った。「誰かが主を墓+から運び去りました。どこに持っていったのか分かりません」。

3 ペテロともう1人の弟子は墓に向かった。 4 2人は一緒に走りだしたが,もう1人の弟子の方が速く,先に墓に着いた。 5 そして前かがみになってのぞくと,亜麻布が置いてあるのが見えたが+,中には入らなかった。 6 次いでシモン・ペテロが来て,墓の中に入った。亜麻布が置いてあるのが見えた。 7 イエスの頭を包んでいた布は,体に巻かれていた布とは別の場所に丸めて置いてあった。 8 その時,墓に先に着いた方の弟子も中に入り,見て信じた。 9 2人は,イエスが必ず生き返るという聖句をまだ理解していなかった+。 10 それで自分の家に戻っていった。

11 一方,マリアは墓の外に立ったまま泣いていた。泣きながら前かがみになって墓の中をのぞくと, 12 イエスの体が置いてあった所に,白い衣服をまとった天使2人+が座っていた。1人は頭の所,1人は足の所にである。 13 2人は言った。「なぜ*泣いているのですか」。マリアは言った。「誰かが私の主を運び去り,どこに持っていったのか分からないのです」。 14 こう言った後,振り返ると,人が立っているのが見えたが,それがイエスだとは気付かなかった+。 15 イエスはマリアに言った。「なぜ*泣いているのですか。誰を捜しているのですか」。マリアは,それが庭師だと思って,こう言った。「もし主を移動させたのでしたら,どこに置いたのか教えてください。私が引き取ります」。 16 イエスは,「マリア!」と言った。マリアは向き直ると,ヘブライ語で,「ラボニ!」(「先生」という意味)と言った。 17 イエスは言った。「私にすがり付くのはやめなさい。私はまだ父のもとへ上っていません。でも,私の兄弟たち+の所に行って,こう伝えなさい。『私は,私の父+であなたたちの父である方,私の神+であなたたちの神である方のもとへ上る』」。 18 マリア・マグダレネは行って,「主を見ました!」と弟子たちに知らせ,イエスが言ったことを伝えた+。

19 週の最初であるその日の遅く,弟子たちがユダヤ人たちへの恐れのために戸に鍵を掛けていたのに,イエスが現れて皆の真ん中に立ち,「あなたたちに平和がありますように」と言った+。 20 そう言ってから,両手と脇腹を見せた+。こうして弟子たちは主を見て喜んだ+。 21 イエスは再び言った。「あなたたちに平和がありますように+。天の父が私を遣わしたように+,私もあなたたちを遣わします+」。 22 そう言った後で,弟子たちに息を吹き掛けて,言った。「聖なる力を受けなさい+。 23 あなたたちが人の罪を許すなら,それは許されています。あなたたちが人の罪を許さないなら,それは許されていません」。

24 12人の1人+で,双子と呼ばれるトマス+は,イエスが現れた時,その場にいなかった。 25 それでほかの弟子たちはトマスに,「私たちは主を見た!」と言っていた。しかしトマスは言った。「その手にくぎの痕を見て,私の指をくぎの痕に入れ,手をその脇腹に当ててみない限り+,決して信じない+」。

26 8日後,弟子たちは再び室内にいて,トマスも一緒だった。戸に鍵が掛かっていたのに,イエスが現れて皆の真ん中に立ち,「あなたたちに平和がありますように」と言った+。 27 次いでトマスに言った。「指でここを触り,私の手を見て,私の脇腹に手を当てなさい。そして,疑うのをやめ*,信じなさい」。 28 それに対してトマスは言った。「私の主,私の神+!」 29 イエスは言った。「私を見たので信じたのですか。見なくても信じる人は幸福です+」。

30 確かにイエスは,弟子たちの前でほかにも多くの奇跡*を行ったが,それはこの書には記されていない+。 31 とはいえ,あなた方が,イエスが神の子キリストであることを信じるため,そして信じてイエスの名によって命を受けるために,以上のことが記されたのである+。

21 この後,イエスはティベリア湖で弟子たちの前に再び現れた。その様子はこうであった。 2 シモン・ペテロ,双子と呼ばれるトマス+,ガリラヤのカナの人ナタナエル+,ゼベダイの子たち+,それにあと2人の弟子が一緒にいた。 3 シモン・ペテロが,「漁に行ってくる」と言うと,他の人たちも,「私たちも行く」と言った。皆で出掛け,舟に乗ったが,その夜は何も捕れなかった+。

4 ちょうど夜が明ける頃,イエスが浜辺に立ったが,弟子たちはそれがイエスだと気付かなかった+。 5 イエスは言った。「友よ,食べる物がないのですね」。弟子たちは,「ありません」と答えた。 6 イエスは言った。「舟の右側に網を投げなさい。そうすれば捕れます」。そこで弟子たちは網を投げたが,魚があまりに多くて網を引き寄せられなかった+。 7 それで,イエスの愛する弟子+がペテロに,「主だ!」と言った。裸だったシモン・ペテロは,主だと聞くと,服を着て*湖に飛び込んだ。 8 しかしほかの弟子たちは,魚でいっぱいの網を引きながら,小舟でやって来た。岸からそれほど遠くなく,わずか90メートルほどだった。

9 弟子たちが岸に着いた時,炭火の上に魚が置いてあり,パンもあった。 10 イエスは言った。「今捕った魚を少し持ってきなさい」。 11 それでシモン・ペテロは舟に乗り,大きな魚が153匹も入った網を岸に引き上げた。それほど多かったのに,網は破れなかった。 12 イエスは,「さあ,朝食を取りなさい+」と言った。弟子たちのうち誰も,「あなたは誰ですか」とあえて尋ねはしなかった。主だと分かっていたからである。 13 イエスはパンを取って弟子たちに与え,魚も同じようにした。 14 イエスが生き返ってから弟子たちの前に現れたのは,これで3度目+だった。

15 弟子たちが朝食を終えると,イエスはシモン・ペテロに言った。「ヨハネの子シモン,これら以上に私を愛していますか」。ペテロは答えた。「はい,主よ,私があなたに愛情を抱いていることをあなたは知っています」。イエスは言った。「私の子羊を養いなさい+」。 16 また2度目に,「ヨハネの子シモン,私を愛していますか」と言った。ペテロは答えた。「はい,主よ,私があなたに愛情を抱いていることをあなたは知っています」。イエスは言った。「私の小さな羊を世話しなさい+」。 17 そして3度目に,「ヨハネの子シモン,私に愛情を抱いていますか」と言った。3度目に,「私に愛情を抱いていますか」と言われ,ペテロは悲しくなって,こう言った。「主よ,あなたは全て分かっています。私があなたに愛情を抱いていることを知っています」。イエスは言った。「私の小さな羊を養いなさい+。 18 はっきり言っておきますが,あなたはもっと若かった時,いつも自分で服を着て,歩きたい所を歩き回りました。しかし年を取ると,手を伸ばし,服を着せられ,望まない所に連れていかれます+」。 19 こう言ったのは,ペテロがどのような死によって神に栄光をもたらすかを示すためだった。それからペテロに言った。「引き続き私の後に従いなさい+」。

20 ペテロが振り向くと,イエスの愛する弟子+が付いてくるのが見えた。食事の時にイエスの胸元に体を反らせて,「主よ,あなたを裏切るのは誰ですか」と言った人である。 21 ペテロはその弟子を見た時,イエスに言った。「主よ,この人はどうなりますか」。 22 イエスは言った。「私が来る時まで彼がいることが私の願いだとしても,あなたにどんな関係があるのですか。あなたは引き続き私の後に従いなさい」。 23 それで,その弟子は死なない,という話が弟子たちの間に広まった。しかしイエスは,彼は死なないと言ったのではなく,「私が来る時まで彼がいることが私の願いだとしても,あなたにどんな関係があるのですか」と言ったのである。

24 これらのことについて証言し,書いたのはこの弟子+であり,私たちは彼の証言が真実であることを知っている+。

25 事実,イエスが行ったことはほかにも多くある。それを詳細に書いたとしたら,その巻物は世界に収まり切らないと思う+。

または,「認め」,「認識し」。

または,「私の後に従い」。

直訳,「しるし」。

直訳,「栄光」。

直訳,「しるし」。

または,「戒められ」。

または,「物」。

または,「量って」。

直訳,「しるし」。

または,「生きている」。

または,「なえた」。直訳,「乾き切った」。

または,「人間」。

直訳,「しるし」。

直訳,「この者に証印を押した」。

または,「教えられた者となる」。

直訳,「世」。

または,「気分を害している」。

直訳,「世」。

直訳,「しるし」。

または,「人間の基準で」,「外見で」。

直訳,「種」。

直訳,「父」。

直訳,「働き」。

直訳,「しるし」。

または,「神の言葉を受けた」。

または,「人」。

直訳,「しるし」。

直訳,「世」。

または,「救われる」。

直訳,「しるし」。

または,「食卓で横になって」。

直訳,「しるし」。

直訳,「世」。

または,「私たちの知らせ」。

または,「是認」。

または,「是認」。

または,「父のおきてが永遠の命である」。

もしかすると,「準備されて」。

または,「生み出せ」。

または,「あなたたちは知ります」。

直訳,「初めから」。または,「私が始めた時から」。

または,「罪を犯さない」。

または,「に耐えられません」。

または,「悲しみ」。

または,「知らせ」。

または,「正しい」。

直訳,「愛してくださった愛が彼らの内にあり」。

または,「入り口」。

または,「間違いを証明し」。

または,「犯罪」。

または,「について証言する」。

または,「杭に掛けて処刑しろ」。

または,「杭に掛けて処刑」。

直訳,「女性よ,見なさい」。

直訳,「女性よ,なぜ」。

直訳,「女性よ,なぜ」。

直訳,「信じていないのではなく」。

直訳,「しるし」。

または,「腰に巻いて」,「まとって」。

    日本語出版物(1954-2025)
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